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テニスのガットは奥が深い|種類から貼り方まで丸ごと紹介

テニスのガットは奥が深い|種類から貼り方まで丸ごと紹介

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長年使っているテニスラケットの、ボールの飛び方がかわってきたと感じることはありませんか。テニスのラケットは、ガットを張り替えるだけでまるで違うラケットのように感じます。

ここではガットの種類やテンションの張り方などを詳しく掘り下げていきます。またおすすめのガッドもいくつかピックアップしました。

テニスのガットの種類

テニスのガットの種類がどのくらいあるのでしょうか。ガットの種類を把握しておくと、いざガッドの貼り直しをするときに役立ちます。

高価なナチュラルストリング

牛、羊の腸をより合わせて作った天然素材の高級ガットです。ガッドはストリングともいいますが、ナチュラルストリングは、ストリング界の王様とも呼ばれています。

打球がスムーズで、打球時の負担が軽くなります。ガットが緩みにくく、長く使えることがメリットです。ただし、湿気や汚れに弱いところもあります。

メリット
  • ホールド感が高くなる
  • 高反発
  • 持続率が高い
デメリット
  • 湿気のある場所や雨に弱い
  • 高価
  • 寿命が短い
向いている人 初心者からプロまで

スタンダードなモノストリング

ナイロン素材でガットの中心には芯があり、周りを細かい糸を巻きつけて構成されています。通称「モノ」とも言われていて反発力があり、打球感は硬めとなっています。

また耐久性に優れているため湿気の多い場所でも安心して使えるガットです。打球感は強いですがパワーテニスを好む人にもおすすめです。

メリット
  • 反発性が高い
  • 耐久性がある
  • 価格が安い
  • 丈夫
デメリット 打点がやや硬い
向いている人
  • こだわりがない人
  • 力が強い人
  • 初心者

学生向きのポリストリング

ポリエステル素材で単一構造となっています。

ポリエステル素材は弾力が弱く、伸縮性が少ないので、テニスボールの飛びを抑えやすいのが特徴です。しかし手首やヒジなど体への負担が大きく、テンションの耐久性もあまりよくないというデメリットもあります。

打ったボールがダイレクトに反映されるので、プロなどの競技者におすすめです。

メリット
  • ホームランになりにくい
  • 耐久性が良い
  • 維持率が高い
デメリット
  • ハードヒッターでないとメリットがでない
  • テンション維持率が低い
向いている人
  • 力が強い人
  • プロ

人工的な素材のマルチストリング

人工的なナイロン素材で、ナチュラルストリングに近づけたストリングです。

細かい糸が集合しているため、ホールド感に優れ、打球感が柔らかくて打球時の衝撃が少ないのが特徴です。あまり力がない人でもボールが良く飛びます。

モノフィラメントに比べると耐久性は少し劣ります。

メリット
  • ホールド感がある
  • 振動吸収が良い
  • 腕の負担が軽い
  • 維持率が良い
デメリット 耐久性が悪い
向いている人
  • タッチショットが得意な人
  • パワー系のラケットを使用している人

いいとこどりのハイブリットストリング

ハイブリットストリングは縦糸と横糸の素材で種類を変えており、ストリングの良い部分がすべて入っています。自分好みの組み合わせを楽しめ、テンションの維持期間が長いのが特徴です。

ただし、ストリングの特性など知識が必要なので、初心者には扱いにくく主に競技者が使用しています。

メリット
  • 組み合わせを楽しめて自分だけのガットにできる
  • 維持力が良い
デメリット 扱いが難しく知識が必要
向いている人 プロ

テニスのガットのテンションについて

ガットは、テンションによってテニスの上達も変わってくるほど重要なポイントです。どのくらいの張り方にすれば良いのかを知り、自分に合ったテンションを見つけていきましょう。

張り上げ時の強さを知る

45~47ポンドが低テンション、50ポンドが普通テンション、52~55ポンドが高テンションとなります。詳細は次の通りです。

テンション 数値
柔らかい 45ポンド(低)
やや柔らかい 47ポンド(低)
普通 50ポンド(普通)
やや硬い 52ポンド(高)
硬い 55ポンド(高)

低いテンションの場合

ボールを飛ばしたい人に向いているテンションです。ガットを少し緩くすることでボールに伸びが出ます。ラケットとボールの接地時間が長く取れて、回転がかかりやすいボールが打てるようになります。

力があまりない人でもボールの飛びが良くなるので、パワー系ではない人におすすめのテンションです。45〜47ポンドくらいのテンションにしてみてください。

強いテンションの場合

ボールの飛びを抑えることができて、スイングスピードがあるボールを打てるようになります。ボールを打ち抜くハードヒッターにおすすめのテンションです。

スイングスピードが速い選手はスイングに対してガットの戻りが追いつかないので、テンションが強いと安定したプレーがしやすくなります。52〜55ポンドを目安としてみましょう。

継続期間は3カ月から半年

テンションがキープできる期間を過ぎたら、ガットの張り替えの時期だと考えておきましょう。毎日練習をおこなっている人は早くて3カ月か、最低でも半年に1回は張り替えておくのがベストです。

ガットは切れるまでは大丈夫だと思われますが、どのガットも徐々に伸びていきます。一度伸びてしまったガットは元に戻らないため、状態はどんどん悪くなっていきます。切れないまでいかなくても反発性が失われ、振動も発生してしまいラケットが故障してしまうのです。

