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オーディオインターフェースとは?失敗しない選び方と人気モデル5選
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近年、自宅での過ごし方として、DTM(デスクトップミュージック)や自宅録音を始める人が増えているようです。
「家でレコーディングなんでできるの?」と思うかもしれませんが、実は意外と簡単なもの。パソコンと「オーディオインタフェース」、そしてマイクなどの機材があれば、誰でも作曲やレコーディングが楽しめますよ。
そこで今回は、DTMを始めるために必要なオーディオインターフェースの基礎知識と選び方、おすすめの製品を5種類ピックアップしてご紹介します。
目次
オーディオインターフェースとは?
オーディオインターフェースとは、パソコンで楽器や音声の録音、および音声の再生を行う機器をいいます。
厳密には「アナログの音声信号をデジタル信号に変換する機器(その逆もアリ)」で、DTM(デスクトップミュージック)には欠かせないアイテムの1つです。
わかりやすい例として、写真をパソコンに取り込むスキャナーが挙げられます。スキャナーは、写真や書類などをスキャンして画像データに変換し、パソコンに送信する機器です。
オーディオインターフェースはそれに近い仕組みで、ギターやボーカルの音声信号(アナログ)を音声データ(デジタル)に変換し、作曲ソフト上に取り込むために使います。
つまり、楽器とパソコンを繋ぐ“音の出入り口”として機能するわけです。
一方、WindowsやMacでは、オーディオインターフェースがなくても音声を再生したり、録音したりできます。実は、それぞれにオーディオインターフェースに近い機能が搭載されているのです。
ですが、その音質は褒められたものではありません。あくまでも音声を再生・録音するための「最低限必要な機能」にすぎないため、音質は重視されておらず、DTM用途においては不利になります。
せっかく素晴らしい歌声であっても、レコーディング後の音質が悪ければ台無しですよね。
そこで必要となるのが、オーディオインターフェースです。
パソコンにオーディオインターフェースを接続すれば、優れた音質で音声再生・音声録音ができ、さらにMIDIキーボードやミキサー、モニタースピーカーの接続も可能となります。
これからDTMを始めるなら、オーディオインターフェースの用意は必須。とても重要な役割を担う機器であるため、正しい知識をもって選ぶことが大切です。
サウンドカードやミキサーとの違い
「オーディオインターフェースとサウンドカードの違いがわからない」という声をたびたび耳にします。同様にミキサーとも混同されやすいので、それぞれの違いを整理しておきましょう。
サウンドカード
サウンドカードとは、デスクトップPCのPCIスロットに取りつけて使う「音声入出力機能を備えた拡張パーツ」のこと。
出力音声を高音質化したり、ノイズを低減したりする効果が期待できます。誤解を恐れずにいうと、“基板型のオーディオインターフェース”といったところです。
事実、「音声を再生・録音する機器」という広義においては、サウンドカードもオーディオインターフェースの一種に含まれます。
ただ、サウンドカードは音声出力に特化したパーツであり、入力端子の関係からギターやマイクなどを接続できません。
DTM用途ではなく、より高音質で音楽を聴きたい方や、オーディオにこだわったゲーマー向けの拡張パーツといえるでしょう。
ミキサー
ミキサーは、3チャンネル以上の音声入力をステレオトラックにミキシング(Mixing:混ぜる)する機器です。デジタル機器のオーディオインターフェースに対し、基本的にミキサーはアナログ機器となります。
例えば、バンドのライブでは、ギター・ベース・ボーカル・スネアドラム・キック・ハイハットなど、10〜15チャンネル程度の入力を個別に取り込み、適切な音量バランスに調整する必要があります。
そのために使われるのがミキサーです。
ミキサーは、あくまでも音をまとめて再生する機器であり、録音が可能なオーディオインターフェースとは役割が異なります。たびたび混同されますが、これらは全くの別物です。
【初心者向け】オーディオインターフェースを選ぶ5つのポイント
ここでは、DTM初心者に向けたオーディオインターフェースの選び方をご紹介します。5つのポイントにわけて解説しますので、製品比較時の参考にしてくださいね。
1.入力端子の種類
オーディオインターフェースの入力端子は、大きくわけて3種類あります。1つは、「標準ジャック」です。
TSフォンまたはTRSフォンとも呼ばれる入力端子で、主にエレキギター・エレキベースなどのシールドケーブルを接続します。
もう1つは「キャノン端子(別名:XLR)」。マイクケーブルの接続に用いる3端子の入力で、ダイナミックマイクやコンデンサーマイクの接続に必要です。
マイクを使ってボーカルやアコースティックギターをレコーディングしたい場合、キャノン端子つきのオーディオインターフェースを選びましょう。
3つめは「コンボジャック」です。標準ジャックとキャノン端子、どちらも接続可能な入力端子のことで、比較的新しいオーディオインターフェースの多くは、コンボジャックを搭載しています。
いずれもコンボジャックのオーディオインターフェースを選べば、入力関係で悩まされることがありません。
ただ、発売から年月が経った旧型モデルの場合、コンボジャックでない可能性もあるので、購入前に入力端子の種類を確認しておきましょう。
2.入力端子の数
必要な入力端子の数は、オーディオインターフェースを「どのように使いたいのか?」によって変わります。
まず、一般的なDTM用途ならコンボジャックが2つあれば十分です。
一人でエレキギター・エレキギターベースをレコーディングしたり、アコースティックギターの弾き語りをレコーディングしたりする場合、2つのコンボジャックで事足ります。
