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3人制バスケットボール3×3のルールや魅力を解説|5人制のバスケとの違いも紹介

この記事ではバスケットボール3×3の基本的なルールを紹介した上で、5人制のバスケットボールとの違いを表で比較していきます。バスケットボール3×3の魅力についてもあわせて確認すれば、3×3のすべてを理解できるようになるでしょう。
3人制バスケットボール3×3のルールや魅力を解説|5人制のバスケとの違いも紹介

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バスケットボール3×3は、今まで「スリー・バイ・スリー」と呼ばれていました。しかし、2019年9月に「スリー・エックス・スリー」との呼び名に確定されました。

新しいバスケットボールの形を実現した3×3は、誕生して間もないので、細かいルールなどについて理解している方は少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、バスケットボール3×3の基本的なルールやプレイ中のルールについて詳しく紹介していきます。さらに、通常の5人制のバスケットボールとの違いをわかりやすく解説します。

バスケットボール3×3とは

バスケットボール3×3は同じ3人制バスケでも「3on3」とは異なり、国際バスケットボール連盟(FIBA)が正式なルールを設けている正式競技種目です。

バスケ3×3はプロ、アマを問わないクラブチームによる世界戦を開催しているので、トップレベルの選手と同じ舞台に立てる可能性が十分にあります。

また、大会に応じて個人へポイントが与えられ、選手はポイント順にランキングされる仕様になっています。

このようにバスケ3×3は、チームスポーツとして認識される5人制バスケとは違い、個人単位のスポーツなのです。

バスケットボール3×3の基本ルールを解説

まずは、選手の人数やコートサイズなどの基本的なルールについて見ていきましょう。バスケ3×3のルールをまとめると次のようになります。

  • 出場選手は4人、コート内は3名
  • コートはバスケコートの半分サイズで行う
  • 試合時間は10分間以内のKO式
  • ボールの大きさはワンサイズ
  • 得点はアーク外2点、アーク内1点
  • ゲームの攻守はコイントスで決める

ひと目見るだけで、バスケ3×3は5人制のバスケとはまったく異なるスポーツであるのがわかります。

だからこそ、5人制のバスケではこれまで活躍できなかった選手が、活き活きと輝ける可能性が十分にあるのです。

出場選手は4人、コート内は3名

ゲームに出場できるのはコート上3名、交代要員1名の計4名です。ただし、大会主催者の考えによっては4人を超えてもよい場合があります。

コートはバスケコートの半分サイズで行う

バスケ3×3のコートは、エンドラインの長さ(横)が5人制バスケと同じ15m、サイドラインの長さ(縦)が5人制バスケの半分(14m)よりも少し短い11mです。

なお、国際公式試合である「FIBA 3×3」のゲームは、バスケットボール競技規則で定められたバスケコートのハーフコート分を使用して開催されます。

しかしそれ以外の場合は、ハーフコートだけが描かれたコートでも同様のサイズであれば差し支えはありません。

試合時間は10分間以内のKO式

5人制バスケでは10分間のクォーターを4回、合計40分間行いますが、バスケ3×3では10分間の1回のみです。しかも、21点先取で勝ちの「KO(ノックダウン)方式」が採用されています。

そのため、実際には10分以内に終わるケースが多いです。

また、シュートを打つまでの時間にも制限があり、12秒以内に攻め切らなければならないので、攻防の切り替わりが非常に速い試合展開を楽しむことが可能です。

ボールの大きさはワンサイズ

バスケ3×3のボールは、5人制バスケで中学生以上の女子が使っている6号球(周囲72~74cm)の大きさで、重さが7号球(580~620g)です。

ボールが中学生以上男子の5人制バスケよりもワンサイズ小さいのは、バスケ3×3の魅力であるスピーディ―なボール展開をより際立たせるためです。

一方、重さが7号球と同量なのは、屋外でゲームを行うことが多いので風の影響を受けづらくするという狙いがあります。

得点はアーク外2点、アーク内1点

5人制バスケでのスリーポイントラインを、バスケ3×3では「ツーポイントライン」または「アーク」といい、アークより内側でのシュートは1点、外側からのシュートは2点を獲得できます。 

バスケ3×3のゲームでは、5人制バスケのコートにおける「スリーポイント」が「ツーポイント」になるのです。このことにより、両チームによる白熱した接戦が期待できます。

