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DTM・ドラム打ち込みで使いたい定番ドラムソフト音源まとめ
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今や、パソコンによる楽曲制作が当たり前となっています。レコーディングからマスタリングまで、全てのプロセスがパソコン1台で完結するのです。
それを実現させているのが、DAW(Digital Audio Workstation)という楽曲制作ソフトと、あらゆる音色をサンプリング・モデリングした「ソフトウェア音源」になります。
メインツールとなるDAWと各種ソフト音源さえ用意すれば、作れない音楽ジャンルはないといっても過言ではありません。
ギターやベース、ピアノからシンセサイザーまで、あらゆるソフトウェア音源がリリースされている中、とりわけ注目したいのが「ドラム音源」です。
ここ数年で登場したドラム音源の多くは、生演奏(生ドラム)に引けを取らないハイクオリティなサウンドのものばかりです。
打ち込み時に細かいパラメータを調整するだけで、より生々しいドラムサウンドを鳴らすことができます。
そこで今回は、現代の楽曲制作に欠かせないドラム音源をいくつかご紹介しましょう。
生ドラムの音源を中心にピックアップしますので、バンドソングを作っている方、もしくは作りたい方はぜひ参考にしてみてください!
目次
そもそもドラム音源ってなんだろう?
改めて、ドラム音源とは一体どのようなものかおさらいしておきましょう。まずはこちらの動画をご覧ください。
動画に登場するのは、いくつかのフリー配布されているドラム音源です。ドラムセットはバスドラムをはじめ、スネアドラムやハイハット、シンバル等で構成されています。
これらは基本的に生音をサンプリング(生音をレコーディングしてデータ化させること)したものです。つまり、ドラム音源とは「一つひとつのドラムの生音をレコーディングして詰め合わせたソフトウェア」ということになります。
そうなると、どのようなドラム音源であっても生々しいサウンドが得られると思うかもしれません。ですが、そのサウンドクオリティはソフトウェアによって大きく異なります。
詳しくは後述しますが、フリー配布されている音源よりも、有料音源の方が高いサウンドクオリティを誇るのは事実です。
ドラム音源を導入するメリットは?
打ち込みに欠かせないドラム音源ですが、改めて導入するメリットについて考えてみましょう。
レコーディング不要!パソコン上で全ての作業が完結する
▲筆者も愛用する「Addictive Drums 2」
プロの現場では当たり前のように行われているドラムのレコーディング。
しかし、何本ものマイクやケーブルなどの機材が必要となる上、レコーディング環境が整っていなければ、よりよい音で録ることはできません。つまり、ドラムはレコーディングの敷居が非常に高い楽器といえます。
一方、ドラム音源ではあればレコーディング不要ですので、たくさんの機材や環境が必要ありません。パソコンとDAW、MIDI キーボードと音源さえあれば、生々しいドラムサウンドを鳴らすことができます。
たくさんの音色とプリセットを収録
殆どのドラム音源には、あらかじめ作成されたプリセットが収録されています。とても便利な機能ですので、最初の内はどんどん使っていきましょう。
なお、全く同じドラムセットであっても、プリセットによって音色が大きく異なります。さまざまなプリセットを視聴し、自分が求めるサウンドをみつけてください。
細かい音作りにも対応
プリセットを使っていると「スネアの音だけ変えたいな…」という場面に出くわすことがあります。そういったときには、各キットのエディット機能を活用してみましょう。
大半のドラム音源には細かい音作りを可能にするエディット機能が備わっており、イコライザー等を調整して自分好みのサウンドに仕上げることができます。
音を聴きながら各パラメータを調整してみると、どのツマミがどのような役割を果たすのかがわりやすいはずです。慣れない内は難しいかもしれませんが、「もっとこんな音が欲しい!」というシーンで活用してみてください。
フレーズの修正やアレンジを簡単操作で行える
また、生ドラムはレコーディングしたサウンドの修正・アレンジがしにくいものです。ドラム音源であれば、DAW上に表示されている打ち込みデータを少しいじるだけで修正可能です。
打ち込んだフレーズをアレンジしたい時は、ベロシティなどの各種パラメータをいじってみましょう。音の強弱等を演出できるため、より人間味溢れるサウンドに仕上がります。
これを選べば間違いナシ!3大定番ドラム音源
ドラム音源について一通りおさらいしたところで、今や“定番”となっている3大音源をご紹介しましょう。
どれも有料のソフトウェアですが、そのサウンドクオリティは折り紙付きです。
本物の“鳴り”が楽しめる最強ドラム音源!/BFD3
数あるドラム音源の中でも、とにかく生々しいサウンドを鳴らす音源が「BFD3」です。細かい説明はさておき、まずは以下の参考動画をご覧ください。
繊細なニュアンスと本物の生ドラムのような鳴り。ソフトウェア音源とは思えないサウンドが最大の魅力です。
難点としては、動作がかなり重いこと、インストール容量が50GB以上になること、そして“音作りがやや難しい”ことが挙げられます。
リアルさを追求している故に、音作りにもある程度の知識が求められるわけです。突き詰めていけば、生ドラムと聴きわけられないレベルになるとも言われています。PCスペックと相談しながら導入を検討してみましょう。
BFD3はこんな人におすすめ!
