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ベース弦高の調整方法|標準・高め・低めのメリットとデメリット
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ベースは、弦高によって弾きやすさや弾き心地が大きく変わります。
しかし、ベースの弦高を変えたいと思っても、どうすればいいのかわからないという方が多いのではないでしょうか?
実は、楽器店に頼まなくても、自宅で簡単に弦高を変えることができるのです。
今のベースが少し弾きづらい、もっとスラップを弾きやすくしたいという方は、ぜひこの記事を読んで弦高の調整をしてみましょう!
目次
ベースの弦高とは?弦高で変わること
この項では、ベースの弦高についての基礎知識を解説します。
ベースの弦高とは、フレットから見た弦の高さ、フレットと弦の距離のことです。
ベースの弦高調整をする前に、どういうときに弦高調整が必要なのか、調整するとどうなるのかをしっかり把握しておきましょう。
弦高で運指のしやすさが変わる
想像してみてください。手元に、標準的な弦高よりも弦高が高いベースがあるとします。
弦の高さが高いということは、フレットと弦の間がとても離れているということです。弦を押さえるには、指に力を入れたり勢いをつけたりする必要が出てくるでしょう。
逆に弦高が低く、弦とフレットが触れるか触れないかスレスレの状態だったとします。弦とフレットが近ければ、力を入れなくても簡単に弦を押さえることができますよね。
このように、弦高は弦の押さえやすさに影響してくるため、運指のしやすさや弾きやすさに関係することがわかります。
ベースの練習をしていると左手が疲れてしまうという方は、弦高で改善できるかもしれません。
弦高でベースの音が変わる
弦高で変わるのは運指のしやすさだけではありません。ベースの音そのものも変わってきます。
弦高を高くすると、弦がピンと張って張力が強くなるため、芯のあるはっきりとした音になります。逆に弦高を低くすると、ややぼんやりとした音色になります。
また、弦高が低いと、マイクの役割を果たすピックアップと弦の振動が近すぎて、ビリビリとしたノイズが出る原因にもなります。
とはいえ、弦高でそこまで音の違いがないという場合もあるため、仕組みだけを理解しておくと良いでしょう。
ベースの弦高の見方・測り方
ベースの弦高による傾向がわかったら、自分の弦高がどのくらいなのか実際に測ってみましょう。
自宅にあるもので簡単に測ることができるので、手元にベースを置いて測ってみてください。
弦高の測り方
正確に弦高を測るために、床やテーブル等のなるべく水平な場所にベースを仰向けに置きます。
定規を用意したら、画像のようにフレットの上に定規を乗せます(画像はギターですが、ベースでも同様の測り方です)。
矢印の、フレットの頭から弦の下の距離が弦高です。
弦の上までで測ると弦の太さによって弦高が変わってしまうため、必ず弦の下までの距離を測ってください。
標準的なベースの弦高とは?
4弦が2.0~3.0mm、1弦が1.5~2.5mmが標準的な弦高とされています。
5弦ベース等の多弦ベースの場合は、4弦の弦高を1番低い弦に当てはめて考えてください。
0.1mm単位で測った方がもちろん正確ですが、mm単位で弾き心地や音が大きく変わるというわけではないので、厳密に測らなくても大丈夫です。
標準弦高から大きく外れるようであれば調整が必要かもしれない、という感覚で問題ありません。
高め・低めのベース弦高はどのくらい?
標準的なベース弦高をご紹介しましたが、場合によってはあえて弦高を高め・低めに設定するのも1つの手です。
例えば、練習のときに弦高を高めに設定しておくと、弦を押さえるのに力を使うため、自然と左手の筋力が鍛えられます。
ライブや発表の少し前に標準の弦高に戻せば、練習のときよりも簡単に弦を押さえることができるので、本番でより快適にプレイできるでしょう。
スラップ奏法をよく使うという方は、逆に標準弦高よりも少し低めのセッティングがおすすめです。
ご存知の方も多いと思いますが、スラップは弦を叩くサムピングという動作によって成り立っています。
弦とフレットの距離が近ければ力を入れて叩かなくても音が鳴ってくれるので、スラップが成功しやすく、長時間スラップをしても疲れにくいのです。
スラップ奏法の弾き方については、こちらの記事で画像と共に解説しています。
弦高が高めのセッティングは4弦が3.0mm前後、1弦が2.5mm前後。
弦高が低めのセッティングは4弦が2mm前後、1弦が1.5mm前後が目安となっています。
自分のプレイスタイルに応じて弦高を変えてみると、ベース上達も早まるかもしれません。
もし弦高を変えても弾きづらい場合は、誤ったフォームで弾いている可能性があります。ピッキング別の弾き方を一度確認してみましょう。
ベースの弦高の調整方法
いよいよベース弦高の調整方法を見てきます。
今の弦高で特に問題がない方でも、弦高を少し下げたら弾きやすくなったということもあるので、ぜひこの機会に弦高調整にチャレンジしてみましょう。
Step1.ベースのチューニングをする
弦高調整の準備として、まずはチューニングをして今現在の弦高に揃えます。
チューニングは、弦を張ったり緩めたりすることで音の高さを変えます。
そのため、音がずれた状態で弦高調整をすると、いくら調整してもチューニングで弦高がずれてしまいます。
あらかじめチューニングでしておき、好みの弦高に調整できたら再度チューニングをして微調整していきましょう。
Step2.ネックの反りを確認する
チューニングができたら、次はネックの反りがないか確認します。
チューニング同様、ネックの反り具合によっても弦高が変わってしまうので、事前に確認・調整が必要です。
ネックが反っているかの確認手順は、以下を参考にしてください。
- 【ネック反りの確認手順】
- 1.ベースを水平な場所に置いた状態で、1フレットと最終フレットを押さえる
- 2.押さえたままの状態で12フレット付近を叩いてみる
- 3.フレットと弦の間に少し隙間があり、弦がフレットに当たる音がするか確認する
弦とフレットの隙間が明らかに大きすぎる場合(順反り)や、逆にぴったりくっついて隙間がない場合(逆反り)は、先にネックの調整が必要です。
Step3.六角レンチでブリッジのイモネジを調整する
チューニング、ネックの反りが問題ないければ、ベースの弦高調整に入りましょう。六角レンチを使うので、必ず用意しておいてください。
弦高調整で使うのは、普段ベースの弦張り替えで通すブリッジのイモネジの部分です。
イモネジとは、画像の赤丸で囲んだ中が空洞になっているネジのことです。このネジが出っ張っているのがわかるでしょうか。
この出っ張りに六角レンチを入れ、時計回りに回すと弦高が高くなり、半時計回りに回すと弦高が低くなります。
画像のように、1つの弦にイモネジが2つついている場合は、2つとも同じだけネジを回して調整しましょう。
好みの弦高になったら、チューニングを合わせて実際に弾き心地を確かめてみてください。
ベースの弦高調整で快適なプレイを!
ベースの弦高調整をする意味や、具体的な調整方法をご紹介しました。
ベースの弦高は普段あまり意識していないかもしれませんが、少し変えるだけで今よりも弾きやすくなったり、出したい音を出せるようになったりすることもあります。
まだベースの弦高調整をしたことがないという方は、ぜひこの機会に調整してみてはいかがでしょうか。
こちらの記事では簡単にできるベースのチューニング方法を紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
Reika Sato /
ビギナーズ編集部 ライター
大学時代は軽音サークルでベースを担当。カフェラテの摂取量に定評のあるカフェイン中毒。趣味はグルメ漫画とミステリー・SF映画鑑賞。