ゲームの攻守はコイントスで決める

バスケ3×3ではゲーム開始前にコイントスを行い、コイントスで勝ったチームには攻守を選べる権利が与えられます。

そして、攻撃側になったチームは審判からボールを受け取り、ツーポイントライン(アーク)の外からパスもしくはトスをすれば試合開始です。

バスケットボール3×3のプレー中のルールを解説

バスケ3×3はプレー中のルールにおいても、5人制バスケとは異なるものがいくつかあります。ここでは、大きく4点のルールについて確認していきましょう。

特に、コーチはコート内に入れず交代を選手同士で行う点は、チームスポーツではなく個人競技として確立されている「バスケ3×3らしさ」の1つです。

交代は選手同士が行う

選手交代は審判などが指示してタイムを止めて行うのではなく、試合の流れの中で選手同士が行うのが、バスケ3×3の持つ独特なルールの1つです。

なお、選手交代ができるのはチェックボール(※)の前で、交代する選手同士がタッチを行って交代します。

(※)チェックボール:ツーポイントライン(アークともいう。五人制バスケでいうスリーポイントライン)の外側の頂点付近で、ディフェンス側がオフェンス側にボールをパスもしくはトスする行為のことです。

ボールがコート外に出たときなどにおいて、試合を再開するときの攻撃開始の合図になります。

ファウルはチーム全体でカウントする

バスケ3×3には個人ファウルがなく、チーム累計でカウントされるのも大きな特徴です。

5人制バスケでは1名のプレイヤーが5つのファウルを犯すと退場になるため、4ファウルになるとそれを恐れてどうしても消極的になってしまいます。

一方、バスケ3×3では個人ファウルの累積がないので、選手たちは積極的にプレイをし続けることが可能です。

ただし、チームファウルの累積によるペナルティ―はしっかりと準備されているので、次の内容をしっかりと把握しておきましょう。

  • 7回以上になると、相手チームにフリースロー2本が与えられる
  • 8回目、9回目も同様
  • 10回目以上になると、2本のフリースローに加えフリースロー後の攻撃権も与えられる

バイオレーションも3×3独自のものがある

バイオレーションとはボールの扱い方や時間に関するものなど、ファウル以外に禁止されている行為のことです。このバイオレーションにおいてもバスケ3×3独自のものがあるので、次に紹介していきます。

  • ボールを手にして12秒経過してもシュートを打たなかったとき
  • 攻守交代後ボールを持った攻撃側チームが攻撃を始める際に、ツーポイントライン(アーク)の外側にボールを運ばなかったとき

これらの状況のときにコールされるバイオレーションは、5人制バスケにもあるショットクロック(24秒ルール)(※)がバスケ3×3では12秒と規定されているからです。

また、ショットロックの制限時間ギリギリまで同じチームでボールをキープし続けて時間稼ぎする行為など、バスケ3×3の目的から外れるプレイを行っていると判断されたときもバイオレーションになります。

(※)ショットクロック:ボールを保持するオフェンス側が、シュートを打たなくてはいけない時間制限のことです。

試合中はコーチをコート内に置けない

バスケ3×3では、コーチや監督などをコート内に置けない上、指示も出せません。そのため、選手たち自らが試合の流れを見ながら、交代のタイミングなどを検討しなければならないのです。

コーチが観客席から指示することも禁止されており、もしもプレイヤーとコーチの間で意志を伝達する行為があった場合、それは非スポーツマン的行為と見なされ、1回の警告が与えられます。

