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トロンボーンのミュートをじっくり選んでみよう|練習用・デジタル・自作

種類も豊富なおすすめのトロンボーンミュートについてご紹介しています。その他にもミュートホルダーや練習の特に役立つデジタルサイレントミュート、自作するトロンボーンミュートについても紹介しています。ミュートは消音機能だけでなく、曲で使用されることもあるのでこだわって選んでみてください。
トロンボーンのミュートをじっくり選んでみよう|練習用・デジタル・自作

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ミュートの本来の目的は『消音』です。トロンボーンを始めとする金管楽器は、音量の大きさから、練習場所によっては、ミュートで音を小さくする必要があります。

ミュートを付けることで音は小さくなるものの、吹奏感が変わり練習に影響が出る場合があります。

また、トロンボーンのミュートには『音の表情を変える』という重要な役割も担っています。特にジャズやビッグバンドでは、ソロ演奏でもミュートで豊かな表現ができるようになります。

今回は、2つの役割を持つトロンボーンのミュートについて、詳しく見てみましょう。

種類も豊富!おすすめトロンボーンミュート

トロンボーンのミュートは目的や演奏する音楽のジャンルによって、使い分けが必要です。また、大型のトロンボーンミュートはかさばるものですが、携帯しやすい簡易ミュートもあります。

デニスウィック|トロンボーンミュートで人気のブランド

デニスウィックは、ミュートやマウスピースを製造販売する、世界のトップブランドです。

材料の選定から、ミュートのデザイン、製造、仕上げまで、全て自社で行っています。

トロンボーンのミュートも職人さんが全て手作業で仕上げており、金管楽器のアクセサリーとしては世界のトッププロも選ぶブランドです。

ユポン|40年以上の歴史を誇る国産ミュートメーカー

ユポン(YUPON)は日本の管楽器アクセサリーメーカーです。トロンボーンのミュートの他、ホルンのプロテクターなども製造販売しています。

ユポンのトロンボーンミュートはバルカナイズド・ファイバー(木材パルプなど自然素材を使用した硬化繊維)を材料としています。

そのため金属ミュートにはない温かいサウンドで演奏できる特徴があります。

オクラプラスミュート|国産ハンドメイドのプラクティスミュート

トロンボーンの練習時に消音目的で使うものを『プラクティスミュート』と呼びます。

オクラプラスミュートは、トランペット奏者の奥田敏雄さんが発案したプラクティスミュートです。

ミュートは高い消音性を求められがちですが、オクラプラスミュートが目指したのは『聴こえる音色の良さ』です。

ミュートを装着しての練習で、自分の音をしっかり確認できるとあって、世界中のプレーヤーに支持されています。本体を開けて中を洗浄できるので、いつでも清潔な状態で使えます。

