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電力自由化とは?電気代を安くするための電力会社の選び方と注意点を解説
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今までは住んでいる地域によって決められた電力会社が電気を販売しており、各家庭や商店は選択することができませんでしたが、電力自由化になって自由に選択することができるようになりました。
洗濯機や冷蔵庫、照明、テレビ、パソコンなどの電化製品は、日々の生活で欠かせないものです。日常生活で必ず利用する電気だからこそ、少しでもお得に利用して電気代を減らしたいと思っている人は多いでしょう。
しかし、どの電力会社にしたらいいのか、今までとどこが違うのかわからないなどお悩みの方のために、電力自由化の詳細と新電力会社の特徴について解説します。自分の生活に合った会社やプランを見つけて下さい。
目次
電力自由化の基本と仕組み
電気は生活していくのに必要なものです。電力が自由化されてどう変わるのか、仕組みはどうなっているのか解説します。
電力自由化とは
そもそも電力自由化とはどういうことなのでしょうか。電気を自分で自由に選択できるようになった流れを解説していきます。
段階的に進められた電力自由化
電力自由化が始まったのは2000年3月からです。規模が大きい工場、デパート、オフィスビルなどの指定高圧の場所から広まりました。その後2004年4月から2005年5月まで、規模が中小の工場、中小ビルが高圧に変わり、家庭や商店などは低圧になりました。
そして電力会社を自由に選べるようになり、2016年に全面的に自由化されました。自由に電力を選択できるようになったことで、家庭でも電気代がお得になったり、色々なサービスが受けられるようになりました。
消費者が選べるのは小売事業者
電力が自由化されて、送配電事業は中立的な立場になりました。発電と小売りの行いが自由になることで、多くの新電力業者が送配電線網を使用することになったためです。
送配電事業者は、小売事業者と発電事業者が電気の量をどれくらい発電して、どのくらい販売するかを前もって知っておく必要があります。
小売をする電気会社は、販売する電気と30分毎の電気の量をどの発電所から調達するか、発電する業者は発電した電気と30分毎に発電する量をどの発電所に売るか、送配電をする企業に前もって連絡することになっています。
送配電をする業者は、小売事業者と発電事業者と委託しており、託送という仕組みを行っています。送配電事業所は政府が許可した企業が行うことになりますが、電気を作り売る会社は消費者が自由に選べます。
送配電は変わらない
電力自由化された後も、電力供給の仕組みは何も変わりません。どの小売りをする企業から電気を買っても、送配電ネットワークは変更されません。
送配電を行うネットワーク全体がまとまらないと電力供給が不安定になりますが、送配電の仕組みは変わらないので、電気の質も変わらず、信頼性も変わりません。
小売業者の違いでは停電にならない
電力が自由化になったことで停電になったり、契約した電力業者が不安定になるかもしれないと不安に思われることもあるかもしれません。
しかし電力は、水道やガスのように生活する上で欠かせないものであるため、生活に危険性を与えないよう消費者のために定められた法律があります。
日本の制度では、万が一電力事業者が潰れても電気が止まることはありません。業者が決まるまで料金は少し上がりますが、それも一時的な期間だけです。
次の電力会社が見つからないときは、地域の電力事業者と契約をやり直すことができます。
この仕組みは、停電への対応や維持管理を行うもので、電力が自由化されて消費者がどの電力事業者と契約しても変わることはありません。
電力自由化のメリット
好きな電力会社を選べることでのメリットを解説します。
競争により料金が安くなる
消費者が業者を比較することで、会社同士で競い合うことになりました。その結果、電気代が安くなったり色々なサービスや料金プランが出てきています。
例をあげると、仕事で平日の昼の時間帯は家にいない人のために、使わない昼の時間帯の電気料金は高く、よく使う夜の時間は安くなるプランがあります。
また、ガス料金がセットで割引されている会社と契約すると、全体的な光熱費を下げることに繋がります。
電気の種類を選べる
電力自由化によって、環境にやさしい電気を選択することも可能になりました。再生可能エネルギーで電気を発電する太陽光発電や、風力発電などの電気を利用したいと考える人も少なくありません。
現在の電力事業者は、環境に優しい電気を提供している所ばかりではありませんが、再生可能なエネルギーを発電している電力会社も多数出てきています。
電力自由化の注意ポイント
上記で電力自由化でのメリットを説明してきましたが、良い所だけではありません。電力会社の乗り換えを検討して選択する前に、デメリットも知っておいた方が良いです。
違約金が設定されている場合もある
解約するときに、違約金がかかることがあるので注意が必要です。違約金は1年未満で解約すると発生する場合が多く、1年以上の契約であれば違約金は発生しない会社がほとんどですが、会社によって規定が異なるので確認しておくようにして下さい。
電力供給の地域以外に引っ越すときは、違約金が免除されることが多く、転勤される人なども安心して使用することができます。
自分でプランの選定が必要
電力会社を自分で選択することは、自分の生活に合ったプランを探すことになります。
