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SOS!クラリネットのジョイントが抜けなくなった!
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クラリネットを吹き終わってケースに戻すとき、クラリネットのジョイントが抜けなくなることがありますよね。クラリネットは解体しないとケースにしまうことができないので、無理矢理抜いたことがある方もいるのではないでしょうか。
無理矢理抜いてしまうと最悪の場合、キィが曲がったり、傷がついたりして、クラリネットが壊れてしまいます。そんなことにならないためにも、無理矢理抜かずに解決する方法をご紹介します。
目次
クラリネットパーツ名称のおさらい
この記事では様々なクラリネットのパーツについてもお話しますので、念のためクラリネットの名称のおさらいをしたいと思います。
よく抜けなくなるのがバレル(タルとも呼ばれる)の部分と上管です。他にも上管と下管、下巻とベルなど抜けなくなる事象としてあります。
まずはなぜ抜けなくなってしまう原因をご説明します。
ジョイントが抜けなくなってしまう原因
各パーツの接合部分のコルクをジョイントと言いますが、このジョイントが抜けなくなってしまう原因は大きく二つあります。
1つ目は演奏していてコルクが水分を含んでしまい膨張するということ。2つ目は温度や湿度が高いと木の部分が膨張するということ。
クラリネットは木管楽器なので周りの環境の変化にとても影響を受けやすい楽器です。特に夏の暑い時期は楽器も必要以上に温まってしまい、木が膨張しやすいので注意が必要です。
抜けなくなってしまったときの解決方法
膨張してしまったクラリネットはどうすれば抜けるようになるのでしょうか。原因ごとに解決策をまとめました。
1.そのまま放置する|まずは試してください
コルクが膨張している場合に有効な解決方法です。まずジョイントの上部分と下部分を持ってクラリネットを折るようにして抜いてみてください。ただし力を入れすぎてしまうとキィを壊してしまう恐れがあるので、慎重に優しく行ってください。
ポイントは真っ直ぐ抜くのではなく角度をつけて抜いてみるというところです。
それでも抜けない場合は、一晩ケースの外に出しておいておきましょう。クラリネットの水分をほどよく吸収するために全体をクロスなどに巻いてください。一晩経つと膨張部分の水分が抜けて元に戻っている場合もあります。
2.素直に修理に出す|費用と日数はどのくらい?
木が膨張してしまっている場合は無理に抜くのはおすすめしません。素直に楽器屋さんや修理業者に相談をして修理に出してください。
膨張を直すために木の部分を削ってくれます。一度削れば膨張しても抜けるよう調整をしてくれますので、問題ありません。
費用は楽器屋さんや修理業者にもよりますが、おおよそ2,000円前後で削ってもらうことができます。また、運が良ければ持って行ったその日に修理してくれるところもあります。楽器屋さんや修理業者に行く前に、必ず電話をして費用や日数については確認をしましょう。
コルクが剥がれてしまったら
無理矢理抜いてコルクが剥がれてしまった場合、クラリネットを解体するときにコルクがポロっと取れてしまった場合、どちらも楽器屋さんや修理業者に持っていって修理をしてもらいましょう。市販のボンドなどで修復をするとクラリネットを傷めてしまう可能性がありますのでおすすめしません。
コルクが劣化する原因は、主にコルクグリスの塗りすぎです。グリスを塗りすぎて中にまで浸透してしまうと、コルクの接着剤を溶かしてしまいます。長く使うためにも塗りすぎと片付ける前の拭き取り忘れには十分注意しましょう。
また、コルクは消耗品なので、メンテナンスとしても1年~2年で付け替えが必要です。
トラブル予防方法|大事なのは日ごろのお手入れ
ジョイントが抜けなくなる問題は度々起こりますが、せっかくならトラブル予防をしたいですよね。
大事なのは日ごろのお手入れをいかにしっかり行うかということです!
膨張してしまう原因は水分や温度変化での膨張でした。日ごろスワブで演奏後の水分をしっかり拭き取ったり、ケースの中にモイスレガートを入れて一定の湿度を保つよう気をつけていれば解体するときも抜けやすくなります。
詳しいお手入れ方法はこちらの記事で解説をしています。クラリネットのお手入れやメンテナンスについて不安がある方は読んでみてください。
まとめ
クラリネットが抜けなくなるという経験は、クラリネット奏者であれば1度は経験すると思います。
そんなとき正しい判断ができるよう、正しい知識を身につけておきましょう。
とにかく無理は禁物です。クラリネットが壊れて取り返しのつかないことになります…抜けなくなってしまった場合は焦らず慎重に対処しましょう。
また日々の細かなお手入れも忘れずに行いましょう!クラリネットの上達と同じで日々の小さな1つ1つの積み重ねが重要です!
おっきー /
ビギナーズ編集部 編集長
ビギナーズ編集部で編集を担当しています。子どものころから趣味は多く、中学時代は吹奏楽部にいました。そのころからダンスもはじめて、大人になった今でも続けています。またスポーツ観戦も好きです!