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【車のタイヤの選び方解説】基本知識やタイヤの機能について解説

【車のタイヤの選び方解説】基本知識やタイヤの機能について解説

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車にさほど詳しくない人でも、長年乗っていれば避けては通れないのが「タイヤ交換」です。車のタイヤは消耗品ゆえ、使い続けているうちに段々とすり減っていきます。そのため、折を見て交換しなくてはなりません。

タイヤ交換は安全に走行するうえで欠かせない作業ですが、いつ交換すればよいのか、どのタイヤを選べばよいのかなど、あいまいなまま日々車に乗っている人も多いのではないでしょうか。

タイヤについて知っておくことは、ドライバーとしてのマナーにとどまらず、重大な交通事故のリスクをも低減させます。そこでこの記事では、タイヤに関して押さえておきたい基礎知識や、タイヤ交換の目安、タイヤ選びのポイントなどについて解説していきます。

タイヤの役割

タイヤは、路面に接している唯一の車部品です。1本あたりのタイヤの接地面積は、わずかハガキ1枚分しかありません。そのわずかな接地面積でドライバーの安全と安心を守るために、タイヤは4つの大切な役割を担っています。

重量を支える

車は、軽自動車でも約1t、普通車であれば約1.5tもの重量があります。タイヤはそれらすべての重量を支えています。

力を伝える

エンジンからの駆動力や、ブレーキを踏むことで生まれる制動力を、地面との摩擦で路面に伝え、速やかに車を止めたり進めたりします。

衝撃を和らげる

タイヤは、車が走行することによって発生する路面からの衝撃を吸収し、快適な運転をサポートします。

方向を変える・維持する

直進したり、方向を変えたりするのも、タイヤの向き1つで決まります。路面をしっかりグリップすることで、走行安定性を高めているのです。

タイヤの機能

タイヤはこれらの役割を果たすだけでなく、ドライバーのニーズに応えるため、重要な7つの機能を備えています。どれを重視すべきかは、ドライバーの要望や車のタイプなどによって変わります。

直進安定性

風や路面の状態によって生じる、走行中の車体のふらつきを軽減し、安定してまっすぐ走るための機能です。これが強すぎると、ハンドルを放してもひたすらまっすぐ進めるかもしれませんが、代わりに車が上手く曲がれなくなってしまいます。

ドライ性能

乾燥した通常の路面にて、安全に止まったり進んだり、スムーズに曲がったりすることができる性能です。一般の乗用車に1番求められる機能といえるでしょう。

ウェット性能

雨の日など、濡れた道路で安全に止まったり進んだり、スムーズに曲がったりすることができる性能です。上記のドライ性能と並んで重要な機能です。

低燃費性能

通常、タイヤが転がり、路面との摩擦を発生させることで路面を捉えていますが、この摩擦を軽減し転がりやすくなることで、燃費性能が向上します。その代わり、摩擦が減るので滑りやすくなってしまう可能性があります。

ライフ性能

走行中に生じる摩擦を軽減することで、タイヤの摩耗を抑制し、寿命を長持ちさせることができます。しかし、これも低燃費性能と同様に、摩擦を減らすため滑りやすくなってしまう可能性があります。

静粛性

タイヤが路面と接する際、走行音が生じますが、タイヤの素材や構造などによって、この音を軽減することが可能です。

乗り心地

路面からの振動などを吸収し、揺れや音を車に伝わらないようにする機能です。「扁平率」と呼ばれるものが関係していて、これが上がると接地面積が狭くなり、転がりやすくなるため乗り心地がよくなるとされています。

逆に扁平率が下がると、接地面積が広がり、路面の影響を強く受けるようになります。

タイヤの溝の役割と機能

前述したタイヤの機能には、「トレッドパタン」と呼ばれる溝や切れ込みが密接に関係しています。そこで、溝の基本である4つのタイプをご紹介します。この4つを組み合わせることで、様々な機能を持ったタイヤが生み出されているのです。

リブ(縦溝)

「リブ」と呼ばれる縦方向の溝は、ウェット性能や直進安定性を向上させることが主な機能です。また、転がり抵抗を小さくするため、低燃費性・静粛性・ライフ性能などにも関係します。

特にウェット性能は、タイヤ表面からいかに排水するかによって大きく変わります。排水できなければ、車はグリップ力を大きく損ねてしまいます。

ラグ(横溝)

「ラグ」と呼ばれる横方向の溝は、役割の1つである駆動力や制動力を伝えることに大きく関係しています。また、非舗装道路などのデコボコした道を乗り越えていく機能にも関与します。

リブラグ

縦溝と横溝を合わせたタイプで、リブのウェット性能・走行安定性と、ラグの駆動力・制動力を兼ね備えたパターンです。

ブロック

独立したブロックを並べたような模様の溝です。主に雪道や泥道など、特殊な路面状態での操縦性や安定性を高める機能があります。

タイヤの種類

タイヤは季節によって、夏用タイヤ・冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)・オールシーズンタイヤに分けられます。これらのタイヤは、それぞれタイヤの側面に種類が表記されているので、簡単に確認できるでしょう。

ここでは、このうち冬用・オールシーズンタイヤについてご紹介します。一般的に多く使用される夏用タイヤは、さらに細かな分類があるため後述します。

冬用タイヤ(スタッドレス)

雪道や凍結した路面を安全に走るために開発されたのが、冬用タイヤです。以前は、タイヤに鋲を打ったスパイクタイヤがメインでしたが、道路への悪影響や走行性能の悪さなどから、現在ではスタッドレスタイヤが主流となっています。

