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トーカイ・エレキギターの魅力|その歴史や特徴に迫る!

日本を代表する、トーカイという人気ギターブランドの魅力をご紹介します。トーカイのエレキギターはその技術力から世界的に評価が高く、多くのギタリストに愛用されています。オリジナルモデル「タルボ」やSEB構造、セミオーダーシステムなどのトーカイの特徴・歴史に迫ります!
トーカイ・エレキギターの魅力|その歴史や特徴に迫る!

エレキギターはアメリカで誕生した楽器ですが、今日では世界中のあらゆる国で作られています。

もちろん「ものづくり大国」と呼ばれる日本も例外ではありません。国内でエレキギター製作がスタートしたのは1960年頃です。

70年代から90年代にかけて、日本のエレキギターは世界から注目を集めました。

日本のエレキギターシーンを牽引し続けたブランドのひとつに「トーカイ」があります。ギブソンやフェンダーなどのコピーモデルをはじめ、画期的なオリジナルモデルも数多く手がけています。

今回は、そんなトーカイ・エレキギターの魅力をご紹介したいと思います! 

トーカイ・エレキギターの魅力とは?

まずはトーカイというブランドの歴史や、そこで生み出されるエレキギターの特徴と魅力についてご紹介しましょう。

トーカイの歴史

トーカイは静岡県に本社を置く楽器メーカー、「東海楽器製造株式会社」の自社ブランドです。

東海楽器が誕生したのは、まだ戦後間もない1947年のことで、当時はピアノやハーモニカを開発する会社でした。同社がギターの製造を開始したのは1965年で、その3年後の1968年には、エレキギターの開発をスタートしています。

1970年代から80年代にかけては、アメリカ製ギターのコピーモデルの製造が中心でした。これは当時の国産メーカー・ブランドも同様です。

初期モデルは「形だけ」を模倣したギターが中心でした。しかし、70年代後半に現在の「トーカイブランド」が誕生した頃から、かなりハイクオリティなコピーモデルがリリースされはじめます。

特に、レスポールのコピーモデルのクオリティは極めて高いものでした。中でも人気の高かった50年代後半モデルのレプリカは、多くのギタリストたちから愛さたのです。

材質や仕様まで徹底的にコピーされており、本物の海外製ヴィンテージギターの現物から採寸したともいわれています。

80年代に入ると、トーカイは本格的なオリジナルギターの製造に乗り出します。その代表モデルが後述する「タルボ」です。ボディ材にアルミを採用するなど、当時としては斬新で、あまりにも画期的な仕様となっています。

そして80年代後半は、あまりにも精巧なコピーモデルを製造していたため、アメリカのギターメーカーから訴訟を起こされてしまいます。一時的に経営状態も悪化しました。

その苦難を乗り越えたトーカイは、90年代から現代にかけても、次々とハイクオリティなエレキギターを生み出し続けています。

ジャパンヴィンテージとしてのトーカイ

近年、1970~80年代の国産エレキギターは「ジャパンヴィンテージ」とも呼ばれ、高い人気を集めています。それはトーカイのエレキギターも同様です。

上述した通り、トーカイのレスポール・レプリカは非常にクオリティが高いことで知られています。

この70~80年代という時代は、大幅な仕様変更やコストカットによる「ギブソン・ギターの暗黒期」にあたります。

それに対してトーカイは、特に高い人気を誇る50年代後半のモデルを忠実に再現しました。

そのクオリティの高さから、本家よりもトーカイの方が魅力的であるとまでいわれたほどです。

非常に出来のよいギターですので、後々ヴィンテージギターとして評価されたのは当然といえるでしょう。

また、当時のトーカイのハイエンドモデルは、国産ギターとして相当高価な部類に入りました。今とは異なり、まだまだ「国産ギター=海外産ギターの安価な代用品」というイメージが拭いきれなかったのです。

そのため、実際はあまり売れず、生産本数も多くはありませんでした。

現在は、ジャパンヴィンテージとして再評価されたことに加え、その希少性も相まって、非常に高値で取引されるケースが増えています。

トーカイのオリジナルモデル「タルボ」の魅力

トーカイが生み出したオリジナルモデルの中でも、「伝説的なモデル」として知られているのが「タルボ」です。最大の特徴は、アルミニウムを採用して作られたボディにあります。

現在では、さまざまな材質のエレキギターが製造されていますが、このタルボが誕生したのは1983年でした。実に35年も前のことなのです。

実はそれ以前にも、アルミニウムを使用したエレキギターは存在していました。代表的なのが「トラビスビーン」というアメリカ製のギターです。その高い強度と、物質としての安定性から、ネック材にアルミニウムを採用したのです。

対するトーカイのタルボは、音響的な特性に着目し、ボディ材としてアルミニウムを採用しました。アルミボディが外部ノイズを可能な限り遮断するため、非常にクリアなサウンドをアウトプットしてくれます。

同時に、アルミニウム自体の質量が高いことから、サスティーンが長く、音の減衰も自然です。音の立ち上がりもよいため、さまざまなジャンルやプレイスタイルにマッチするギターに仕上がっています。

