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カメラのレンズの種類ごとの特徴を解説|選び方のポイントも紹介

カメラのレンズの種類ごとの特徴を解説|選び方のポイントも紹介

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一眼レフカメラはレンズの交換が可能であり、これによって様々な写真を撮ることができます。しかし、レンズの種類は非常に多く、交換しようにもどれを選ぶべきなのか分からないという人は少なくありません。

カメラライフをさらに充実させたいなら、レンズの種類や特徴を知ることが大切です。どのような違いがあるのかを知り、自分に合った種類のレンズを選びましょう。

カメラレンズの種類と特徴

まずはレンズにはどのようなものがあるのか、種類を知ることが大切です。大きく考えると、カメラのレンズは次の6つが挙げられます。

  • 標準ズームレンズ
  • 高倍率ズームレンズ
  • 望遠レンズ
  • 広角ズームレンズ
  • マクロレンズ
  • 単焦点レンズ

種類が違うと当然特徴も異なるため、それぞれの個性を把握しておきましょう。

カメラとセット購入が多い標準ズームレンズ

カメラ本体を購入した際にセットになっていることが多い標準ズームレンズは、プレーンな写真を撮りやすいスタンダードなアイテムです。標準装備のカメラも多く、目で見たものをそのまま切り取れるため、初心者でも使いやすいです。

ズーム力はそれほど高くありませんが、肉眼で見える距離とほぼ同じ程度の範囲で撮影できるため、仕上がりをイメージしやすく、直感的な撮影がしやすいです。

便利ズームレンズと呼ばれる高倍率ズームレンズ

標準ズームレンズよりもさらに遠くまで撮影できるのが、高倍率ズームレンズの特徴です。レンズによってズームの倍率は違いますが、標準ズームレンズに比べると5~6倍程度というものも多く、遠い距離の撮影も可能です。

また、望遠だけではなく広角での撮影も可能であり、縦と横の両方の広範囲撮影に対応している点は、高倍率ズームレンズならではの魅力です。

汎用性の高さから便利ズームレンズとも呼ばれており、複数の機能が欲しい人におすすめです。多機能でありながら安価なものが多く、初心者向けでもあります。

遠くにあるものを撮れる望遠レンズ

高倍率ズームレンズと同等、あるいはそれ以上の倍率を誇るのが、望遠レンズの特徴です。望遠レンズは遠くのものを撮影するのに適しており、距離が開いていてもまるで近くにあるかのように撮影できます。

高倍率ズームレンズとは違って広角の機能はありませんが、その分望遠の性能は高いです。望遠に特化したいならおすすめのレンズであり、特定の撮影シーンで大きく活躍します。

望遠レンズで遠くを撮る際には、手ぶれをしやすいため、上手に撮影するにはある程度の技術が必要です。また、望遠では手ぶれしやすいことから補正機能がついているものも多いですが、どの程度補正が効くかは商品によって違うため、事前に確認しておくことをおすすめします。

広い範囲が撮れる広角ズームレンズ

遠くの距離ではなく、横幅の範囲で広く撮影できることが、広角ズームレンズの特徴です。パノラマ撮影のように広い画角で撮影できるため、1枚の写真に多くのものを収めることができます。広い場所での撮影に使用されることも多いですが、狭い場所でも使用でき、活用シーンは意外に多いです。

例えば狭い室内で撮影する場合でも、広角ズームレンズを使うことで画角が大きくなるため、室内を広々と見せることができます。焦点距離は標準ズームレンズよりも短いものが多いため、近い距離で広範囲を切り取りたい場合におすすめのレンズといえます。

虫眼鏡のように撮れるマクロレンズ

ズームレンズは被写体から遠ざかって撮影することが基本ですが、マクロレンズは被写体に近づいて撮影します。特徴は虫眼鏡のように小さいものを拡大して撮れることであり、実際の撮影でも虫眼鏡で見るようにして行います。

肉眼では細部まで見られない小さなものを撮影できる点が特徴であり、水滴や虫、花などの観察、撮影に向いているでしょう。レンズによって焦点距離は異なりますが、被写体に近づいて撮影するという方法自体はどれも変わりません。