スタッドレスタイヤと夏用タイヤの大きな違いは、原材料のゴムです。凍った路面は凹凸が多いうえに滑りやすいので、よりタイヤの接地面積を広くする必要があります。そのためには、より柔らかいゴムを使わなくてはなりません。

スタッドレスタイヤに使われているゴムは、低温状況下でも柔らかさを損なわない特別な素材で作られています。普通のタイヤと見分けるのは難しいですが、タイヤ側面に「STUDLESS」と表記があります。

オールシーズンタイヤ

オールシーズンタイヤは文字通り、1年を通して使用可能なタイヤです。冬用タイヤとしての性能を持っており、ゴムが柔らかく接地面が広いのが特徴です。一方で、燃費や乗り心地は夏用タイヤと比較するとあまりよいものではありません。

さらに、スタッドレスタイヤ特有のタイヤの溝を備えていないので、雪の深い場所などでは十分に性能を発揮するのは困難です。

便利ではありますが、どっちつかずなタイヤともいえるでしょう。オールシーズンタイヤの場合、タイヤ側面に「M+S」という表記があります。

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夏用タイヤ

夏用タイヤとは、一般的な路面で使用されるタイヤです。タイヤ側面には「STUDLESS」や「M+S」などの表記はありません。ここでは、主な夏用タイヤをご紹介します。

エコタイヤ

転がり抵抗が低く、少ない燃料でよく転がるタイヤです。本来は、転がり抵抗を低くするとグリップ力が低下し、安全性に欠けたものになりますが、エコタイヤはグリップ力を低下させないように工夫されています。

ガソリン代を抑えつつ安全性もキープしたい人にもおすすめです。ただし、購入費用は普通のタイヤより多少高くなります。

ランフラットタイヤ

ランフラットタイヤは、パンクしてもある程度の速度である程度の距離を走行することが可能です。路上で立ち往生してしまい、二次被害に遭う危険性を回避できる便利なタイヤです。

パンク後も走行可能なため、スペアタイヤが必要なくなる点もメリットの1つです。価格は普通のタイヤよりも高価ですが、最近では高級車に標準装備されている場合もあります。

コンフォートタイヤ

燃費性能とグリップ性能が低い代わりに、乗り心地と静粛性が高く、快適な運転が楽しめるタイヤです。普通のタイヤより高性能なので、価格も高額になりやすい傾向があります

スポーツタイヤ

グリップ性能が高い代わりに、乗り心地があまりよくないタイヤです。そのため、運転の手応えを求めるドライバーによく好まれます。価格は、上記のタイヤよりも比較的安価な傾向があります。

タイヤ交換について

タイヤについて詳しくなったら、次はいつ・どうやってタイヤ交換するのかを知る必要があります。そこで、ここではタイヤ交換の目安や方法についてご紹介します。

交換の目安

タイヤ交換の目安は2つあり、1つ目は「スリップサイン」です。スリップサインとは、タイヤの溝の底にある1.6mmほど盛り上がった部分のことです。

タイヤの溝は8mmほどありますが、それがすり減ってスリップサインの高さと同じになると、溝の底の盛り上がった部分が繋がったように見えます。そうなると、タイヤの使用限界とみなされ、法律で規制されます。

2つ目は製造年です。一般に、タイヤは製造後5年ほどで交換するのが望ましいとされており、各タイヤの製造年は4桁の数字として側面に記載されています。

上2桁は週、下2桁は年を表すため、たとえば「1513」とあった場合、2013年の15週目を指します。

交換方法

タイヤ交換は、ディーラーやタイヤ専門店、カー用品店、ガソリンスタンドなどで依頼できます。費用はタイヤの種類や業者によって多少変わりますが、1本あたり2,000円前後が相場です。

また、タイヤ交換は自分でも行えます。ジャッキやクロスレンチなどの工具を用意する必要はありますが、逆にいえば工具代だけで済むため、お店に依頼するよりも遥かに安上がりです。

ただ、作業慣れしていないとケガをしたり、車体を傷つけたりする恐れがあるため、不安な方は業者に依頼したほうが安心です。

タイヤの選び方のポイント・注意点

最後に、タイヤ選びをする際のポイントや注意点について解説します。きちんと把握しておき、愛車に合ったタイヤを選びましょう。

車種に合ったものを選ぶ

サイズの同じタイヤであったとしても、車高や車体の大きさ、その車両の使用目的などによって最適なタイヤは異なります。車高が高い車用のタイヤを車高の低い車に装着した場合、サイドのみが片減りしてしまうこともあるでしょう。

サイズに合ったものを選ぶ

タイヤの側面には、そのタイヤがどのくらいの幅で、どの大きさのホイールに合うのか、どのくらいの重さと速度に耐えられるのかなど、必ず記載されています。自身の目的とよく照らし合わせ、最適なサイズのものを選択しましょう。

まとめ

タイヤには、ドライバーの安全と安心を守るための4つの役割と、7つの機能が備わっています。どの機能を重視したいかによって、タイヤ選びは変わってくるため、しっかり確認しておきましょう。

また、それらの機能にはタイヤの溝が深く関係しています。溝の意味を知ることで、そのタイヤのおおまかな性能を把握することができるはずです。

タイヤ選びをしようにも、そもそも知識がなければ何も選択できません。どのようなタイヤにどのような機能や役割があるのかしっかり把握し、自身の目的やサイズに合ったタイヤを選びましょう。

車のカスタムに興味がある方はこちらの記事を確認してみてくださいね。

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