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ギターメーカー・フェンダーの魅力|歴史や代表モデル、名演まとめ

エレキギターの名門、フェンダーの特徴や魅力を解説します。テレキャスターやストラトキャスターなど革新的なモデルを開発してきたフェンダーの歴史やフェンダーのギターを使用したギタリストの名演もご紹介します。有名なギタリストをはじめ、世界中で愛用されている理由がわかりますよ。
ギターメーカー・フェンダーの魅力|歴史や代表モデル、名演まとめ

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今日、世界中のさまざまなメーカーがエレキギターを製造・販売しています。そのルーツとして、大きな影響を与え続けているメーカーのひとつがフェンダーです。

今もなお、フェンダーはエレキギターメーカーの名門として、その名を轟かせています。

さて、これまで多くのエレキギターメーカーが多種多様なモデルを生み出してきましたが、そのほとんどが一時的な成功に過ぎませんでした。

一方のフェンダーは、ストラトキャスターをはじめとする革新的なモデルを開発してきました。

1948年に考案されたソリッドボディのギターは度重なる進化を遂げ、エレキギターの定番として、現代でも使われ続けています。

そんなフェンダーのギターですが、なぜこれほどまでに愛用者が多く、ギタリストたちから高く評価されているのでしょうか?

今回は、フェンダーが成功に至るまでの経緯や代表モデルの特徴・魅力についてお話したいと思います! 

フェンダー・エレキギターとは?

フェンダーが手がけるギターといえば“永遠のスタンダード”と称されるストラトキャスターをはじめ、同社がはじめて世に送り出したエレキギターであるテレキャスター、ジャガー、ジャズマスターなどが有名です。

まずはフェンダーの歴史を振り返ると共に、各モデルの特徴や魅力についても触れていきましょう。

フェンダーが歩んできた歴史

創業者である「レオ・フェンダー」がフェンダー社を立ち上げたのは1938年のことでした。

とはいえ、当初からエレキギターメーカーだったわけではなく、ラジオ受信機や音響機器の修理が本業でした。

フェンダーが事業のひとつとして、楽器製造をはじめたのは1945年でした。

そして、1948年頃にはテレキャスターの前身となる「エクスワイヤー」の試作品を完成させ、後に販売をスタートさせます。

そんなエクスワイヤーは、世界ではじめて量販されたソリッドボディ・エレキギターだといわれています。

続く1950年には今現在も製造されているテレキャスターに近いスペックの「ブロードキャスター」を発表しました。

その翌年にテレキャスターと改称しますが、このソリッドボディのエレキギターは当時の音楽シーンに多大な影響を与えたのです。

創業からたった数年で成功を納めたフェンダーですが、アイデアマンとして知られるレオ・フェンダーはまだまだ新型エレキギターの開発を続行します。

その結果、1954年にストラトキャスターが誕生したのです。

それ以降、ジャズに対応できるギターとして「ジャズマスター」を開発したり、「ジャガー」といった最高機種を生み出すなど、数々のモデルを手がけていきました。

その全てが革新的であり、当時を生きるギタリストたちに衝撃を与えたといわれています。

フェンダー・ギターの特徴

フェンダー・エレキギターの多くは内部が空洞になっていないソリッド構造のボディを採用しています。

加えて、ボルトでボディとネットを接合する、これまでの弦楽器作りの常識を覆す大胆な構造が取り入れられています。

代表モデルであるストラトキャスターに関しては、ピックアップやスイッチ、ポッドなどの電装系パーツを全てピックガードに取り付けているのが特徴です。この工夫により、短期間での大量生産を実現させています。

また、単に生産効率がいいだけでなく、共鳴部を持たないことから、大音量での演奏におけるハウリングが起こりにくいメリットもあります。

簡単に分解できることから、パーツの交換・改造も容易であり、発売直後から好みに合わせて改造するギタリストは少なくありませんでした。

実際に1970年代からストラトキャスターを愛用しているエリック・クラプトンも、複数のストラトキャスターから好みのパーツを組み合わせ、長年のメインギターとなった「ブラッキー」を生み出しています。

カスタマイズ性・メンテナンス性に優れているのも、フェンダー・エレキギターの大きな魅力といえるでしょう。

テレキャスターの魅力とは?

現在ラインナップされているモデルの中で、最も長い歴史を誇るギターがテレキャスターです。

非常にシンプルな構造のモデルであり、アッシュやアルダー・ポプラ・バスウッドなどのボディ材が用いられ、ネック材は基本的にメイプル、指板はメイプルあるいはローズウッドを使用しています。

ハードウェアに関しても、2つのシングルコイルピックアップに、マスターボリューム・マスタートーン・ピックアップセレクターが金属製のプレートにまとめられています。

シングルコイルらしく、澄んだ高音域が強調された歯切れのいい音色が特徴になっています。比較的硬質で、音抜けも抜群です。

また、初期のテレキャスターはフロントとリアでコイルの巻き方が異なっており、ミックスで鳴らすとハムキャンセルが可能でした。

現在でもこの構造を採用しているモデルはありますが、いわゆる“テレキャスらしいサウンド”が失われてしまいます。そのため、ミックスで鳴らした場合も、ハムキャンセルにならない配線のものも人気となっています。

詳しくは後述しますが、ストラトキャスターのようにトレモロユニットを搭載していないため、スプリングによる倍音がなく、よりタイトでアタック感の強いサウンドもテレキャスターならではの魅力でしょう。

往年のロックで耳にする“ジャキジャキ”とした音を求めている方に最適の1本といえます。

ストラトキャスターの魅力とは?

