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電気代が安くなる時間帯はいつ?電気代の時間帯割引について解説
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毎日使っている電気ですが、電気を開通させるために電力会社と契約してそのままという人も多いでしょう。
しかし、電気料金には複数の料金プランがあります。電力会社の料金プランには、24時間一律の料金のプランだけではなく、電気を使用する時間帯で金額が変わる料金プランもあります。
この記事では、電気料金の基本知識や夜間割引について解説しています。電気代を節約しようと思ったら、電気の使用時間帯や料金プランを見直してみると良いでしょう。
目次
時間帯で変わる?2つの電気料金プラン
東京電力や中部電力、北陸電力、関西電力などの主要な電力会社には、複数の電気料金プランがあります。
大きく2つに分けると以下のようなプランがあります。
- 24時間一律の料金のプラン
- 時間帯によって料金が変わるプラン
時間帯によって料金が変わるプランは、基本料金に、時間帯で使った分の電気料金がプラスされます。
時間帯によって料金が変わるプランは季節や使用量によって単価が変わるプランなどもあります。
季節と使用量で変動のない、東京電力の「夜トク12」と中部電力の「スマートプラン」を例に1カ月ごとの時間帯単価を見てみましょう。
- 「夜トク12」
午前9時~午後9時:33.76円
午後9時~翌午前9時:22.55円 - 「スマートプラン」
午前8時~午前10時・午後5時~午後10時:28.00円
午前10時~午後5時:38.00円
午後10時~翌午前8時:16.00円
電力会社やプランによって、時間帯と料金は変わってきますが、午後9時間前後~午前8時前後の料金が安くなっています。
電気代が安くなる「夜間割引」とは
電力会社の料金プランには、時間によって料金の変わるプランが複数あります。
始まりの時間と終わりの時間が違ったり、季節によって料金が変動するなど違いはあります。
基本的に午後9時前後からの料金が安くなるのは変わりません。
夜間の電気代が安くなる
夜間割引契約のプランは、24時間一律の料金プランよりも夜9時前後から料金が安くなっています。電力会社とプランによって、どれくらい安くなるのかは違ってきます。
夜のうちに洗濯や次の日のごはんの下ごしらえをしてしまうなど、夜に電気をよく使用する世帯では夜間の料金が安くなっているプランがおすすめです。
夜間の電力の廃棄を減らすためにある
電力会社は法律によって、供給能力確保義務があります。
供給能力確保義務とは、電気が安定して使えるように、電気の需要に応じた電気の供給をしなければならないというものです。そのために電力会社は24時間電気の供給をしています。
一般的に、通勤時間帯である朝と夕方をピークに、夜間にかけて電力需要は減っていきます。そして、季節によっても変動します。
夏の猛暑日が続くときや冬の特に寒くなるときなど、節電を呼びかけるCMを目にしますよね。ほとんどが、昼間の12時~4時前後の時間帯の節電です。
電気の使用量は、多くの人が活動する日中が多くて夜間は電気の使用量が少なくなり、発電した電気が余ります。
そこで、電力会社は夜間に料金が安くなるプランを用意して、夜間の電気の使用量を増やして電気の発電の無駄をなくそうとしているのです。
夜間割引のあるプランは昼間の電気代が割高になる
夜間の料金が安くなるプランでは昼間の電気料金が高く設定されています。
2016年4月以前に電力会社と契約した世帯では、以下のプランが多く契約されています。
従来の東京電力の「従量電灯B」と夜トクプランとの料金を比較してみましょう。
- 従量電灯B第二段階(120kWh~300kWh)26.00円
- 夜トク12午前9時~午後9時33.76円午後9時~翌午前9時22.55円
夜間の料金は従来のプランよりも安くなっていますが、それ以外の時間帯は従来のプランよりも高くなっています。
こんなライフスタイルの人に向いている!