あまりにも斬新なアイデアを採用したギターですので、当時は大きな話題になりました。しかし、中々大ヒットには至りませんでした。

実際にヒットしたのは90年代頃です。GLAYのHISASHIがメインギターとして愛用したことをきっかけに、トーカイを代表するモデルへと成長しました。

もちろん、タルボは今現在も製造され続けています。

現在進行形のトーカイの技術!SEB構造

現在もトーカイは優れたギターを製造し続けています。そのアイデアと技術の集大成と呼べるのが、2004年に開発された「SEB」と呼ばれる独自のボディ構造です。

SEBは3層構造となっているのですが、注目すべきは表板と裏板に挟まれた中層にあります。

繊維方向が垂直になるよう配置しているため、ボディ内の振動伝達速度を向上させたのです。結果、サウンドの立ち上がりとサスティーンがさらによくなりました。

もともと、エレキギターの世界では単板が理想と考えられてきました。例えば、ギブソンが1970年代に採用した「マホガニーの間に薄い別素材を挟み込む」パンケーキ構造も、ユーザーから支持を得られず撤廃しています。

トーカイが考案したこのSEB構造は、これまでのエレキギターの常識を全否定する発明となったのです。

発表当時は懐疑的な声も多く聞かれましたが、現在ではその魅力的なサウンドから多くのプロミュージシャンに好まれています。

エレキギターの新しいスタンダードとなりつつあるのです。

トーカイのセミオーダーシステム

「自分だけのオリジナルギターが欲しい…」そう考えていても、ギターのオーダーメイドは敷居が高く感じられるものです。実際のところ、ギターをオーダーするとなれば、相当な価格になってしまいます。

そんな時は、トーカイの「セミオーダーシステム」を採用したオーダーメイドを利用してみましょう。

これはトーカイの豊富なラインナップの中から基本モデルを選び、ハードウエアやカラーなどをカスタマイズ選択できるシステムです。

さすがに、オリジナルシェイプにすることはできませんが、自由度は相当高いmのになっています。自分が描く理想のギターがきっと手に入るはずです。

気になるコストの面についても、一般的なギター工房のフルオーダーに比べると相当リーズナブルです。

自分だけのオリジナルギターが欲しいという方は、トーカイのセミオーダーシステムをチェックしてみてください。

もちろん、高い技術力で知られるトーカイですので、そのクオリティは折り紙付きです。

廉価モデルにも手抜きなしのトーカイ・エレキギター

ハイエンドモデルのクオリティの高さについては先ほどお話しした通りです。では、廉価モデルはどうなのでしょうか?

トーカイブランドは、実に幅広い価格帯のギターをラインナップしています。同時にエントリーモデルからミドルクラスモデルの質が高いことでも有名です。

例えば、上述したSEB構造はハイエンドモデルにのみ採用されているわけではありません。むしろ、コスト的に品質の高い木材が使えないエントリークラスやミドルクラスのモデルに、積極的に採用しているのです。

こういった点からも、トーカイというブランドのプライドが感じられます。

現在、廉価モデルの一部は中国の工場で生産されているようです。だからといって、クオリティが落ちることもありません。

最低限のコストカットを続けながらも、高いクオリティを維持し続ける企業努力がそこにはあります。

トーカイのエレキギターによる名演

最後に、トーカイのエレキギターを使った名演をいくつかチェックしてみたいと思います。実際にそのサウンドを聴いて、クオリティの高さを確認してみましょう。

タルボ×HISASHI

まずご紹介するのは、今や日本を代表するロックバンドとなったGLAYのHISASHI。

彼は90年代から現在に至るまで、そのキャリアのほとんどでトーカイのタルボを愛用してきました。

クリアで立ち上がりのよいサウンドは、デジタル系サウンドを取り入れたGLAYの楽曲とベストマッチです。

レスポールモデル×ビリー・ギボンズ

アメリカ南部を代表する国民的バンド、ZZ TOP。同バンドのギタリストであるビリー・ギボンズも、1990年代半ば頃から頻繁にトーカイのレスポールモデルを使用しています。

正式なモデル名等は不明ですが、当時の雑誌インタビューによると、ハイエンドモデルは使っていないようです。むしろ、エントリーラインのギターを愛用しているとのことです。

ビリーはそのサウンドが大のお気に入りのようでした。大きなフェスティバルのステージなど、重要なライブでもトーカイは度々登場しています。


日本を代表するギターブランド・トーカイの実力

いかがでしょうか? 

トーカイはその長い歴史の中で、数々の魅力的なモデルを生み出し続けてきました。その歴史は現在でも途切れることなく、同ブランドのクラフトマンたちに受け継がれています。

フェンダーやギブソンなど、海外製のエレキギターは確かに魅力的です。しかし、国産にも目を向けてみると、より自分にマッチした魅力的なギターと出会えるかもしれません。

ぜひ、日本が誇るトーカイのエレキギターを、新たなギター選びの選択肢に加えてみてください! 

また、こちらの記事ではおすすめのレスポールを紹介しています。ぜひチェックしてみてください。

ポメラニアン高橋 /
ビギナーズ編集部 ライター

ラーメンとロックをこよなく愛する洋犬ライター

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