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打ち方や練習法の基礎を解説!バレーボールのスパイク講座

打ち方や練習法の基礎を解説!バレーボールのスパイク講座

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スパイクといえばバレーボールの花形です。相手コートに突き刺さるような強烈なスパイクは、なかなか止められないですし、重要な局面で決まると、ただの1点ではなく、一度で試合の空気さえ変えてしまうようなインパクトがあります。

決まったときの爽快感も抜群で、チームの強力な武器になります。しかし、バレーボールの中でも最も難しいプレーの1つで、誰でも簡単にできるというわけではありません。強いボールを安定して打つには、それなりの練習が必要です。

この記事ではスパイクの基本的な打ち方や、上手に打つためのコツを解説します。手軽で効果的な練習法の紹介もあるので、ぜひ活用してください。

また、色々なバリエーションがあるスパイクの種類についてもわかりやすくまとめました。スパイクの練習をするときや、基礎知識を吸収したいときの参考にしてください。

スパイクの基本動作

力任せに腕を振るだけでは、ボールが正確に相手コートへ飛びません。安定したスパイクを打つためには、正しい打ち方を身につける必要があります。打ち方がしっかりしていれば、体の力が自然とボールに伝わり、威力も増すはずです。

すべてのプレーにいえることですが、バレーボールでは腕や指先といった体の一部だけでなく、全身を使うことが非常に重要です。また、ボールを打つ瞬間だけでなく、準備段階を含むすべての動きに意味があります。

スパイクを打つ一連の動作を、体の使い方を含めて順番に解説していきます。なお、この記事では、すべて右利きの人を基準として説明しています。左利きの人は、左右を入れ替えて読んでください。

助走

踏み込むまでの歩数は3歩で、「右→左→右」の順です。これは高く跳ぶ基本的なスパイクの場合で、後ほど解説する「クイックスパイク」では「左→右」と2歩の場合もあります。

トスで上がったボールをよく見ながら、助走をスタートしましょう。1歩目の右足は、やや小さく踏み出してください。

2歩目の左足はやや大きく、同時に、両腕を後ろに大きく振り上げます。これは踏み込むときに勢いをつけるためで、「バックスイング」と呼ばれる動作です。

3歩目は、右足をかかとから横向きに踏み込みます。ネットに対して足の向きが、直角ではなく横か斜め向きになるよう意識してください。こうすることで、体の前に向かう勢いが上に向かうようになるでしょう。

左足も、右足に揃えるように前へ出し、両足でジャンプする体勢をつくります。助走全体のリズムは「タン・タン・タタン」です。最後の1歩を両足で一気に「ダン」と踏み込まないように気をつけてください。

最後の助走は、両足で1歩とカウントしているため「3歩助走」と呼びますが、左右を1歩ずつ数える「4歩助走」という言葉もあります。急に聞くと戸惑ってしまうかもしれませんが、動き方は3歩助走とまったく同じです。

コツ

コツは1歩目から、徐々に歩幅を大きくしていくことです。ネットに対して斜めになるようコースをとると、より勢いがつけられます。最初は前かがみで、走りながら腰を落としていくイメージです。

ジャンプ

バックスイングの勢いを利用し、腕で全身を引き上げるイメージでジャンプします。前方に跳ぶとネットと接触してしまうので、重心はやや後ろに置き、真上に跳ぶことを意識してください。

足の裏がすべて床についた状態からジャンプするようにしましょう。足の前方だけを使ってジャンプしてしまうと、膝や足首に余計な負担がかかり、足を痛める原因になってしまいます。

ジャンプと同時に両腕を振り上げてください。スパイクを打つときは左腕もしっかりと上がっている状態が正しいフォームです。利き腕とは逆の腕も、ボールとの距離感を掴むなど、重要な役割があります。

コツ

ジャンプする位置は、ボールの少し手前がベストです。真下に入ってしまうと、打点が自分の体より後ろになってしまい、安定したスパイクが打てなくなってしまいます。

タイミングも重要です。最高到達点でボールを打つためには、ボールをよく見てジャンプする必要があります。

ボールヒット

両腕を振り上げジャンプし、右腕は後ろに引きます。このとき、肘が肩より上になるよう意識してください。胸を開くようなイメージです。こうすることで、肘が下がりにくくなります。

左腕は真っすぐ伸ばして、斜め上に向けます。助走の項目でも説明しましたが、左腕にも重要な役割があります。右腕だけが上がっている状態では、空中姿勢が安定しません。また、バックスイングの勢いも活かしきれないので、高く跳ぶことも難しくなります。

左手を下ろすのとほぼ同時に、右腕を振りぬきましょう。このタイミングが合えば、左腕を下ろしたときの反動がボールに加わり、スパイクの威力が増します。

コツ

ボールを打つときは、上側から芯を捉えるよう意識してください。手のひらのどこでボールを捉えるかも重要です。指のつけ根あたりが最も力を伝えやすく、コントロールもしやすいポイントです。