ズームができない単焦点レンズ

カメラのレンズはどれもズームができるとイメージする人も多いですが、実は焦点距離が決まっていて、ズームができないものもあります。単焦点レンズはレンズによって焦点距離が固定されているため、ズームはできず同じ距離や範囲での撮影となります。

しかし、光の調節能力が他のレンズよりも高いため、幅広いシーンでの撮影が可能です。ボケを強くして撮影するのはもちろん、光量を調節してはっきりした写真も撮影できます。また、暗い場所での撮影も可能であり、風景から人物ポートレートまで使えます。

単焦点レンズは標準から望遠、広角とそれぞれの特徴を持ったものがあるため、レンズごとの違いが大きいことも覚えておきましょう。

人と違う撮り方ができる2種類の特殊レンズ

基本的な写真を撮りたいなら、ズームレンズや単焦点レンズを使用しますが、普通とは違った個性的な写真を撮りたい人もいるでしょう。

使用用途は限定されますが、特殊な写真が撮れるレンズとしては、魚眼レンズとシフトレンズが挙げられます。撮影シーンや撮りたい写真によっては、これらの特殊レンズが大いに活躍することもあります。

超広角の魚眼レンズ

広角レンズよりもさらに広範囲の写真が撮れる魚眼レンズは、魚の目で見たような仕上がりになることが特徴です。焦点距離は短いものの画角は広く、円形に歪んだ特殊な写真が撮影できます。

魚眼レンズには対角線レンズと円周レンズがあり、対角線レンズは180度の画角で画面いっぱいに撮影可能です。

円周レンズはレンズから覗いた風景のように四隅が暗くなっています。撮影範囲は若干狭くなってしまうものの、縦と横のどちらの向きで撮影しても、同じ仕上がりになる点は円周レンズならではの特徴です。

遠近感をコントロールするシフトレンズ

そのままの構図で遠近感を変えられるのが、シフトレンズの特徴です。シフトレンズは構図を固定したまま、水平と垂直方向にピントを動かせます。

そのため、遠近感のコントロールがしやすく、ミニチュア世界のような撮影も可能です。ただし、ピントの調節が難しく、ある程度の技術が必要なため、中級者以上に向いているレンズといえます。

カメラレンズの選び方

レンズの種類を知っても選択肢が増えるだけで、結局どれを選ぶべきか迷うことは少なくありません。購入するレンズを選ぶ際には、次のポイントを踏まえて考えることが大切です。

  • ズームの具合で考える
  • 焦点距離で考える
  • カメラ本体との相性
  • 撮りたいものを考える

複数の項目を考慮して、自分が求めるレンズはどれか考えてみて下さい。

ズームの具合で考える

まずはズーム機能の具合で考え、どれくらいの焦点距離が必要なのかを考えましょう。目視できる範囲内の撮影がメインなら、ズーム倍率がそれほど長くない標準レンズでも問題ありません。

反対に、より遠くまで撮影したいなら、高倍率ズームレンズや望遠のレンズが対象となります。

ズームが距離ではなく、範囲の場合は広角レンズがおすすめです。また、ズーム倍率を変えられるかどうかも重要であり、固定した距離で使うなら標準や望遠、広角それぞれの単焦点レンズを選びましょう。

焦点距離で考える

ピントが合う焦点距離も重要なポイントであり、基本的には標準か望遠、マクロのどれかから選びます。目で見たままの距離でピントを合わせたいなら標準レンズが、より遠くにピントを合わせたいなら望遠レンズがおすすめです。

反対に近い距離で小さいものを大きく撮りたい場合は、マクロレンズとなるため、どの程度の焦点距離が必要なのか考えておきましょう。

カメラ本体との相性

一眼レフカメラならどのレンズでも使用できるわけではなく、カメラ本体との相性をチェックしなければなりません。レンズはマウントという部分でカメラ本体に接続しており、これが適合しないと装着できないため注意が必要です。