トムクラウン|シンプルイズベストなストレートミュートが特徴

トムクラウンは、アメリカの金管楽器アクセサリーブランドです。

トロンボーンのミュートとしては特にff(フォルテシモ=最も強く)で吹いた時の響きが良いと言われています。

滑らかな音のつながりが特長で、シカゴ交響楽団でも使われているミュートです。

装着部分のコルクは、トロンボーンのベル角度に合わせ、自分で削って調整できます。

トムクラウンのミュートは素材も様々あり、ジャズやポップスなどの現代曲でも活躍してくれるミュートといえます。

ストレートとカップ兼用できるトロンボーンミュート

トロンボーンに使うミュートでは、ストレートミュートとカップミュートなど様々ありますが、1つで2つの役割があれば大きなミュートの持ち運びは楽になりますよね。

ストレートミュートとカップミュートが兼用できるトロンボーンを選んでみましょう。

デニスウィックのテナートロンボーンミュートは、カップ部分が外せる仕様です。吹奏楽やビッグバンドでは重宝するミュートです。

クレープミュートはトロンボーンケースに入れられる

トロンボーンのミュートは大きくてかさばるという悩みを解決してくれるのが『クレープミュート』です。

円形の合皮でできたクレープミュートは、スナップの留める位置でブランジャーミュートにもバケットミュートにもなります。

もちろん、スナップを外せば平らなので、楽譜などと一緒にケースに入れることも可能です。持ち運びが楽なクレープミュートは1つあると何かと便利ですね。

あると便利なミュートホルダー

トロンボーンでミュートを使うのは、もちろん演奏の間です。ミュートを変更するときに手間取らないためには『ミュートホルダー』があると便利です。

譜面台やマイクスタンドにセットして、ミュートをあらかじめ置いておけます。ミュートホルダーには、2連や3連のほか、マウスピース置きが付属しているタイプもあります。

トロンボーンのミュートは1つでも場所を取るものなので、ホルダーに引っ掛けておけば、練習でもミュートの置き場所に困らなくなります。

どれがいい?練習用ミュートの比較

プラクティスミュート『オクラミュート』の比較動画です。実際の音を聴いてみてください。

プラクティスミュートとは、練習用のミュートで消音を目的として作られています。

ミュートの材質はプラスチック製のものが多くあります。他にも、ヤマハが販売しているデジタルサイレントミュートも、プラクティスミュートの1つです。

周囲に気兼ねせずに練習できるプラクティスミュートですが、やはり、吹奏感(吹いた時の息の出方)は変わってきます。

プラクティスミュートを選ぶ際は、サイズや価格はもちろん、吹奏感が変わらないミュート選びも大切です。

楽器店で購入する際は、ミュートを試奏できるか相談してみるのも良いでしょう。

自宅が練習室になる!トロンボーン用デジタルサイレントミュート

トロンボーンのプラクティスミュートとして、最高峰ともいえるのが、デジタルサイレントミュートです。

電子的に音を小さく処理しながらも、自分の耳では通常の音として確認できます。

世界最小のトロンボーン用電子ミュート

『BEST BRASS イーブラス III』

ベストブラスが製造している電子プラクティスミュートは、世界最小といわれています。

トロンボーンのベルに装着したままケースに納められるほどの小ささです。

普段通りに吹いても、外に漏れる音量は『人が小声で会話する程度』まで消音されます。

練習室が確保できない場合でも、思う存分トロンボーンの練習ができるミュートです。

生演奏の音を再現できるトロンボーン用サイレントブラス

『ヤマハサイレントブラス トロンボーン用』

ヤマハのサイレントブラスは、トロンボーンをはじめあらゆる金管楽器のプラクティスミュートとして知られています。

リニューアルしたタイプでは、新技術『Brass Resonance Modeling』を搭載し、生演奏の音を忠実に再現するシステムが導入されました。

やっぱりネックはお値段?

トロンボーン用のデジタルサイレントミュートを使う場合、悩みどころはやはり価格ではないでしょうか。

練習場所が確保できている場合、高価なサイレントミュートは必要がない場合もあります。

しかし、練習場所が遠い、スタジオとのスケジュールが合わないなど、トロンボーンの練習が継続できないのでは意味がありません。

スタジオのレンタル代や交通費とミュートの価格とを比較して、大差がない場合には、デジタルミュートを購入し、好きな時に練習できる方が、ストレスは少ないかもしれません。

初期費用がかかるデジタルミュートですから、中古品を整備して販売するリユースサイトで、まめに探すのも1つの方法です。

自作できる!トロンボーンのミュートの作り方

トロンボーンのミュートは、安くても数千円の価格帯が多いものです。

学生さんや趣味でトロンボーンを始めた方にとって、数種類のミュートを揃えるのは、難しいですよね。

見た目さえ気にしなければ自作のトロンボーンミュートでも練習には使えそうですよ。

材料はなんと!捨てる直前のペットボトルだけです。もちろん、きれいに洗ってから作りましょう。

トロンボーンのミュートに使えるのは、500mlのペットボトルです。お茶などが入っている、硬めのペットボトルが適しています。

きれいに洗ったペットボトルの上部に、100均やホームセンターで購入できる『スキマテープ』を貼り付けて出来上がりです。

出典:熊本管楽器 店長の工作室

まとめ

トロンボーンの練習に欠かせないのが消音器としてのミュートです。

また、トロンボーンの場合は、音色を変えるために、ミュートの使用が指定されている曲もあります。

種類と目的はもちろん、消音効果の高いものは価格も考慮する必要があります。

トロンボーンの種類によっても、ミュートは異なってきますので、迷った時には楽器店で直接きいてみるのも良いでしょう。

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藤加祐子 /
ビギナーズ編集部 ライター

仙台市出身在住。フリーライター・写真家・タティングレース作家。古書店巡りとフルート演奏が趣味。仙台フィルの演奏を聴くのが自分へのご褒美です。

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