更新

バイオリンの相場ってどのくらい?選び方やおすすめモデルも解説

この記事ではバイオリンの初心者・中級者・上級者に分けて、バイオリンの相場と同時におすすめモデルを紹介していきます。相場とおすすめモデルを確認する前に、まずはバイオリンの選び方のポイントを初心者・中級者・上級者別に見ていきましょう。
バイオリンの相場ってどのくらい?選び方やおすすめモデルも解説

※当記事はアフィリエイト広告を含みます。

バイオリンはオーケストラの中でも花形の楽器で、ソロでの演奏も多いです。そのため、「カッコよく弾けるようになりたい」と憧れている人は多いのではないでしょうか。

しかし、バイオリンを触ったこともない状態でいざバイオリンを購入しようと思っても、何をどのように選んだらよいかわからなくて悩んでしまいますよね。

そこで今回は、バイオリンの相場とおすすめモデルを次の3つのカテゴリーに分類してわかりやすく紹介していきます。

  • これから始める人やまだ正しい音程が出せない人
  • ある程度曲が演奏できる人
  • プロを目指している音大生などのベテラン奏者

バイオリンはとても高価だとの印象が強いかもしれませんが、実はバイオリンの価格帯はものすごく幅が広いです。安いものなら10,000円以下のものもあるので、続けられるか不安な人も安心してください。

なお、バイオリンの相場は素材や保存状態、ネームバリューなどにより決まります。まずはバイオリンの価格はどのように設定されているのか、そしてバイオリンの上手な選び方をチェックしていきましょう。

バイオリンの相場はどのように決まるのか

バイオリンの価格相場は、ネームバリューや作成された年代、また素材や保存状態などにより決定します。

高価なものは製作者のネームバリューが高く、作成された年代が古いです。古い木材で製造されたバイオリンは頑丈で乾燥しており、音色に深みが出るためです。

また古いバイオリンには、現在は手に入れるのが難しい貴重な木材が使用されている点も高額になる理由となります。

さらに、保存状態がよいものも高価です。古いものほどよいバイオリンは、数百年前のものが出回ることがあるので保存状態は非常に重要です。

ただし、いくら古くてネームバリューがある製作者が作ったものでも、保存状態が悪いため楽器として使用できなければ価値はありません。

一方、低価格のものは顎当てがプラスチック素材であることが特徴です。さらに、天然素材の接着剤を使用せずボンドを使って製造されているものが多いため、品質はあまりよいといえません。

そのため時間が経過すると悪い音が出やすくなるのですが、「安いバイオリンはすべてダメ」というわけではないのです。比較的安価なバイオリンでも、しっかりとしたよい作りのものはたくさんあります。

ヴィンテージもののバイオリンの相場

有名な製作者が作ったヴィンテージもののバイオリンになると、数億円の価格がつくものもあります。バイオリン製作者の中でも特に別格とされている人物では、ストラディバリウスやガルネリウスが有名です。

こちらの2人は、製作技術が素晴らしいことはもちろん、すでに他界しているとあり、バイオリン1本1本が貴重になっていることも別格者と称される一因となっています。

1700年前後のイタリア・クレモナ地方でこの2人に制作されたバイオリンはうっとりする魅力的な音色で、大ホールでオーケストラと協演してもまったく音が埋もれません。

バイオリンを選ぶポイント

バイオリンを選ぶときのポイントは、今の自分のレベルにより異なります。

これから、まったくの初心者からベテラン奏者までのレベルを3つに分けて解説していくのですが、まずはそれぞれを一読してみてください。

レベルの分け方を理解できれば、自分がこれから目指したいレベルをより具体的に認識できるはずです。

これから始める人やまだ正しい音程が出せない人

バイオリンを弓で弾いてみて、弾きやすさを実際に確かめると失敗しません。

バイオリンは、ネックや本体の大きさ、厚み、形状が様々です。実際に手に取って持ち比べ、自分の体や手に馴染む弾きやすいものを選ぶようにしてください。

その際、音の響き方が自分の好みと合っているかどうかもチェックすることをおすすめします。

なお、小さい子どもが弾く場合には、子ども用のサイズ(分数バイオリン)が展開されているバイオリンを探しましょう。そしてお子さんの身長により、使用に適した大きさのバイオリンを選択してください。

