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フルートにはたくさんの種類がある?定番からレアなフルートまで

フルートにはたくさんの種類がある?定番からレアなフルートまで

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明るく軽やかな音色で人気のフルートは、年齢を問わずに楽しめる管楽器の代表とも言えます。フルートと聞いて思い浮かべるのは、あの銀色の横笛ですが、実はたくさんの種類があります。大きさや材質の違いで、出る音も違ってくるフルートの種類について、詳しく見てみましょう。

フルートの種類がわかるアンサンブルを聴こう

こちらを演奏している「LYNX」は2001年にメジャーデビューした、日本のプロフルートアンサンブルです。ピッコロ/フルート/アルトフルート/バスフルートで構成され、クラシックからポップスまで多彩な演奏で人気を集めています。

フルートの種類:サイズ篇

※下から:ピッコロ/コンサートフルート/アルトフルート/バスフルート

管楽器の特徴として、サイズにより音の高低が変わることがあげられます。例えば、コンパクトなソプラノサックスは高い音域で、大きなバリトンは低い音が鳴りますね。フルートも同様に、サイズが変われば音域も変わります。世界のフルートアンサンブルでは、珍しいバスフルートも大事なポジションになっています。

ピッコロ

ピッコロはイタリア語の「小さい」(piccolo)が名称の由来です。小鳥さえずりのような甲高い音が特徴です。ピッコロの管調は「C管」で、コンサートフルートの1オクターブ高い音となります。 吹奏楽やオーケストラでは、フルート奏者が持ち替えて兼任することが多い楽器です。ピッコロが使われる代表的な曲には、スーザ作曲「星条旗よ永遠なれ」、チャイコフスキー作曲「交響曲第4番:第3楽章」などがあります。

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ソプラノフルート

ソプラノフルートは「Es管」の楽器で、フルートよりも「※短3度」高い音が出ます。ソプラノフルートを指定した楽曲が少ないことや、移調が必要なことから現代ではソロ演奏以外で使うことは稀です。
※短3度:この場合、ドの指遣いで3度上のミ♭の音が出ます。

コンサートフルート(フルート)

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最もよく目にするフルートがコンサートフルートとも呼ばれる「C管」のフルートです。一般的にフルートといえばこのコンサートフルートを意味します。音域は3オクターブ(C4~C7)。軽やかで華やかな音色で、クラシックからポップスまであらゆる音楽に欠かせない管楽器の代表格です。

コンサートフルートは、頭部管/胴部管/足部管の3つにわかれ、吹き込み口のある頭部管を挿入する長さを変えることで、チューニングすることができます。 また、足部管にはC足部管/H足部管の2種類があり、標準的なC足部管では最低音がC4となりますが、H足部管はトーンホールが4つあり最低音はB3になります。

19世紀までは木製のフルートが主体でしたが、ピッチが安定せず合奏には不向きでした。1850年代にフルート奏者で楽器職人のテオバルト・ベームが現在のフルートの原型を完成させ、以来現在まで「ベーム式フルート」は形をほとんど変わっていません。

また、洋銀や銀など金属製ではありますが、分類は木管楽器です。奏者の口元の形状によって音を出す「エアリード」を採用しているため、リードを使うクラリネット等と同じ木管楽器の仲間です。

アルトフルート

アルトフルートは「G管」でコンサートフルートよりも「※完全4度」低い音が出ます。落ち着いた少し低めの音色が特徴です。管弦楽をはじめ、ジャズやフュージョン、ポップスにも使われるフルートです。アルトフルートは、長さ約90cmとコンサートフルートより1.5倍長く、重さも約2倍になります。そのため、従来のストレート型の他に、頭管部がU字型になっているタイプもあます。
※完全4度:ドの指遣いではソ、レの指遣いではラ

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バスフルート

バスフルートはフルートと同じ「C管」です。現代音楽やジャズ、フルートアンサンブルで頻繁に使用されます。メーカーにもよりますが、重さ約 あり、演奏中は横に構えるのが難しいため、支えの縦棒を使用する場合があります。また、Fバスフルートという4の字型のバスフルートもありますが、フルートアンサンブルでも使われるケースは稀です。

