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電子ピアノをマンションで使用する際のマナーと防音対策を徹底解説!

電子ピアノをマンションで使用する際の防音対策を詳しく解説します。電子ピアノはアコースティックピアノより防音面の制限が少ないため、練習用楽器として人気を集めています。使用する際には周囲へのマナーが大事ですので、記事をぜひ参考にしてくださいね。
電子ピアノをマンションで使用する際のマナーと防音対策を徹底解説!

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マンションなどの集合住宅に住んでいる方は、騒音への配慮から、アコースティックピアノより電子ピアノを選ぶ方が多いと思います。しかし、電子ピアノだと音量調節が可能で、ヘッドホンも使えるからといってむやみに使用していいわけではありません。

物件によっては楽器不可のところや、時間制限が設けられているところも少なくありません。

そこで今回はマンションでの電子ピアノ使用時のマナーや置くときの注意点などを徹底解説していきます。

マンションで電子ピアノを使用する際の注意点

マンションで電子ピアノを使用する際の注意点

楽器の演奏音も時には周囲の迷惑となります。演奏の際には、時間帯によって音量を調節したり、ヘッドホンを使用したりするなど、周囲への配慮が大切です。

電子ピアノでは、ヘッドホン使用時や、小さな音量での演奏の際には、コトコトと鍵盤の動く音(打鍵音)が聞こえることがあります。

特にマンションなどの集合住宅では、建物の構造体を通して、上下階や左右のお部屋へ伝わる振動(固体伝播音)の配慮が必要になります。

伝播の程度については建物の構造によっても異なるため、一概に判断はできませんが、市販の防振防音マットなどを楽器の下に敷くなどして、楽器の振動を建物の構造体に伝えないようにすることが有効といわれています。

具体的にどのような騒音問題に対応していけばいいかみていきましょう。

ペダルを踏む音

ペダルを踏む音が騒音のもととなる可能性があります。たとえヘッドフォンを装着していてもペダル音は消すことはできません。

壁が薄い場合は小さい音でも繰り返されると騒音トラブルのもとになってしまう場合があります。

また、ペダルを踏むと踏んだときの響きが下の階に行くこともあるそうで、私がアパートに住んでいたときは、「カタカタと打鍵音ではないリズムが聞こえた」と言われたこともありました。

マンションであれば、ある程度は大丈夫だとは思いますが、弾く側はつい本気になってしまうと気づかないものですので、念のためマットを敷くなどして対策をしたほうがいいと思います。

鍵盤を弾く音(打鍵音)

鍵盤をはじく音、打鍵音でも騒音になってしまう場合があります。

電子ピアノの演奏ともなれば数百数千回は打鍵音が響くことになります。小さい音でも何回も続くことでかなりの迷惑になってしまう可能性があるので、こちらも大丈夫だろうと自己判断をするのではなく、客観的にみてみましょう。

ヘッドフォンをしているからといって鍵盤の音を防ぐことはできません。音を小さくしているからこそ、余計に音を出そうと力が入り、打鍵音が強くなってしまう場合もあります。

電子ピアノはほとんどが壁掛けのアップライトのような形になっていることから、壁にピッタリくっつけておく方が多いですが、壁から離すことで、壁に伝わっていく振動や打鍵音などを軽減できます。

弾く時間を守ることはもちろんですが、このようにちょっとした気遣いで解決することもあります。弾けないことに悩むのではなくて、まずはできる限りの対策をしてみましょう。

鍵盤から伝わる振動

忘れてはならないのが振動です。物件の作りによっては振動が伝わりやすいものもあります。

鍵盤を叩くたびに細かい振動が伝わると、迷惑行為になってしまいます。振動音は厄介で、自分ではなかなか気づかない音の一つです。

最近のマンションは子供が走ってもそんなに音がしなかったり、振動については 建物自体が改善されているようですが、こちらも念のため、楽器可のマンションの場合でも電子ピアノの下にはマットを敷くなどして、対策をしていきましょう。

