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ベース初心者のための基礎知識|始め方・必要な道具・弾き方
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ギターと比べて地味なイメージを持たれがちなベース。
しかし、バンドのサウンドとリズムを支えているのは他でもないベースであり、バンドサウンドの要のような存在です。
最近ではベーシストにスポットが当てられ、ベースの魅力とバンドにおける重要性は、一般的にも認知されるようになってきました。
本記事では、ベースに興味を持っている方に向けて、初心者がベースを始めるために必要なものや上達する練習法をご紹介します。
ベースを始めたいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ベースがもたらすグルーブ感とは?
ご存知ASIAN KUNG-FU GENERATIONの一曲です。
イントロでギターだけで演奏が始まり、そこからギター・ドラム→ギター・ドラム・ベースというように楽器が増えていく構成になってます。
ギター・ドラムだけの状態と比べてベースが入ることで音に厚みが出るのはもちろんですが、一気にサウンドの躍動感が出ているように感じます。
このように、ベースにはバンド全体のサウンド・リズムに一体感を生み出すグルーブを司る楽器だといえます。
ベースの各部名称を知ろう
ベースを始めるにあたって知っておきたいのが、ベースの各部名称とそれぞれの役割です。
ベースの教本やスコアでも出てくる言葉なので、この機会に覚えてしまいましょう。
ペグ
4本の弦の音程を調整する箇所です。ペグを回すことで、それぞれの弦の音程を上げたり下げたりしてチューニングを行います。
ギターよりもベースの方が、ペグのサイズが大きく作られています。
ナット
ヘッドとネックの境目に設置されているのがナットです。
4本の弦が正しい位置でフィットするように、弦がはまるような溝が掘ってあります。弦を張り替えるときは、ナットの溝に弦を合わせながら張っていきましょう。
フレット
ネックの表面のフィンガーボード(指板)に打ち付けられている、半楕円型の金属の仕切りです。
フレットは半音間隔で付けられており、押さえた弦がフレットの山に触れることで、その箇所に応じた音を鳴らすことができます。
コントロールノブ
コントロールノブは、ベースの音量や音質を調整できるつまみです。
コントロールノブが多いベースは、音質が細かく調整できるので音作りがしやすく人気です。
ピックアップ
弦の振動を感知して電機信号に変換することができるパーツで、ピックアップがアンプに電気信号を送ることで大きな音を出しています。
シングルピックアップやハムバック・ピックアップ等いくつか種類があり、搭載されているピックアップによってサウンドも様々です。
ブリッジ
4本の弦を支えている金属製のパーツで、弦をボディに固定する役割を持っています。
ブリッジを調整することで、弦の高さや位置などを調整することができます。
ベースの演奏に必要なもの
ベースを始める前に、ベースの練習や演奏に必要なものを一緒に準備しましょう。
自宅での基礎練習に最低限必要なものや、スタジオ練習やライブで必要なものを確認していきましょう。
ベース練習に必要な4つのもの
ステップアップしていくにつれて必要なものは増えていきますが、まずは自宅での練習に必要な最低限のアイテム4つをご紹介します。
練習する時の音量が気になるようであれば、ヘッドフォンも用意しておくのがおすすめです。
チューナー
ベースの音の振動を感知して、鳴らしている音を表示してくれるアイテムです。
ベース初心者が自分の音感だけでチューニングするのは難しいですが、チューナーを使えばスムーズに音を合わせることができます。
アンプ
ベースが出している電気信号を増幅させて音にしてくれるだけでなく、細かな音量・音質調整も可能な機材です。
自宅用の小型アンプであれば5,000円前後で購入可能ですが、あまりに安いベースアンプは壊れやすいものも多いです。
長く使えるベースアンプが欲しい方は、アンプの選び方のコツとおすすめモデルをご紹介した、こちらの記事が参考になります。
シールド
アンプで音を出すにはシールドが不可欠です。
ベースとアンプを繋げるだけでなく、エフェクターなど他の機材に繋げるときにも使えるので、必ず準備しておきましょう。
また、シールドによってベースの音も変わってしまうので、初心者でもある程度のシールドを揃えておいた方がいいです。
手頃な価格のおすすめベース用シールドは、こちらで詳しくご紹介しています。
ベースケース
ベースを裸で床に置いたり、壁に立てかけて保管したりすると状態が悪くなってしまいます。
ケースに入れて保管すればベースの劣化を防ぐことができるので、使用しないときはケースに収納しましょう。
また、自宅で保管するためだけでなく、練習スタジオやライブに持って行くときもベースケースは必要です。
外に持って行くときもテンションが上がるような、軽くてかっこいいおすすめのベースケースはこちらでご紹介しています。
自宅練習のみで持ち歩かない場合は、ベースケースの代わりにスタンドを使っても大丈夫です。
あると便利・ライブで必要なもの
ストラップ
ライブや練習スタジオでベースを演奏する際に必要になるアイテムです。
一口にストラップといっても、ナイロンやコットン、レザー等様々な素材のものがあります。
自分のベースに合ったストラップを見つけたい方は、素材ごとの特徴や選び方について解説したこちらの記事を参考にしてください。
ピック
ベースには指で弾く奏法とピックで弾く奏法があり、ピックを使って演奏する方が音の輪郭がハッキリします。
ピックにも形・硬さ・厚みなど種類があるので、演奏する曲に合わせて変えられるように、数種類持っておくのがベストです。
お手入れ用品
画像の左下のグッズは、楽器を磨くための布と洗浄液です。
練習しているとどうしても指紋などでベースに汚れが出てきてしまいます。大事な楽器を綺麗な状態に保っておくためにも、お手入れ用品は準備しておきたいものです。
エフェクター
エフェクターとは、ベースの音色を変える効果を持つ機材です。
エフェクターを使えば幅広い音を出すことができるので、エフェクターの種類と効果は覚えておいて損はありません。
ベース初心者でもわかりやすいよう、エフェクターの種類をまとめた記事はこちらです。
音色を変えるのではなく、高音から低音までのバランスを調整する機能を持った、プリアンプという機材もあります。
自分の出したい音が出ないと感じた場合は、こちらのプリアンプを使って音作りをすると、ベースの音が劇的に変わります。
ベースアンプで音を出してみよう!