夜間割引は、ライフスタイルに合えばお得です。
- 共働きで日中は家に誰もおらず、家事は夜にまとめてやってしまう人
- 夜にならないと帰ってこない日が多い人
上記のような人には合っているでしょう。家族の生活スタイルが夜に電気を多く使う場合は、電気の夜間料金が安いプランにすると電気代が節約できます。
夜間割引はお得かどうか調べる方法
夜間の電気使用量が安くなると知っても、自分の家の生活スタイルに合っているかどうかわからない場合、今の生活でどのように電気を使っているか調べてみましょう。
スマートメーターで電気使用状況を調べる
スマートメーターとは、従来の電力メーター(電力量計)をデジタル化したものです。電力使用量を通信機能で遠隔で測定できます。電力会社ではインターネットサイトで30分毎の電気使用量を確認できるサービスを行っている会社もあります。
今までの総電力使用量しかわからなかった電力使用量が、30分ごとに計測できるようになりました。
30分ごとに電気の使用量が計測できるために、どの時間帯にどのくらい電気を使用しているのかが、わかりやすくなっています。
時間帯別の電気の使用量を把握する方法として、まずはスマートメーターで電気の使用状況を確認しましょう。電力メーターがスマートメーターかわからない場合は、電力メーターを確認してみましょう。
電力メーターの中に電気を使用している時に回る円盤がある場合は、スマートメーターではありません。今、全国の主要な電力会社が2023年3月までに従来の電力メーターをスマートメーターへと無料で取り換えています。
シミュレーションツールを利用する
電力会社比較サイトにある電気料金シミュレーションページを利用して、電力会社の契約プランに応じた電気料金をシミュレーションして比較できます。
今の契約プランと比べて年間でどのくらい安くなるか表示されるので、比較が簡単です。
- 【シュミレーション入力事項】
- 郵便番号
- 家族の人数
- 日中家にいる人数
- エコキュートなどの有無
- 現在契約している電力会社と契約しているプラン
- 直近の1カ月の電気料金
以上を入力してシミュレーションするので、検針票や電気料金表を用意しておきましょう。
電力会社にも電気料金をシミュレーションできるページはありますが、その電力会社の契約プランしかシミュレーションされません。
電力会社の変更も考えて比較したい場合は、比較サイトなどを利用しましょう。
夜間割引を有効に利用する方法
料金の安い夜の時間帯に電気を利用して、料金が上がる昼の時間帯は電気をなるべく使わないようにするには、どのような方法があるのでしょうか。
夜間電力の積極的な利用は、二酸化炭素の排出を削減できる点から、環境への負担も減らすことができます。電気温水器、蓄熱式床暖房、蓄電池などを使って、家計と環境の両方に配慮した有効活用が可能です。
電気温水器を利用する
電気温水器は、貯水タンクの中にあるヒーターを電気で動かして熱を出し、お水を温めてお湯にします。
電気温水器では、深夜に電気を使って温めたお湯を日中に使うので、夜間割引プランにおすすめです。
マイコン型電気温水器ならよりお得に
電気温水器には、お湯の残量や給油温度の変化で通電開始時刻を制御しているマイコン型電気温水器があります。
マイコン型電気温水器を使用している場合は、契約している電力会社によっては通電制御割引が適用されるので、よりお得になります。
通電制御割引は電力会社によって行っている会社としていない会社があるので、契約している電力会社に確認しましょう。
蓄熱式床暖房を設置する
夜の間に熱を貯めて、昼間は貯めた熱を放熱して温める蓄熱式床暖房は、安い夜間の電力を有効に使える設備です。
蓄熱式床暖房は、寒くなり始めた秋の初め頃に電源を入れて、温かくなった冬の終わりに電源を切るという、長期的な使用方法が基本になります。朝寒いときに電源を入れ、昼間に暑くなったら電源を切るという使い方ではないので注意が必要です。
蓄熱式床暖房のメリット・デメリット
蓄熱式床暖房は、全館暖房などの広い面積を温めることが得意なため、冬の間家の中の温度を一定の温度に保つことができます。設置された部屋だけを暖めるエアコンなどとは違い、冬の間、昼と夜の温度差が少なくなるだけではなく、家の中の部屋全部の温度差が少なくなるメリットがあります。
しかし、家全体の断熱をしっかりとして、家全体に床暖房の工事がマストになります。そのため新築時や家のリフォーム時に、初期費用が高額になってしまうデメリットがあります。
夜間に蓄電池で電気を貯めておく
蓄電池は、電気を貯められる機器です。商品としては、蓄電器や蓄電池として売られています。
