電力会社の選び方|種類や選ぶ際の注意点を知って電気代を抑えよう

電力自由化により電力会社を自由に選べるようになりました。しかしどの電力会社を選択したら良いのか分からない人が多いようです。自分にふさわしい電力会社というのは、人によって異なります。種類や選択の注意点を知ることで、電気代を抑えましょう。


電力会社の選び方|種類や選ぶ際の注意点を知って電気代を抑えよう

自由に電力会社を選べることが分かっていても、比較検討の仕方が分からず、「とりあえず聞いたことがある電力会社」を選んでしまいがちです。

電気代は毎月のことなので、自分の生活スタイルに合わない電力会社を選んで失敗することがあります。安易な電力会社の乗り換えは避けなければなりません。

電力会社にはどのような種類や特徴があり、選ぶ際に何をポイントに選べば良いのか情報収集するのはとても大切なことです。この記事では電力会社の種類や特徴、比較検討する際のポイントや注意点を見ていきます。

自分のライフスタイルに適した電力会社を選択し、電気代を節約できるように心掛けてみましょう。

電力会社の種類について 

電力会社は2種類に分けられます。電力自由化より以前からある大手の会社と、それ以降に現れた新電力会社の2つです。ここではどのような電気会社が存在しているのか紹介します。

以前からある大手電力会社

自分がどんな種類の電力会社を選択しているのか分からなければ、まずは電力自由化以降に電力会社の乗り換えをしているか思い出してください。電力自由化以降に乗り換えをしていないなら、以前からある大手電力会社を利用しているはずです。

大手電力会社は日本全国の地域にあり、北海道電力、東北電力、東京電力エナジーパートナー、中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力などが挙げられます。

既存電力会社の強みは、長年培ってきた経験と実績です。水やガスといったインフラは貯蔵することができますが、電気はできません。そのような電気の性質をよく知り、トータルコーディネートできるのが既存電力会社です。

例えば発電方法に関しても、揚水発電は新電力には無い発電システムで、既存電力会社でしか行われていません。また、行政の方針に従って長年運営してきたため、「電力安定供給」や行政から得られる情報量に対して強みがあります。

しかし安定供給と引き替えに、新電力会社よりも若干高めの料金設定です。

新しくできた新電力会社

電気自由化により参入してきた電力会社には、東京ガス・大阪ガス・東邦ガス・西部ガスといった都市ガス会社や、auでんき・ソフトバンクでんき・J:COMといった通信・インターネットなどが挙げられます。

新規に参入してきただけあって、既存電力会社に対抗するために様々なサービスを打ち出す傾向があります。

例えば都市ガス会社ならば、電気代の請求書とガス代の請求書をまとめることができます。また、再生可能エネルギーを使用した発電を行い、環境に優しいことをアピールしている新電力会社も多くあります。何より、料金の安さをウリにしている新電力会社は数多くあります。

しかし経験と実績では既存電力会社に劣りますし、発電のみや、発電+売電、売電のみといった一部の電気事業を行っているだけということがあります。そのため電気の安定供給といったトータルコーディネートに対しては弱いかもしれません。

大手電力会社と新電力会社の違いとは

大手電力会社と新電力会社は何が違うのでしょうか。ここでは大手電力会社と新電力会社の違いを見ていきます。

大手電力会社なら倒産する可能性が無いので安心

大手電力会社は行政との繋がりも長く、蓄積してきた経験や実績もあるので倒産の危険は極めて少ないと言えます。大手電力会社は何よりも「電力の安定供給」を第一に運営してきたので、いざという時に頼りになるのです。

一方新電力会社の中には、新規事業として電力事業に進出したもののうまくいかず、倒産や撤退をしている会社もあります。2016年の電力自由化以降、新電力会社は増え続け、現在は600以上の電力会社が存在しています。電力会社の群雄割拠時代と言えるかもしれません。

契約していた新電力会社が倒産した場合、大手電力会社が代わりに電力を供給してくれます。そのためすぐに電気が使えなくなることはありませんが、新電力会社には倒産の可能性があることは踏まえておいた方が良いでしょう。