コントラバス・フルート

コントラバス・フルートは数字の「4」のような形をしており、管調はフルートと同じ「C管」です。その名の通り、アンサンブルではコントラバスのような役割を担っています。 全長約180cm、管の長さ2.7m、重さ約4kgもあり、コンサートフルートの2オクターブ低い音が出ます。他のフルート類に比べ、音は出しやすいものの、美しく響かせるというのは難しい楽器です。「バフバフ」という空気の漏れる音が鳴るのは、構造上やむを得ないものです。

フルートの種類:素材篇

フルートの材質は金属製が多いものですが、本来の材質である木製や手軽に楽しめるプラスチック製もあります。

フルートではポピュラーな銀製

19世紀半ば、ドイツの楽器職人ベームが最初に銀製のフルートを制作発表しました。これにより、木製では合わせにくかったピッチ(音の高さ)が安定し、現在、フルートといえば洋銀・総銀製が主流となりました。

洋銀・総銀製フルートでも、おおよそ3つに分類されます。

  • 初心者用:白銅
  • 中級者用:頭管部=銀製、胴管部=白銅
  • 上級者用:純銀製

特に頭部管は、フルートの基本的な音質を決定づける大切なパーツです。頭部管体内部の形状や唄口のカットにそれぞれ特徴があります。フルート愛好家の中には、胴管部や足管部は手に馴染んだものを使い、頭管部だけを買い変える方もいます。楽器店で、頭管部だけが別売りになっているのも頷けます。

遊び感覚で触れられるプラスチック製フルート

趣味として気軽にフルートを始めたい方や、小さなお子さんには、リーズナブルなプラスチック製でも十分楽しめます。金属製のフルートよりも軽く、キーメカニズムも簡素化されています。構造が簡単な分、ピッチを合わせるのは難しいため、複数本でのアンサンブルには不向きです。

プラスチック製フルートの代表としては「NUVO」のスチューデントフルートがコンサートフルートと同じ音域で演奏できます。NUVOのスチューデントフルートは、小さなお子さんでもフルートを構えられるよう、U字頭部管があります。また、音の出やすい歌口とリッププレートを採用し、フルート初心者にありがちな、息漏れを起こすことなくスムーズに音が出せるようになるのもプラスチック製のメリットです。

カラーが豊富なのがプラスチック製フルートは、見た目もポップで楽くなるアイテムです。ポップスを吹いてみたい方にはお手頃な管楽器といえます。

プロのフルート奏者も好む木製

フルートは元々、木をくり抜いて作られていました。現代では音程が安定する洋銀・総銀製が普及していますが、やはり木製フルートの温かい音を好む方も少なくありません。木製フルートは一般的に音が出しにくいと言われていますが、特にプロの演奏家の間では、あえて扱いの難しい木製を愛用する方も多いようです。

木製フルートはオールハンドメイドで制作されるため、日本国内でも取り扱うメーカーは少なくなっています。大手メーカーYAMAHAが木製フルートを販売しているほか、木製フルート専門の工房ではオーダーメイドでの制作販売をしています。木製フルートは高価であることや、洋銀・総銀製に比べ頻繁にメンテナンスが必要となるため、やはりプロ向けのフルートと考えたほうが良さそうです。

まとめ

フルートというと細く、コンパクトなイメージがありましたが、かなり大きな種類もありました。

フルート選びに悩んでいる方は購入する前のレンタルもおすすめです。

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初心者の方にも優しいYAMAHAやJ.Michelなどを取り扱っているので、気軽にレンタルしてみてください。

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藤加祐子 /
ビギナーズ編集部 ライター

仙台市出身在住。フリーライター・写真家・タティングレース作家。古書店巡りとフルート演奏が趣味。仙台フィルの演奏を聴くのが自分へのご褒美です。

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