更新

ピアノメーカーを選ぶポイント|メーカー別のピアノの特徴を紹介

ピアノメーカーを選ぶポイント|メーカー別のピアノの特徴を紹介

※当記事はアフィリエイト広告を含みます。

一般的なピアノの鍵盤数は88鍵盤、音の出る仕組みの違いによってアコースティックタイプと電子ピアノに分けられます。また、縦型のアップライト型と横に広がる形のグランドピアノ型があります。

このように外観にそれほどの違いはありませんが、メーカーによって音色に違いがあるのです。

ここでは、メーカー別の特徴について詳しく説明します。

メーカー別のピアノの特徴

歴史ある楽器のピアノは世界中で多く生産されています。その中から、日本国内でも手に入れることができるピアノの特徴について解説します。

YAMAHA ヤマハ

国内産2大メーカーのうちの一つであるヤマハのピアノは、比較的タッチが軽く、音色も明るく澄んだ印象があります。

低音域のオープンに広がったイメージの音、高音域の澄んで伸びのある音色がヤマハピアノの特長といえます。

そのため、あらゆるジャンルの演奏に違和感無く使用されており、クラシックからポップス、ジャズなどジャンルを問わず、多くのアーティストに愛用されています。

国内産ならではの日本の環境変化にも比較的強いのがポイントです。価格はアップライト(縦型)の場合、30万円台からと比較的リーズナブルな設定です。

最近では、住宅事情から電子ピアノやハイブリッドピアノに人気が集まっています。

KAWAI カワイ

国内産ピアノのもう一つのブランドであるカワイのピアノは、ヤマハのピアノと比べるとしっかりとした重厚で落ち着いた印象を与えるような音色と、若干重めの鍵盤が大きな特長です。

一見して「鍵盤が重いと弾き辛いのでは」という印象がありますが、ピアノのタッチ度合いが正確に表現でき、耳障りが心地よいという点でカワイのピアノを選ぶ人も多いです。

価格はアコースティックのアップライトで30万円からと、こちらもリーズナブルです。

Roland ローランド

ローランドは電子ピアノ専門のピアノメーカーです。最近の住宅事情などで電子ピアノにする人の多くが選んでいるメーカーです。

ローランドの電子ピアノは、アコースティックでは出せない電子ピアノならではの音色や表現、タッチなどにとても優れています。

音の出る仕組みはアコースティックピアノと根本的に違いますので、アコースティックのピアノと同じ音は出せませんし、同じタッチでの演奏はできません。

あくまでも電子ピアノとして使用されるべき楽器です。

その他海外ブランド

大きなホールや、プロのアーティストがリサイタルなどで使用するものの多くは、海外製のピアノメーカーです。

中でも、STEINWAY&SONS(スタインウェイ)、Bosendorfer(ベーゼンドルファー)、C.BECHSTEIN(ベヒシュタイン)は世界的にも有名な三大ブランドといわれています。

