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アコースティックベースのおすすめ10選。選び方やおすすめを解説
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アコースティックギターやカホンとともにアンサンブルを作る場合、見た目的にもサウンド的にもソリッドのエレキベースではなくアコースティックベースを求められることが少なくありません。
本記事では、アコースティックベースの概要やエレキベースとの違い、観点別の選び方を現役の楽器屋店員が解説します。また、合わせておすすめのモデルも紹介するので間違いのない楽器選びの参考にしてみてください。
目次
アコースティックベースとは
アコースティックベースとは、アコースティックギターのようにボディに空洞を持つスタイルのベースのことを指します。
アンプを使わずとも大きな音量が得られる点、基本的にはブロンズ弦を使用する点は大きな特徴だと言えます。
見た目やサウンドから、アコースティックなアンサンブルには素晴らしく相性が良く、多くのベーシストが愛用しています。
エレキベースとアコースティックベースの違い
エレキベースは基本的にはソリッドボディでマグネティックピックアップを搭載したベースを指します。アコースティックベースが空洞のボディをもち、また主にピエゾピックアップを使用する点を考えると両者は対極的だと言えます。
エレキベースは単体では大きな音量は得られませんが、それはアンプによって音量を増幅することを前提としているためです。
アコースティックベースの場合は単体で大きな音量を出すことを前提としたスタイルであるため、アンプを通して音量を増幅するとハウリングを起こしやすいと言えます。
アコースティックベースの選び方
アコースティックベースと一言に言っても、その種類は様々です。いくつかのポイントに分けて、選び方を解説します。
構造で選ぶ
アコースティックベースの中には、大きくフルアコースティックベースとセミアコースティックベースの2種類の分かれます。後者はエレキベース寄りにはなりますが、持っている特徴としてはアコースティックの要素を強く持ちます。
セミアコースティックベースはボディの真ん中部分は空洞ではなくソリッドで、フルアコースティックのスタイルに比べるとハウリングに対する強さを持ちます。
弦の数で選ぶ
ベースは長い間4本の弦を持つものがスタンダードとされてきました。しかし、昨今では5弦ベースの需要も強く、5弦ベースの購入を検討しているベーシストは以前とは比べ物にならないほどに多くなりました。
そうした需要の変化に伴って購入できる5弦ベースは多くなり、その傾向はアコースティックベースとて変わりはありません。
5弦ベースの音域を4弦ベースで補うことは難しいので、この点は厳密に考えてベースを選ぶ必要がありますね。
出したい音で選ぶ
メーカーによって、またモデルによってサウンドの傾向は当然ながら違います。自分がどういった理由でアコースティックベースが欲しいのか、どういったシチュエーションでの利用を考えているのか、そうした部分をよく考えてモデルを選びましょう。
おすすめのアコースティックベース
世の中にある多くのアコースティックベースの中から、安心しておすすめできるモデルを紹介します。
ARIA / FEB-F2/FL
老舗ブランドであるARIAが製造する、コストパフォーマンスに優れたアコースティックベースがこちらです。
ARIAは10万円以下の価格帯のアコースティックスタイルのギター、ベースの製造においては定評を持ち、実際にクオリティは頭一つ抜けた印象があります。
本モデルはフルアコースティックのスタイルを持つフレットレスのモデルで、歌うような心地よいサウンドが特徴的です。また、ピエゾピックアップとパワフルなプリアンプを備えているためにアンプからクオリティの高いサウンドを出力できます。
価格以上の質の高さから、ついつい買ってしまう楽器屋店員も私の周りには少なくありません。
ARIA / AB-295
老舗ブランドARIAのフレッテッドのフルアコースティックベースです。
ボディバックおよびサイドにはローズウッド、ボディトップにはスプルース、ネックにはマホガニーと極めてトラディショナルな木材を採用したオールドスクールなスタイルです。
ベースにとって重要なブリッジサドルとナットには上質なTUSQを採用し、ピックアップとプリアンプも定評のあるAEQ-4Bを搭載。総合的に十分な質をもつモデルです。
Fender / CB-60SCE
言わずと知れたエレキベースの王様、フェンダーは昨今ソリッドのエレキベースのみならず、アコースティックベースも製造を行なっています。
本モデルはクラシックデザインシリーズと呼ばれており、ここ数年フェンダー社が力を入れているシリーズの中で唯一のアコースティックベースです。
ボディトップには単板のスプルース、ボディバックとサイド、そしてネックにはマホガニーを採用しており、文字通りクラシックな木材構成です。
スリムで扱いやすいネックを意識して作っており、初心者から上級者まで幅広いベーシストが満足できるクオリティに仕上がっています。