大手電力会社より新電力会社の方が安い

新電力会社の魅力は、何といってもその料金設定です。一般的には、大手電力会社より新電力会社の方が1%から5%ほど安くなると言われています。これは4人世帯で437kwhを使った場合、年間15,000円以上安くなる計算です。

しかし「新電力会社の方が安い!」と安易に乗り換えるのも考え物かもしれません。新電力会社が提供する格安プランは、ある程度まとまった電力を使用する家庭向けのものが多いからです。

一人暮らしの人や既に格安であるオール電化プランの人は、新電力プランに乗り換えたために電気代が高くなることがあるので、注意が必要です。

電力会社を選ぶ時のポイント

電力会社は、同じサービスを提供している訳ではありません。それぞれの電力会社が顧客獲得のために異なるサービスを提供しています。ここでは電力会社を選ぶ際にポイントとなる点を見ていきます。

料金プランで選ぶ

一般的に普及しているのは「従量電灯プラン」と言われるものです。「従量」というのは、使った分だけ払うということです。従量電灯プランは、使用した電気の代金の他に「基本料金」(もしくは最低料金)が必要になります。

電力自由化以降、従量電灯プラン以外にも様々なプランが出てきました。時間帯によって料金単価が異なるプランや、基本料金または最低料金が設定されていないプランなどです。違いをよく知り、自分に合ったものを選びましょう。

セットプランで選ぶ

電力会社によっては、ガス料金や携帯電話料金などとセットになるプランを用意しているところがあります。支払いが一本化できてとても便利です。

しかし「セットにしたら安くなる」と安易に考えない方が良いかもしれません。なぜなら、セット割を実施している都市ガス会社はそれほど多くないからです。まずは都市ガス会社がセット割を実施しているかどうか、本当に割安になるのかどうか、確認する必要があります。

セットプランは支払いが1本化できますが、本当に割安なのか分かりにくいため注意が必要です。

キャンペーンで選ぶ

電力会社では、様々なキャンペーンを実施しています。以下は代表的なキャンペーンの例です。

  • 電気料金が安くなる
  • ギフト券やポイントがもらえる
  • 引っ越しする人を対象に安くなったり、ものがもらえたりする

中にはとてもお得なキャンペーンを実施しているところもあるので、探してみましょう。しかし「キャンペーンに釣られて契約したけれど、毎月のコスパが悪かった」ということが無いように、注意が必要です。

発電方法を確認する

発電方法には、原子力発電、火力発電、水力発電など様々な種類があります。もし環境問題に興味があり、環境に優しい発電方法を選択したいのならば、各電力会社がどのような発電方法を行っているのか確認してみましょう。

電力会社によっては、環境に優しい自然エネルギーや再生可能エネルギーを多く使っているところがあります。以下、環境に優しい発電方法を利用している電力プランをご紹介します。

  • グリーナでんき「GREENa RE100」:100%自然エネルギー
  • 東京電力エナジーパートナー「アクアエナジー100」:水力(化石燃料不使用)
  • Looopでんき「おうちプラン」:25.3%がFIT電気
  • ミツウロコグリーンエネルギー「従量電灯」「シングル応援プラン」:35%が再生可能エネルギー(FIT電気を含む)

オール電化にするかを検討する

安全性を考え、オール電化にする人が増えています。オール電化にはメリット・デメリットがあるので、自分のライフスタイルに合うかどうか比較検討する必要があります。

オール電化のメリットは以下の通りです。

  • ガスを使用しないので安全性が高い
  • ガスを使用しないので料金を電気代のみに一本化できる
  • 新築であればガス工事費が要らなくなるので、工事費用を安くできる
  • オール電化向けの料金プランを選択できる

デメリットは以下の通りです。

  • 停電時に全てのエネルギーが使えなくなる
  • 今の家をオール電化にするには初期費用が高い
  • 電気代が上がる場合、その影響を受けやすい
  • 昼間の電気代が割高
  • ガスとの併用が難しい

