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クラシック初心者はまずこれを聴こう!オーケストラのおすすめ曲一覧
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オーケストラ、クラシックと聞くと「なんだか敷居が高そう」「知識がないけど大丈夫かな?」など少し入りにくいイメージがあるかもしれませんよね。
しかし、オーケストラは曲だけでなく作曲家の知識があればより楽しむことができます。また、オーケストラの曲はとても素晴らしいものが多いです。
この記事では曲の紹介だけでなく、そんな作曲家についても触れますので、ぜひクラシック音楽に触れて楽しみましょう!
そこで今回は、クラシック初心者向けにおすすめの曲を、作曲家の紹介とともにお伝えします。
目次
オーケストラ(クラシック)とは
まずは、そもそもオーケストラ(クラシック)とは何かについて解説しましょう。
オーケストラ、と聞くと「すごく人数が多そう」「なんだか優雅」などのイメージをもつかもしれませんよね。オーケストラとは管楽器や弦楽器、打楽器を使った楽団や、その楽団が演奏するような「管弦楽」のことを指します。
その人数は曲によってまちまちですが、最大100人程度にもなることがあるのだとか。誕生したのは18世紀ごろと言われ、オペラやバレエが人気を集めると共にオーケストラも一気に増えました。
ちなみに日本で初めてオーケストラの演奏があったのは、1925年です。この時演奏した「日本交響楽協会」が、現在のNHK交響楽団となっています。
最近では、ドラマや映画化された漫画「のだめカンタービレ」でも、音楽大学でのオーケストラを取り上げています。
さらに、クラシック音楽とは「古典的音楽」と呼ばれ、ヨーロッパの芸術音楽を指します。
一般的には、クラシック音楽は1550~1900年ごろの音楽のことを指しますが、このクラシック音楽でも、オーケストラ編成で演奏される音楽が多いです。
そのため「クラシック音楽=オーケストラ」と連想するかもしれません。しかし、クラシック音楽の中でもオーケストラ編成で演奏せず、木管のみ、ピアノと2重奏など様々な編成で演奏する曲もあります。
また、オーケストラが演奏する曲も、中世に作曲した曲が多いですが最近ではJ-Popやオリジナルの曲をアレンジする場合もあります。つまり、クラシック音楽とオーケストラは別物と考えて良いでしょう。
おすすめのオーケストラの曲10選
では、オーケストラの曲でおすすめの物を紹介しましょう。
なお、今回取り上げる曲はドラマやCMなどで使われるような一般的な曲を取り上げます。
チャイコフスキー「花のワルツ」
チャイコフスキーは19世紀に誕生した、ロシアの作曲家です。オーケストラ編成で演奏するような交響曲だけでなく、バレエ作品でも多くの曲を残しました。
彼の代表的な作品としては、「白鳥の湖」「眠れる森の美女」のバレエ作品や「交響曲第6番 ロ短調『悲愴』」などがあります。
その中でも「花のワルツ」が使われているのは「くるみ割り人形」です。ある王子様が生まれた時に呪いをかけられくるみ割り人形にされてしまい、女の子に引き取られます。
すると12時になった時に、人形は王子様の姿になり、女の子をお菓子の国に誘う・・・というのがストーリー。
「花のワルツ」は、まさにそんなお菓子の国で一緒に踊っている姿がイメージできるような優雅さを味わえるに違いありません。
ラヴェル「ボレロ」
ラヴェルは、19世紀のフランスの作曲家。ラヴェルの音楽は、オーケストラ編成を作曲する際に、とても細やかに組まれた構成が特徴的です。
代表的な曲は「展覧会の絵 序曲」「謝肉祭」などがあります。「ボレロ」もバレエ音楽で、スペイン人の踊り子が酒場で踊り出したら、だんだん他の人も合わせて踊り出す・・・という様子を描いているのだとか。
「ボレロ」の最大の特徴は、同じメロディーが延々と繰り返される点です。その長さは、なんと15分間にも渡ります。
そしてだんだんクレッシェンドがかかり音量が大きくなる中、最後に転調し雪崩れ込むような壮大なラストは圧巻です。
ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」
ガーシュウィンは20世紀のアメリカの作曲家です。
主にジャズの作曲で有名で、今やジャズのスタンダードとなっている「サマータイム」「アイ・ガッド・リズム」「バット・ノット・フォー・ミー」などは彼が作曲しました。
そんなガーシュウィンがジャズとオーケストラを融合させた曲が「ラプソディ・イン・ブルー」です。
最初はクラリネットのソロから始まるメロディから、ミュートトランペットにメロディーが引き継がれたり、テンポが目まぐるしく変わったり、場面がかなり変化します。
もしかしたら、あなたがイメージしているオーケストラのイメージが変わるかもしれません。
オッフェンバック「天国と地獄 序曲」
オッフェンバックは19世紀のドイツの作曲家です。もともとチェロを演奏していた彼は、主に「オペレッタ」と呼ばれていた歌劇を中心に作曲しました。
