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【ウクレレ入門】アルペジオをマスターして中・上級者を目指そう!

ウクレレ演奏においてアルペジオの習得は欠かせません。ウクレレ中・上級者を目指すなら、アルペジオをしっかりとマスターしましょう。本記事では、アルペジオの基礎知識や練習方法、上達のポイントをご紹介します。
【ウクレレ入門】アルペジオをマスターして中・上級者を目指そう!

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ハワイアン音楽に欠かせない弦楽器、ウクレレ。そのシンプルな構造から、初心者の方でも比較的簡単に演奏を楽しめる楽器です。

ストロークだけでも様々な曲を演奏できますが、中級者以上を目指すのであればアルペジオはマスターしたいところです。ウクレレという楽器の表現の幅が広がります。

そこで今回は、ウクレレのアルペジオとはどういったテクニックなのかをご紹介します。ウクレレ演奏の上達のポイントにも触れますので、ぜひ参考にしてくださいね。

そもそもアルペジオとは?どんなときに使う奏法?

ウクレレ下から

いきなりアルペジオといわれても、ウクレレ初心者の方からしたら「何のこと?」と思われるかもしれません。

まずは、楽器演奏におけるアルペジオとはどのようなテクニックなのか、どのように使われる奏法なのかをご紹介します。

アルペジオとは?

アルペジオとはウクレレのみでなく、様々な楽器で使われる音楽用語のひとつです。語源はイタリア語にあり、「コード(和音)を構成する音を1音ずつ順番に弾いていく」奏法を指します。

本来、アルペジオはコードの構成音の低い方から、または高い方から順番に鳴らしていく奏法です。しかし、今日では弦楽器でコードを押さえた状態で順番を問わず、弦を1本ずつ鳴らす奏法全般のことをアルペジオと呼ぶことが多くなりました。

アルペジオはあらゆる楽器で用いられますが、とりわけ音の余韻の長い楽器との相性がよいです。そのため、ピアノなどの鍵盤楽器や、ギターやウクレレ等の撥弦楽器(はつげんがっき)の定番奏法となっています。

このように説明すると、一見シンプルで簡単に感じるかもしれません。しかし、アルペジオという奏法は実に奥深く、演奏パターンも多彩です。

基本は弦を1本ずつ鳴らしていきますが、2本同時に鳴らしたり、パターンを変えるたりすることによって、同じコード・リズムであっても印象が大きく変わります。単にストロークしたり、単音で鳴らしたりする場合よりもリズムが取りにくく、またしっかりと押弦できていなければ、キレイに音を響かせることができません。

アルペジオの効果とは?

アルペジオをマスターするにあたって、このテクニックには「どのような効果があるのか?」を理解することが大切です。

まず、ウクレレは歌の伴奏楽器として使用されることが多い楽器です。「伴奏=コードストローク」というイメージがあるかもしれませんが、伴奏でアルペジオを活用することにより、曲の雰囲気が大きく変わります。

たとえば、同じ「C」というコードでも、”ジャカジャカ”とストロークすればポップ調に、”ポロンポロン”とアルペジオで弾けばバラード調に変化。奏法の違いが、曲の雰囲気を左右するのです。また、すべてアルペジオで演奏するのではなく、部分的に取り入れることで、演奏にメリハリが生まれます。

Aメロはアルペジオ、サビはストロークなどと奏法を使いわけるのが一般的です。伴奏のみならず、ウクレレはソロ楽器としても人気です。最近はより広い音階に対応したロングスケールのウクレレも普及し、ソロ楽器としての可能性はますます高まっています。

ソロ演奏時においてもアルペジオは欠かせません。同じコードを分解して鳴らすだけでなく、ベース音を残したまま次のコードに移行したり、メロディを弾いたりすることで、ウクレレ1本でもアンサンブルが楽しめます。

ウクレレはストロークや単音弾きでも十分に楽しめる楽器ですが、アルペジオをマスターすることで、より多彩な表現が可能となります。ウクレレを思う存分楽しむなら、ぜひとも習得したい奏法のひとつです。

アルペジオ上達のポイント

ウクレレアップ

アルペジオはウクレレ中・上級者を目指す上で、欠かせないテクニックのひとつです。最初の内は非常に難しく感じられるものです。人によっては挫折の原因になることもあります。

そこで、ウクレレ初心者の方に知ってもらいたい、アルペジオ上達のポイントをご紹介します。正しく押弦できているか、今一度確認してくださいね。

キレイにアルペジオを鳴らすためには「正しい押弦」が必要

アルペジオは、1音1音をきれいに鳴らすことが重要となります。アルペジオをうまく弾けない、あるいは音がキレイにならない場合、正しく押弦できていない可能性があります。

例えば、Cコードをアルペジオで弾くとします。左手でCの形を作ったら、ゆっくりと1本1本鳴らしてみましょう。もし音が鳴らなかったり、きれいに響かない弦があったりしたら、押弦に失敗している証拠です。フォームやネックの握り方などに問題がないか確認してみましょう。

特に初心者の場合、ネックを深く握り込んで押弦する傾向にあります。それを「弾きやすい!」と好む人もいますが、指先に力が入りすぎるほか、ポジションチェンジもしにくくなるでしょう。