自分のライフスタイルを考えた上で、オール電化を選択すると良いでしょう。

電力会社を乗り換えるタイミングを考える

引っ越しは、電力会社を変える絶好の機会です。引っ越しと同時に申し込める電気料金プランを用意している電力会社もあります。

「今まで既存大手だったから、また…」と考えるのではなく、引っ越しのタイミングで各電力会社を比較検討してみましょう。

電力会社を選ぶ時の注意点

電力会社を乗り換える際に、知っておかないといけないことがいくつかあります。後々痛い目を見ないためにも、電力会社を選ぶ際の注意点を知っておきましょう。

電力会社を乗り換えられるか確認

電力会社を乗り換えようと思って散々比較検討したのに、結局できなかったら時間と労力のムダです。賃貸に住んでいても電力会社を変更できるのですが、「一括受電」している場合は切り替えることができません。

もし賃貸に住んでいて乗り換えを考えているのならば、一度大家さんや不動産に確認をしておくと良いでしょう。

違約金や縛りがないか確認する

電気料金プランによっては、1年や2年以内に解約すると「違約金」が発生する場合があります。違約金の相場自体は2,000円位、多くて10,000円位です。

携帯電話の違約金などと比較するとそれ程高額ではないのですが、後々後悔しないためにも、電力会社のQ&Aのページなどで契約前に確認しましょう。

また、大手電力会社の「従量電灯」ならば違約金の心配はほぼありません。

支払い方法を確認する

新電力会社の中には、支払い方法がクレジットカードのみの場合があります。口座振替に対応していない会社も多いので、もし個人情報を入力したくないのならば、契約前に支払い方法を確認しましょう。

既存の大手電力会社は、今でもコンビニ支払いや電子マネー決済、徴収など様々な支払い方法から選べるところが多いようです。

悪徳業者である可能性もあるので注意が必要

電力自由化に伴い、「電力自由化詐欺」が増えています。この詐欺集団は「機器の設置料金」だといって、多額の請求をしてきます。

アナログ式メーターからスマートメーターに変更する際、設置費用やランニングコストはかかりません。もし「機器の設置費用」というキーワードが出てきたら、詐欺を疑いましょう。

一人暮らしの場合は電力会社の乗り換えは慎重に 

電気の使用量は多ければ多いほど、安くなる幅が大きくなります。そのため一人暮らしや1カ月の消費電力が少ない場合、電力会社を乗り換えてもそれ程電気代が変わらない場合があります。

一人暮らしといっても、電気をどのくらい使っているかは人によって異なります。そのためまず自分が1カ月にどのくらい電気を使っているのか把握しましょう。

以下の項目に当たる人は、電気代が変わらない可能性が高い人です。

  • 電気の使用量が極端に少ない人:それ以上安くなるスキがない為
  • 契約容量が20A(アンペア)以下の人:20A以下の契約ができる電力会社が少ない為

しかし、一人暮らしでも安くするプランは存在します。例えばHISの電気は30A以上の人が対象ですが、大手電力会社よりも5%程安くなっています。

またLooop(ループ)でんきは基本料金が0円で、電力量料金も一律という独特なプランがあります。現在の電気料金と比較してみても良いかもしれません。

大切なのは自分が現在どのくらい電気を使っているのか把握をしてから、乗り換えを検討することです。


自分に合った電力会社が見つかれば電気代を安くできる 

電力自由化以降、電力会社を自分自身で選べるようになりました。自分のライフスタイルに合った電力プランを選択することで、現在よりかなり電気代を節約することも可能なのです。

電気、ガス、水道はライフラインなので、毎月必ずお金が掛かります。その為その部分を節約することができれば、家計は大いに助かるでしょう。

大家族で電気をたくさん使っている家、昼間はほとんど使わず深夜に電気を使う家、一人暮らしで既にエコな生活を送っている家など、各家庭のライフスタイルは様々です。まずは自分の生活を見つめ直し、それに適した電力会社を探してみてください。

菅野辰則 / ビギナーズ編集部 ライター
菅野辰則 / ビギナーズ編集部 ライター

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