その中でバレエ音楽「地獄のオルフェ」の中で使われているのが、この「天国と地獄」です。この部分は序曲の中でも「第3部」で、「カンカン」や「ギャロップ」という名前がついています。
この曲はよく運動会の徒競走で使われているので、曲名はわからなくても聴いたことがある人は結構多いでしょう。実際に走り出したくなるようなテンポで、甲高い管楽器の音がポイントです。
ビゼー「カルメン前奏曲」
ビゼーは19世紀ごろのフランスの作曲家です。もともとビゼーはオペラの作曲家を目指していたため、主にオペラの作品を作りました。
代表的な曲としては「アルルの女」、カルメンの中で使用される「ハバネラ」などがあります。このオペラ「カルメン」では、自由奔放なジプシーであるカルメンの恋愛から壮絶な最期までを描いています。
カルメン前奏曲は「闘牛士」とも呼ばれ、多くのCMやテレビ番組で使われてきました。華やかな行進曲からゆったりとした闘牛士の歌に移り変わるところもポイントです。
ストラヴィンスキー「火の鳥」
ストラヴィンスキーは19~20世紀で活躍した、ロシアの作曲家です。
途中でアメリカに移住したり、また日本の武満徹という作曲家を世界に広めた人物でもあることから、ストラヴィンスキーの影響力の強さが伝わるでしょう。代表的な曲は、バレエ音楽「春の祭典」「ペトルーシュカ」があります。
この「火の鳥」の内容としてはリンゴを食べようとする火の鳥を王子が捕まえようとする話、王子が王女を火の鳥の力で助ける話の2つをミックスした物だと言われています。
また、この「火の鳥」はディズニーの「ファンタジア」に登場します。
「火の鳥」は不穏なメロディーや走っているようなバイオリンの動きからところどころにあるキメなど、聴きどころが多いです。まさに、楽器が多いからこそできる技と言えるでしょう。
スメタナ「交響詩・わが祖国」
スメタナは17世紀のチェコの作曲家です。当時チェコはオーストリアに支配されていたことから、チェコの独立を願った曲を多く作りました。
代表曲は「売られた花嫁」「ボヘミアのブランデンブルク人」などがあります。この「わが祖国」は全部で6曲ありますが、この中で最も有名なのが2曲目の「ヴルタヴァ」。
この曲は合唱曲「モルダウ」となり、今でも小学生〜高校生に歌われています。合唱コンクールがある学校にいた方で、もしかしたら「モルダウ」を歌った・ないしは聴いたことがある方もいるかもしれませんよね。
また、最近ではさだまさし、斉藤和義、平原綾香などもカバーしています。「ヴルタヴァ」では、流れるような弦楽器のメロディーと川の壮大さを管弦楽で表しています。
あなたも故郷の風景を思い出しながら聴いてみるのも良いでしょう。
エルガー「威風堂々」
エルガーは19~20世紀のイギリスの作曲家です。もともと音楽教師でありながらヴァイオリニストでもあったエルガーは、ライブだけでなく直接の録音作品を残すのにも注力していました。
代表的な曲は「南国にて」「子供の魔法の杖」など。「威風堂々」は5曲の編成となっていて、有名なのが1曲目の中間部です。
このメロディーに歌詞をつけた曲が、イギリスで「第2の国歌」と呼ばれるレベルに浸透しました。堂々としたメロディーにオーケストラの音圧を感じるので、まさに「威風堂々」進むことができるに違いありません。
ベートーヴェン「交響曲第7番」
ベートーヴェンは16~17世紀のドイツの作曲家です。名前自体は音楽の教科書に出ていたり、音楽室に肖像画が飾ってあるのをみたことがある人もいますよね。
代表曲は「運命(交響曲第5番)」「田園(交響曲第6番)」「交響曲第7番」などがあります。この中で「交響曲第9番」は、「喜びの歌」として大晦日にNHK交響楽団が演奏するので有名になっています。
ベートーヴェンは晩年、耳が聞こえなくなってしまいましたがこの曲のメロディはまさに苦しみから見えた喜びを表しているようです。聴いているだけで、とても幸せな気持ちになるはず。
モーツァルト「魔笛・前奏曲」
モーツァルトは、16世紀のオーストリアの作曲家です。彼はなんと、3歳からチェンバロを演奏し5歳から作曲を始めたのだとか。
代表曲としては「トルコ行進曲」「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」などがあります。この「魔笛」はオペラで、エジプトでさらわれたお姫様を助けるストーリーです。
オーケストラならではの音の響き方が、「魔笛」の響きを表しているように感じるかもしれません。前奏曲というように、なんだか幕開けを感じさせる1曲です。
まとめ
さて、今回はクラシック初心者におすすめの曲についてお伝えしました。
曲名は聴いたことがなくても、実はあちこちで聴いたことがある曲ばかりでしたよね。これをきっかけに、ぜひオーケストラの曲をたくさん聴いてみましょう!
また、こちらの記事ではオーケストラで使用する楽器の解説をしています。ぜひチェックしてみてくださいね。
medmed /
ビギナーズ編集部 ライター
平日はWebライター、休日はトロンボーン吹き(演奏歴18年)をやっています。 音楽と映画、本、旅行、料理、インターネットなど多趣味な日々を楽しみながら過ごしています。