なお、コーチをコート内に置けないのは国外での国際試合のみの規則であり、国内のゲームにおいてはコーチを1名置けるルールが定められているのが現状です。

バスケットボール3×3と5人制のバスケの違い

バスケットボール3×3と5人制のバスケとの違いを比較していきます。

人数やコートの広さをはじめ、両者の違いを1つずつチェックしていきましょう。そうすれば、「これほどまでに違うスポーツなのか」と再認識できるはずです。

  バスケ3×3 5人制バスケ
人数 4名以内(コート内は3名) 12名以内(コート内は5名)
コートの広さ 横15m×縦11m 横15m×縦28m
ボールの規定 大きさは6号球(周囲72~74cm)で重さは7号球(580~620g)の専用球
  • 中学生以上の男子は7号球
  • 中学生以上の女子は6号球
  • ミニバスは5号球
得点
  • アーク内での得点は1点
  • アーク外からの得点は2点
  • フリースローは1点
  • スリーポイントライン内での得点は2点
  • スリーポイントライン外からの得点は3点
  • フリースローは1点
試合時間 10分間の1本のみ、21点先取で試合終了のKO方式を採用 10分のクォーター(ピリオド)を4本(合計40分) 
ゲーム開始 コイントス後、チェックボールで開始 ジャンプボール
延長戦 2点先取で勝利 5分間で得点を競い、勝敗(得点差)がつかなければ再度5分間の延長戦。以後、勝敗がつくまで繰り返す
タイムアウト 30秒を1回のみ 前半(第1・第2クォーター)で2回、後半(第3・第4クォーター)で3回
ファウルのペナルティ
  • 個人ファウル:なし
  • チームファウル:7~9回目はフリースロー2本、10回目以降はフリースロー2本に加え攻撃権
  • 個人ファウル:累積5回で退場
  • チームファウル:各クォーターで5回目以降はフリースロー2本
コート外にボールが出た場合 チェックボールで再開 サイドラインorエンドラインの外からのスローイン
選手交代  チェックボールの前に選手同士で自由に行う 選手がオフィシャルに申告した後、オフィシャルが交代指示

なお、トラベリング(ボールを持ったまま3歩以上歩く)やダブルドリブル(ドリブルが終わった後再びドリブルを打つ)などの基本的な反則ルールは両者とも同じです。

バスケットボール3×3の魅力とは

バスケットボール3×3の魅力とはどのようなものなのかを紹介していきます。

その魅力には中毒性があり、一度ライブで観た方がどんどんハマっていくことは少なくありません。

5人制よりもスピード感のある試合

バスケ3×3はコートがハーフコートでショットクロックも12秒と短いので、プレイヤーには瞬時の判断と切り替えの速さが求められます。

プレイヤーはもちろん観客も、間髪を入れる余裕などまったくありません。そんな中、両チームの全力プレイが繰り返されていきます。

また5人制バスケとは違い、小さな接触ぐらいではファウルのコールもなりません。ファウルによる中断が少ない点も、白熱した試合の流れが止まらないので見入ってしまう要因となります。

試合時間が短く時間密度が濃い上展開が早いとなれば、見ていて飽きないのは当然です。5人制バスケと比べ、よりスピード感のある試合展開が楽しめるのがバスケ3×3の大きな特長であり、魅力なのです。

開催場所が身近で気軽に楽しめる

「行きやすい」ことは、スポーツ観戦において最大のポイントとなります。その点、バスケ3×3の舞台となるのは「街」です。

ショッピングモールやターミナル駅前、都市の象徴的なスポットに突如バスケコートが出現し、トッププレイヤーたちによるハイレベルなゲームが繰り広げられます。

バスケ3×3は、このようにいつも人がたくさんいる場所で開催され、観戦無料の大会も多いです。

また、実際に街中で行っている3×3のゲームでは、コートまでの距離が近くなるように設営されているので、プレイヤーたちとハイタッチができたりします。

さらに、小さな子どもでも楽しめるイベントを行っているため、身近で気軽に楽しむのであればバスケ3×3は非常におすすめです。

エンターテインメント性が高い

試合中にはDJが音楽を流し、MCのテンションの高い実況が入るなど、バスケ3×3はまるでクラブの中でバスケをしているような、エンタメ性の高いスポーツです。

「もっとバスケを楽しもう」という人々の熱い思いから実現したバスケ3×3の現場は、DJやMC、ダンスパフォーマンスなど、バスケを軸にエンターテインメントが凝縮されており、バスケ愛に満ち溢れています。

バスケットボール3×3のルールを確認しよう

バスケットボール3×3は、コート内で3名のみがプレイしたり、コートがバスケコートの半分のサイズだったりと、同じバスケットボールでも5人制のバスケとは根本的にルールが異なるスポーツです。

また、交代はコーチの指示なく選手同士で行うなど、プレイ中においても独特のルールが規定されています。

まずはバスケ3×3のルールを確認し把握した上で、近くで開催されている会場まで観戦しに出向いてみましょう。

5人制バスケよりもスピード感があり、さらにDJやMC、ダンスパフォーマンスなどエンターテインメント性に富んでいるバスケ3×3は、一度観戦したら病みつきになってしまうはずです。

こちらの記事では、バスケットボールの観戦の楽しみ方と観戦する際の注意点を解説しています。

こちらの記事では、バスケットボール3×3の基本的なルールの解説をしています。ぜひご覧ください。

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ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

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