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同じスポーツ?ルールから理解するフットサルとサッカーの違い
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皆さんはフットサルとサッカーの違いをご存知ですか?一見すると似たよな競技であるため、サッカーが小さくなったのがフットサルというイメージを持っているかもしれませんが、実はそんなに単純ではありません。
この記事では、フットサルとサッカーの違いについてルールの面から解説します。また、フットサルの競技特性にも触れているのでぜひ参考にしてみてください。
目次
フットサルとサッカーの違いをチェック!
フットサルとサッカーは、どちらも足を使ってボールを操りで、ゴールにボールが入ると得点になるという点は同じです。
しかし、実は意外と違う部分が多く存在します。まずはそれぞれのルールの違いについて解説していきます。
プレーヤーの数
フットサルとサッカーのもっとも大きな違いの1つがプレーヤーの数です。
フットサルはフィールドプレーヤー4人、ゴールキーパー1人の計5人であるのに対して、サッカーはフィールドプレーヤー10人、ゴールキーパー1人の計11人で行います。
ゴール、ボール、ピッチのサイズ
次に様々なサイズについても確認しましょう。
まず、ゴールサイズに関しても、フットサルのゴールは2m×3mですが、サッカーのゴールは2.44m×7.32mです。
フットサルだとゴールのほとんどの部分をゴールキーパーがカバーすることができるため、シュートを撃つ際にコースがあまりないように感じられるかもしれません。
また、ボールサイズも違いがあります。フットサルのボールはフットサル用の4号球であり、あまりバウンドしないボールです。
一方のサッカーはサッカー用の5号球(小学生は4号球)を使用します。こちらのボールはよく跳ねます。
そして、ピッチサイズに関しては、フットサルが20m×40のコンパクトなサイズのピッチで行うのに対してサッカーのピッチは68m×105mとフットサルの倍以上のサイズのピッチで行います。
ちなみに、フットサルは主に体育館のような屋内で行うことになるため、ピッチの表面は、木や人口材質のものとなりますが、サッカーは芝生のグラウンドで行うのが一般的です。
それに伴い、使用するシューズもフットサルが体育館用のシューズでサッカーはスパイクと違いが出てきます。
フットサル用のシューズは、足の裏面が平らであめ色になっているものが多く、プレーをしているとキュッキュッといった音が聞こえてきます。
一方のサッカーのスパイクは裏面にスタッドと呼ばれるいぼのようなものがついています。
試合時間と時間の計測方法
フットサルの試合は、一般的に前後半それぞれ20分ずつの計40分で行われます。
一方のサッカーの場合は、前後半45分ずつの計90分ゲームが一般的です。
また、試合時間の計測方法にも違いがあります。
サッカーの場合は、ランニングタイムと呼ばれる計測方法でこれは主審が計測を行います。例えば、スローインやゴールキック、コーナーキック、ファールなどでプレーが止まった時でも時計は進み続けており、最後にアディショナルタイムを追加することで止まっている際に消費した分の時間を調整します。
一方のフットサルは、プレーイングタイムと呼ばれる計測方法を採用しています。
これは、タイムキーパーが計測を行います。
プレーイングタイムの場合、ボールがピッチの外に出たり、ファールでプレーが止まったりしていると、時計は進みません。実際にプレーしている時間を計測しているため、アディショナルタイムはありません。
ちなみに、フットサルの試合全てがプレーイングタイムで行なっているわけではなく、中にはサッカーと同じおようにランニングタイムで行なっているケースもあります。
タイムアウト
サッカーにはありませんが、フットサルにはバスケットやバレーのようなタイムアウトが存在します。
タイムアウトの回数は、各チームが前後半それぞれ1回ずつとなっており、1回あたりの時間は1分間です。
試合の流れを変えたいときや相手への対策方法を共有したい時などにタイムアウトは非常に有効になります。
交代
選手交代に関しても、フットサルとサッカーでは大きな違いがあります。
まずフットサルの場合は、自由に交代することができます。交代はプレーが行われている最中にも行えるため、交代に伴い試合がストップすることもなく、決められた人数内であれば回数制限なども特にありません。
一度ベンチに下がった選手が再びピッチに戻ることも可能です。
