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7人制ラグビーのルールと魅力|15人制ラグビーと比較しながら解説

7人制ラグビーのルールと魅力|15人制ラグビーと比較しながら解説

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ラグビーには15人制ラグビーと7人制ラグビーの2種類があることをご存じでしょうか。

7人制ラグビーは15人制ラグビーに比べて人数と試合時間が半分以下になり、同じ大きさのコートを使用するため、選手1人1人のポテンシャルが顕著に現れます。

人数、時間が少ないことでボールの動きがよく見えたり、パスと高速ランのコンビネーションを楽しむことができます。

7人制ラグビーのルールの違いから、15人制ラグビーとは違う魅力や面白さについて紹介していきます。

ルールは15人制と大きな違いがあるわけではない

7人制ラグビーの基本ルールは15人制のルールと同じで、試合時間や各ポジションの人数など細かい点が異なります。

試合時間は短くなるので1日で行われる試合数も多くなり、世界大会などの大きな大会でも数日で優勝が決まります。

ルールに大きな差はありませんが、人数が少なくなりフィールドの大きさは一緒です。攻撃するときや守るときのスペースが広くなるので、相手の防御を抜ければゴールまで走り抜けることができます。

このような特徴があることから、15人制ではパワー重視であるポジションにも俊敏性やスピードが求められるところが7人制ラグビーの面白いところでもあります。

また、7人制ラグビーはセブンズとも呼ばれています。

7人制ラグビーのルールを解説

7人制ラグビーと聞くと、「15人制と何が違うのだろう」「人数が減っているけど15人制よりも盛り上がらないのではないか」などいくつかの疑問が湧いてきます。

7人制ラグビーは15人制ラグビーよりも人数が少ない分、ボールの動きや選手1人1人の動きが見やすいので、15人制のルールをある程度わかっている方が見る7人制ラグビーは、また違った楽しみを満喫することができます。

ルールの違いは7人制ラグビーの魅力にも直結します。大幅に変更されたルールはないので理解しておきましょう。

選手の人数は7名

セブンズでは7人のプレイヤーがフィールド上で戦います。交代・入替は1チームあたり5名までです。

フィールドは15人制と同じフィールドを使う

15人制と同じく長さ100m、幅70mのフィールドを使用します。各ゴールライン上にH型のゴールポストがあります。 

試合時間は短めで合計14分間

試合時間は1試合前半7分、後半7分の計14分間+ロスタイムで行われます。ただし決勝などの規模の大きな試合は前半10分、後半10分の計20分+ロスタイムで行うことがあります。

それぞれハーフタイムは2分です。

引き分け試合など延長が必要な場合、延長時間は前後半5分ずつの延長戦を行います。1日に2~3試合行い大会を進めます。

15人制ラグビーの試合時間が40分なので、それに比べるとかなり短く感じますが、14分間でスピーディーに試合が進んでいくので14分間走り切る体力と走力が必要になります。

試合時間が短いゆえに目を離せない濃密な14分間になります。

ポジションはFW3名BK4名で形成する

フォワード(FW)が3名、バックス(BK)が4名の7名がフィールドで戦う選手のポジションで、控えとして5名がベンチに入ります。

それぞれのポジションで役割や求める能力が変わってきます。

フォワードとは

スクラムを組むメンバーのことを指します。

スクラムをコントロールしつつボールを足で扱う器用さが必要なフッカー(HO)1名、相手とスクラムを組み激しくぶつかり合う、フォワードの支柱的存在であるプロップ(PR)2名で構成されます。

7人制ラグビーはボールがスクラムに投げ込まれてから蹴って外に出るまでが速いため、フッカーは足で器用にフッキング*1するスキルが求められます。

プロップは15人制だとスクラムでぶつかり合ってボールを確保する役割を担いますが、7人制ではトライも行います。ボールの近くにいるポジションなのでトライのチャンスも多くなります。

*1…スクラムに投入されたボールを足で蹴って後方の味方に渡すこと。

バックスとは

フォワードが確保したボールを得点に結びつける役割を担います。バックスは以下のような役割を担う選手4人で構成されます。

  • スクラム(SH):俊敏に動き回り、パスやキックで攻撃のリズムを作る役割を担います。
  • スタンド(SO):チームの司令塔。瞬時に適切な攻撃法を見つけてパス、キック、ランを行う役割を担います。
  • センター(CTB):守りの場面で相手にぶつかって攻撃を防いだり、攻めるときは相手を振り払ったりと、攻守に渡ってフィジカルの強さが必要なポジション。
  • ウィング(WTB):見方が繋げたボールを得点に結びつける役割。キックパスなどの高いボール(ハイボール)のキャッチもウィングの役割です。

フォワードもバックスも7人制ラグビーだと役割が少なからず違い、どの選手も15人制と比べて起動力やスピードを求められるところが7人制ラグビーの特徴でもあります。

レフリーは15人制より多い

15人制ラグビーの場合は主審1名、タッチジャッジを行うアシスタントレフリー2名で合計3名のレフリーなのに対して、7人制ラグビーはインゴールのレフリー2名を追加した5名のレフリーで試合を行います。

