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野球の守備ポジション|役割と略称、守備番号と背番号の違いも!有名選手も紹介

野球観戦するときは、ルールだけでなく各ポジションについての知識を持っておくとより深く楽しめます。野球には9つのポジションがあり、それぞれ役割や求められる能力が異なります。ポジションごとの有名選手を知りながら、野球への理解を深めていきましょう。
野球の守備ポジション|役割と略称、守備番号と背番号の違いも!有名選手も紹介

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9人で行われる野球は、それぞれのポジションが重要な役割を担っています。ポジションごとの特徴や役割の違いを理解して、野球観戦をもっと楽しみましょう。

野球においてのポジションとは

まず知っておきたいのが、野球ではどのようなポジションがあるかです。野球は攻撃と守備が分けられており、ポジションの配置につくのは守備のときです。

ポジション 守備番号 英語での略称
ピッチャー(投手) 1番 P
キャッチャー(捕手) 2番 C
ファースト(一塁手) 3番 1B
セカンド(二塁手) 4番 2B
サード(三塁手) 5番 3B
ショート(遊撃手) 6番 SS
レフト(左翼手) 7番 LF
センター(中堅手) 8番 CF
ライト(右翼手) 9番 RF

ポジション名は英名と日本名があり、基本的には英名で呼ばれることが多いです。ポジションごとに英語での略称もありますが、これが使用されるケースは少ないです。各ポジションに設定されている守備番号は、ポジションごとに割り振られた数字であり、背番号とは関係ありません。

各選手はこれとは別に背番号を持っており、例えば守備番号1番のピッチャーでも、1以外の背番号をつけていることはあります。守備番号は各ポジションを簡略化して呼ぶ際に使用するものです。

ポジションは「ピッチャー」、「キャッチャー」、ファーストからサードとショートを含めた「内野手」、レフトからライトまでの「外野手」とまとめられることも多いです。

各ポジションの役割と主な選手

ポジションの基本を理解したなら、それぞれの詳細な特徴や役割を見ていきましょう。ピッチャーやキャッチャーといった特徴的なポジションはもちろん、内野手や外野手にもそれぞれ違いがあります。

特徴や役割の違いと、ポジションごとの有名選手を知っておくことで、野球観戦の楽しみの幅はさらに広がります。

1番ピッチャー(投手)

ピッチャーは投球を行うポジションであり、ゲームメイクを左右する重要な役割を担っています。守備はピッチャーが打たれた球を拾って守るため、極端に言うなら打たれさえしないなら、守備が全くいなくても守れるのです。

ひとつのミスが失点に繋がる緊張感のあるポジションであり、強いメンタルが求められます。

ピッチャーは野球のメインポジション

野球のメインポジションとも言われるピッチャーは、高い野球センスを求めれます。持ち球は選手によって違い、それぞれの特徴を活かしたピッチングで打者を翻弄するのが特徴です。

例えば剛速球が持ち味で、キレのあるストレートで三振を捕るピッチャーや、のらりくらりと変化球で交わす曲者のピッチャーもいます。

また、三振を捕るだけが戦法ではなく、あえて打たせて捕るスタイルのピッチャーもいます。選手ごとの違いが出やすいポジションのため、観戦時には特に注目してみましょう。

ピッチャーは最初に登場する「先発」や、中盤の引き締め役に投じられる「中継ぎ」、終盤の逃げ切りで登場する「抑え(リリーフ)」と大きく3つの種類に分けられます。

先発で登板したまま最後まで投げ切るケースもありますが、試合の流れや選手の調子によって交代することも多いです。同じチームでもピッチャーが変わると試合の流れが大きく変わることも多いため、見ていて楽しいポジションと言えます。

変化球の種類と投げ方を知りたい方はこちらをぜひ参考にしてください。

2020年ゴールデングラブ賞

ゴールデングラブ賞は、優れた守備を行う選手に与えられる賞であり、各チームから選出されてベストナインを決めるのが特徴です。ゴールデングラブ賞に選ばれるということは、そのリーグでトップの守備の実力を持つと認められたことになります。

ベストナインの選出は野球記者が行うため、プロの目から見た優れた守備力の持ち主が選出されています。2020年のゴールデングラブ賞に選出されたのは、セ・リーグは巨人の菅野智之選手と、パ・リーグはソフトバンクの千賀滉大選手です。