ピアノを置く場所も窓側にしたり、自分の部屋側にするなど、隣家に接さないように置けるとさらに効果的です。

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置くときの注意点と防音対策方法

置くときの注意点と防音対策方法

グランドピアノなどと比べれば大した大きさではない電子ピアノですが、大きさや形状によっては非常に搬入が難しい場合があります。

ここからは、搬入時の注意や防音対策方法をご紹介していきます。

こちらの記事でも、おすすめの電子ピアノの置き場所をまとめています。合わせてチェックしてみてください。

搬入時に注意

物件によって「ドアが狭い」「リビングへの入り口が狭い」など特徴がありますので注意しておきましょう。

楽器店で購入した場合は、搬入から組み立てまで行ってくれるので安心ですが、ネットで購入した場合、自分で組み立てをしないといけなかったりします。

電子ピアノは、さまざまな機能が搭載されている精密機械でもあるので、少しの衝撃でも影響してしまう場合があります。

取り敢えずここに置こうなどと組み立てて後で移動をしたり、頻繁に移動を繰り返すと楽器自体の寿命にも影響しますので、届く前に必ず置く場所を決めておきましょう。

また、こちらの記事では電子ピアノの寿命と長持ちさせる方法を徹底解説しています。ぜひご覧ください。

床を傷つけないように注意

電子ピアノはかなりの重さになります。床がへこんだり傷ついたりしないように対策をする必要があります。

冷蔵庫やテレビなどの対象のへこみや傷は、最低限の生活を送るための消耗として判断されます。しかし賃貸の場合、趣味嗜好の楽器類でできた傷は、退去時に修繕費用を請求されてしまう可能性もあります。

ですので、賃貸の方は特に傷に気をつけるためにもマットを敷くことをおすすめします。

簡易的な防音対策

本格的な防音対策となると、コストと時間がかなりかかりますので、まずは簡易的な防音対策として、市販の防音対策用品を使うことでできる、防音対策をご紹介していきます。

  • 楽器を設置するスペースに厚めのカーペットや絨毯などを敷く
  • 集合住宅では周囲のお宅と隣接する壁側への設置を避ける
  • リビングなど、階下に住んでいる方の在室時間帯が長い部屋の真上へは設置しない

楽器可のマンションでも、マンションに住んでいる人みんなが楽器を使用するというわけではありません。ですので、基本的な防音防振対策は、楽器を使うマナーとして、しっかり行っておきましょう。

部屋数がある場合は、隣り合っている部屋にピアノを置かないというだけでも大きな効果があります。気持ちよく練習するためにも多く場所を工夫してみましょう。

階下への対策

ピアノの場合、特に音が響きやすいのが階下です。ピアノは指で鍵盤を叩き弾く事により音を出す打弦楽器であり、鍵盤を叩いた打音が必ず床に伝わってしまう構造になっているためです。

階下に対しては、床の防音が重要となりますので、衝撃や振動を和らげる素材を床に敷いて防音対策を図っていきましょう。

具体的には、振動対策マットや防音タイルカーペット、遮音材のカーペットなどを敷くことなどが挙げられます。こういった素材はホームセンターなどで比較的リーズナブルな値段で売られており、入手も簡単です。

さらに、1枚ではなく複数の素材を重ねて敷くことで空気の層が厚くなり、音が響きにくくなります。

振動対策マットは固いものが多いため、順番としては振動マットの上にタイルカーペットを敷くとより快適です。

それでもピアノを弾き始めた直後は、階下の住人に会った際にピアノの音がうるさくないかどうか確認しておくのがマナーです。

加えて、音が万一漏れていても比較的気にならない夕方までの時間帯に弾くように配慮することでトラブルが起こりにくくなります。

壁の対策

ピアノの音は床と壁に向かいます。床に加えて、壁への遮音や吸音対策をすることがピアノの防音対策を行ううえで大事なポイントです。

まず、ピアノは壁にくっつけないように設置し、さらに隣の部屋への対策として、防音壁や吸音パネルなどを用意しましょう。

防音壁とは、鉄材の遮音シートをグラスウールで挟む構造になっており、音を防ぐ効果が高いものです。

ワンタッチで設置できる防音壁も市販されており、設置したい壁の高さや幅を測るだけで自分の手で防音対策が行えます。1枚の板になっているので比較的設置がしやすいほか、既存の壁を傷つける心配もありません。