3バンドのプリアンプとピエゾピックアップを備えており、レコーディングやリハーサルなど、幅広いシチュエーションに対応します。
Ibanez / AEGB14E
日本は世界でも有数のギター生産国ですが、数ある国産ブランドの中でも世界的に人気のあるブランドは多くはありません。そんな中で世界的に存在感を高めているIbanezのアコースティックベースがこちらです。
ボディ、ネックにはマホガニーを採用していることもあって全体的にシックな雰囲気のルックスに仕上がっています。
基本的な製造精度が非常に高く、質の高いモノ作りは同ブランドならでは。同価格帯で比べた時にそのクオリティの高さは際立ちます。
専用のアンダーサドルピエゾピックアップと、チューナーやイコライザーを搭載したパワフルなプリアンプによって質の高いサウンドを出力します。
Takamine / PB5
長渕剛氏などの愛用によって人気のある日本のアコースティックギターメーカー、Takamineのプロ向けアコースティックベースです。
ボディトップにはスプルース、ボディバック、サイド、そしてネックにはメイプルを採用しています。この点はベースならではのポイントで、よりタイトさを演出するためのチョイスでしょう。
ボディバックがアーチになっているのもポイントで、細部に低音をどう処理するのかという同社のノウハウが詰まっています。
特定の帯域をカットしてハウリングを抑えるノッチフィルター、4バンドのイコライザー、チューナーを備えたプリアンプCT4-DX (DMP)と、ベース専用に開発されたパラスティックピックアップを搭載。エレクトロニクスの面でも万全のスペックです。
プロクオリティのベースをお探しの方は選択肢に入れるべきモデルです。
K.Yairi / YSB-1
多くのプロミュージシャンから信頼を集める日本のブランド、K.Yairiのプロ仕様のアコースティックベースです。
ボディサイドおよびバックにはワーウィックなどの一部のブランドが使用するオバンコール、トップにはスプルース、ネックにはマホガニーとメイプルのラミネートネックを使用したユニークなスペックを持ちます。
サウンドホールの位置も非常にユニークですが、この点はメンテナンス性の高さに繋がっています。
アコースティックベースは基本的にサウンドホールから全ての電装系にアクセスしますが、実のところ非常にアクセスしづらいです。その点、この位置にホールがあると何かトラブルがあった時もスムーズに対応ができますね。
ピックアップ、プリアンプにはL.R.BaggsのAnthemを採用。これはプロのステージで常に使用されている完全なプロユースのエレクトロニクスで、最上位機種ならではの質の高さを感じさせられます。
Godin / A5 Ultra Fretless SA
アップライトベースのようなサウンドを手頃に得られるとして多くのプロベーシストに愛される5弦のアコースティックベースがこちらのモデルです。
ボディトップにはスプルース、ボディバックにはメイプルを採用。ボディバックのメイプルには、アコースティックベースの天敵であるハウリングを最小限に抑えるために独自のダブルチェンバー構造を採用しています。
ピックアップはRMCカスタムピエゾと、レースセンサー製のマグネティックの2つを搭載。これらを自在に組み合わせることで様々なシチュエーションに対応します。
プロのステージで使われることを前提とした、実践的なアコースティックベースです。
Bacchus / BAB-660 FL
バッカスは長野を拠点として幅広い価格帯のベースを手がけるギター・ベースブランドです。
本モデルはアコースティックのスタイルを取り入れながら、短いスケールを採用したミニベースです。扱いやすさがありながらも、サウンドは美しく滑らか。ブランドの底力を感じるモデルです。
ピックアップ、プリアンプにはFishmanを採用。世界的に評価の高いエレクトロニクスが採用されている点は心強いですね。
今回紹介したのはフレットレスのモデルですが、フレッテッドのモデルも製造されています。
まとめ
本記事ではアコースティックベースの概要やエレキベースとの違い、選び方を解説した上でおすすめのモデルを紹介しました。
性質上、メインのエレキベースと同じようなコストはかけられない方が多いと思うのでおすすめとしては低めの価格帯を中心にセレクトしましたが、どれもが買って後悔するのもではありません。
最初は価格の低いものからアコースティックベースを導入して、のちにステージでも使えるものを、という順番も全く悪くありません。まずは一歩踏み出してみませんか?
また、こちらの記事ではジャズベースのおすすめモデル8選を紹介しています。ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。
嵯峨駿介 /
ビギナーズ編集部 ライター
23歳でベース専門店Geek IN Boxを立ち上げ。海外ブランドとの取引経験が豊富でアメリカ、ヨーロッパ、中国などの主要ギターショウに参加。ベースマガジンなどの専門誌や、ウェブメディアなどへの寄稿多数。※本記事の内容は嵯峨駿介個人の意見、知識を基に執筆しております。所属するベーシック株式会社及びGeek IN Boxの総意を代表するものではありません。