そのため、慣れない内はネックを軽く握るよう意識してください。手のひらとネックの間に隙間を作り、親指はネックの上から少しだけ飛び出すイメージです。親指が指板側に回り込んだ場合、握り込み過ぎなので注意してくださいね。

そもそもアルペジオの失敗原因は、指全体の力みすぎにあります。指先を立てるように押弦し、指の腹ではなく、爪先から指先にかけて力を集中させてみましょう。その際、1本1本の指が対象以外の弦に触れないよう気を配ってください。たとえば、Cコードは左手の薬指で1弦の3フレットを押弦します。薬指が2弦に触れたり、また別の指が他の弦に触れたりすると”Cの音”が鳴りません。

アルペジオは正しい押弦ありきの奏法ですので、まずは基礎部分に問題がないか見直してみましょう。

コードをしっかりと覚える

アルペジオの上達には、スムーズなコードチェンジが欠かせません。正しいフォームやネックの握り方も大切ですが、コードをしっかりと覚えておくことも重要です。

たとえば、コードチェンジのたびに「次のコードは何だっけ?」と考えていると、一瞬の間ができてしまいます。結果としてリズムが乱れ、正しく押弦できない可能性があるのです。

頭ではコードフォームを覚えているつもりでも、すぐに押さえることができなければ意味がありません。そのため、様々なパターンのコードチェンジを練習するようにしましょう。

一度にたくさんのコードを覚えるのは大変ですので、挑戦したい曲に使われているものや、使用頻度の高いものから優先して覚えるのがおすすめです。

特に初心者は、C・F・G7の3つのコードを覚えることから始めましょう。これらは比較的押弦しやすく、色々な曲に用いられる定番コード。上記3つをマスターしたら、次は10個程度を目安にコードを覚えていきます。

右手の基礎練習が重要

ウクレレを後ろに持った男性

これまでお話したのは左手の練習、いわゆる運指練習です。アルペジオにおいては、右手の基礎練習も重要となります。ストロークと違って、アルペジオは弦を1本ずつ弾きます。そのため、右手のピッキングがキモになるのです。右手の基礎練習はいたってシンプル。狙った弦を確実に弾くことを意識しましょう。

一般的にウクレレのアルペジオは親指・人差し指・中指・薬指の4本を使います。それぞれの指でしっかり1~4弦を弾く練習をしてください。たとえば、4弦→3弦→2弦→1弦、次に1弦→2弦→3弦→4弦といった形で順番に弦移動する練習から始めます。

最初はスムーズに弾くのが難しいかもしれませんが、焦りは禁物です。メトロノームやリズムマシンなどを使い、ゆっくりとしたテンポから正確に音を鳴らすよう意識してください。

基本パターンをマスターしたら、徐々に弦を飛ばすパターンや、変則的なリズムなども取り入れてみましょう。この練習を繰り返すだけで、様々なパターンのアルペジオを自然と弾けるようになります。

アルペジオに適した練習曲を見つける

ウクレレを弾く女性

基礎練習に慣れてきたら、実際に曲を演奏してみましょう。基礎練習は効果的ですが、あまり楽しいものではありません。延々と繰り返していると挫折の原因になる可能性もあります。そこで、アルペジオに適した練習曲を見つけることも大切です。

「練習曲って何を選べばいいの?」と思われるかもしれませんが、難しく考える必要はありません。普段、ストロークでプレイしている曲をアルペジオにしてみるだけでも練習になります。すでにコードを覚えている曲であれば、右手を意識するだけでアルペジオの練習になるほか、この奏法によってどのような変化が得られるのかがわかります。

具体的な曲名を挙げるなら、「夏川りみ」さんの「涙そうそう」は覚えやすく、弾きやすいのおすすめです。慣れてくるとアルペジオで伴奏を弾きながら、歌をのせることもできるようになります。

テンポの遅い曲から始めるのがおすすめ

アルペジオの練習曲を決める際は、テンポの遅い曲を選ぶのがおすすめ。そのメリットは2つ、「弦1本1本の響きを確認しながら弾ける」、「テンポキープの練習ができる」ことです。

繰り返しますが、アルペジオの失敗原因は押弦ミスです。ローテンポの曲であれば、正しく押弦できているか、しっかりと弦が鳴っているのかを確認しながら練習できます。

さらにローテンポの曲ほど、テンポキープが難しい側面があります。そのため、練習にメトロノームやリズムマシンは欠かせません。最近では安価なデジタルメトロノームなども登場していますので、お持ちでない方はこの機会に購入しておきましょう。

まとめ

アルペジオで弾けるようになれば、ウクレレ演奏における表現の幅が広がります。脱・初心者を目指すためにも、早い段階でマスターしたいところです。

本記事でご紹介した演奏のポイントを意識し、さっそく練習を始めましょう。始めはなかなか難しいかもしれませんが、練習量に比例して上達するもの。スムーズにアルペジオが弾けるようになるまで、根気強くトライしてみてくださいね。

アルペジオを弾く際、特にチューニングの乱れには特に注意しておきましょう。少しでもチューニングがズレていると、鳴らした音が不協和音になってしまうこともあります。

こちらの記事で正しいチューニング方法と音程が合わない場合の対処法については紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

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ポメラニアン高橋 /
ビギナーズ編集部 ライター

ラーメンとロックをこよなく愛する洋犬ライター

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