マウントの種類はカメラによって違い、同一メーカーでも装着できなかったり、反対に違うメーカーでも装着できたりします。メーカーを合わせるだけで済むわけではないため、必ずカメラとレンズの相性は確かめておかなければなりません。

また、アダプタを使うことでマウントが違っても装着は可能になりますが、性能に影響を及ぼすこともあるため、できるだけアダプタなしで使えるものを選びましょう。

撮りたいものを考える

何を撮りたいかは非常に重要であり、使用する撮影シーンによって、選ぶべきレンズは異なります。

  • 風景写真や近距離での人物撮影:標準レンズ
  • 人物ポートレート:望遠レンズ
  • イベントなど広範囲の写真:広角レンズ
  • 花や虫など小さいもの:マクロレンズ
  • 明るい場所や暗い場所での撮影:単焦点レンズ

レンズごとに撮れる写真が違うため、自分が求める写真はどれに該当するか、正しく把握しておくことが大切です。

知っておきたいカメラレンズ用語

カメラライフを充実させるためには、レンズに関するいくつかの用語も覚えておくことが大切です。

用語を覚えておくことでレンズを選ぶ際の参考になり、より自分に合ったものを見つけやすくなります。撮影する際に役立つものも多いため、基本的な用語は頭に入れておきましょう。

絞り値を示す「F値」

光量を取り込む絞りの値を示すF値は、値が大きいほど光が少なく、小さいほど多く入ります。つまり、F値が小さいほど光の量が多くなるため、ボケの強い写真を撮ることができます。あまりボケをつけず、はっきりした写真を撮影したいなら、F値の大きいものを選ぶことが大切です。

F値は調節できますが、レンズによって設定できる値が異なるため、どこまでの調整機能があるかはチェックしておかなければなりません。

角度を示す「画角」と焦点距離

撮影できる角度を示したものが画角で、ピントが合う距離が焦点距離です。これらはレンズの種類によって違います。

レンズの種類 画角 焦点距離
標準レンズ 50~25度 18~55mm
望遠レンズ 15~10度 70~300mm
広角レンズ 100~60度 10~35mm
魚眼レンズ 180度以上 12mm以下

画角と焦点距離はリンクしており、画角が広いほど焦点距離は短くなります。つまり、画角が広いものは被写体は小さく写りやすいものの、撮影できる範囲が広く、画角が狭いものは撮影範囲は狭いものの、被写体を大きく写せることが特徴です。

「望遠」と「ズーム」

一見同じように思える望遠とズームですが、実は違った意味を持っているため混同しないよう注意が必要です。

望遠もズームも遠くのものを撮影できる点は共通していますが、近い距離をいかに撮影できるかの機能が異なります。望遠は遠くにあるものを大きく撮影し、ズームは近い遠いに関係なく、被写体を大きく写して撮影が可能です。

「純正」と「サードパーティ」

メーカーは大きく純正とサードパーティの2つが挙げられ、それぞれで特徴が異なります。純正メーカーとはカメラ本体を製造しているメーカーであり、サードパーティはレンズのみを製造しているメーカーです。純正メーカーは自社の製品に合ったレンズを作っているため、性能や品質が高く、互換性の問題も少ないです。

修理などのサポート体制も充実していますが、その分コストは高くなりやすい点がデメリットといえます。サードパーティは純正よりも安価で購入できる点が魅力であり、高品質な商品を提供するメーカーも増えています。

昔は純正とサードパーティで品質差が大きくありましたが、現在ではそれほどの差はありません。コストパフォーマンスのよさを考えるならサードパーティがおすすめですが、修理の際にはカメラ本体とレンズを別々のメーカーに出さなければならないという面倒はあります。

レンズを変えてカメラライフを楽しもう

一眼レフカメラは同じ本体でもレンズを変えるだけで撮影できる写真が変わり、楽しみも増えます。まずは豊富な種類のレンズの特徴を知り、どれが自分の使い方や目的に合っているかを知ることが大切です。

最適なレンズを選び、撮影シーンに合ったものに変えて、カメラライフを存分に楽しみましょう。

こちらの記事では、オリンパスカメラのレンズについて紹介しています。気になった方はぜひご覧ください。

ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

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