自責点によって決まる防御率の低さだけではなく、バントの処理の上手さも評価されているため、ピッチングから守備まで総合力の高い選手と言えます。

2番キャッチャー(捕手)

ピッチャーが投げた球を受け捕る役割を担うキャッチャーは、ピッチャー同様にゲームメイクに欠かせないポジションです。ピッチャーとキャッチャーを合わせてバッテリーと呼ばれることもあり、この2人の組み合わせや采配によって、試合の進み方が変わることも少なくありません。

エースポジションであるピッチャーを影で支える縁の下の力持ちとも言え、チームの屋台骨となるポジションです。

肩の強さと頭脳が求められるキャッチャー

キャッチャーはピッチャーの投球を逃さない高い捕球力だけではなく、肩の強さや頭脳まで求められます。相手ランナーが走ったときに、キャッチャーからの送球でアウトにできるかどうかは、試合を左右する重要な瞬間です。

盗塁を許してしまうと、守備側は不利になるため、キャッチャーは相手の攻撃を潰す重要な役割を担っていると言えます。また、一見ピッチャーがチームをリードし、ゲームメイクを行うと思われることも多いですが、実はキャッチャーが指示を出すことも少なくありません。

バッテリーによって違いはありますが、基本的にはキャッチャーがサインを出し、それに合わせてピッチャーが投げることが多いです。

打者の能力や性格だけではなく、ランナーの有無やピッチャーの能力や性格まで考え、どこにどの球種で投げるか指示を出さなければなりません。フィールド全体を把握する必要があり、プレイヤーながらも監督のような役割を求められることも多いです。

2020年ゴールデングラブ賞

キャッチャーの2020年のゴールデングラブ賞は、セ・リーグが阪神の梅野隆太郎選手で、パ・リーグがソフトバンクの甲斐拓也選手です。両選手とも守備率が高く、荒れたボールでもしっかり捕球できる点が特徴です。

また、キャッチャーのゴールデングラブ賞ではピッチングのリードや盗塁防止率もチェックされています。ゲームメイクから相手の攻撃の阻止まで、幅広く優れた能力を持った選手が選出されています。

特にパ・リーグの甲斐選手は、「甲斐キャノン」と呼ばれるレベルの高い送球が特徴です。キャノン砲のように素早く、かつ正確な送球であることからこの名称が付けられ、甲斐選手の代名詞とも言えます。

3番ファースト(一塁手)

内野手の一員であるファーストは、一塁手とも呼ばれます。ファーストはランナーが出た際の最初の通過点であり、ここでアウトにできるかどうかは重要です。確実な捕球力が求められ、アウトの確率を高めるために、ベースを踏んだまま体をぎりぎりまで伸ばし、少しでも前で取ろうとする守備態勢も特徴的です。

打撃に特化した選手が守ることが多いファースト

プロ野球ではファーストの選手は守備よりも、打撃に注目されることが多いです。チームによって采配は違うものの、打撃特化の選手が多く、パワータイプの選手に多いポジションと言えます。ただし、打撃特化の選手が多いからといって、守備力が求められないわけではありません。

ファーストに投げられた球をただ捕るだけではなく、ファーストゴロやバントの処理まで、内野手として機敏に動いて対処することが求めれます。

また、ピッチャーからの牽制球も確実に捕球しなければならないため、一瞬でも気が抜けないポジションです。打撃力が期待されがちなファーストですが、実は守備面でも活躍しているため、観戦時に注目してみても面白いでしょう。

2020年ゴールデングラブ賞

ファーストの2020年のゴールデングラブ賞は、セ・リーグが中日のD.ビシエド選手で、パ・リーグがソフトバンクの中村晃選手と日本ハムの中田翔選手です。

D.ビシエド選手と中田翔選手はパワーヒッターで、長打を量産して打撃面で活躍している点が特徴です。中村晃選手は粘り強さや選球眼を持ち味とする打撃が特徴です。両者とも高い守備力を持っています。

4番セカンド(二塁手)

二塁を守るセカンドは、内野の中心に位置している点が特徴です。内野全体を見渡してプレーする必要があるため、自分の守備だけではなく、周囲への指示出しもしなければなりません。幅広い能力が求められるポジションであり、守備の要という重要な役割を担います。

幅広い守備範囲のセカンド

セカンドは守備範囲が広いことが特徴であり、セカンドベース付近から一・二塁間や、場合によってはライトぎりぎりまで守ることもあります。守備範囲が広いため敏捷性が求められ、どのような打球にも素早く反応できる高い守備力が必要です。

