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プロがおすすめするベースアンプ5選|用途別の選び方も紹介
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エレキベースとは文字通り、電気を利用して音を作り、出力するものです。そのため、エレキベース本体と同様にベースアンプは非常に重要な役割を担います。
自分で購入するベースアンプは自宅練習や、スタジオでのリハーサルにしか使用せず、ライブでは会場のものを使用することが多いためにあまり重要視されないことが多くあります。
しかし、長い時間ベースを演奏するのは自宅やスタジオです。ここでクオリティの高いベースアンプを使うことは非常に意義があることではないかと思います。
本記事では長い間使うからこそこだわりたいベースアンプの選び方やおすすめの製品を紹介します。
目次
ベースアンプの選び方
Ampeg、Gallien-Krueger、EBS、EDENなど、ベースアンプの定番と呼ばれるブランドは数多くあります。モデル別に考えるとそれこそ星の数ほどの種類がある中から、自分に適したものを選ぶことは簡単ではありません。
選び方としては、大きく4つの基準を持つのがおすすめです。1つ目はW数、これは音量と言い換えても大きく間違いではありません。2つ目はヘッドホン端子があるかどうかなどの機能面、3つ目は出したい音の方向性、4つ目は言うまでもありませんが、価格帯です。
必要なワット数(音量感)に応じて選ぶ
W数とは駆動のために必要な電力を指します。ベースアンプについて考える上では大まかにこれは音量を示すためのものだと考えて問題ありません。
自宅練習であれば30W程度もあれば十分ですが、もしもバンドでのリハーサルや小規模なライブでも使おうと思ったら150W、中規模以上のライブでも使うなら300W程度を基準として選ぶことをおすすめします。
自宅練習には30Wほど、とお伝えしましたがもしも自宅でもある程度のクオリティで練習したいのであれば50W〜100Wほどのものを選ぶのがおすすめです。
このレンジのベースアンプはメーカー側はある程度の音量に耐えられるものを作っているために、音自体のクオリティも高くなります。自宅で練習する時間は非常に長いので、その時間こそ質の高い体験が得られるアンプを選ぶことを個人的にはおすすめしたいです。
また、音の質を考えるときにはスピーカーユニットの口径の大きさもW数と一緒に考えてみてください。
小型のアンプでは6インチ、8インチなどのスピーカーユニットを搭載しているものが多くありますが、音質が重視されるステージ用のベースアンプは10〜15インチのスピーカーユニットが使われることがほとんどです。
もしも同じ条件でスピーカーユニットのサイズだけが違うような場合があれば、その際は少なくとも10インチ以上のサイズのものを選ぶのがおすすめです。
ヘッドホン端子などの機能から選ぶ
自宅での練習を想定したベースアンプの多くは、ヘッドホン端子、外部入力端子を搭載し、ものによってはオーディオインターフェースとして使うためのUSB出力を搭載するものもあります。
外部の音楽再生機器と自分のベースの音を一緒に聴けると、練習の効率は非常に良くなりますね。また、住宅環境の関係で常に音は出せずヘッドホンでモニターしなければならない方も少なくないと思います。
そうしたことを考えると、特に近くの住人や家族に配慮する必要がある方にとってはこれらは製品を選ぶ際に重要な基準になるでしょう。
また、アンプによってはコンプレッサーやオーバードライブといったエフェクターが搭載されていたり、詳細な音作りができるイコライザーを搭載したりしていることがあります。
音作りの幅には大きな違いが出るので、この点についても見逃さずにチェックしたいですね。
出したい音の方向性に合わせて選ぶ
ベースアンプのブランドやモデルによってサウンドの傾向は異なります。
例えば、昔のソウルミュージックの中にあるベースの音を求める方であればハイファイなモダンベースアンプは合いませんし、バキバキとスラップしたい方であれば高音域の伸びが良いベースアンプが合うでしょう。
基本的には小型だろうと大型だろうと、ブランドが同じであればサウンドの方向性も同じです。憧れのアーティストが使っているベースアンプブランドを真似るのも、正しい選び方の1つであることは間違いありません。
価格帯から選ぶ
ベースアンプは安価なものでは数千円から販売されています。予算は絶対的にあるものなので、それに応じて選ぶべきではありますがもしも質の高さを重視するのであれば新品の販売価格が3万円〜5万円程度のものは候補に入れるべきでしょう。
この価格帯であればある程度質は安定しており、自宅でも上質なサウンドでベースを楽しめます。
おすすめのベースアンプ5選
ここまでにお話しした、4つの基準(音量、機能、音の方向性、価格帯)を考慮して多くのベーシストにおすすめできるベースアンプを紹介します。
Ampeg / BA-110
Ampegは大型ベースアンプが市場に登場した当初から多くのベーシストに信頼されている名門ブランドです。
BA-110は中でも個人練習に最適なプラクティスアンプとして開発されたモデルです。40Wと家庭用には十分すぎる出力、10インチのカスタムスピーカーを搭載します。
外部の音源を取り込むためのAUX入力、そしてヘッドホン端子を備えており、家庭内での練習に最適です。また、3バンドのイコライザーの他に独自のオーバードライブも備えるため、幅広い音作りに対応します。
たっぷりのローエンド、豊かなミドル、鋭いプレゼンスを持ち、昔から親しまれてきたサウンドを十分に楽しめます。
Ampegを愛用するアーティストとしてはトニー・レヴィン、スタンリー・クラーク、ロバート・トゥルージロなど、多くのジャンルの一流が挙げられます。
名門中の名門の定番モデルですから、間違いのないチョイスです。価格は31680円(税込)ほど。
Phil Jones Bass / Micro7
