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登山に潜む危険|自分の身の安全を守るために知っておくこと

登山で初心者は何が危険なのか分からないもの。悪天候時にどうするべきか、人に危害を加える可能性のある動物に遭遇したときの対処法、一人で登山をする際の注意点などを紹介しています。知識を持てば突然のトラブルにもしっかり対応できます。
登山に潜む危険|自分の身の安全を守るために知っておくこと

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登山を楽しむためには、山の危険性についてもしっかりと理解をする必要があります。突然の悪天候による事故や時に人間を襲う動物などの危険が潜んでいるため、登山の危険な部分を理解し、安全第一の登山を目指しましょう!

悪天候時の登山は危険

悪天候時の登山は危険

登山の計画を立てる上では山の天気を調べることは非常に大切です。山の天気の調べ方と登山中に雲行きが怪しくなってきたときに使えるWEBサイトを紹介いたします。

登る山の天気情報を調べておく

登山をする前に天気を調べる時、どのように調べるでしょうか?テレビの天気予報で調べる方もいるかもしれません。しかし、テレビの天気予報は山ではなく、あくまで市街地の予報になってしまいます。山を登る上でテレビの天気予報やインターネットなどの天気は参考にならないことを理解しておきましょう。

実際に登山者に使われるサイトは以下のようなものがあります。

山の天気 山の天気

こちらのサイトではその名の通り、山の簡単な天気を調べることができます。

てんきとくらす てんきとくらす

「てんきとくらす」では天気以外にも降水量や風速なども調べることができるのでおすすめです。

また、天気を調べるために現地の山小屋へ電話をかけることも有効です。宿泊予定の山小屋の方はその土地の天気の特徴にも詳しいので参考になるでしょう。

市街地は雨が降っていても山では晴れているなんてこともあります。市街地と登山口、山頂で天気は異なり、移り変わりも激しいことを理解しておきましょう。

登山の中止や続行を判断する材料は?

登山中に雲行きが怪しくなったり、風が急に強くなってきた場合、登山を続行するか中止するかを判断する必要があります。その判断材料としてリアルタイムの降水情報と風速情報を調べることが非常に大切になります。

降水情報を調べる

気象庁レーダーナウキャスト

上記のサイトは1時間先までの降水や雷の予報を確認することができます。完璧に予測することは難しいですが雲の動きなどを確認して今後、天気が落ち着きそうならば山小屋でしばし休憩するといった判断が可能になります。

スマートフォンでも確認することができるので電波のつながるところであれば移動しながら見ることができます。

風速情報を調べる

気象庁ウィンドプロファイラ

風が強いと滑落や転落などの事故にもつながるので風が強くなってきたと感じたら風速の確認をしてみましょう。「気象庁ウィンドプロファイラ」では高度別に風速を確認することができます。危険度の目安として下記を参考にしてください。

  • 風速10mを越えると注意が必要
  • 風速15mを越えると登山の中止を検討
  • 風速20mを越えると行動ができず危険な状態

山の形状や登山コースによって風の影響も変わるので現場の状況を把握して中止の判断をしましょう。

万が一、天候が悪化したときの対処法

台風などの悪天候の中の歩行は困難ですし、土砂崩れなどの危険性があります。山麓が悪天候な時は、山ではさらに荒れていることが多いので「これから晴れるかも」など楽観的な予測はせずに厳密な判断をしましょう。

また、登山中に天候が悪化することもあるかもしれません。悪天候時は一旦行動を止め、先の行程を確認し、続けるか下山するかの判断を行います。

急激な天候の変化では落雷が発生することもあり、特に山では危険性が高まります。雷が鳴り始めたら高い木の下や尾根道など落雷しやすい場所から極力離れ、頭を低くしましょう。夏山では午後の2時から6時頃に雷が発生しやすいので、その時間に頂上や尾根道には留まらないようにしましょう。

登山に潜む危険生物

登山に潜む危険生物

山の中には人間以外にも様々な生物が生息しています。その中には人に危害を加える生物もいるので実際に遭遇してしまった場合はどうすればよいのか、また未然に防ぐ方法はあるのかについて解説していきます。

最大の野生生物クマ

最大の野生生物クマ

日本にはヒグマとツキノワグマの2種類が生息しており、ヒグマは北海道にしか生息していません。ツキノワグマは本州にも生息しています。

ヒグマの特徴

大人のヒグマのオスは体長が2.5-3.0m、体重が250-500kgにもなります。ヒグマは攻撃性が高く、獲物を一撃で仕留めてしまう様な力があり、クマ科ではホッキョクグマに並び凶暴であるとされています。雑食性でシカなどの哺乳類、サケなどの魚類、果実など何でも食べます。