ただし鉄材を使用しているため重たいので、足の上に落としてしまわないように設置の際には注意して作業を進める必要があります。

できるだけ、大人2人以上で行うのが理想的です。重さのある家具の後ろに立てかけたり、突っ張り棒などで壁に固定したりして設置を行いましょう。

万が一地震などの際にも落ちてこないように、壁に固定する際には専用の接続部品を使ってしっかりと設置することが大事です。

一方、吸音パネルは音を吸うことは可能ですが、遮音効果はありません。ピアノのように音が響きやすい楽器の場合は、吸音パネルではなく遮音効果の高い防音壁を設置するほうがおすすめです。

さらに簡単な壁の防音対策としては、楽器を演奏する部屋に本棚やタンスを設置し、隣との間にもう一層の壁を作ることで、簡易的な防音対策になります。

中身の入った本棚やタンスを置くことで音を吸収、遮断する効果があるので、防音効果が期待できます。

窓の対策

窓は壁より薄く、音が漏れやすい場所ですので、近隣とのトラブルを防止するためには窓の対策も行っておく必要があります。

窓の対策としては、2重サッシや防音壁のはめ込み、防音カーテンなどが比較的簡単に行える方法です。

高い防音効果を期待できるのは、今ある窓を二重サッシにする方法です。空気層ができるので防音効果が高く、さらに家の断熱効果も生まれます。

工事自体もその日のうちに行え、工事時間も短く済むのもメリットです。

窓に効果的な防音対策を行いたい場合、この二重サッシにする方法はメリットが多いのでおすすめです。

次に効果を期待できるのが防音壁のはめ込みです。吸音や遮音効果のある板をはめ込むことで防音になります。

しかし、きちんと窓のサイズに合ったものでないと効果が十分に発揮されない上に、窓を板で覆う形になるので、光が入らなくなり室内が暗くなり閉塞感も出てしまいますのであまりおすすめはしません。

もう一つの方法として、防音カーテンに変えるという方法ですが、ピアノの場合はカーテンだけで音を防ぐのは難しいと言えるでしょう。

加えて、防音カーテンは効果が高いものは重たく厚い素材になっていることが多く、部屋に圧迫感や閉塞感が出てしまうこともあります。

そのため窓の防音対策としては、まず二重サッシを検討し、そのうえで補助的に防音カーテンに変えるのが良いでしょう。

電子ピアノを弾くためのエチケット

楽器を使うということで、最低限のエチケットというものを知っておくのもいいと思います。

防音防振対策とこちらのエチケットを守ることで、騒音トラブルなどを避けられると思います。ぜひ参考にしてみてください。

  • 電子ピアノを弾くときは、窓やドアを閉める
  • 朝の早い時間や夜遅い時間にはなるべく弾かないようにする
  • ご近所には普段から声をかけたりしてお付き合いすることで、高齢者の方や受験生の有無などを知っておき、配慮する

何かあったときのために、近隣トラブルを避けるためにも、引っ越した際に隣家へのご挨拶をするかと思いますが、会った際にも楽器を使っているとのお話をしたりすることで、トラブルを回避できる可能性もあります。

既に住んでいるところに電子ピアノを置くという場合は、もし話しやすい顔見知りの方でしたら特に報告をしておいた方が安心かもしれません。

また、本格的な防音対策をされる場合は、お部屋のリフォームが必要となります。

マンションによってさまざまですが、時間内だったらピアノなどの楽器演奏は問題ないなどのルールがある場合は、最低限のエチケットとして、上記の対策をとるようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?今回はマンションで電子ピアノを使用する際のマナーなどを中心に解説していきました。

騒音トラブル対策は大変だと思いますが、快適にピアノを練習するために欠かせないマナーです。

騒音問題は管理会社が間に入ってくれたりするものでもなく、自分たちの問題になりますので、しっかり対策をして、音楽を楽しめる環境づくりを徹底し、楽しくのびのびとピアノを弾ける環境にしていきましょう。

伊藤しおり /
ビギナーズ編集部 ライター

趣味はピアノを演奏することと、野球観戦。 現在は自宅でピアノ講師をしながら、演奏活動をして音楽を楽しんでいます。野球も小さい頃から好きなので、音楽もスポーツもどちらの楽しさもお伝えできたらいいなぁと思います!

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