Phil Jones Bassは近年特に高い人気が出ている新興のベースブランドです。こちらのベースアンプの特徴はワイドレンジでフラット、そしてローノイズです。後発だからこそ、考え抜かれた製品を多く開発しています。
中でも今回おすすめしたいMicro7というモデルは近年新しく開発された練習用のアンプです。Session77というステージ用のアンプによって培った技術をつぎ込んで製作されました。
自宅での練習をメインの用途としてデザインされており、音程の聴きやすさ、ニュアンスの忠実さ、小さな音量でも聴きやすいキャラクターを重視しています。
外部入力のためのAUX端子、ヘッドホン端子、ラインアウト端子を搭載します。自宅での練習の他に、レコーディングの際にも活用できる機能です。
出力は38W、スピーカーユニットは低音用の7インチウーファーと高音用の3インチツィーターの2つを搭載します。低価格帯のベースアンプにおいて、このように2つのスピーカーユニットを搭載するモデルは多くありません。
同ブランドを愛用しているアーティストはボビー・ヴェガ、ピノ・パラディーノ、ネイザン・イーストなど超一流ばかり。
価格は32780円(税込)ほどです。
Markbass / MICROMARK 801
Markbassはアドリアン・フェロー、マーカス・ミラー、リチャード・ボナといった一流アーティストに愛されるイタリアのベースブランドです。
非常に軽量である点、音楽的で心地よいサウンドが同ブランドの特徴。MICROMARK 801はおおよそ26cm四方の超小型のアンプですが、50Wもの出力と8インチスピーカーを搭載します。
外部入力を受け付けるためのAUX端子、ヘッドホン端子、ラインアウト、スピーカーON/OFFスイッチなどを備えます。家庭用のアンプとしては十分すぎる内容を持ちます。また、レコーディングの場面でも心強いのではないでしょうか。
定価は88000円(税込)ですが、実勢価格は35648円(税込)ほどです。
Fender / Rumble 40
Fenderは言わずと知れたエレキベース、エレキギターの定番ブランドですが、同時にギターアンプやベースアンプのブランドでもあります。本モデルは小規模なライブや自宅での練習に最適で、40Wの出力と10インチのスピーカーユニットを備えます。
Wifiによって接続し、サウンドをエディットできるのは大きな特徴です。これによって、多くの種類のベースアンプやエフェクターを本モデル1台で出力できます。
外部入力を受け付けるAUX端子、ヘッドホン端子の他にエフェクターをアサインするためのセンドリターン端子、豊富なラインアウト端子を搭載します。練習、レコーディング、ライブなど様々な場面で活用できるオールマイティなモデルだと言えます。
価格は39600円(税込)が定価ですが、楽天市場などで25300円(税込)ほどから購入が可能です。
EDEN / EC10
EDENはバニー・ブルネル、ロッコ・プレスティア、アレックス・エヴァンズといった世界中の一流ベーシストが愛用するベースアンプブランドです。
EC10は50Wの出力と10インチスピーカーを備えたコンボアンプです。外部音源を入力するためのAUX端子、ヘッドホン端子、エフェクターをアサインするためのセンドリターン端子、チューナー端子などを備えています。
サウンドはクリアかつタイトで、ロックやファンク、ポップスなど幅広いジャンルで愛されています。独特のミドルレンジの強さは特徴的で、この点は好みが別れる点かも知れません。
22000円(税込)ほどで購入が可能です。
ギターアンプはベースでも使える?
ギターもベースも演奏する人にとっては、どちらでも使えるアンプがあればそうしてしまいたいのは当然の気持ちだと思います。また、もともとギタリストでベースも購入した方も同じ気持ちですよね。結論から言うと、使えなくはないとは思いますが推奨はしません。
ベースは音域が低いために、大きなギターアンプで遠慮せずに大きい音を出してしまうとスピーカーユニットを壊してしまうことがあります。
しかし、小型アンプであればよほどでなければ壊してしまうことはないでしょう。ギターの信号も、ベースの信号も基本的には同じなので動作しない、といった心配も必要ありません
ギターアンプとベースアンプで決定的に違うのは、出力できる音域と、歪むかどうかです。
ギターはベースよりも音域が高いために、本来不要な低音域については出力しないようにデザインされています。また、ギターは歪ませた音も必要なので設定によっては歪むように作られているアンプがほとんどです。
低音が出ない、歪んでしまう、これらの要素は当然ながらベースアンプにとっては排除するべきネガティブな特徴です。そのため、特別な意図がなければギターアンプを使ってベースを鳴らすことはあまりおすすめはできません。
まとめ
本記事ではベースアンプの選び方とおすすめのモデルを紹介いたしました。紹介したモデルはどれも実際に試してクオリティの高さを実感したものばかりなので、自信を持っておすすめします。
また、自宅でもスタジオでも一つ上のクオリティのサウンドで練習することは大きく役に立つと思います。本記事を参考にして、自分にぴったりのベースアンプを手に入れてください。
今回はコンボアンプでおすすめを紹介しましたが、こちらの記事ではおすすめのベース用ヘッドアンプを紹介しています。
ベースアンプが選べたら、次はベースアンプの使い方をマスターしましょう。こちらの記事では、ベースアンプの使い方や音作りをマスターするのに必要な知識を解説しています。こちらの記事もぜひ参考にしていてくださいね。
嵯峨駿介 /
ビギナーズ編集部 ライター
23歳でベース専門店Geek IN Boxを立ち上げ。海外ブランドとの取引経験が豊富でアメリカ、ヨーロッパ、中国などの主要ギターショウに参加。ベースマガジンなどの専門誌や、ウェブメディアなどへの寄稿多数。※本記事の内容は嵯峨駿介個人の意見、知識を基に執筆しております。所属するベーシック株式会社及びGeek IN Boxの総意を代表するものではありません。