また、内野の真ん中に位置することから内野手への指示役でもあり、守備の司令塔的な存在と言えます。内野を守るだけではなく、外野からの中継を受けてバックホームをすることもあり、肩の強さも求められます。

テクニックだけではなく、肩の強さも求められるため、高いスキルを持ったユーティリティプレイヤーが多いポジションです。

2020年ゴールデングラブ賞

セカンドの2020年のゴールデングラブ賞は、セ・リーグが広島の菊池涼介選手で、パ・リーグが西武の外崎修汰選手です。両選手とも高い守備力が評価されていますが、特にセ・リーグの菊池選手は、メジャーリーガーから「忍者」と呼ばれるほどの守備力を誇ります。

敏捷性の高さやテクニックがピカイチで、6年連続でゴールデングラブ賞を需要していることが、能力の高さを裏付ける何よりの証拠です。通常、捕球はボールの正面に回って行いますが、菊池選手は正面以外でも確実に捕球し、素早く送球できます。

体の正面から離れたところで捕球するのは難しく、無理な体勢から送球するのはさらに難易度が高いです。それを可能にする柔軟性の高さや優れた敏捷性があり、広範囲を守る守護神として活躍しています。

5番サード(三塁手)

サードもファースト同様に強打者の多いポジションであり、打撃面に注目されることが多いです。しかし、内野手である以上、当然守備力も求められており、特にプロレベルでは高い能力が求められます。サードでのミスは失点に繋がることも多いため、プレッシャーがかかるポジションです。

勇気が試されるサード

プロ野球でも右打者は多く、強い打球は引っ張る方向に、つまりサードやレフト側に打たれることが多いです。右打者の強烈な引っ張り打球を受けることが多いサードは、勇気が試されるポジションです。強烈なライナーを逃げずに捕球しなければならず、逸らしてしまうと一気に進塁されてしまいます。

強烈な打球が来やすいことからサード付近は「ホットコーナー」とも呼ばれ、守備力の高さとメンタルの強さの両方が求められます。また、ファーストまでの距離が長いため、内野ゴロを確実にアウトにできる肩の強さや送球の正確さも必要です。

2020年ゴールデングラブ賞

サードの2020年のゴールデングラブ賞は、セ・リーグが中日の高橋周平選手で、パ・リーグは楽天の鈴木大地選手です。

高橋周平選手は2年連続、鈴木大地は初の受賞です。

6番ショート(遊撃手)

二・三塁間を守るショートは、セカンドと並んで守備の要と言われています。司令塔の役割を担うセカンドと比較すると、ショートはより守備に特化したポジションです。

内野との連携が求められますが、高い守備力を活かして個人でも活躍する点がショートの特徴です。基本的には二・三塁間に位置していますが、フィールドを駆け回り、広い範囲を守ることが求められます。

花形ポジションのショート

守備の要であるショートは、高い守備力が求められ、その華やかさからスター選手が多いポジションです。ショートは特に打球が向かいやすい場所のため、飛んできた球を逸らさない確実な捕球力が必要です。

また、敏捷性の高さも求められ、素早い打球にも反応してキャッチしなければなりません。守備の花形で高い能力を求められることから、チームでもっとも守備力の高い人が担うことも多いです。

2020年ゴールデングラブ賞

ショートの2020年のゴールデングラブ賞は、セ・リーグが読売の坂本勇人選手で、パ・リーグが西武の源田壮亮選手です。

坂本勇人選手は2年連続4度目、源田壮亮選手は3年連続3度目の受賞です。源田選手はまだ4年目であり、高い能力はもちろん、今後の成長力にも期待が持てる選手です。

7番レフト(左翼手)

外野手であるレフトは、サードとショートの後方に位置します。レフトとライトの位置は混同しやすいですが、打者から見て右か左かで考えると分かりやすいでしょう。深い位置を守る外野手は、内野手とは違った役割を求められます。

捕球技術が必要なレフト

サード同様に右打者の強烈な引っ張り打球が多いレフトでは、高い捕球技術が求められます。強烈なライナー性の当たりから、ホームランぎりぎりの当たりまで対応しなければならず、外野を駆け回ることも少なくありません。

正面から捕るだけではなく、走りながらや後ろ向きに追いかけながら捕ることも多いです。サードやセカンドまでの距離が近いため、肩の強さよりは守備力が重視されますが、プロレベルだと一定程度の送球力が求められます。