その反面、バンド演奏の一発録りがしたかったり、生ドラムをレコーディングしたかったりするならば、2つの入力端子では足りません。値段は跳ね上がりますが、入力端子を8個〜10個備えた製品を選ぶことになるでしょう。
なお、エレキギター・エレキギターを使用する場合は、「Hi-Z」や「INST」モードがあるコンボジャックを搭載した製品を選んでください。
これらの楽器は、一般的なオーディオ機器と電気特性が異なるもの。したがって、「Hi-Z」や「INST」モードのコンボジャックに接続しないと、レコーディングサウンドがノイズまみれになってしまうのです。
大抵の場合、入力端子の付近に「Hi-Z」や「INST」などと書かれた切り替えスイッチがあります。エレキギター・エレキベースをレコーディングしたい人は、スイッチの有無を確認しておきましょう。
3.+48Vファンタム電源の有無
「+48Vファンタム電源」とは、コンデンサーマイクの使用に欠かせない機能のことです。コンデンサーマイクのような高感度の機器は、+48Vと呼ばれる電気をオーディオインターフェースから供給しなければ使えません。
そのため、コンデンサーマイクを使用する予定があるならば、+48Vファンタム電源搭載のオーディオインターフェースを選びましょう。本体の前面あるいは背面に「+48V」と書かれたスイッチがあればOKです。
4.価格
初めてオーディオインターフェースを購入するなら、1万〜2万円程度の製品がベスト。様々なメーカーが販売するエントリーモデルを選び、オーディオインターフェースの基本機能・操作に慣れましょう。
実際に使っていく中で、「もっと入力端子が欲しい」「レイテンシー(音の遅延)が気になる……」と感じてきたら、上位モデルに買い換えるのがおすすめです。
5.付属DAWの種類
オーディオインターフェースの中には、DAWと呼ばれる作曲ソフトをバンドルする製品があります。
主にエントリーモデルについてくることが多く、別途DAWを購入しなくても、その日から作曲やレコーディングを始められます。
例えば、Steinberg社製のオーディオインターフェースなら、同メーカーが開発・販売する「Cubase LE」というDAWがバンドル。
無料版なので機能制限などはあるものの、最低限必要な作・編曲機能やレコーディング機能、音声データの入力・書き出しが可能です。
なお、付属DAWは、無料版から有料版にアップグレードすることもできます。別途費用はかかりますが、本格的に作曲やレコーディングをしたいなら検討してみましょう。
初心者におすすめのオーディオインターフェース5選
最後に、初心者におすすめしたいオーディオインターフェース5選をご紹介します。いずれも実売価格5千円〜2万円程度の製品に絞ったので、最初の1台にご検討ください。
※2020年8月現在、新型コロナウイルス感染拡大にともない、オーディオ機器・機材の品薄状態が続いています。店頭やネットショップにおける在庫不足、価格高騰が続いている点にご注意ください。
UR22mkII/Steinberg
低価格オーディオインターフェースの定番モデル。1万円台で購入できるにも関わらず、24bit・192kHzという音質の高さが魅力です。
本機はiOSにも対応しており、iPadやiPhoneを使った作曲活動も可能。Cubase AIが付属するため、届いたその日から作曲やレコーディングが楽しめます。
KOMPLETE AUDIO 2/Native Instruments
有名なDTM音源「KOMPLETEシリーズ」を開発・販売するNative Instruments社製のオーディオインターフェースです。
シンプルなデザインで、直感的な操作が可能。本体上部に大きなボリュームノブを搭載しており、音量調整も簡単です。
UM2/BEHRINGER
実売価格5千円という脅威のコストパフォーマンスを誇るオーディオインターフェースです。
こちらは激安メーカーで知られるBEHRINGER社の製品で、入力端子はコンボジャック1個、オーディオ性能も16bit・48kHzとやや控えめ。しかし、一般的なDTM用途なら音質・機能面ともに、ほとんど気にならないでしょう。
+48Vファンタム電源も搭載しており、コンデンサーマイクを使ったレコーディングにも対応します。
とりあえずレコーディングをしてみたい人や、「とにかく安いオーディオインターフェースが欲しい!」という人におすすめの製品ですね。
Onyx Producer 2/MACKIE
ミキサーやスピーカーなどのオーディオ機器が販売するMACKIE社製のオーディオインターフェースです。
超低ノイズのプレミアムアナログ回路、レイテンシーを殆ど感じさせないダイレクトモニタリング回路など、様々な独自機能を搭載。自宅に音楽スタジオさながらのレコーディング環境を構築する、同社こだわりの1台です。
iRig HD 2/IKMULTIMEDIA
ギタリストやベーシストには、KMULTIMEDIA社が販売するiRigシリーズをおすすめします。iRig HD 2は、エレキギター・エレキベース用のモバイルオーディオインターフェースです。
手のひらサイズの製品ながら、24bit・96kHzの高品位なA/Dコンバーターによるクリアなサウンドを実現。自宅やリハーサルスタジオなど、場所を問わず使える手軽さが人気です。
まとめ
「オーディオインターフェース おすすめ」などとキーワード検索すると、多種多様な製品がヒットするはず。その中から、初心者が自分にぴったりのモデルを選ぶのは難しいかもしれません。
本記事でご紹介した「選び方」をしっかりと把握し、その上で様々な製品を比較検討してみましょう。
ここ数年以内に販売されたエントリーモデルは、どれも性能が高く、選んで失敗することはありません。あなたもオーディオインターフェースを手に入れ、本格的な作曲活動を始めてみませんか?
また、こちらの記事では歌などの録音の方法やおすすめ機材を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ポメラニアン高橋 /
ビギナーズ編集部 ライター
ラーメンとロックをこよなく愛する洋犬ライター