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サマソニに出演したバンドの使用楽器・機材まとめ【2018年】

夏ロックフェスもすっかりと定着し、今や日本の夏には欠かせない一大イベントとなりつつあります。
サマーソニック、通称サマソニも、日本を代表する夏フェスのひとつです。
毎年多くの人気アーティストが出演し、東京と大阪の2会場を中心に開催されています。2018年のサマソニは、8月18~19日の2日間にわたって開催されました。
出演者のラインナップはもちろんのこと、出演バンドの使用機材が気になっているという方も多いようです。
本記事では、サマーソニック2018の出演バンドの中からいくつかピックアップして使用機材をご紹介したいと思います。
人気バンドのプレイヤーたちが一体どのような機材を愛用しているのか、さっそくチェックしていきましょう!
目次
夏フェス常連!back numberの使用楽器・機材
▲back number「大不正解」(映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』主題歌)サマーソニック2018に出演する国内バンドの中でも、目玉キャストとして東京・大阪会場の両方に出演したback number。
2017~2018年は映画などのタイアップ曲も多く、誰もが耳にしたことのあるヒット曲を連発しました。
以前から夏フェスの常連バンドでしたが、2018年は目玉級の扱いで出演するようになったのです。
名実ともに日本を代表するバンドとなった、back numberの使用機材をチェックしていきましょう。
清水依与吏の使用楽器・機材
まずはback numberのフロントマン、ギター&ボーカルを担当する清水依与吏の使用機材から見ていきます。
彼は楽曲によって様々なギターを使用しています。近年、特に登場する機会が増えているのが、ヴィンテージスタイルのフェンダー・テレキャスターです。
テレキャスターだけでも複数本の使用が確認できますが、その中でもメインギターに近い位置付けとなるのが「50‘sスタイルのブロンドカラー・メイプルネックのモデル」です。
おそらく50年代前半モデルのレプリカと思われます。
テレキャスターは、やや線が細くもエッジの効いた明るいサウンドキャラクターが特徴のギターです。
50‘sスタイルのテレキャスターも同様であり、基本的に歯切れが良くて明るいサウンドですが、アタック感はややマイルド。音作り次第では、太めのサウンドにも対応できる特性があります。
back numberの楽曲においては、比較的ヴィンテージスタイルのテレキャスターらしい太いリードサウンドが聴かれます。
時には、まるでレスポールのような太いサウンドも彼のテレキャスターからアウトプットされているのです。
この他、70‘sスタイルのテレキャスターや、エピフォン・カジノなどのフルアコースティックギターも度々使用している様子。
バラード調の楽曲も多いため、どちらかというと落ち着いた音色のギターがお好みのようです。
小島和也の使用楽器・機材
back numberのボトムをどっしりと支えるベースの小島和也。
彼の場合、一貫してフェンダー・ジャズベースを愛用しています。
特に登場する機会が多いサンバーストカラー・ローズ指板のジャズベースは、80年代のフェンダー・ジャパンのものです。
近年は80年代頃の国産ギターやベースが「ジャパンヴィンテージ」と呼ばれて再評価されていますが、まさにその時代のど真ん中のモデルとなっています。
ジャズベースらしいバランスが取れたサウンドの他、楽曲によってはミドルに寄せた太めの音も多用している印象です。
また、曲によってレギュラーチューニングと半音下げチューニングのベースを使い分けています。
基本的にはメインベースであるフェンダー・ジャパンと同じものですが、ネック側のピックアップをダンカン製のものに交換しているようです。
栗原寿の使用楽器・機材
ラストは、バンドの土台を堅実なプレイで支えるドラムの栗原寿です。
キャリアの初期は主にヤマハのドラムセットを使用していましたが、現在ではラディックとなっています。
比較的シンプルなセット構成がお好みのようで、時期によっては1タム仕様になっていることもありました。
細かいシンバル類も時期によって変更していますが、その構成自体はとてもシンプルです。まさにドラム初心者のお手本のようなセット構成といえるでしょう。
世界的人気!ONE OK ROCKの使用楽器・機材
▲ONE OK ROCK 「We are」ワンオクの愛称で親しまれるONE OK ROCKも、キャリアを重ねる毎に着実にステップアップを重ね、今や世界で活躍するロックバンドのひとつとなっています。
そんなONE OK ROCKですが、サマーソニック2018では大阪会場に登場しました。
同バンドのサウンドを支えるギター&ベースをチェックしていきましょう。