腕が曲がったままではうまくいきませんが、伸びすぎていても正確なスパイクは打てません。適度に肘の力を抜いた状態にすることで、最も体の力がボールに伝わりやすくなります。

着地

ボールを打った後のことなので関係ないと思われがちですが、着地にも重要な意味があります。スパイク後は、両足で着地するのが理想です。片足で着地してしまう場合は、打ち方を見直しましょう。

正しい打ち方ができていれば、自然と両足で着地するようになります。つまり、どうしても片足で着地してしまう人は、どこかにおかしな点があるということです。真上ではなく、前方に突っ込むようなジャンプをしているのが典型的な例です。

片足での着地は、膝や足首を負傷するリスクが高くなるので、早めの改善を心がけてください。また、かかとからの着地も負傷のリスクが高いので気をつけましょう。

おすすめの練習法

上達のためには、地道な練習が必要不可欠です。上記のような一連の動作を繰り返すのはもちろん効果的ですが、常にその環境があるわけではありません。ここからはスパイクの上達に効果がある、手軽な練習法をご紹介します。

キャッチボール

ウォーミングアップだけでなく、スパイクのフォームを習得するときにも効果的です。肘の引き方や腕の振り方などを意識して投げるようにしてください。それらができていないと、ボールが真っすぐに飛びません。

壁打ち

ジャンプせずに、壁前の「床」に向かってスパイクを打つという練習法です。正しい打ち方ができていれば、バウンドして壁に当たったボールが自分のもとに返ってきて、何度も繰り返し打てます。

初めのうちは連続で打つことを考えなくても大丈夫です。1球1球を大切にして、フォームやボールを捉える位置に気を付けてください。それらがしっかりしてくれば、自然とボールが自分のもとに返ってきて、途切れることなく打ち続けられるようになります。

ボールを打たないジャンプ

助走からジャンプまでの動きが重要なのは、先に述べた通りです。その動きだけを集中して練習するのもよいでしょう。ボール回収などの手間がないので、短い時間で何度も繰り返せます。

助走の取り方や踏み込みのタイミングが掴めてきたら、トスを上げてもらって、それに合わせてジャンプするという方法も試してみてください。ボールに対するタイミングの取り方が磨かれます。

さらに次の段階は、ジャンプしてから空中でボールをキャッチするという練習です。最高到達点でボールを捉える練習になります。また、フォームの改善にも有効です。誰かに見てもらって客観的なアドバイスがもらえると、なお有意義なものとなるでしょう。

素振り

助走もジャンプもしないので、腕を振るスペースさえあれば家の中でもできる練習です。非常にシンプルですが、その分、継続しやすいというメリットがあります。コツコツと続けていくことで、上達につながるはずです。

正しいフォームを、しっかりと意識するようにしましょう。鏡の前であれば、自分の姿を確認できるため、正しいフォームへと改善しやすくなります。

色々なスパイク

スパイクにはいくつかの種類があり、使い分けることで多彩な攻撃が可能になります。数あるスパイクの中でも代表的なものをいくつか見ていきましょう。

オープンスパイク

高く上がったトスに対して高い打点から打つ、最も基本的なスパイクです。レフトやライトといった前衛の選手が行う攻撃です。

バックアタック

バレーボールのコートは自チームの範囲が、9m×9mの正方形に設定されています。そして、ネットから3mの位置に線が引かれており、これを「アタックライン」と呼びます。

後衛の選手が、アタックラインを越えずに打つスパイクが「バックアタック」です。広く解釈すると、後衛の選手が行う攻撃すべてをバックアタックと定義できますが、一般的には後衛の選手がジャンプして行うスパイクを指します。

クイック

通常のスパイクは高く上げられたトスに対し、十分な助走をとって打ちます。それに対してクイックは、低く上げられたトスに対し、短い助走で打つというスパイクです。

威力は通常のスパイクより劣りますが、素早い攻撃を繰り出せます。センターの選手が行うことで、相手は左右からのオープンスパイクだけではなく、中央にも気を配らなければならないので、守備を分散できるのです。

「Aクイック」から「Dクイック」までの4パターンが存在します。トスを上げる位置によって区別されていますが、どれも低いトスで素早く攻撃を行うという点は変わりません。

まとめ

どれだけ体格や身体能力に恵まれていたとしても、最初から強力なスパイクを打てる人はほとんどいません。また、練習していても打ち方を間違えていると、上達が望めないばかりか、怪我のリスクも増えてしまいます。

正しい方法で練習を続けていけば、いずれ強力なスパイクが打てるようになるでしょう。慣れてきたら、ぜひ色々なタイプのスパイクにも挑戦してみてください。仲間と練習して、充実したバレーボールライフを目指しましょう。

また、こちらの記事ではバレーボールの4つの基本プレーのコツについて紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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