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スピーカーの種類を徹底解説!仕組みをバッチリ理解しよう

スピーカーの種類を徹底解説!仕組みをバッチリ理解しよう

※当記事はアフィリエイト広告を含みます。

音楽や映画を鑑賞する際、スピーカーにこだわる事はリッチな音質で楽しむために効果的な手段と言えます。

ただ、スピーカーは私たちの身近な存在ではあるものの、どのような仕組みで音が出ているかを理解している方は少ないのではないでしょうか。

スピーカーの種類は多種多様で、それぞれ出力される音の特徴が異なります。

例えばスピーカーの形が異なると低音の再生能力が大きく変わるため、同じ曲でもどのスピーカーで再生するかによって全く異なった印象を受けます。

本記事ではそんなスピーカーの基本構造や音が出る仕組みをはじめ、その種類や音の特徴、どんな用途におすすめかを詳しく解説します。

私たちの生活に身近なスピーカーの理解を深め、自分にピッタリの製品を選べるようになりましょう。

スピーカーとは

オーディオ機器の中でも、スピーカーは最も身近な存在かもしれません。

スピーカーには単体で音を鳴らす機能はありませんが、オーディオにおいて”音の出口”という重要な役割を持ちます。

スピーカーで音を鳴らすためには、スマホやパソコン、CDやレコードのプレーヤー、デジタルオーディオプレーヤーなどの再生機器や、アンプが必要になります。

プレーヤーから出力された音の信号(電流)をアンプで増幅し、スピーカーで物理振動に変えて音を出すことにより、耳で聴いて楽しめるのです。

音の信号を振動に変換する役割は”スピーカーユニット”が担います。

スピーカーユニット内のボイスコイルに信号が流れると、周囲のマグネットと反応し振動を生み、それがコーン紙を振動させ、さらには空気を振動させる、これがスピーカーから音が出る基本的な原理です。

そして、スピーカーユニットとそれを納めるためのエンクロージャーと呼ばれる箱状のキャビネットが1つになったものが、いわゆるスピーカーです。

スピーカーの種類

前述の通り、スピーカーユニットをエンクロージャーと呼ばれるキャビネットに納めることでスピーカーとして完成しますが、この組み合わせのバリエーションによってスピーカーの音は大きく変わります。

また、音の臨場感という観点ではスピーカーの数も重要な要素となってきます。

ここでは、スピーカーを購入するにあたって着目すべきいくつかの要素について、その種類や特徴、どんな方におすすめかご説明します。

スピーカーの数

音楽や映画などに関連して、多くの方が”ステレオ”や”サラウンド”という言葉を聞いたことがあるかと思います。これらはスピーカーの数を表す言葉です。

本格的なオーディオ環境を構築する場合、スピーカーは複数を組み合わせるのが一般的です。スピーカーの数が用途とマッチするかは重要なポイントですので、それぞれの特徴と、どのような用途に合うのかを詳しくご説明します。

ステレオ

ステレオスピーカーは左右に1本ずつのスピーカーを配置しそれぞれから異なる音を出すことにより、計2本で立体感を生み出します。

設置するスピーカーの数が少ないので設置スペースを取りすぎず、比較的安価なものも多数販売されているため、手軽に手に入れられるのがステレオの魅力です。

最も手軽に立体音響を楽しめるタイプのスピーカーなので、スピーカー初心者はステレオからはじめてみるのがおすすめです。立体感が生まれるとはいえ製品によっては音質に物足りなさを感じることもあるため、音質へのこだわりが強い場合は慎重に選びましょう。

2.1chサラウンド

2.1chサラウンドは、ステレオのように左右にスピーカーを配置し、さらに低音域用のスピーカーであるウーファーを加えたタイプのスピーカーです。

名称の”2.1ch”はスピーカーの数を示しており、”2″は全音域用スピーカーの数を、”.1″はウーファーの数を表します。

ステレオの立体感に加えウーファーにより低音域が補強されるので、より深みのある低音が強調された音質が2.1chサラウンドの特徴です。ウーファーが増える分価格は上がりますが、低音域のパワフルさが欲しい場合におすすめの選択肢です。

5.1chサラウンド

5.1chサラウンドスピーカーは、前方に左右のスピーカーが2つと、中央に中音域用のセンタースピーカーが1つ、そして後方に左右のスピーカーが2つと低音域用のウーファーが1つ、以上計6つのスピーカーからなるタイプです。

ステレオの立体感やウーファーによる豊かな低音に、中音域も加わることで、2.1chサラウンドよりもさらに迫力と臨場感のある立体的なサウンドが楽しめるスピーカーです。

音楽鑑賞にはあまり向いておらず、ホームシアターでの使用を目的とした方におすすめのサラウンドシステムです。

リッチな立体感を楽しめるという魅力がある一方で、各スピーカーを最適な位置に配置する必要があり、ある程度の設置スペースが必要など、導入するハードルが高いのはこのタイプのデメリットです。

スピーカーの中では価格帯も高く、製品選びや使用環境の整備は慎重に行う必要があります。

スピーカーユニット(WAY)の数

スピーカーユニットは音の信号を物理振動に変換するパーツで、それをいくつ搭載しているかによってスピーカーの音質も変化します。主に1つから3つほどのスピーカーユニットが搭載されている製品が多いため、それぞれの特徴をご紹介します。