身長による分数バイオリン選択の目安

身長 105㎝以下 105~110 110~115 115~125 125~130 130~145 145㎝以上
サイズ 1/16 1/10 1/8 1/4 1/2 3/4 4/4

このように一番小さいサイズは1/16、一番大きいサイズは4/4(通常の大人用フルサイズ)と表記されます。

ある程度曲が演奏できる人

ある程度曲を自由に演奏できるレベルに到達している人は、信頼できる弦楽器専門店に相談することと自分の好みに忠実にブレずに探すことが大切です。

そして複数の候補を選んだら、「自分の好みか」または「音色は演奏スタイルに合っているか」などを見定めながら比較検討してください。

プロを目指している音大生などのベテラン奏者

まずは様々な弓で弾いてみて、音の出方がどのように変わるかを確認することをおすすめします。選択肢が狭まったらそれらを広い場所でも弾いてみて、友人などに遠くから音色が出る様子を聴いてもらうとよいです。

また、ハイレベルなベテラン奏者向けのバイオリンともなると、製造・販売・作者・年代・産地など見極めるポイントがたくさんあります。

そのため、弦楽器専門店のスタッフの中でも特にバイオリンに詳しい人に意見を求めた上で、じっくりと検討していくことが多いです。

バイオリンの相場とおすすめモデル

それでは、バイオリンの価格相場とおすすめのモデルを確認していきましょう。前述の「バイオリンを選ぶポイント」同様、3つのレベルに分けて解説していきます。

まずは、今自分が置かれているレベルの箇所をチェックしてみてください。大まかな相場を把握しておけば、「自分には的外れなバイオリンを買ってしまった」と後悔することはありません。

これから始める人向けの相場

これから始める人向けのバイオリンの相場は、約5,000~60,000円となっています。バイオリンを初めて手にする人がすぐに取り扱えるようにと、セットで販売されていることが多いです。

なお、高価なプロ仕様のものなどと比べると品質が劣り、時間経過とともに音が悪くなりやすいというデメリットがありますが、これら初心者向けのバイオリンすべてが粗悪というわけではありません。

60,000円以下の価格帯でもしっかりとした作りのバイオリンは販売されているため、良品を見極めることが大切です。 

1stモール バイオリン シトラス セット ST-SITORAS-NB


1kg未満の軽量モデルのこちらは5,000円以内という破格の値段で買えるので、続けていけるかどうかが心配な方に特におすすめです。

本体・弓・ケース・松脂がすべてセットになっており、届いたその日から早速練習を始められます。ちなみに、専用のショルダーレストをオプションで追加することも可能です。

何万円もするバイオリンを購入した場合、慣れないうちは緊張してカチコチになってしまいがちですが、こちらなら最初からリラックスしてバイオリンを扱えます。

ただし、チューニング(調弦)されていないため自分で調弦する必要があることだけは、頭に入れておいてください。

価格 4,750円(税込/Amazon価格)
サイズ展開 4/4(大人サイズ)
セット内容 本体・弓・ケース・松脂
製造(手工品など) 記載なし
カラー ライトブラウン・ノーマルブラウン

カルロ・ジョルダーノ バイオリンアウトフィット VS-1

こちらは、明るい音色に豊かな音量が特長のバイオリンです。特にVS-1は音を鳴らしやすいため、これからバイオリンを始める人たちから支持されており、全国のバイオリン教室でも多く採用されています。

ケースのカラーには、ブラック・ピンク・ブルー・オレンジ・ライトブルーの5色が用意されているのもポイントが高いです。さらに、リュック式と肩掛け式両方で持ち運べる仕様になっています。

なお、カルロ・ジョルダーノのすべての製品は、経験を積み重ねてきた職人により1本1本丁寧に調整されているのが特長です。また、購入した後も長く演奏が楽しめるよう、万全のサポート体制を整えています。

価格 25,300円(4/4の価格・税込/Yahoo!ショッピング価格)
サイズ展開 1/16・1/10・1/8・1/4・1/2・3/4・4/4
セット内容 本体・弓・ケース
製造(手工品など) 工場品
ケースのカラー ブラック・ピンク・ブルー・オレンジ・ライトブルー

鈴木 アウトフィット バイオリン No.230 


鈴木バイオリンは、日本で初めてバイオリンを製作した老舗バイオリンメーカーです。中でもこのモデルには、手頃な価格でありながらもしっかりした品質と使いやすさを感じることができます。