ツキノワグマの特徴

ツキノワグマはオスの成獣で体長1.2-1.8m、体重が50-120khgです。ヒグマと比べると小さく攻撃性もそこまで高くありません。夜行性ですが冬眠前や果実などの食べ物が豊富な時期は昼間で遭遇してしまうことがあります。

クマから身を守るために

クマは冬眠前の秋などに行動が活発になるのでこの時期に登山をするという方は特に注意しましょう。クマと遭遇することを避けるためには熊鈴をつけたり、音楽をかけたりすることでこちらの場所を知らせることでクマが逃げていきます。人間がクマを怖いようにクマも人間が怖いのです。

また、熊スプレー持っておくことも大切です。嗅覚の優れた熊にガス状のスプレーを噴射することで撃退できる事があります。もしものために熊スプレーを一つ持っておくことがいいでしょう。

登山中に思いがけず遭遇する毒蛇

登山中に思いがけず遭遇する毒蛇

日本に生息している毒蛇はヤマカガシ、マムシ、ハブの3種類です。山間部の草むらや湿地帯など水場の近くに生息していることが多いです。登山道をはずれてそのような場所に足を踏み入れないようにしましょう。また、どうしても入らないといけない場合には地面を叩いたりし、蛇に人間の存在を気づかせる事で蛇の方から逃げていきます。

予防策としては蛇は熱に反応して攻撃してくるので肌の露出はせず、スパッツなどを身に着けることで毒蛇の被害を未然に防ぐことができます。

噛まれてしまった場合の対処法

毒蛇がいそうな場所に近づかないことが一番大事ですがそれでも噛まれた場合はまず、傷口をキレイな水で洗い流しましょう。また、傷口を口で吸って毒素を取り出そうとするのをテレビなどで見たことがあるかもしれませんがこれは絶対にやめましょう。逆に口の中に傷があればそこから毒が入り危険です。

水で傷口を洗った後は抗生物質の入った軟膏を塗り、湿布で炎症を抑えます。下山後、早急に医療機関の治療を受けてください。

登山で遭遇率が高いスズメバチ

登山で遭遇率が高いスズメバチ

動物や蛇と比べ、スズメバチは熊や毒蛇と比べ遭遇率が高く、被害者も多いです。

遭遇率が最も高いスズメバチ

スズメバチは巣に近づくと巣を守るために攻撃的になります。土の中に巣があることもあり、うっかり踏んでしまわないよう登山道以外の反れた道を歩く際は注意しましょう。

スズメバチに襲われないためにも黒い服や香水など臭いのするものをつけるのは止めましょう。もし刺されてしまった場合はまずは巣から離れましょう。傷口を水で洗い、つねるようにして毒液を出します。その後、消毒し虫刺されの軟膏を塗り、下山して早急に医師の診断を受けてください。毒をスグに吸い出すことのできるポイズンリムーバーがあれば使用するのもよいでしょう。

一人で山を歩く危険性について

一人で山を歩く危険性について

山へ行こうと思って友達を誘っても中々日程が合わず、結局一人で登山に行くという方やマイペースに登山を楽しみたいという方は多くいます。森林浴や景色を一人で楽しむのは仲間で登山するのとはまた違ったよさがあります。

しかし、一人で登山するということは遭難したときのリスクが非常に高くなります。また、滑落し、怪我をした場合には仲間がいれば応急処置をしてもらったり、援助を要請してもらうことができますが、一人では滑落して怪我した際に誰も気づいてくれないということが起こります。グループで登山している場合に比べ単独で登山している場合は見つけてもらえないリスクが高くなります。

一人で登山をする場合はリスク管理をより徹底し、緊急時に備えてエマージェンシーグッズを持っていくことをおすすめします。

まとめ

まとめ

山には悪天候による自然災害、獰猛な動物との遭遇、滑落による事故など様々な危険が身を潜めています。山を決して侮ることなく必要な情報を事前に収集し、怪我をした時のためにエマージェンシーグッズなどを持っていきましょう。準備を事前にしっかりと行う事が大事です。また、最初は自分自身の体力を過信してしまい、事故に繋がるケースも少なくありません。年齢が高くなるにつれ体力や筋力が低下することを理解しましょう。

いきなり難しい山に登るのではなく、簡単な山から挑戦し、徐々に難易度を上げていくことがおすすめです。リスク管理を徹底し、安心して楽しめる登山にしましょう!

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タイチ /
ビギナーズ編集部 ライター

食べること、旅行に行くことが大好きで週末には良くお出かけしています。ビギナーズでも趣味を通して伝えたいことをたくさん記事にしていければと思います。

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