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ベースのコード解説|覚えるべき基本コードと上達方法とは?

ベースのコード解説|覚えるべき基本コードと上達方法とは?

※当記事はアフィリエイト広告を含みます。

ベースを演奏する上ではコードの理解が必要不可欠です。本記事ではコードの概要、なぜ和音を弾かないベーシストがコードを理解する必要があるのか、コードの種類、理論を勉強するためにおすすめの本について解説します。

これを機会にコードを理解して、より深みのあるベースプレイができるようになりましょう!

コードとは

コードとは複数の音を積み重ねて一緒に聴くことで感じられるハーモニーです。最も基本的なコードは3和音と呼ばれるもので、3つの音を重ねます。

音程には度数と呼ばれる距離があり、ドレミファソラシドのドを1度とするとそれ以降が2度、3度、4度と呼ぶことが可能です。

3和音は基本的に1度の音と3度の音と5度の音を組み合わせたもので、最も基本的なものです。それぞれの関係性によってコードネームは異なります(メジャー、マイナーなど)。

ベーシストにもコードの理解は必要?

和音の一番低い音はルート(根音)といい、コードの種類を決定するために非常に重要な役割を持ちます。アンサンブルの中ではベーシストがルートを決定することで和音の種類を示すことになります。

そのため、ベーシストが1拍目の音を間違えた瞬間本来とは異なるコードが響いてしまうことになります。この点から、ベーシストにとってコードの理解が必須であることは自明です。

また、ベーシストが弾くフレーズは基本的にコードに含まれる音から外れてはいけません。鳴っているコードに対してどの音が違和感がなく成立するのかを理解しなければフレーズを演奏することすらままならないということです。

性質上、基本的にはベーシストはコードの始まりのタイミングではルートの音を出さなければなりません。

また、コードを理解することで詳細なフレーズが指定されないコード譜と呼ばれるシンプルな楽譜を読むだけで楽曲を演奏できるようになります。

コード譜はプロの現場でも多用されるためにもしもプロベーシストを目指すのであれば、通常コードは深く理解していなければなりません。

コードの種類

ここでざっくりとコードの種類について解説していきます。覚えておいて損はないので、ぜひ覚えておきましょう。

ダイアトニックコード

楽曲を演奏する上で、キーと呼ばれるコードがあることをご存知でしょうか?このキーやコードを理解するには、まずはダイアトニックコードについて理解する必要があります。

ダイアトニックコードとは、簡単にいうとドレミファソラシドの中だけで作られるコードをさします。つまり、ダイアトニックコード内であれば同じキーの中で不正解の音にはならないということです。

フレーズを考えるときにはこのダイアトニックコードから外れない音を使うのが基本です。

メジャーコード

メジャーコードとは楽譜では単にCなどと表記され、長三和音と呼ばれる明るい響きをもつコードです。ドをルートとした場合、3度であるミ、5度であるソを重ねて構成します。

メジャーセブンスコード

メジャーセブンスコードは楽譜ではCM7のように表記され、ド、ミ、ソに加えて7度であるシを加えたコードです。響きはおしゃれで、アンニュイなニュアンスを感じると思います。

マイナーコード

マイナーコードは短三和音と呼ばれるもので、楽譜ではCmなどと表記されます。内容としてはメジャーコードの3度を半音下げたコードですね。ルートをドとすると、ミ♭、ソが構成音になります。少しツヤっとした響きが特徴的ですね。

マイナーセブンスコード

マイナーセブンスコードは楽譜ではCm7のように表記されます。マイナーコードであるド、ミ♭、ソにシ♭を加えたものがマイナーセブンスコードです。おしゃれな響きが加わり、エレガントなニュアンスが広がります。

セブンスコード

セブンスコードは楽譜ではC7のように表記され、ドをルートとした場合、ミ、ソ、シ♭を重ねた少し違和感を感じる音です。

ミとシ♭は同時に鳴らすと美しく響かず、その違和感を次のコードで解決することで強烈な進行感を生み出します。

ディミニッシュコード

ディミニッシュコードとは楽譜ではCdimのように表記され、ドをルートにした場合ミ♭、ソ♭、ラを構成音とするコードです。

ディミニッシュコードは経過コード的に使われることがよくあります。例えば、CからDmに進行する際その間にD♭dimがあることでフック感のある質感が得られます。

ディミニッシュコードを演奏するときにはドをルートにした場合のソ♭を効果的に演奏することでよりそのコードを強調できます。

ハーフディミニッシュコード

ハーフディミニッシュコードは楽譜ではCm-5などと表記され、ルートをドとした場合ミ♭、ソ♭、シ♭を構成音とするコードです。

使用されるシーンとしては、セカンダリードミナントと呼ばれるコードとして使われることがあります。内容としてはセブンスコードと酷似しています。

Jポップの泣きの入るコード進行やメロディの部分でよく使われる印象がありますね。

オーギュメントコード

オーギュメントコードとは楽譜ではCaugなどと表記され、ドをルートにした場合ミ、ソ♯を重ねたコードです。ここのソ♯は増5度と表現しますが、内容としては短6度と同じです。しかし、意味合いとしては5度を半音あげることに意味があるためにラ♭ではなくソ♯と表記します。

