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バリアングル液晶搭載カメラの特徴とおすすめ撮影シーンを解説!

最近よく耳にする『バリアングル』について解説をしています。バリアングルとは上下に動くタイプの液晶画面のことを指します。様々なアングルの写真も撮影しやすいので、最新の一眼レフカメラによく搭載されています。チルト液晶との違いやおすすめバリアングル搭載のカメラのご紹介もしています。
バリアングル液晶搭載カメラの特徴とおすすめ撮影シーンを解説!

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カメラを選ぶ際に、注目したいのが画像を確認する液晶画面です。

特にコンパクトデジタルカメラとミラーレス一眼にとっては、液晶は構図を確認するため必須の機能です。

その液晶画面には、可動式のタイプがあります。
今回は、この稼働する液晶画面ひとつ『バリアングル』について詳しく見てみましょう。

バリアングル液晶の特徴とチルトとの違い

カメラの液晶画面には、バリアングル液晶(variable angle)と、チルト液晶(tilt)の2種類があります。

バリアングル液晶は、カメラのアングルに関わらず構図を確認できるなど、撮影の幅が広がることで、より選ばれる傾向にあります。

バリアングルとは?

バリアングル(variable angle)は、直訳すると「変えられるアングル」という意味です。
カメラの位置によって大きく変わるアングルを、見やすくした液晶画面のことを『バリアングル液晶』といいます。

バリアングル液晶は、カメラ本体の左側に開き、前後180度回転します。

液晶が回転することで、低い位置にある被写体の構図が確認しやすくなる等、ファインダーを除くのが難しいアングルの写真も、思い通りに撮影できるようになりました。

特にローアングルからの撮影が楽になることもあり、バリアングル液晶はデジタル一眼レフカメラに多く採用されています。

バリアングルとチルトの違い

 

バリアングルに対して、チルト液晶という可動式液晶画面もあります。チルト(tilt)は直訳すると「傾ける」という意味です。

チルト液晶は上下に動き、画面全体が傾きます。主に、コンパクトデジカメやミラーレス一眼に多く採用されている液晶画面です。

バリアングルとチルトの大きな違いは、液晶画面の動きです。バリアングルはモニターを左に開いて横で回転させる動きです。

対してチルトは、モニターを上下させてその場で回転するという違いがあります。

バリアングル液晶は、モニターの角度がより自由に変えられることから、デジタル一眼レフカメラだけでなく、ミラーレス一眼でも採用されはじめ、需要を伸ばしているのが特徴です。

バリアングル液晶のメリット/デメリット

バリアングル液晶は、モニターを動かせる角度が自由なことから、多くのメリットがあります。

まず、ローアングルでの撮影が得意です。被写体が床や地面に近い位置にある場合、カメラも必然的に下に置くことになります。

ファインダーを覗けないほどのローアングルであれば、バリアングル液晶モニターを見える角度に回転させれば、構図の確認ができます。

また、自撮りが自由にできるのも、バリアングル液晶のメリットです。モニターを開き、レンズの向く方向に回転させれば、自分の姿を確認しつつ一眼レフやミラーレス一眼で自撮りが可能です。

さらに、ハイアングル(上から見下ろす感じの構図)でも、モニターを傾けることで確認できます。あらゆる視線からの自撮りが楽しめるのも、バリアングル液晶のメリットです。

そして、ポートレートを撮る際に、縦位置にカメラをセットする場合があります。

特に縦位置での撮影は、ファインダーを覗いての撮影に慣れていない場合、構図にズレが生じやすく、写真の編集加工が必要になってきます。

バリアングル液晶では、カメラが縦方向でも、モニターでは完成予想図のままで確認できますので、ポートレート撮影をされる方には、大きなメリットといえます。

逆に、バリアングル液晶のデメリットは、モニターを動かす際に、必ず左側に開く必要がることです。

操作に慣れないうちは、モニターの接続部分に余計な力を加えてしまい、故障させてしまうデメリットもあります。

しかし、モニターの取り扱いを丁寧に行えば、バリアングル液晶はメリットの方が多い液晶画面と言えるでしょう。

素朴な疑問…デジタル一眼レフカメラにバリアングル液晶があるのはなぜ?

