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ミシン糸にも種類があった!?押さえておきたい選び方のコツとは

生地をミシンで縫うにはミシン専用の糸がありますが、その中にも様々な特性を持つ糸があります。使用する糸によって仕上がりに差が生じやすいので、できるだけ生地に合わせた糸選びを行いましょう。今回は、ミシン糸の種類と特性についてご紹介します。
ミシン糸にも種類があった!?押さえておきたい選び方のコツとは

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ミシン糸には大きく分けて「細い糸」「太い糸」があり、基本的には「薄い生地には細い糸を」「厚い生地には太い糸を」使用します。

しかし、より細かくミシン糸について考えていくと「糸の素材」「耐久性」「伸縮性」など様々な着目点が浮かび上がってきます。

そこで今回は、ミシン糸の種類や特性に加えて、ミシン糸の基本的な選び方についてご紹介していきたいと思います。

「ミシンで本格的な裁縫をはじめたい!」という初心者さんは、ぜひ参考にしてみてください。

ミシン糸の種類と特徴

冒頭で「ミシン糸は細い糸と太い糸にわかれる」とお話ししましたが、ミシンでよく使用される糸は以下の5つです。

ミシン初心者さんは、まずここでご紹介するミシン糸の種類や特徴を知り、好みに合わせた糸を選びましょう!

シャッペスパンミシン糸

ジャッペスパンミシン糸とは、裁縫文化が根づいているヨーロッパで紡績された「ポリエステル100%の高級縫い糸」です。

ヨーロッパの長い伝統の中で育まれた「シルクシステム」という特殊な加工方法で作られていて、強度に優れた非常に縫いやすい糸として知られています。

ジャッペスパンミシン糸は「耐久性に優れ、強く、滑らかな仕上がり」といわれる合成繊維縫い糸の代表で、薄地〜厚地まで対応。ミシン糸の定番種類なので、初心者にもおすすめです。

レジロンミシン糸

レジロンミシン糸は、伸縮性に優れたミシン糸です。特殊な加工によって生地や肌に優しくフィットしやすく、体の動きに合わせて糸が伸び縮みします。

レジロンミシン糸はその伸縮性のある特徴から「ニット」「伸縮性布地」に欠かすことができない糸です。

ファインミシン糸

ファインミシン糸とは、ポリエステルシルクを用いて作られている最先端技術の結晶です。

極細長繊維を用いていることで、美しさはもちろんのこと「柔らかさ」「耐久性」「縫いやすさ」を兼ね備えることに成功!

ポリエステルであるにも関わらず、シルクのような美しい光沢を感じさせてくれるミシン糸です。光沢のある生地を縫う場合は、こちらの「ファインミシン糸」がぴったりですよ。

また、ファインミシン糸は「シルク・ウール・綿」などの天然繊維だけではなく、「レーヨンやナイロン」などの化学素材や合成素材まで、様々な布地に使用することができます。

ロック用ミシン糸

ロックミシンで裁縫を楽しみたい場合は、ロックミシン専用の「ロック用ミシン糸」が必要です。

ロックミシンは、生地の端がほつれないようする「かがり縫い」が簡単にできるだけではなく、伸縮性のあるニットなどの縫い合わせにも特化しているミシン。

ロック用ミシン糸は通常のミシン糸よりも巻きが太くて量も多く、ガンガン縫いたい人にもおすすめ!

巻きロック用のミシン糸

巻きロック用のミシン糸はミシン糸の中で最も細いのですが、とても強くて耐久性に優れている糸です。ロックミシンを使用している人の中には「巻きロック好き」という人も多く、裁縫上級者が好む傾向も見られます。

巻きロック用のミシン糸はとにかく強度が強く、主に「縁がかり」で使用されます。また滑らかで縫いやすく、すっきりとした仕上がり感は上品な美しさを感じさせてくれますよ。

ミシン糸の【番手と太さ】について

ミシン糸には様々な種類がありますが、同じ種類の中でも糸の太さによってさらに様々な種類にわかれています。ここでは、糸の太さを表す「番手」に注目し、それぞれの特徴についてご紹介します。

#20 厚手

ミシン糸の番手は、数字が小さくなるほど糸が太くなり、数字が大きくなるほど糸が細くなります。

「番手#20」のミシン糸はとても太く、厚手ジーンズの裁縫やステッチなどにも強いられることが多い糸です。

糸自体がとても太いため、ミシンでの裁縫時にミシンモーターに負担をかけてしまう可能性も!

こちらの番手を頻繁に使用するという場合は、できれば家庭用のミシンではなく「工業用ミシン」を使用することをおすすめします。

#30 厚手

「番手#30」のミシン糸は、厚手の布地を縫う際におすすめの糸です。「デニム」「キャンバス生地」「帆布」「レザー」など、しっかりとした生地に適しています。また、ふっくらと縫いたいステッチにもぴったりです。

#50 薄地〜普通

「番手#50」のミシン糸は、普通生地を縫う際によく使用されます。

ニット素材や伸縮性のある布地を縫う場合は「レジロンミシン糸#50」、光沢素材の生地を縫う場合は「ファインミシン糸#50」など、番手は同じでもミシン糸の種類を変えてみましょう。

#60 普通

「番手#60」は、主に普通〜薄手生地の縫い合わせに使用します。特に「ジャッペスパンミシン糸#60」は万能ミシン糸で、伸縮性のない生地を縫うのに適しています。

ミシン初心者さんは「どの糸を揃えていいのかわからない」と感じることもあると思いますが、迷ったらジャッペスパンミシン糸の#60がおすすめです。

#90 薄地

「番手#90」は薄くて繊細な生地を縫う際にうってつけ!ブラウスや薄いガーゼ素材の縫い合わせには特におすすめです。

ミシン糸の【選び方】は?