Toruの使用ギター・機材
ヘヴィなプレイで楽曲を彩るギタリスト、Toru。彼のメインギターはポール・リード・スミスのマッカーティです。
おそらく、同メーカー好きの方であれば、真っ先に思い浮かべるモデルのひとつでしょう。
今やフェンダーのストラトキャスターやギブソンのレスポールと並んで、エレキギターの定番モデルとなっています。
ピックアップの構成はシンプルな2ハムバッカー。以前はレスポールを愛用していたこともあり、どちらかというと、ハムバッカーの骨太で甘いサウンドが好みのようです。
Ryotaの使用ベース・機材
テクニカルかつ近代的なプレイでONE OK ROCKを支えるベースのRyota。
いくつかのベースを使用していますが、特に印象的なのがワーウィック・ストリーマーの5弦モデルです。
ONE OK ROCKのヘヴィなサウンドには5弦ベースが欠かせません。現在のメンバー編成となった時期にあたる2009年頃から使用されています。
同時に、4弦ベースではSagoのオリジナルモデルもメイン的なポジションで使用。
あまり耳馴染みのないブランドかもしれませんが、国内のギター・ベース工房として、プロアーティストの間でも高く評価されています。
いずれのベースもポジションマークにLEDが埋め込まれており、それが大きなアクセントとなっていますね。
個性派ロックバンド!凜として時雨の使用楽器・機材
▲凛として時雨「Enigmatic Feeling」今やフェスの常連バンドとなったのが、凛として時雨です。
日本を代表する個性派ロックバンドであり、人気アニメとのタイアップもあって、世界中にファンがいるモンスターバンドへと成長しました。
このバンドの個性を決定づけているのは、やはりフロントマンであるTKの圧倒的なギターテクニックと多彩なサウンドメイク。
サマーソニック2018の豪華な出演キャストの中でも要注目のギタリストです。
TKの使用ギター
彼はキャリアのほとんどにおいて、一貫してテレキャスターを愛用しています。メーカーはシェクターです。
元々は海外ブランドであるシェクターですが、現在では国内のESPによって製造されています。
TKが愛用しているのはシェクターブランドのオリジナルモデル。ホワイトのボディに鼈甲柄ピックガード、そしてローズ指板といった仕様です。
一見、スタンダードなテレキャスターのように思えるかもしれませんが、細かくチェックしていくと、TKのこだわりがたっぷり詰め込まれています。
外観上のポイントとして、ボディバックに入れられた大ぶりなコンターが特徴的です。
通常、テレキャスターにコンターはありませんが、TKはプレイアビリティを重視してこの仕様を選んだものだと思われます。
ギターサウンドの要となるピックアップは、フロントにシェクターブランドの代名詞的な存在でもあるモンスタートーンを、リアにはセイモアダンカンのSTL-1を搭載しています。
それぞれパワフルで、エフェクター乗りのいいピックアップです。
多用しているのはフロント側のモンスタートーンですが、これは今現在入手困難なピックアップのひとつ。市場での流通数も少なく、シェクターにオーダーするのが基本です。
多彩なサウンドメイクを行うTKならではのピックアップ構成といえるでしょう。
また、ブリッジは6ウェイのフラットサドルを採用。より正確なオクターブピッチ調整が可能となっており、ロングサスティーンにも一役買っています。
TKの使用アンプ
上述のテレキャスターと並び、TKを象徴する機材となっているのがフェンダーのツインリバーブ。
スタジオやライブハウスの据え置きアンプとしても定番のモデルなので、使用したことがある方も多いはずです。
非常に素直でクリーンなサウンドを特徴としており、音抜けもいいことから、様々な音楽ジャンルにマッチします。
TKといえば、エフェクター中心のサウンドメイクをするイメージが定着しています。
事実、多くのエフェクターを効果的に使用していますが、テレキャスターとツインリバーブによる根本の音がしっかりしているからこそ、エフェクターの特性が引き出せているのです。
とりわけ彼が得意とするクリーントーンでの高速アルペジオやアタック感の強いカッティングは、このアンプだからこそ得られるサウンドといえます。
まさに、TKサウンドを構成する上で、シェクターのテレキャスターとツインリバーブは欠かせません。
機材チェックも夏フェスの楽しみの1つ

今年のサマーソニック2018参加アーティストのほんの一部でしたが、使用機材をチェックしてみました。
様々なアーティストのステージを楽しむことのできる夏フェスは、憧れのアーティストの機材を見ることができる数少ない機会です。
これからフェスに参加する予定の方は、演奏と同時に機材チェックも楽しんでみてはいかがでしょうか。

ポメラニアン高橋 /
ビギナーズ編集部 ライター
ラーメンとロックをこよなく愛する洋犬ライター