ナイロンは伸縮性がある

ナイロンガットの場合は気温が高いと伸びやすく、低いと縮みやすくなります。

夏は気温が高いので3〜5ポンド程度高くし、反対に冬はテンションを低く調整していきましょう。

張り替え時のサイン

3カ月から半年といっても、実際にどのような感じになれば張り替え時なのかをみていきましょう。

次のようなことがあれば、ガットが劣化しているため、張り替える必要があります。

  • ボールを打つといつもより飛びが悪く感じたとき
  • 打球音が鈍くなったとき
  • 打球を打ったときにいつもより固い感じがしたとき
  • ガットが重なる部分にくぼみができてしまったとき
  • ガットが変色したとき

テニスのガットがすぐに切れると感じたら

ガットを張り替えてから3カ月も経たないうちに切れてしまった場合は、一度ガットの種類を確かめてみてください。

種類が合わないガットを使用していると、すぐに切れてしまうことがあるからです。

販売店のオリジナルガットでないか調べる

ラケット購入時に「ストリング代がタダになるからその店で買う」というようなときがあるかもしれません。このような無料のガッドを選んでしまうと、良質なガッドを貼ってもらえない場合が多くあります。

ときには、コストをかけて上質なガットを手に入れることもおすすめです。テニスのラケットと同様、ガットは繊細なものなので、ボールにちょっとした変化をもたらすのです。

タダでガットが手に入るからといって、良くないガットを使用し続けてしまうと、この先の上達に支障をきたしてしまいます。

ポリストリングのガットを選ぶ

どうしてもガットがすぐに切れてしまう人にはポリストリングのガットがおすすめです。ポリエステル系ストリングには「切れにくい」特徴があります。

機械で大量生産しているため値段も安く、1本だけの糸という構造なのでかなり丈夫です。

しかしポリストリングは本来なら超高速スイングをできるパワフルなプレーに向いているため、初心者ではヒジや手首に負担がかかる恐れがあります。

またポリエステルは素材の性質上加工しやすく伸びやすいので、テンション維持もしにくいことも知っておきましょう。

おすすめのガット5つを紹介

耐久性があり、初心者でも使いやすいガッドをいくつか紹介します。自分のプレータイプをよく把握してから決めるようにしましょう。

テクニファイバー(Tecnifibre) X-ONE BIPHASE

マルチストリングで高品質なナイロンを使用し、ナチュラルガットに近づけたストリングです。コスパもよく打感の良さを感じられるストリングスです。

素材はポリウレタンで特殊ファイバーと、パイフェイズ処理によって反発性と耐久性を実現できます。アメリカにあるストリンガー協会から3度も、このストリングスが最も最適なモデルとして選ばれています。

またパワーとコントロールを操作できるストリングスです。

ヨネックス(YONEX) POLYTOUR PRO125

ポリストリングでポリエステルの中では柔らかく、独自の製法で作られていて耐久性もあるのが特徴です。

世界のストリンガーの情報交換の場、ストリング評価サイトストリングフォーラムというものがあります。ドイツ版では、2012年のNO.1ストリングを決めるストリングオブザイヤーで受賞しました。さらに、英語版でも2位となり、世界的に高い評価を得ています。

柔らかめの打球感でヒジにも優しく、ハードヒットの人がコントロールでき、新感覚のポリエステルガットです。ポリエステルガットの特徴でもある耐久性に優れる一方、デメリットの緩みやすさを抑えたガットとなっています。

Babolat(バボラ) Brio

ブリオならではのソフトで軽快な打球感を変えることなく、耐久性を大幅に向上しました。 多くのテニスファンに愛され続けているベストセラーストリングです。

通常であればアクションは中心部でコシを持たせますが、ブリオは外側に張りを持たせることによってコントロールしやすくなっています。

柔らかくて回転やスピード、パワーなど自分の思い通りにコントロールできるため125の糸がちょうどいいと評判です。

130を使用して少し太いと感じている人は、125で試してみるのも良いでしょう。標準的でバランスの取れたモデルです。

ヨネックス(YONEX) CYBER NATURAL BLAST

モノフィラメントで芯糸が構成されているナイロン素材のストリングスです。軽量性と柔軟性があり、さまざまなフレームにも合わせやすく、扱いやすいガットとなっています。

PU複合パワーグリップコーティングは、パワーグリップコーティングにウレタンを複合していて、ドライブ性能をさらに高める役割をしてくれます。

また、シリコーンコンポジットは、ナイロンフィラメントの中にシリコーンを混合し、クッション効果を高めて球持ちが優れたガットです。

ドライブ性能があるので、微力なドライブが使えますが、耐久性は抜群というわけでもありません。パワータイプの人におすすめのガットです。

Babolat(バボラ) プロハリケーン エクセル ハイブリット

コストパフォーマンスに優れたコンビネーションで、耐久性と快適性を同時に求めるオールラウンドプレーヤーに向いているガットです。

素材はポリエステルとナイロンでできていて、しっかりした打感がありつつもボールがよく飛ぶのが特徴です。

耐久性やコスパもよいため、人気の商品となっています。

  • プロハリケーンツアー
    ゲージ1.30mm・長さ6.0m
  • エクセル
    ゲージ1.30mm・長さ6.0m

フォアのスピンバックが高速フラットという人におすすめです。しかし、ハイブリットは初心者にとっては難しいため中級者以上が良いといえます。

自分に合うガットでテニスのスキルを一つ上にしよう

テニスを始めるにあたってあまりガットを気にしていない人も多くいますが、その大切さをしっかりと理解した上で、自分に合うガッドを探し出してみましょう。

この先テニスを上達させていく過程の中で、ガット選びは大事なポイントとなっていきます。

テンションの張りはどのくらいにすれば良いのかなど、最初は実験のような形になってしまいますが、自分に合うガットを見つけると面白いくらいにテニスが上達していくでしょう。

ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

趣味と出逢うメディアサイト「ビギナーズ」の編集部です。趣味を見つけたい方を応援します。

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