ここまでは「ミシン糸には種類があること」「番手によって糸の太さが異なること」についてご紹介してきましたが、ここでは初心者さんにぜひご覧いただきたい「ミシン糸の選び方」についてまとめてみたいと思います。

生地の厚さに合わせたミシン糸を選ぶ

ミシン糸を選ぶ際は、まず「生地の厚さに合わせた番手」を意識してみることが大切です。

デニムやキャンバス生地・レザーなどの硬くてしっかりとした素材には「#20」「#30」のミシン糸を、普通生地には「#50」「#60」、薄手の生地には「#90」「#100」を。

ただし、ここでご紹介した糸を全部揃えようと考えると収納のキャパオーバーにもなってしまうので、家庭用ミシンを使用するのであれば「厚手用に#30・普通地用に#60・薄地用に#90」の3本を用意しておけばOK!

生地の種類に合わせたミシン糸を選ぶ

ミシン糸を選ぶ際に気をつけたいのが、ミシン糸の素材です。

例えば、ニットや伸縮性のある布地にがっちりとしたジャッペスパンミシン糸を使用してしまうと、生地の伸縮に糸がついて行けず「糸が切れた」「縫い目がほつれてきた」なんてトラブルにもつながりますよね。

あまり厳密に考えると難しいので、ひとまず「伸びない生地にはジャッペスパンミシン糸」「伸縮性のある生地にはレジロンミシン糸」「光沢のある生地にはファインミシン糸」と覚えておきましょう。

この3つのミシン糸を覚えておけば、ほとんどの生地や素材に合わせた糸を上手く選ぶことができるようになりますよ!

生地の色に合わせる

ミシン糸の素材と太さを決めたら、次は「糸の色」に注目をしてみましょう。糸の選び方にはこれといった決まりはなく、自分の感性や好みで選んでも大丈夫です!

ただし、あえておすすめをあげるとすれば「無地の生地には記事と同系色で、生地よりも少し濃い色の糸」がいいでしょう。

また、柄物の布地には「柄に入っている色」をミシン糸に選ぶことで、全体的な統一感を高めることができます。

ミシン糸をアクセントにする

ミシン糸のカラーラインナップはとても豊富で、ベーシックなカラーはもちろん、蛍光色や柄色など様々です。

無地の布地を使用する場合、ミシン色を目立たせることによって仕上がりにアクセントを与えることができるでしょう。「無地+生成りのミシン糸」「デニム生地+黄色のミシン糸」など、糸の色が目立つ組み合わせも素敵です。

こちらの記事では、刺繍ができるおすすめミシンをご紹介しています。

ミシン針も要チェック!

ミシン糸には様々な太さがありますが、糸の太さに合わせて「ミシン針を変える」ことも大切です。

ミシン糸の太さと針の太さが極端に異なるとミシンの故障にもつながりやすくなるため、ミシン針の確認も怠らないようにしましょう。

14号は厚地に

14号のミシン針は、主に「番手#30」の太いミシン糸を使用する際に必要です。

特に「デニム素材」「レザー素材」など生地に硬さがある場合、ミシン針が小さいと「うまく縫えない」「針が折れる」などといったトラブルにつながることも…!

11号は普通生地も

11号のミシン糸は、綿や麻などの普通生地を縫い合わせる際に使いましょう。合わせるミシン糸は「番手#50〜60」がおすすめです。

9号は薄地に

9号のミシン針は、ジョーゼットやシフォンなどの柔らかで繊細な生地に向いています。合わせるミシン糸は「番手#90」が一般的です。

ニット専用のミシン針

伸縮性の高いニット素材を縫う際は、針の先端が丸くなっている「ニット専用」のミシン針がおすすめです。針の先端が丸くなっていることでニット素材を傷めにくく、「縫い目に穴が開いて目立ってしまう」といった心配も少なくなります。

ミシン糸は「生地の種類や厚み」によって適切なものを選ぼう!

よく使用されるミシン糸の多くは「ジャッペスパンミシン糸」「レジロンミシン糸」「ファインミシン糸」の3種類で、それぞれに特徴がありました。

ミシン糸を選ぶ際はミシン糸の種類に着目し、それから「番手」「糸の色」「針の大きさ」の順で考えていくとスムーズです。

裁縫は自宅で気軽に楽しむことができるので、ぜひ自分のペースでゆっくりと挑戦してみてくださいね!

こちらの記事では、ミシンレンタルサービスや東京のミシンレンタルスペースをご紹介しています。

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白根 鮎美 /
ビギナーズ編集部 ライター

独学で英語を勉強後、オーストラリアでは幼児教育の専門学校で勉強。帰国後は子ども英会話教室にて1歳から高校生への英会話を指導していました。また、サーフィン歴は10年以上、海を愛する2児のママサーファー。

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