フルレンジ

1つのスピーカーユニットで全ての音を出す、という仕様がフルレンジスピーカーです。その名称の通り、このタイプでは1つのスピーカーユニットで全帯域をカバーします。

フルレンジスピーカーはスピーカーユニットが1つとシンプルな構造のため、音が混ざらずクリアなサウンドが楽しめるのが特徴です。

ただ、シンプルな構造ゆえに後述する2WAYや3WAYに比べて低音や高音の再生が弱いというデメリットがあります。

2WAY

2WAYは音域別で2つのスピーカーユニットからなるタイプで、高音域用のツイーターと低音域用のウーファーが搭載されています。

低音域から高音域まで広い帯域を再生できるため、フルレンジよりも比較的満足度の高いサウンドを得られるのが2WAYの特徴です。

とはいえこのタイプでも完全に全音域を再生できるわけではなく、物足りなさを感じる帯域はあります。スピーカー初心者や音質へのこだわりが強くない方であれば相応の満足感が得られると思いますが、音質に妥協したくない方にはおすすめできません。

3WAY

2WAYにも搭載されている高音用、低音用のスピーカーに加え、中音域用のスコーカーなどが加えられたのが3WAYです。

このタイプなら3つのスピーカーで可聴帯域を完全にカバーでき、フルレンジや2WAYよりも全音域の再現性において高音質なサウンドが得られます。

また製品によっては”3WAY4″というユニット数表記のものもあり、こちらは低音域用スピーカーを2つ搭載しているという意味で、より迫力ある低音が楽しめるタイプです。

3WAYは広い再生音域をもちますが、複数のユニットを使用しているので少なからず音像がボヤけるというデメリットがあります。

またこのタイプはスピーカーユニットを多く搭載する分、価格帯が高い傾向にあります。

ユニットの構造

スピーカーの中で音を生み出すのはスピーカーユニットの役割ですが、その形状やサイズによって再生する音域は異なります。

どのようなスピーカーユニットをどう組み合わせるかによって、そのスピーカーの音の方向性が決まるため、ユニットの構造はスピーカーを選ぶ上で気をつけるべきポイントです。

コーン型

コーン型は最も一般的なスピーカーユニットの構造です。名称にある「コーン」は円錐を意味しており、コーン紙と呼ばれる円錐形の振動板を動かすことにより音を出す、という構造がコーン型です。

コーン紙の形は様々あり、その深さなどによって再生する音域や音質が異なります。

ドーム型

ドーム型のスピーカーユニットは、半球状になった振動板を動かすことで音を出すという構造です。コーン型で言うところのコーン紙の部分が、ドーム型では半球状になっている、というイメージがわかりやすいかと思います。

ドーム型はコーン型に比べて指向性が高く、スピーカーが向いた方向にまっすぐ音を届けられるのが特徴です。

ホーン型

ホーン型のスピーカーユニットは、振動板から出た音をホーンで大きくするという構造です。このタイプのユニットでは、振動板から出た音を”ホーン”と呼ばれるラッパのような形状のパーツにより増幅します。

ホーン型は音を再生する能率が高いのが特徴で、中高域用のスピーカーとして使われる事が多い傾向にあります。

リボン型

リボン型のスピーカーユニットは、その他の構造とは形状が大きく異なり、磁石の中に配置した”リボン”と呼ばれる金属に音の信号が伝わることで音が出る仕組みになっています。

その他のユニット構造には難しい、超高音域の再生ができるのがリボン型の特徴です。

エンクロージャーの構造

スピーカーユニットを納めるエンクロージャーには数多くの種類があります。

今回は中でも代表的な種別として、エンクロージャーの基本型といわれる”密閉型”と、密閉型にポートと呼ばれる穴を開けた”バスレフ型”をご紹介します。

密閉型

密閉型のエンクロージャーは最もオーソドックスなタイプで、スピーカーユニットを筐体にしっかりと密閉し、スピーカーユニットの後ろ側から発生する音波を外へ漏らさないような造りです。

エンクロージャー内部の空気がスピーカーユニットによって振動し、バネのような役割をすることで低音に締まりを持たせます。

ただ、筐体のサイズが小さいとそのその働きは弱まり低音を聞き取りにくくなるため、しっかりと低音を出すためにはある程度大きな箇体が必要です。低音の再現性を重視しない方は、密閉型でコンパクトなサイズのものを選ぶのもよいかもしれませんね。

バスレフ型

バスレフ型のエンクロージャーは前面か背面にポートと呼ばれる穴が開いているのが特徴です。このタイプのエンクロージャーは密閉型のものと比べて低音が強調されます。

この低音の強調は、波長が長く曲がりやすいという低音の特性を活かし、エンクロージャー内部で曲がった音を穴から出力することによるものです。

豊かな低音の再現性を求める方には、バスレフ型のエンクロージャーがおすすめです。

まとめ

今回は、スピーカーから音が出る仕組みや、その構成要素の名称や特徴についてご説明しました。私達が日常的にお世話になっているスピーカーにはたくさんの種類があり、用途によって内部の組み合わせも様々です。

スピーカーを選ぶ際はぜひ本記事を参考に、あなたの用途にマッチした最適な機能をもつスピーカーを選んでくださいね。

お気に入りのスピーカーを使って、自宅での音楽鑑賞や映画鑑賞を、より豊かに楽しみましょう。

また、スピーカーの選び方をわかりやすく解説した記事もあるので、ぜひこちらもチェックしてみてください。

嵯峨駿介 /
ビギナーズ編集部 ライター

23歳でベース専門店Geek IN Boxを立ち上げ。海外ブランドとの取引経験が豊富でアメリカ、ヨーロッパ、中国などの主要ギターショウに参加。ベースマガジンなどの専門誌や、ウェブメディアなどへの寄稿多数。※本記事の内容は嵯峨駿介個人の意見、知識を基に執筆しております。所属するベーシック株式会社及びGeek IN Boxの総意を代表するものではありません。

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