新しい会社が増えて、割安の料金プランやオプションサービスが多く出てきています。そのため、電気料金だけを比べて見るのではなく、総合的なプラン内容とサービスの詳細をよく確認の上検討しましょう。
気を付けたいところ
- 電力会社の名称、連絡先、信頼できる会社か
- いつ頃から電気供給が始まるか
- 契約期間、満了した後の手続き
- 毎月の電気代と計算の仕方
- 工事費用はいくらか
- サービス内容、割安になる詳細
- 契約している間に解約したときの制約、手数料の有無
以上の他に、電気事業法に沿った登録業者かも確認しましょう。代理登録した企業や媒介、取次などの可能性もあるので、気を付けて下さい。
検針票が有料になることも
自宅のポストに投函される検針票を有料にしている会社では手数料(月に100円程)がかかります。新しい電力会社では、インターネットを利用した電子送信で電気の使用量や料金を確認するシステムを取り入れています。
その場合、ガスや電気料金を検針票で見たい人は発行手数料を払うか、ウェブで会員画面を検索して自分で確認する方法があります。
電力自由化の料金プランの主な特徴
電力会社と様々な業者が提携してお得になるプランがあります。連携している会社と料金プランの内容を紹介します。
ポイント付きの料金プラン
電気代を下げたり上げたりするには、経済産業省の許可が必要になるので、簡単にプランを変更することが出来ません。
そのため、ポイントカードのポイントの付与率を変えることで、手軽に電気料金を変更することができます。
電気会社を自由に選べるようになって、ポイント制度を取り入れている業者があり、貯まったポイントで電気料金が支払えたり、Tポイント、Pontaカード、WAONカードなどの電子マネーに交換できます。
貯まったポイントを買い物に利用したり、うまく活用することが節約することになるでしょう。
各種サービスとのセット割
電力とセットになっているプランを利用すると、光熱費が節約できます。色々な種類がありますので、あなたのお好きな料金プランを見つけましょう。
ガスとのセット割
ガスと電気が一緒になっている契約では、支払いが一括で済むことがメリットです。また、セットにすることでガス代基本料金が10%割引になるプランなどがあります。
しかし一般的に家庭で使用するのはガスよりも電気の方が多いので、ガスよりも電気の料金を主体に考えてお得になるプランを選んだほうが、トータルコストを下げることに繋がるかもしれません。
光熱費を節約したいと思っている方は、各電力会社が提供しているセット割引のプラン詳細を確認してみて下さい。
スマホなどの通信料金とのセット割
携帯電話会社と同じ会社にすることで、電気料金がお得になることがあります。
例をあげてみると、ソフトバンクでスマホの電話料金と電気代をセットにすると、月で100~300円の値引きがあります。
しかし、auでんきでは契約から1年以内で解約する場合、2,000円の違約金がかかり、携帯電話と電気のセット契約のため、スマホなどを解約すると電気もやめることになり、両方とも解約金がかかることになるので、注意が必要です。
ガソリンとのセット割
大手の石油企業も給油時のガソリン料金を割引にするサービスがあります。
仕事や買い物、趣味などで車やバイクを使用している人は、石油会社が出している料金プランを検討してみましょう。普段からガソリンをよく利用するなら電気代を節約するだけではなくガソリン代も安くなる方法を考えてみて下さい。
インターネット回線とのセット割
光コラボレーションが出てから、ネット回線と電気サービスが一緒になったお得な料金プランができました。電力をインターネットのプロバイターから買うと、電気代が安くなります。
例えば、ソフトバンクのおうち割でんきセットの場合、割引金額は毎月100円で、最大10回線分が2年間継続され、スマホ、携帯電話またはインターネット回線の月額料金より引かれます。また、月の金額に合わせてTポイントが還元されます。
ソフトバンクでんきとセットにできる携帯電話は、iPhone、スマホ、携帯、あんしんファミリーケータイ、みまもりケータイ、タブレット、iPad、Wi-Fiルーターなど豊富にあります。
クレジットカードとのセット割
クレジットカードも同じように電力会社と連携しています。クレジットでは、料金の割引きではなくポイントに上乗せします。
例えば0.5パーセント還元率のカードを使用して電気の金額を支払うと、上乗せして1パーセントの還元になります。
おすすめの電力会社6選
電力会社とセットになっているプランは、光熱費が安くなります。連携している企業別に詳しい内容を紹介します。手続きもウェブで簡単にできるので参考にして下さい。
おうちでんき
ソフトバンクおうちでんきはソフトバンクまたはワイモバイルユーザーにおすすめです。ソフトバンク・ワイモバイルのキャリア回線を持っている方には、1回線ごとに月110円の割引が適応されます。
それだけでなく、毎月の電気従量料金が1%割引となります。毎月メリットを受けられるサービスとなっています。
公式ホームページで、どれだけお得になるかを確認できるので、一度確認してみてくださいね
今なら、ソフトバンクのおうちでんきに新規加入すると、2ヶ月分の電気代が無料になるキャンペーンが実施されています。基本料金/最低料金、電力量料金、そのほかの料金を含めてすべて無料になります。
キャンペーンは9月30日までの期間限定となるので、はやめにキャンペーンの詳細を確認してみてはいかがでしょうか?