7人制ラグビーはトライ後のキックはドロップキックのみなど、スピード感を重視したルールになっています。

スピード感のある試合をスムーズに進めるために、ボール移動の時間がかからないよう考慮して、15人制よりも2名多いのです。

また、15人制に比べて独走トライになることが多く、インゴールでのジャッジを容易に行うためという理由もあります。

試合中のルールについて

スクラムは3人ずつ計6名で行う

スクラムとはラグビーを代表するプレーの1つで、試合を再開するセットプレーの1つです。7人制ラグビーでは3人ずつでスクラムを組みます。

スクラムで押し負けるとボールを取られてしまい、攻撃するチャンスを相手に与えてしまうので、勝敗を左右するセットプレーです。

ゴールキックはドロップキックで時間短縮

7人制ラグビーではペナルティキックやトライ後のキックは、地面にいったん落として蹴るドロップキックが用いられます。

キックティーを必要とするプレースキックだと時間がかかり、試合時間の短いセブンズに不向きなため、時間を短縮できるドロップキックのみ用いられています。

キックオフはトライを取った方から

15人制ラグビーとは逆で、7人制ラグビーはトライを取った方がキックして始めます。ボールをキープしている方が有利になるため、キックオフでどちらがボールを取るかが重要です。

シンビン(一時退場)は2分間

シンビンとは一時退場のことで、イエローカードが出ると2分間の退場になります。ひどい危険行為をすればレッドカードになり一発退場処分になります。

7人制ラグビーでブレイクダウンは少ない

ブレイクダウンとは、タックルが起きたときボールに選手が集まって奪い合うことをいいます。

7人制ラグビーだと人数が少ないのでブレイクダウンに加わることができる人数が少なく、ボールが奪われる可能性は15人制ラグビーよりも高いためブレイクダウンが起こることはとても少ないです。

7人制と15人制の違いを表で比較

15人制 ルール 7人制
長さ100m、幅70m フィールドの大きさ 15人制と同じ
  • フォワード8人
  • バックス7人
ポジションの割り振り
  • フォワード3人
  • バックス4人
8人 スクラムの人数 3人
40分ハーフ 試合時間 7分ハーフ(決勝戦のみ10分ハーフの場合もある)
15分 ハーフタイム 2分
8人 交代人数 5人
10分 シンビン 2分

フィールドの大きさが同じで試合時間や人数が大幅に減ることで、同じラグビーでも見どころが変わってきます。

7人制ラグビーの魅力とは

選手の数と試合時間が少なくて、フィールドは15人制と同じ大きさという点から、7人制ラグビーならではの様々な魅力が出てきます。また、試合以外の会場の雰囲気や楽しみ方も違ってきます。

7人制ラグビーは、ラグビーを初めて観戦する方から15人制のルールを把握している方まで、気軽に観戦することができるという魅力も持ち合わせています。

このような7人制ラグビーの魅力について説明します。

15人制よりも試合が見やすい

15人制と比べ選手の数が大幅に減るのに対してフィールドの大きさは変わらないので、スペースが広がり見やすくなります。また、ボールもどこにあるか把握しやすいです。

15人制だと、ブレイクダウンのときに選手が一斉にボールを奪い合うため、観客から見たらボールの行方がわからないですが、7人制はブレイクダウンが少ないのでそのようなこともなく、今フィールドで何が起きているのか把握しながら試合観戦を楽しむことができます。

スピード感と個人技が魅力

通常フォワードはスクラムで相手に押し勝ってボールを取るために、大柄でパワーのある選手が起用されるのですが、7人制は人数が少なく、パワー勝負以外の役割も担う必要があるため、フォワードの選手にも速さと運動量が求められます。

また、試合時間が短いことから、あまり点数が入らないのではないかと思われがちですが、選手間のスペースが15人制と比べて広いため、相手選手を抜いて独走トライをすることがよく見られます。

そのため、高速で点を取り合う展開になることが多いです。

密着プレーよりもパスやランなどが多く、ボールがよく動くので、パワーよりもスピードが重視されます。各選手の足の速さやステップなど、個人技に注目してみるとより楽しめるでしょう。

コスプレなど派手な格好で応援する

セブンズ誕生は、あるスコットランドのチームが財政難を脱出するために主催した「セブンズラグビー大会」がきっかけです。

短い時間で多くのチームのプレーが見られたら観客も観に来るのではないか、と考えたとのことです。

お酒を飲んだり踊ったりと楽しみながら観戦することがセブンズの観戦スタイルで、セブンズでもお馴染みになっているのが「コスプレ」です。

アニメのキャラクターなど色々なコスプレをして参戦する観客も多く、「コスプレコンテスト」も行われるほどです。

ラグビーは熱狂的で真剣に観戦するというイメージがある方もいるかもしれませんが、セブンズは試合はもちろん、会場の雰囲気も楽しみながら観戦することができます。

7人制ラグビーのルールを理解して楽しもう

7人制ラグビーは15人制と同じラグビーですが、試合の見どころや楽しみ方、会場の雰囲気が異なり、熱狂的に応援するというよりも選手のプレーを楽しみながら観戦するという要素が強いので、初めて観戦する方におすすめです。

ルールを知ることで選手1人1人のプレーの凄さをより理解できるようになり、ラグビー観戦がますます楽しくなります。

また、試合時間が短いため一日に何試合も観戦することができるのも7人制ラグビーの魅力の1つでしょう。

試合時間と人数が少ないので試合展開は速く、素早いパス回しから高速ランまでスピード感のあるラグビーは一見の価値ありなので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

こちらの記事でも、ラグビーの15人制/7人制の違いに触れています。ラグビーのポジション・役割や必要なスキルを知りたい方は参考にしてみてください。

ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

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