一方のサッカーの場合は一度ベンチに下がると再び試合に出ることはできません。
また、交代は必ずアウトオブプレー(プレーが止まっている時)時に行われ、審判によるチェックが行われます。
ちなみに、フットサルの場合は退場した選手がいたとしても、2分後に他の選手を補充することもできます。
サッカーは1人退場すると残り時間全てを10人で戦わなければいけません。
その他の違い
上記以外にも、フットサルとサッカーでは様々な違いがあります。
例えば、前後半の開始時やゴール後に行われるキックオフはフットサルの場合前方に蹴るというルールになっていますが、サッカーはどの方向に蹴っても構いません。
また、タッチラインをわった時の再開方法もフットサルはキックイン、サッカーはスローインと違いがあります。
同じくゴールラインをわった時は、フットサルはキーパーによるゴールクリアランス(スロー)ですが、サッカーはキーパーによるゴールキックとなっています。
そして、オフサイドに関しては、サッカーにはありますが、フットサルは存在しません。
そのため、極端な話、前線にずっと選手がボールを受けるために待機することも可能です。
フットサルならではなルール
ここからは、フットサルのみでみられるルールの中でも、特に特徴的なものを紹介します。
4秒ルール
4秒ルールはキックインやゴールクリアランス、フリーキック、コーナーキックを4秒以内に行わなければいけないというものです。これは、プレーをスピーディーに行うためのルールです。
4秒を超えるとその場から、相手の間接フリーキックになります。
5ファール
フットサルでは、チーム全体でのファールの数がカウントされ、5つのファールがたまると6回目のファール以降は全て第2ペナルティーマークから直接フリーキックを行うことになります。
なお、ファールの数は前後半でリセットされるので、後半開始時は0からのカウントされます。
ゴールキーパーへのパス
ゴールキーパーが一度ボールを触ると、相手選手がボールに触れない限り再びボールに触れることはできません。
例えば、キーパーから味方にパスを出した後にリターンパスを出すことはできないというわけです。
これは、キーパーが自陣でプレーしている時の場合であり、相手陣内でプレーしている時は自由にパスを受けられます。
フットサルのプレーの特徴
ここからは、フットサルにおけるプレーの特徴について解説します。
全員攻撃・全員守備
フットサルは、サッカーとは違い、ピッチのサイズが非常に小さく攻守の入れ替わりが頻繁に行われるほか、プレーヤーの人数も少ないため、基本的に全員攻撃・全員守備を行います。
誰か1人でも守備をサボると失点のリスクが大きくなりますし、1人でも攻撃に参加しなければ得点を奪える可能性は下がってしまいます。
サッカーもそのような考え方がありますが、ピッチが広く、またポジションによる役割分担もはっきりとしているので、フットサルほど顕著ではありません。
足でボールを扱うという競技特性からサッカーと同じような競技と思っている人もいるかもしれませんが、選手の動き方や戦術などはどちらかというとハンドボールやバスケットボールに近いと言えます。
また、フットサルにはサイドにあまりスペースがありません。
サッカーであればサイドが攻撃の起点にしているチームもありますが、フットサルは、サイドはシュートエリアのイメージです。
そのため、フットサルでは、どのエリアからでもシュートを狙うことができます。
キーパーも参加するパワープレー
フットサルでは、試合終盤などで負けているチームのキーパーがゴールを離れて攻撃参加するパワープレーがよく行われます。
また、キーパーのユニフォームを着たフィールドプレーヤーがキーパーとして参加し攻撃参加するケースもあります。
失点のリスクも高くなりますが、得点の可能性も高まるフットサルならではの戦い方と言えます。
フットサルとサッカーは似て非なる競技
今回はフットサルとサッカーの違いについて、主にルール面から解説しました。
足でボールを扱いゴールを狙う、キーパーのみが手を使えるといった点から同じような競技だと思っていた人もいるかもしれませんが、全く別の競技と言っていいくらい、ルールやプレーの特徴は異なります。
特に、ピッチが小さく人数が少ないフットサルは、全員攻撃・全員守備が必須となり、選手の動き方もチームで細かく決められています。
それぞれの違いを理解し、ぜひ競技を楽しんでみてください。
Kzy Shibata /
ビギナーズ編集部 ライター
岡山県出身 フリーライター兼サッカー監督です。 「人間万事塞翁が馬」をモットーとしています。