特に本体の板が厚めに製造されているので、よほどの力を加えない限り壊してしまうことはありません。そのため、バイオリンに始めて触れる人でも安心して練習を重ねることが可能です。

また素材だけではなく、演奏性にもこだわって作られています。音質および音量がしっかりとしており、音色も十分に納得できるバイオリンなのです。

ケースや松脂なども付属するため、老舗メーカー選りすぐりのアイテムも一緒に手に入れたい人におすすめします。

価格 51,800円(4/4の価格・税込/Amazon価格)
サイズ展開 1/16・3/4・4/4
セット内容 本体・ケース・ブランケット・松脂
製造(手工品など) 工場品

ある程度曲が演奏できる人向けの相場

ある程度曲が演奏できるレベルの人向けのバイオリンの相場は、本体価格のみで10~30万円辺りです。

これからバイオリンを始める人向けに作られているものよりも質のグレードが高く、ドイツやイタリアなどのヨーロッパで製造された手工品(手作り)モデルも多く見られます。

初心者でも、最初からよい楽器で演奏したい人にはおすすめです。

ただし、それぞれのバイオリンが非常に個性的なので、購入を検討する際には自分とのフィーリングが合うかどうかを確認しなければなりません。

ヤマハ YAMAHA Braviol(ブラビオール) バイオリンセット V7SG


こちらは初心者向けシリーズとして販売されているものの、職人による入念な手作業により丁寧に作られた手工品です。

音質に最もよいとされるオイルニス塗装仕上げで、高級感があります。また、テールピース(※1)一体型のアジャスター(※2)が4本の弦すべてに装備されているので、操作性も抜群です。

あちこちに細やかな配慮が施されているこちらのバイオリンが奏でる音色は、もちろん申し分ありません。「本物の音を奏でたい」との希望を満足させたい人にピッタリです。

なお、1/8~3/4サイズは三角型のケース、4/4サイズは四角型のケースが付属しています。

(※1)テールピース:弦のエンドを止める部分のことです。

(※2)アジャスター:チューニング作業の補助として音程の微調節ができる、ネジ状のパーツのことをいいます。

価格 73,131円(4/4の価格・税込/Amazon価格)
サイズ展開 1/8・1/4・1/2・3/4・4/4
セット内容 ケース・弓・松脂
製造(手工品など) 手工品

ローデリヒ・ペゾルト PA-801J バイオリン

ローデリヒ・ペゾルトのバイオリンは、ニスや木材の品質、職人の技術レベルに重きを置いて作られている逸品です。なおこちらPA-801Jは、シリーズの中で最も安価なモデルとなります。

長い年月をかけて乾燥させた木材による本体の仕上がりは、世界的にも評価が高いです。音の立ち上がりが抜群で芯のある華やかな音色は、ドイツのイメージとピッタリ重なります。

全体がアンティーク調の仕上げとなっているので、見た目でこちらのメーカーを選ぶ人も多いです。

また、テールピースには老舗中の老舗であるWittner(ウィットナー(※))を採用しているので、調弦が苦手だという人でも心配はいりません。

(※)ウィットナー:メトロノームの生産を行ってきた、ドイツのメーカーの名称です。120年以上の伝統を誇り、製品の信頼度の高さと最高品質により世界中から愛されています。 

価格 140,000円(税別)
サイズ展開 1/4・1/2・3/4・4/4
セット内容 本体のみ(※ケースと弓のセット価格/184,400円(税別))
製造(手工品など) 完全手工品ではない

ベテラン奏者向けの相場

音大在学生や音大進学を考えている、いわば上級レベルのベテラン奏者が購入するバイオリンの価格相場は50~100万円とされています。

50万円以上の価格帯のものになると、ほぼすべてのバイオリンが手工品となり材質も最高品質です。また、証明書や認定書などがついているので、一生涯使い続けられるバイオリンとなります。

ちなみに、現役の音大生で200~500万円のものを持っていることも少なくありません。

フランチャ・イタリア

こちらは、後述する「ラファエロ ディビアッジョ工房」の弟分とされているバイオリンです。

楽器本体はフランスで、 ニスと最終仕上げはイタリアで施されています。ニスに至っては手塗り作業を25回以上も重ねるという、イタリア伝統の手法が用いられている高級品です。