2020年ゴールデングラブ賞

ゴールデングラブ賞では外野手はレフトとセンター、ライトをひとまとめにして選出します。2020年ではレフトから選出された選手はおらず、センターやライトから受賞者が選ばれています。

過去にMVPを受賞したり、ゴールデングラブ賞をノミネートされた有名な選手のなかには、DeNAの筒香嘉智選手やヤクルトのバレンティン選手などがおり、守備力の高さだけではなく、打撃力を買われてコンバートされることが多いです。

8番センター(中堅手)

外野手の中心に位置するセンターは、レフトとライトの両方をカバーしなければなりません。外野を駆け回るポジションのため、運動量が多い点が特徴です。文字通り外野での中心的な存在であり、高い守備力を求められる難易度の高いポジションです。

守備範囲が広いセンター

センターはセカンドの後方に位置していますが、実際の守備ではレフトとライトの両方のカバーを求められます。守備範囲が広いため敏捷性が重要視されており、打球に反応して素早く走り出さなければなりません。また、センター後方で打球をキャッチすると、各ベースまでの距離が遠いです。

特にホームまでは非常に遠く、素早い送球でランナーを刺さなければならないため、強靭な肩が求められます。加えて、瞬時の送球判断も必要であり、ランナーが複数人いる場合は、どこに投げるべきか的確な判断が必要です。

2020年ゴールデングラブ賞

センターの2020年のゴールデングラブ賞は、セ・リーグがヤクルトの青木宣親選手と中日の大島洋平選手です。パ・リーグはソフトバンクの柳田悠岐選手、日本ハムの西川遥輝選手です。

難易度の高いセンターは高い能力を持つ選手が多く、高い身体能力を活かして攻撃面でも活躍しています。走・攻・守の三拍子揃った選手も多く、オールマイティープレイヤーに多いポジションと言えます。

9番ライト(右翼手)

ファーストの後方に位置するライトは、イチロー選手が担っていたことでも知られているポジションです。センター同様に守備難易度は高く、守備能力の高さが求められます。見せ場も多いポジションのため、外野の花形とも言えます。

肩の強さが要求されるライト

ライトはサードやホームまでの距離が遠いため、失点を許さないためにも肩の強さが求められます。イチロー選手の鋭い送球が「レーザービーム」と呼ばれ、肩の強さを表す代名詞となっているように、送球能力の高さは必須です。

長い距離を一直線に飛んでランナーを刺せると、盛り上がること間違いなしであり、ライト方向に打球が飛んだときは、送球に注目するとよいでしょう。

2020年NPBゴールデングラブ賞

パ・リーグは広島の鈴木誠也選手、セ・リーグは日本ハムの大田泰示選手が選ばれています

鈴木誠也選手は、0メートル走で最速5秒8を記録したほどの俊足や、強肩が武器です。大田泰示選手は守備範囲の広さや強肩が特徴です。

話題の極端なシフトについて

野球の基本のポジションは、対になるピッチャーとキャッチャーがおり、それを囲む内野手、さらに外側を外野手が埋めています。この基本のポジションに対して、近年は大幅にポジショニングを変更した、極端なシフトを取る戦法が見られています。

例えば左打者のときは、ファースト方向に打球が行きやすいため、二・三塁間を守るショートの選手が、一・二塁間に入って守りを固めるなどです。あくまでその場に応じたポジション変更ですが、この極端なシフトが議論を呼んでいます。

ポジションチェンジにより特定の箇所の守りを固めることで、作戦通り守備が成功することもあります。しかし、どこかに偏ったポジショニングを取った場合、必ず手薄な場所が出てしまい、そこを狙われると本来アウトになるはずのものがヒットになることも多いです。

バラエティに富むため面白さがある一方で、ゲーム性に支障が出ないかという懸念から、規制についての議論も出ています。今後極端なシフトがどのように扱われるのか、規制も含めて動向には注目しておきたいところです。

野球のポジションを理解し観戦を楽しもう

各ポジションの役割や特徴を理解していると、野球の魅力もさらに深堀りできて、観戦の楽しみも増えます。ポジションごとの性質から考えて、見どころのプレーに注目すると、野球の見え方は違ってきます。ポジションごとの違いや野球のルールをしっかり理解し、基礎知識を持った上で、野球観戦を楽しみましょう。

野球のポジションごとのグローブを紹介や、ポジション別練習メニューも紹介しています。ぜひ参考にしてください。

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ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

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