デジタル一眼レフカメラでは、レンズから入った光が、内部のミラー(ペンタプリズム)で屈折しファインダーに届けられます。

ファインダーを覗いて、構図を確認して撮影できるのが、一眼レフカメラの特徴です。

デジタルカメラは、フィルムではなく画像センサーで光の情報を取り込むため、画像センサーを経由して液晶でも構図の確認が可能というメカニズムです。

ここで、「ファインダーを通して構図を確認できる一眼レフなら、バリアングル液晶は必要なの?」という疑問がでてきます。

一眼レフカメラの場合、ファインダーで確認している画像と、モニターで見た画像では若干の違いが生じます。
そのためファインダーだけでなく、液晶での画像確認も撮影には大事なポイントになります。

また、一眼レフカメラには、静止画の他、動画の撮影もデジタルビデオ並に使える機種が増えてきました。

一眼レフカメラで動画撮影をする場合には、被写体を長時間確認する必要があるので、バリアングル液晶は必須の機能ということになります。

構図の確認にバリアングル液晶が使えれば、デジタル一眼レフカメラでの撮影がより楽になります。
デジタル一眼レフカメラにバリアングル液晶があれば、鬼に金棒ということになりますね。

撮影シーン別|便利なバリアングル液晶の使い方

自撮りするならバリアングル液晶におまかせ!

動画の中盤では、バリアングル液晶で確認しながら自撮り撮影をしています。
このように、実際に自分がどう写るか、確認しながら撮影できるのが、バリアングル液晶の大きなメリットです。

ただ、自撮りにする場合、カメラ向かって右側にモニターが出るため、カメラが倒れるとモニターが壊れる場合があります。

特に一眼レフカメラで自撮りをする際には、三脚を使うなど、モニターが壊れないような工夫も必要です。

バリアングル液晶では動画撮影も楽になる

バリアングル液晶は、同時にタッチパネル式になっているカメラが主流です。

カメラ初心者で、ボタンやダイヤルの操作がわからなくても、モニターでピントを合わせたり、シャッターを切ったりできます。

さらに、YouTubeに動画を投稿したい場合には、カメラの動画撮影機能を使うと、YouTubeに適した『mp4形式』で撮影されます。

一眼レフカメラで動画を撮影する場合は、バリアングル液晶でタッチパネル操作をすると非常に楽に撮影できます。

おすすめバリアングル液晶搭載のカメラ

現在発売中のデジタルカメラで、バリアングル液晶を採用しているカメラを、種類別に見てみましょう。

コンパクトデジカメ|Canon PowerShot G5 X

チルト式モニターが多かったコンパクトデジタルカメラでも、バリアングル液晶を採用するモデルが出ています。

特にCanonは全機種を比べても、バリアングル液晶を採用する割合が多いのが特徴です。

『PowerShot G5 X』は、コンパクトデジカメでありながら、フルハイビジョンに対応しており、F値1.8~2.8と非常に明るいレンズを採用しています。

バリアングル液晶はタッチパネルなので、操作性も抜群です。
シャッターチャンスを逃したくない、旅行などにもピッタリのカメラです。

    

ミラーレス一眼カメラ|Canon EOS Kiss M

Canonの人気シリーズEOS Kiss初のミラーレス一眼が2018年3月に新発売されます。390gと軽量かつコンパクトです。

ピント合わせやシャッターも、モニターにタッチするだけの簡単操作です。

バリアングル液晶であれば、EOS Kissが最も得意とする、子供さんやペットなどローアングルかつ動く被写体を撮影するのに便利です。

ミラーレス一眼カメラが好きな方は要チェックの新商品ですね。

デジタル一眼レフカメラ|Canon EOS Kiss X9

売れ筋のデジタル一眼レフカメラも、バリアングル液晶搭載が標準になりつつあります。コンパクトなデジタル一眼レフとして『Canon EOS Kiss X9』があります。

有効画素数2420万画素、画像センサーはAPS-Cを採用しており、さらにISO感度が常用100~25600と、あらゆるシーンの撮影に対応できる一眼レフカメラです。

バリアングル液晶の一眼レフカメラというと、全体的に大きくなる印象があります。

『Canon EOS Kiss X9』は、小型軽量をキープしながらも、バリアングル液晶を搭載した、デジタル一眼レフカメラです。

まとめ

チルト式に比べると、需要が多くなってきたのがバリアングル液晶です。

液晶画面の操作に慣れるまでは、回転の方向に若干手間取る場合があります。

また、モニターの接続部分に負荷がかからないよう、気をつけて操作する必要があります。

バリアングル液晶のメリットは、名前のとおり、変化するアングルに対応できるという点です。

今まで、憶測で構図を決めて撮影していたローアングルショットも、バリアングル液晶で確認することで、失敗が少なくなります。

また、モニターを動かしたことがない場合、操作に不安を感じるかもしれません。バリアングル液晶の操作を覚えるまで、カメラをレンタルして手慣らしするのも良い方法です。

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藤加祐子 /
ビギナーズ編集部 ライター

仙台市出身在住。フリーライター・写真家・タティングレース作家。古書店巡りとフルート演奏が趣味。仙台フィルの演奏を聴くのが自分へのご褒美です。

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