このように、量産される作品には決して費やせないほどの時間をかけることにより、他では得られないニスの輝きと奥深さを実現しています。

また、マエストロであるラファエッロ・ディビアッジョ本人が、細部に至る箇所まで徹底的に監修したこちらは、倍ほども高価な新作イタリアンバイオリンと比較してもまったく引けを取りません。

むしろ、抜きん出ています。こちらは、製作者や流通に携わる人、そして厳しい目を持つ人たちが心から納得した、渾身の作品なのです。

価格 518,400円(税込/IL VIOLINO MAGICO(イル・ヴィオリーノ・マジコ)公式サイト価格)
サイズ展開 記載なし
セット内容 記載なし
製造(手工品など) 手工品
その他特徴 証明書つき

ラファエロ ディビアッジョ工房

こちらのバイオリンは専門的にバイオリンを弾く人をターゲットにしており、コンサートホールでも余裕で通用するほどの規格が施されています。

その誇るべき規格は、それに相応しい素材と製作技術、ニスの厚みまでをも計算し、音色の鳴りを追求した結果の賜物です。

コンサートはもちろん、リサイタルでもまったく支障のない輝かしい音の鳴り方と、どんどん加速する音の飛び方はイタリア産だけの持ち味だといえます。

そして、「即戦力」と「プロ仕様」を兼ね備えたこちらの作品の実力は、すでに多くの演奏家の人々により証明されています。

音色のよさと即戦力としてのパワーが十分に認められ、現在ではイタリアをはじめ、ドイツ・イギリス・フランス・アメリカ・シンガポール・台湾・中国でも評価が非常に高いです。

価格 777,600円(税込/IL VIOLINO MAGICO(イル・ヴィオリーノ・マジコ)公式サイト価格)
サイズ展開 記載なし
セット内容 記載なし
製造(手工品など) 手工品
その他特徴 証明書つき

中古のバイオリンの相場

これからバイオリンを始める場合には、中古のものを探してみるのもよい方法です。中古品なら、品質の高いバイオリンをお得な値段で入手できます。

ヤフーオークションなど、ネットで中古品を購入する方法もおすすめです。実際に検索してみると(2020年4月現在)、たった20,000円程でよい品質のバイオリンを手に入れられるとの結果が出ています。

なお、中古のバイオリンは「オールドバイオリン」と呼ばれており、実はベテラン奏者レベルの人にも人気が高いです。

バイオリンは弾き込めば弾き込むほどに音が鳴りやすくなるので、はじめから中古のバイオリンを選ぶ人もたくさんいます。

バイオリンレッスンの相場

バイオリンのレッスンを受ける場合、今までバイオリンに触れたこともない人にはグループレッスンよりも個人レッスンの方をおすすめします。

グループレッスンは、生徒個人のスキルの差が大きく、自分にピンポイントな学びを受けにくいからです。なお、個人レッスンの月謝相場は、月4回×30分で10,000円ほどのところが多いです。

ちなみに、以前行われた全国調査(130教室)によると、ワンレッスンあたりの価格は平均およそ3,200円・レッスン時間は平均およそ45分との結果が発表されています。

これからレッスンを探すという人は、ぜひこの数字を目安に検討してください。

目指すレベルに合ったバイオリンを気持ちよく演奏しよう

バイオリンは、これから始める人やまだ正しい音程が出せない人、ある程度曲が演奏できる人、プロを目指している音大生などのベテラン奏者とでは選び方のポイントが異なります。

これから始める初心者であれば「音の響きや弾きやすさを実際に確かめる」ようにしたり、ある程度曲が演奏できる人なら「自分の好みか、音色は演奏スタイルに合っているか」などを見定めたりすることが大切です。

なお、バイオリンを選ぶときにはできるだけ多くのバイオリンを比較し、数本の候補を挙げてから選択するようにしましょう。

また、予算に制限がある場合には、中古品のバイオリンをお得に購入することも1つの有効な方法なので、ぜひ視野に入れてみてください。

こちらの記事では、バイオリンのレンタルサービスの特徴とおすすめモデルをご紹介しています。演奏会の短期間の使用などにも活用できて便利です。

マーケットエンタープライズフィールドセールス

ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

趣味と出逢うメディアサイト「ビギナーズ」の編集部です。趣味を見つけたい方を応援します。

ビギナーズTOPページ