普段の生活でも料金の高くなる昼間は、まず蓄電池に溜めた電気から使用すれば、電気料金が安くできます。太陽光発電をしている家庭では、太陽光発電システムのパワーコンディショナを交換するときに蓄電池を導入すると、お得になります。
太陽光発電システムと蓄電池との一体型のパワーコンディショナに変更すれば、省スペースにもなります。
そして太陽光発電のパワーコンディショナの買い替えだけで、蓄電池のパワーコンディショナも兼ねるので、一石二鳥です。
蓄電池で貯めた電気は停電・災害時にも役立つ
自然災害などで停電してしまったときに困るのは、電気を使っている機器が使えないことでしょう。夜の照明の使用や、冷蔵庫の使用、スマートフォンの充電など、できないと困ることが多くあります。
料金が安い夜間に、蓄電池に電気を貯めておけば、停電のときに電気が使えるのはもちろんですよね。
タイマー設定を活用する
大がかりな設備を取り入れなくても、夜間の電力を有効活用するためにすぐにできることがあります。洗濯機や炊飯器、浴室乾燥機などタイマーで作動する家電製品を、夜間に作動するようにタイマーを設定します。
また、タイマーが無くてもスマートフォンやコードレス掃除機などの充電は夜間にするなど工夫すれば、夜間の安い電力を有効活用できます。
こちらの記事では、家電の使い方を見直して電気代を節約方法を解説しています。
夜間割引の注意点
お得なことばかり紹介してきましたが、注意点もあります。
夜間割引の注意点を確認してから、電気の契約プランを見直しましょう。
夜間割引がお得な世帯は限られる
時間帯別電気料金へ乗り換えた場合、電気料金の支払いが増えてしまう可能性もあります。
夜間割引のプランは、割引時間より前の電気料金は一律プランより割高になっています。そのために、割引の時間帯の前に電気を使うと、電気料金が今までより増えてしまいます。
平日は家に人がいないけれども、休日はあまり外出しないで家にいる場合や、長期休みの時は日中は家にいるなどの場合は、夜間割引プランでは、電気料金が増えてしまう可能性があります。
夜間が安いのはそのプランを契約した世帯
なんとなく知った情報で、夜は電気料金が安いと思っている場合、節約をしてもなにもメリットがありません。
いままで電気料金のプランを変更したことがなければ、24時間一律の料金プランである可能性が高いです。
一律の料金プランでは、昼間に節約して夜間に電気を使っても料金は変わりません。まずは、検針票などを確認して契約種類を確認しましょう。
一律の料金だと思っていても、家がオール電化ならば、夜間の料金が安いプランになっている可能性もあります。
夜間割引プランの時間帯を要確認
契約プランを変更しても、夜間が安いというざっくりした感覚でいると、料金が増えてしまう可能性があります。夜間割引のプランでも、「午後9時から翌午前9時まで」や「午後11時から翌午前7時まで」など、安くなる時間が違うプランが用意されています。
午後11時から料金が安くなるプランを契約したのに、夜だからとその前に電気を多く使用してしまったら、電気料金が増えてしまいます。
契約した時間帯をしっかりと把握して、電気を使用しましょう。
基本料金が高いことがある
夜間割引のプランにすれば、夜の時間帯に使用した電気料金は安くなります。
しかし、プランによっては、基本料金が24時間一律のプランよりも高く設定されていることがあります。
また、使用電力が一定の量を超えると、基本料金に追加の料金が加算されたりと、プランによってさまざまです。
同じ電力会社でも、24時間一律のプランでは基本料金が設定されていないけれども、夜間割引のプランでは基本料金が設定されているなど、単価を比較しただけでは、どのプランがいいのかわかりにくくなっています。
電力会社や電力比較サイトのシミュレーションを使用したり、電力会社に相談しましょう。
時間帯別割引をうまく活用して電気代を安くしよう
いろいろな電気代節約の方法がありますが、電気の契約プランを見直すことも節約方法の一つです。
まずは、今の契約プランが自分の家庭の生活スタイルと合っているのか見直してください。
そして、時間帯別割引を上手に利用して、電気代を節約しましょう。
こちらの記事では、複数の電力会社の電気料金を比較しています。
夏はクーラーの使用などで電気代が高くなる傾向にあります。こちらの記事では、夏の電気代節約方法をご紹介しています。
ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター
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