必要なものが準備できたら、早速ベースをアンプに繋いで音を出してみましょう!
アンプにはつまみがたくさんついているので、それぞれの効果もあらかじめ覚えておくと練習しやすいでしょう。
ベースアンプのつなぎ方
アウトプットジャックにシールドを挿す
まずはベース本体のコントロールノブ付近、またはボディの底部にあるアウトプットジャックにシールドを挿しましょう(画像左)。
このとき、必ずアンプの電源が切ってある状態で挿してください。アンプの電源が入った状態でベースにつなぐと、大きなノイズが出ることがあるからです。
アンプのインプットジャックにシールドを挿す
アンプにはシールドの差し込み口がいくつかありますが、INPUTと記載されている差込口にシールドを挿してください(画像右)。
最初の内はHEADPHONEなどの別の差込口に挿してしまうことがありますが、それだと音が出ません。
コントロールの調整
ベースアンプには、音量・音質調整のコントロールノブが多く設けられています。
実際に繋いでいじってみてエフェクト効果の違いを感じるのが大事ですが、それぞれのツマミが持つ効果も学んでおきましょう。
GAIN(ゲイン)
音を歪ませる効果があります。ベース本来のクリーンなサウンドにしたい場合は、GAINを弱く設定した方がいいでしょう。
GAINを使いたい場合は、他のバランス調整を終えてからの方が理想のサウンドに近づきやすいです。
TREBLE(トレブル)
高音域の調整ができるツマミです。強めると角ばった音質になり、弱めると丸く柔らかい音質になります。
GAINとTREBLEを強くすると歪むだけでなく、音の輪郭も立ったロックサウンドになります。
MIDDLE(ミドル)
その名の通り中音域です。いわばサウンドの中核なので、強めればその分どっしりとしたサウンドになります。
ただし、MIDDLEを強めすぎると音の輪郭がぼやけるので、基本的には真ん中辺りでセットしておくのが無難です。
BASS(バス)
サウンドの土台となる低音域を調整できるツマミです。
強くした方が重厚なサウンドになりますが、強すぎると全体的にボワッと輪郭の無いサウンドになるので、上げすぎに注意しましょう。
ベースのチューニング方法
- 4弦=E(ミ)
- 3弦=A(ラ)
- 2弦=D(レ)
- 1弦=G(ソ)
慣れてくればチューナー無しでもできるようになりますが、最初の内はチューナーを使って上記音程に合わせてください。ペグを回すことで音程の調整ができます。
チューニングには他にも様々な方法があります。演奏したい音楽ジャンルによってチューニング方法が変わるので面白いですよね。
こちらの記事では定番の音階のチューニング方法をご紹介しています。ぜひ合わせて読んでみてください。
ベースの基本的な弾き方
ベースには、弦を指で弾く奏法とピックで弾く奏法があります。
演奏する音楽によって適している奏法が変わるので、どちらも習得しておくと演奏の幅が広がります。
音の粒立ちの良いピック弾き
ピック弾きは硬いピックで弦を弾くことで、音の立ち上がりがハッキリしたサウンドにすることができる奏法です。
ピックの持ち方についてわかりやすく解説をしているので、こちらの記事も合わせて読んでみましょう。
ピックの持ち方はギターもベースも同じですが、ベースの方が弦が太いため、最初の内は弾きづらく感じるかもしれません。
指を動かすのではなく、手首から動かしてピッキングすると、自然に力強いピッキングができます。
表現方法が多彩な指弾き
ピックで弾くよりも音の立ち上がりが柔らかくなるのが、指弾きの特徴です。人差し指と中指を交互に使って弦を弾く、ツーフィンガー奏法が一般的です。
指弾きで注意すべきなのは、人差し指と中指どちらの指で弾いても、音量に差が出ないようにすることでしょう。
右手を安定させるために、始めの内はフロントピックアップ(ネックに近い方)の側面に親指を置くことをおすすめします。
弾き方は言葉だけだとなかなかイメージしづらいと思うので、画像や動画と共に弾き方を解説した、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
誤ったフォームを身につけてしまうと後々修正が大変なので、初心者の内に正しいフォームを身につけましょう。
ベースの練習方法
ベースの正しい弾き方を学んだら、次は具体的な練習方法をご紹介します。