テレキャスターに次ぐモデルとして誕生したのがストラトキャスターです。

後に考案されたエレキギターおよび音楽シーンに大きな影響を与えた、歴史的なモデルといえます。

構造としては、テレキャスターと同じアッシュやアルダー・ポプラ・バスウッドなどのソリッドボディにメイプルネックのボルトオンとなっています。

しかし、テレキャスターとはハードウェア部が大きく異なります。

ピックアップに関していうと、基本的にはテレキャスター同様のシングルコイルですが、ミドル位置のものが追加された3ピックアップを搭載しています。

そしてマスターボリューム・フロントトーン・ミドルトーンといった3つのコントロールが備えられています。

当初のモデルはリアのコントロールができなかったものの、近年ではミドルのトーンがリアにも効くモデルまで登場しているのです。

また、ピックアップセレクターも3点のものが一般的でしたが、現代ではフロント+ミドルまたはミドル+リアの「ハーフトーン」が多用される影響から、5点セレクター(5ウェイセレクター)が一般的なものとなりました。

気になるサウンドですが、テレキャスターに比べるとやや柔らかく、音に広がりが感じられるはずです。

その理由として、ピックアップや電装系パーツ収納のための空洞が大きいこと、シンクロナイズド・トレモロのスプリングが共鳴することが挙げられます。

また、3つのポジションにピックアップが搭載されているため、幅広いサウンドメイクができるようになっているのです。

一方、トーンコントロールが効かないリアピックアップの音はあまりに硬質で、ジャンルによっては扱いにくく、ハムバッカーピックアップに交換されるケースが少なくありません。

それに対応すべく、現在では最初からリアポジションにハムバッカーを搭載するモデルもラインナップされています。

バリエーションの広いフェンダー・エレキギター

フェンダーのエレキギターは非常にバリエーションが豊富です。

上記のストラトキャスターやテレキャスターのみでなく、太く甘いトーンが楽しめるジャズマスターや、煌びやかなハイトーンが際立つジャガーなどもラインナップしています。

ロングスケール(弦長25.5インチ)のネックにP90という大きめのシングルコイルを搭載したジャズマスター。その名の通り、ジャズギタリスト向けに開発されたギターです。

その一方で、“ジャギッ”としたワイルドなサウンドも鳴らせることから、オルタナティブ・ロック系のギタリストたちが好んで使用しています。

そしてジャガーは、ショートスケール(弦長24インチ)のネックに専用ピックアップを載せた1本です。

シングルコイルをベースとしているものの、とても個性的なサウンドで、音にストラトキャスターやテレキャスターと異なる煌びやかさが感じられます。

グランジバンドの筆頭であるNirvanaのフロントマン、カート・コバーンが愛用したことで一躍有名となりました。

なお、定番のギターにもバリエーションモデルが存在します。

例えば、ソリッドボディが特徴のテレキャスターですが、ホローボディを採用した「テレキャスター・シンライン」は空気感を含む独特のサウンドで人気を博しています。

もちろん、スペックが異なるとプレイアビリティやサウンドも変わってきますので、各モデルに触れた上で、最も好みの1本をチョイスしてみるといいでしょう。

フェンダーのエレキギターが生み出した名演まとめ

最後に、一流ギタリストによるフェンダー・エレキギターの名演をチェックしていきたいと思います。

エリック・クラプトン×ストラトキャスター

まずは、ストラトキャスターを使った名演からです。有名なストラト使いのギタリストのひとり、エリック・クラプトンの動画をご覧下さい。

彼は70年代から現在に至るまで、ストラトキャスターを愛用し続けています。

ハーフトーンを活かしたその美しいサウンドは、エリック・クラプトンのトレードマークになっています。

彼の功績をたたえ、フェンダーからシグネイチャーモデルも発売されており、近年では本人のメインギターとなっています。

スティーヴィー・レイ・ヴォーン×ストラトキャスター

ストラトキャスターの名手をもうひとりご紹介しておきましょう。

80年代から90年代にかけて活躍したスティーヴィー・レイ・ヴォーンも、キャリアのほとんどをストラトキャスターと共に過ごしています。

彼のサウンドの最大の特徴は、そのパワフルさです。フルアップされたダンブルアンプとストラトキャスターの相性は抜群なのです。

どちらかというと繊細なイメージにあるフェンダー・エレキギターですが、力強い一面があることも教えてくれる名演となっています。

マディ・ウォータース×テレキャスター

ルース界のレジェンドであるマディ・ウォータースはテレキャスターを愛用し続けたギタリストのひとりです。

ブルージーなフレーズと、テレキャスターならではの硬質で力強いサウンドがマッチしています。どことなく儚さも感じられる名演中の名演です。

向井秀徳×テレキャスター、田渕ひさ子×ジャズマスター

90年代から2000年代初頭にかけて活躍し、現在のギターポップ&ロックシーンに多大な影響を与えたナンバーガール。

フロントマンである向井秀徳はテレキャスターを、リードギターの田渕ひさ子はジャズマスターをメインギターとしています。

各ギターの魅力をフルに活かした荒々しいサウンドは必聴です。

まとめ

フェンダーの持つ歴史やモデルの特徴などは伝わりましたか?こちらの記事ではおすすめのストラトキャスターを紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

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ポメラニアン高橋 /
ビギナーズ編集部 ライター

ラーメンとロックをこよなく愛する洋犬ライター

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