使用シーンとしては、例えばC→Caug→AmのようにCからAmへの橋渡しのように使うことがあります。Caudの構成音は多くの部分がAmと共通のため、スムースな流れになる、ということですね。

アドナインスコード

アドナインコードは楽譜ではC9などと表記され、ドをルートにした場合、9度であるレを加えたものをさします。

2度のレでは問題があるのか、と思うかもしれませんが低音部分で音が近いと音同士がぶつかってしまうために美しい響きになりません。ちなみに重ねてもぶつからないだろう距離をローインターバルリミットと言います。

響きは華麗で美しく、また9度はフレージングの上でも使いやすい音です。

サスフォーコード

サスフォーコードは楽譜ではCsus4のように表記され、ドをルートにした場合にファとソを構成音にもつコードです。3度の音を持たないのが大きな特徴です。そのため、メジャーなのかマイナーなのかがあやふやで浮ついた響きになります。

このコードはツーファイブ、ドミナントモーションと呼ばれる進行(Dm→G7→Cなど)のなかで流れを変える意味合いで使われることが多くあります。例えば、Dm→Gsus4→G7→Cのように使われます。

4度の音(ドをルートとした時のファの音)が特徴的なので、もしもこのコードが楽曲の中で現れたらその音を効果的に使うと美しいフレージングができます。

理論を勉強するためにおすすめしたい書籍

音楽理論は非常に複雑で深く、勉強しがいのあるものです。学ぶことで音楽的な深さが得られるので、ベーシストであれば音楽理論を学んで損はありません。

多くの書籍が発売されているので、その中からおすすめしたいものを紹介します。

最後まで読み通せる音楽理論の本

ギタリストの宮脇俊朗さんの著書であるこちらはギタリストやベーシストにとって非常にわかりやすい書き方がされています。

あまりにも音楽理論自体にフォーカスされすぎると読むのに疲れてしまうことがあるので、このような書籍から音楽理論の勉強を始めるのはいい選択だと思います。

ブックライブで無料会員登録すると、50%OFFクーポンが貰えるのでブックライブでお得に教本を購入することをおすすめですよ。

最後まで読み通せる音楽理論の本

実践コードワーク完全版 理論編

こちらは音楽理論の数ある教科書の中でも最もポピュラーなものの1つだと思います。

コードに関する事柄の他に、転調やボイシングなどにも言及されており、ベーシストが必要な知識はこの本から一通りが学べるはずです。

実践コードワーク完全版 理論編

憂鬱と官能を教えた学校(上)

こちらはジャズの大御所である 菊地成孔さんと大谷能生さんの著書です。

バークリーメソッドという文字が表紙にはありますが、これはバークリー音楽大学の「バークリー」です。

バークリー音楽大学はボストンにある世界で最も有名な音楽大学の1つで、その卒業生には上原ひろみ、トモ藤田、アルディメオラなどの著名なミュージシャンが名を連ねます。

また、バークリーは中退したミュージシャンにも名手が多く、その中にはジョンメイヤー、ジョンペトルーシ、ジョーザヴィヌルなどがいます。

教科書的なニュアンスは幾分薄い分、とっつきやすさは感じられると思います。初めての音楽理論書には最適かもしれません。

憂鬱と官能を教えた学校(上)

まとめ

音楽理論を知らなくても楽曲のコピーはできますし、音楽理論に関する知識のないプロベーシストも星の数ほどいることは事実です。しかし、もしもあなたが天才的な音楽の才能に恵まれていないのであれば音楽理論は勉強しておいて損をすることはありません。

音楽理論を勉強することで、音楽の楽しみは倍増することは間違いなく、もしもベースを始めるほどに音楽が好きなのであればぜひ理論も合わせて勉強してみてもらいたいなと個人的には思います。

また、こちらの記事ではベースのメンテナンスにおすすめの道具と使い方を紹介しています。ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。

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嵯峨駿介 /
ビギナーズ編集部 ライター

23歳でベース専門店Geek IN Boxを立ち上げ。海外ブランドとの取引経験が豊富でアメリカ、ヨーロッパ、中国などの主要ギターショウに参加。ベースマガジンなどの専門誌や、ウェブメディアなどへの寄稿多数。※本記事の内容は嵯峨駿介個人の意見、知識を基に執筆しております。所属するベーシック株式会社及びGeek IN Boxの総意を代表するものではありません。

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