- とにかくリアルなドラムサウンドが欲しい人
- リアルな金物系のサウンドを得たい人
- 各パートの音作りにこだわりたい中級〜上級者
- 十分なマシンパワーを備えるパソコンがある人
- 使い勝手を重視した音源が欲しい人
- とにかく動作の軽いドラム音源が欲しい人
- プリセットだけで楽曲を完成させたい人
- 使いやすさとサウンドクオリティを両立させたい人
- 表現力の高いドラム音源が欲しい人
- 最新のドラム音源を手に入れたい人
使い勝手を重視したいならコレ!/Addictive Drums 2/
BFD3と肩を並べるドラム音源、それが「Addictive Drums 2」です。プロの作曲家やミュージシャンの使用率が高く、アニソン等のジャンルで頻繁に用いられています。気になるサウンドをチェックしておきましょう。
この音源は非常に使い勝手がよく、BFD3よりも音作りが簡単になっています。加えてプリセットが優秀かつ豊富であり、DTM初心者の人でも難なく扱えるでしょう。一方、音の繊細さはやや欠ける印象です。
限りなく生ドラムに近づけたいのであればBFD3がおすすめですが、使いやすさを重視するなら、やはりこちらでしょう。サウンドクオリティと操作性・使いやすさのバランスに優れた音源といえます。
動作もサクサクなので、PCスペックでお悩みの人にもおすすめですよ。
Addictive Drums 2はこんな人におすすめ!
230GBの大容量ドラム音源!/Superior Drummer 3.0/
これまでBFDやAddictive Drumsにやや押され気味だった「Superior Drummer」。しかし、2017年末にリリースされた「Superior Drummer 3.0」から大きく化けました。気になるサウンドをチェックしてみましょう。
バージョン3.0では、6種類のキットに“230GB”にもおよぶライブラリーを用意しています。これまで最もファイル容量が大きかったBFD3の4陪以上となっています。
そのサウンドは限りなく生ドラム寄りです。セッティング次第では、BFD3よりも生々しいサウンドに仕上がりといわれています。
それでいて操作性・使い勝手のバランスもよいため、DTM初心者にもおすすめできます。ここでピックアップした3大定番ドラム音源の中では、最も新しくリリースされたものとなります。
BFD3とAddictive Drums 2の中間に位置する音源、と考えればわかりやすいのではないでしょうか?ただし、サウンドクオリティはBFDに引けを取りませんので、こだわり派の中級〜上級者でも納得できるはずです。
Superior Drummer 3.0はこんな人におすすめ!
定番だけじゃない!その他のおすすめドラム音源
上記の定番以外にもさまざまなドラム音源が存在します。最後に、筆者おすすめの音源・サンプラーをいくつかご紹介しましょう。
打ち込み初心者に最適の1本!/EZ DRUMMER 2
Superior Drummer 3.0を手がけるTOONTRACK社からリリースされているドラム音源です。もともとはEZ DRUMMERが先発であり、その機能等を拡張させた上位音源がSuperior Drummerでした。
“EZ=Easy”という名称通り、打ち込み初心者向けに設計されているドラム音源です。初心者向けとはいえ、そのサウンドクオリティはなかなかです。
細かいパラメータを取っ払い、使いやすさとサウンドを追求したシンプルな音源といえます。価格も比較的リーズナブルなので、はじめてのドラム音源にもおすすめです。
ダンスミュージックの打ち込みにはコレ!/Battery4
これまで生ドラム系のソフトウェア音源をピックアップしてきました。しかし、中にはバンドサウンドではなく、EDM等のダンスミュージックを作りたい人もいることでしょう。
そんな人におすすめしたい音源が、膨大なサンプルやループ素材を内蔵したドラムサンプラー「Battery4」です。
この音源にも生ドラムのサウンドは収録されています。ただし、そのサウンドクオリティは、先ほどご紹介した定番音源にはどうしても敵いません。
もともと内蔵しているのがダンスミュージック等の打ち込みに使う素材ばかりですので、いわば畑が違うのです。
このサンプラーさえあれば、ダンス系・エレクトロ系のリズムパートは完全網羅できます。有料かつやや高価なですが、ジャンルがマッチする人はぜひ導入しておきましょう。
Battery4理想のサウンドを鳴らすドラム音源をみつけよう
楽曲制作が打ち込み中心となっている今、ドラム音源は必要不可欠なものとなっています。楽曲を構成する土台となりますので、できるだけサウンドクオリティが高く、使いやすい音源をチョイスしたいところです。
上記でピックアップした3大定番ドラム音源であればハズレがありません。どれも素晴らしい音源ですので、これからドラム音源の購入を検討している人は参考にしてみてください!
なお、フリー配布されているドラム音源にも優秀なものがあります。予算と相談しながら、自分にとってベストな音源を導入しましょう。
ポメラニアン高橋 /
ビギナーズ編集部 ライター
ラーメンとロックをこよなく愛する洋犬ライター