無料でベースのスコアを見る方法もご紹介するので、ぜひ活用してください。
上達するベースの練習方法
ベースの練習は、右手と左手それぞれに分けて強化する練習を行い、最後に右手と左手を同時に強化する練習をすると効果的です。
右手(ピッキングする手)は、長時間の演奏や速いピッキングでも弾き続けられるよう、基本のルート弾きで練習するのが良いです。
メトロノームを使ってテンポがずれないようにすることと、音の粒を揃えることを意識して演奏しましょう。
左手(弦を抑える手)は、スムーズに弦を抑えることができるよう、弦移動とフレット移動の練習をすると上達しやすいです。
左手の練習フレーズはこちらでご紹介しています。
ゆくゆくスラップもできるようになりたいという方は、スラップ練習法も画像で解説しているので、ぜひ練習してみてください。
ベースのおすすめ練習曲
好きな曲をコピーするのも練習の1つです。好きな曲であれば楽しく練習できると思うので、基礎練習の息抜きにやるのもいいでしょう。
バンドスコアでは、楽譜が読めなくてもベースが演奏できる、TAB譜が一般的になってきています。
こちらの記事では、TAB譜の簡単な読み方と、無料でTAB譜を手に入れる方法をご紹介しています。
既にTAB譜の読み方をマスターしている方は、邦楽・洋楽・アニソンから人気曲を厳選したこちらの記事からTAB譜をゲットしてみてください。
曲ごとに難易度や演奏ポイントも解説しているので、難易度を見て練習する曲を決めてもいいですね。
初心者でも失敗しないベースの選び方
ベースを始めるために必要なものや選び方をご紹介しましたが、ベース選びは何よりも大事です。
とはいえ、初心者だと何を基準にベースを選んでいいかわからないですよね。この項では、初心者でも失敗しないベースの選び方を解説します。
ベースのメーカーで選ぶ
ベースの選び方の1つは、メーカーで選ぶ方法です。
メーカーごとにベースの形や音色といった特徴があるので、メーカーで絞ると好みの音作りがしやすくなります。
また、メーカーによって大体の価格帯も決まっているため、予算に応じてメーカーを決めた後にモデルを決めるといいでしょう。
ベースメーカー30社を一気に見れる記事はこちらです。
ベースの種類で選ぶ
ベースの種類、つまりベースの見た目で選ぶ方法もあります。
とはいえ、ベースには本当に様々な種類があるので、知らないベースの方が多いかもしれません。
そのため、ベースの種類を一覧にしたこちらの記事を参考にすると、選びやすいでしょう。
もしかしたら、「このベースが良い!」という一目ぼれがあるかもしれませんよ。
ベースの初心者セットで選ぶ
ベースの選び方3つ目は、ベースの初心者セットの中から選ぶ方法です。
ベースの初心者セットとは、ベースやアンプ、チューナー、シールド等の初心者に必要なアイテムが揃った、ベースと機材のセットのことです。
ベースの初心者セットであれば、安くベースが購入できる上、すぐに練習を始めることができます。
ベースの初心者セットの口コミや評判、価格やおすすめモデルが知りたい方は、こちらも併せて読んでみましょう。
迷ったらコレ!ベースの定番モデル
ベースには非常にたくさんのメーカーやモデルがあり、中古で数千円のものから十万円近くするものまで様々です。
高いのは手が出しづらいけど、安すぎるのは品質が心配という方もいるでしょう。
そんな方には、このFender Japan JAZZ BASSがおすすめです。
信頼のFenderのエントリーモデルであり、初心者でも弾きやすいよう配慮された構造で、カラーバリエーションも豊富なので選びやすいのがポイントです。
ベース初心者でも弾けるようになる!
ベースはバンドサウンドをコントロールできる、魅力的な楽器です。
地味な楽器だと思われがちですが、奏法次第では派手でかっこいいサウンドを出すこともできる、奥深い楽器ともいえます。
練習次第で初心者でもベースを弾けるようになるので、ぜひ楽しく練習してベースを弾けるようになりましょう!
また、こちらの記事ではベースの奏法や特徴を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
Koji Kawando /
ビギナーズ編集部 ライター
高校時代には吹奏楽部、大学時代にはビッグバンドと軽音楽部に所属。最近では一眼レフを衝動買いしたのでカメラの勉強中。無類の飲み会好き。