auでんき
新しい電力会社として、一般の家庭向きに加わった大手通信企業KDDIが出す電気契約サービスになります。
auと契約していてスマホ、タブレット、携帯電話のご自分のアカウントから手軽に手続きすることができます。大手の電力事業者と比較してauでんきは、電気代がお得になるように設定されていません。
毎月の電気料金に応じて1.5パーセントをau Walletにキャッシュバックされます。auの専用アプリで電気の使用量が見ることができ、携帯電話の使用料と電気代の支払い料金をまとめて請求され、手続きもウェブで簡単に行えます。
Looopでんき
Looopでんきは基本料金がありません。使った電気量に応じて支払うシンプルなプランで、家にいることが多い主婦、在宅で仕事をしている人、節約したい人に適しています。
例に挙げると、東京電力エリアで3人家族の場合、月で約15,021円のところLooopでんきなら約13,728円とお得になり、年間で約16,000円の節約になります。
Loopでんきは、太陽光、風力、水力を担う自然エネルギーでできています。この電力に変更しても、停電や電力供給が安定しなくなる心配はありません。変わらない品質と信頼性があります。
東京ガス
3人以上の家族や在宅ワークなどで昼間に人がいる人などは、ファミリーセレクトをお勧めします。現在、東京ガスを契約している場合の試算では、東京電力エナジーパートナーで年間約138,440円が約129,070円になり、年間約11,020円の節約になります。
一人暮らしの方などは、電力が少なめになるためスマートセレクトがよいでしょう。約55,980円が、約55,060円になり、年間約1,580円安くなります。
サービスに加えて電気代の金額に応じてポイントが貯まり、ポイントは提携ポイントと交換できます。他社から切り換えの場合やオプションプランの申し込みは、ネットで手軽にできて便利です。
昭和シェル石油
2003年から電力業者とし、2008年から大規模な工場やビルに電力供給をおこなってきました。天然、製油所オフガイ、バイオマス、太陽光の4種類の発電所を持っています。
2019年、出光工業株式会社と昭和シェル石油株式会社が合併し、出光昭和シェルになりました。電力供給する地域は、北海道、東北、東京、東北、中部、関西、中国、四国、九州電力管内になります。
お勧めするプランは、誰でも電気代が安くなるSプランと夜間の料金がお得な「オール電化プラン」(オール電化住宅に限る)です。仕事や買い物などで車を利用される方に、ガソリン代がお得になるプランもあります。
H.I.S.でんき
他企業からの乗り換えは無料で、手続きはウェブで手軽に済み、契約している企業への連絡も不要です。申し込みが終わると約2週間前後でメール連絡があります。
支払いでSkywallie Cardを使用すると、1,000円毎にポイントが付きます。ポイントは、JALやANAのマイル、H.I.Sの旅行券などに変えることが可能です。
また、旅トクコースは、旅行に行く回数ごとに電気代がお得になります。基本料は、最大で4ヵ月は無料です。例えると、旅行4回で40A、使用量350kwhのとき、年間約6,492円、5年間で約32,460円安くなります。
ライフスタイルに合わせて電力会社を選ぼう
毎日の生活で電気は欠かせないものなので、電気代をお得にする方法を知りたい人は多いです。
ガス、ガソリン、インターネットなどとセットで割引きされるサービス、ポイントで還元されるサービスなどお得になるプランだけではなく、環境に優しいエネルギーを選ぶことも可能になりました。
電力の自由化により新しい電力会社が増え、安くなるプランがたくさん出てきています。電気料金だけを比べて見るのではなく、自分の生活スタイルに合ったプランやサービスの詳細などを確認して、トータルでお得に利用できるプランを検討してみて下さい。
こちらの記事では、電力会社の選び方について解説しています。
ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター
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