日本国内でも販売されていますが、生産は一つ一つが受注生産されています。

そのこともあり、価格は国内産に比べると桁違いに高額です。安くても国内産の倍程度の額です。

それでも、アコースティックピアノは調律やメンテナンスをきちんとしておくと一生使えますので、ピアニストなどのプロの多くが所有しています。

また、国際的なピアノコンクールなどでは海外製のピアノを指定している場合が多く、音大のピアノ科などでも必ず1台は置いています。

ピアノ・電子ピアノを選ぶときのポイント

ピアノを購入する場合は、最終的には設置状況や価格などを考えて選びますが、ここでは別の観点でどのようなピアノを選ぶべきかのポイントをアドバイスします。

できれば試弾して好きな音色とタッチのものを選ぶ

ピアノの初心者にはピアノの音色を聞き分け、自分の好みを見つけるのは難しいことです。

しかし、ピアノは皆違う音色を持っていますので、末永く付き合っていくのなら自分の耳に合った音色のものを選ぶのがよいでしょう。

できれば、色々なメーカーのピアノを取り扱っている楽器店に出向いて、試弾させてもらってください。

ヤマハやカワイといったメーカー直営店でも、大型店舗であれば他のメーカーのピアノも展示販売している場合があります。

もし、店頭に置いていなくても教室やホールを併設している楽器店なら、特別に試弾させてもらえる場合もあります。

一度に見て回れない場合は、手間が掛かりますがメーカーごとに店を回って試弾させてもらいましょう。

試弾させてもらったら、音色だけではなくタッチの具合や外観なども確認するとよいでしょう。

練習の時間帯によってはサイレントピアノを選ぶ

ピアノを購入する際はピアノの外観や価格だけではなく、練習することも考えて選ぶ必要があります。

練習時間に夜間帯が多いようなら、アコースティックピアノよりも電子ピアノやサイレントピアノの方がよいかもしれません。

電子ピアノもサイレントピアノも音量調節ができ、ヘッドホンを使って練習できるタイプのピアノです。

ただし、マンションなどの集合住宅の場合、ヘッドホンを使っても鍵盤を叩く音が下の階に響く場合があります。

そのことを考えて、ピアノの下に音を吸収させる板やカーペットなどを敷きましょう。

音楽教室に通う場合は教室の環境に合わせて選ぶ

一般的なピアノ教室では、当然のことながらピアノを使用したレッスンを行います。

ただし、大手の音楽教室ではグループレッスンの際にエレクトーンを使用する場合があります。特に子供対象のレッスンで多く見られます。

このようなグループレッスンは2~3年行った後、ピアノのレッスンへと移りますので、ピアノを習いたいと決めているのであれば、初めからピアノを購入しましょう。

ピアノ教室で使用するものと全く同じでなくても構いませんが、鍵盤数は同じものを用意してください。

通常は88鍵盤ですが、電子ピアノの中には72鍵盤(メーカーにより73鍵盤、76鍵盤もあり)というものもあります。

しかし鍵盤数が少ないと、上達していったときに鍵盤が足りなくなるという問題が出てきます。

足りないからといって鍵盤の後づけはできませんので、末永く使いたいのなら初めから88鍵盤のタイプを選びましょう。

また、ピアノ以外の鍵盤楽器、例えばエレクトーンを習いたいのであれば、ピアノでは練習になりませんので気を付けてください。

ピアノを置く環境をチェックする

アコースティックピアノは、湿気に弱い楽器です。

夏や梅雨時などどうしても湿度が高くなる時季は換気を良くしたり、除湿器を多く設置するなど、特に気を配らなければいけません。

そして、一般の住宅に設置する限り湿度の問題は避けられません。家によっては湿度が高いところもあります。

梅雨時などカビが生えやすい場合は、アコースティックピアノよりも湿度にあまり影響を受けないような電子ピアノにした方がよいでしょう。

既に習っている場合は講師に相談してみる

既にピアノを習っていたり、知り合いにピアノに詳しい人がいるなら、直接相談してみるのがよいでしょう。

その場合、どのようなタイプのピアノでどこに設置してなどと言ったことを具体的に伝えると、的確なアドバイスを貰えます。

また、将来コンクール出場や音大を目指している場合は、電子ピアノよりもアコースティックピアノを薦められるのが一般的です。

おすすめのアップライトピアノ3選

それぞれのメーカーのピアノの特徴はお分かり頂けましたでしょうか。

次に、メーカー別のおすすめアップライトピアノを紹介します。

メーカー 品名 価格(メーカー直営店調べ) サイズ(cm)
YAMAHA bシリーズ 44万~73.7万円 幅149~152×高113~121×奥行53~61
YAMAHA YUSシリーズ 90万~157万円 幅152×高121~131×奥行62~65
KAWAI Kシリーズ 46.7万~123.9万円 幅148~153×高114~132×奥行57~65

次に、それぞれの製品の特長や機能について説明します。

YAMAHA bシリーズ

YAMAHA bシリーズは、コンパクトな作りですので自宅練習用として人気のあるアップライトピアノです。

インドネシアの工場で生産されている為、価格もリーズナブルになっています。

もちろん品質は国内生産と同じく「Made in YAMAHA」です。

YAMAHAピアノの持つ、柔らかく優しく明るい音色は健在です。

色はブラックの他に木目調とホワイトがあり、好みのインテリアに合わせることができます。

専用の消音ユニットを取り付けることで、サイレントピアノにすることもできます。(消音ユニット付きも販売されています。)

YAMAHA YUSシリーズ

YAMAHAアップライトピアノの中でも最高レベルといわれている「SU7」を、更にクラスアップしたシリーズです。

一般のアップライトピアノでは物足りないと感じている人におすすめしたいピアノです。

ステージ用のグランドピアノで採用しているハンマーフェルト(弦を叩く際に直接弦に当たるフェルト部分)を使用しているので、しっかりと重みのあるピアノタッチが味わえます。

また、ミュージックワイヤー(弦の部分)にはSU7と同レベルのものを使用しており、高級感のある音色が体現できます。

KAWAI Kシリーズ

KAWAIのアップライトピアノのシリーズで、初心者から上級者まで、それぞれに相応しい5タイプのピアノを揃えています。

特に、K-300は4年連続で最優秀アコースティックピアノ賞に選ばれた人気モデルです。

グランドピアノの「ウルトラレスポンシブアクションⅡ」を採用しており、アップライトピアノでもグランドピアノ並みの音色を楽しむことができます。

基本はアコースティックピアノですが、全5タイプに消音型モデル「エニィタイム」もありますので、夜の練習も気兼ねなく行えます。

おすすめの電子ピアノ3選

最近人気がある電子ピアノのうち、次の3種を紹介します。

メーカー 品番 価格 サイズ(cm)
Roland RP501R 9.4万円(Amazon調べ) 幅137×高99.2×奥行42.3
YAMAHA YDP-164 ARIUS 10.2万円(メーカー調べ) 幅135×高84.9×奥行42.2
KAWAI CN29 12.5万円(メーカー調べ) 幅136×高86×奥行40.5

次に、それぞれの製品の特長や機能について説明します。

Roland RP501R

電子ピアノで有名なRolandのRP501Rは、音色やタッチ、ペダルをアコースティックピアノの基本性能により近づけたリアル感が特長的です。

更に、Bluetooth機能搭載でスマホやタブレットと連動できたり、メトロノームや録音機能、約50曲の曲と72種類のリズムパターンが内蔵されているなど、電子ピアノならではの機能も充実しています。

独学でピアノをマスターしたい人や、趣味や自分のペースでピアノを弾きたい人にお薦めです。

YAMAHA YDP-164 ARIUS

グランドピアノCFXの音色をサンプリングして、よりリアルなピアノの音色を再現しています。

さらに、グランドピアノの象牙調(白鍵)と黒檀調(黒鍵)にそっくりな触れ心地のある鍵盤も大きな特長です。

色にはブラックの他に、木目調、アイボリー、ホワイトの4タイプがありますので、インテリアに合わせて色を選ぶことができます。

スマホアプリ「Smart Pianist」に対応、更にメトロノームや録音機能も付いていますので、自分の演奏した曲を保存でき、その上譜面にすることもできます。

演奏するだけでなく作曲するなど、色々に音楽を楽しめるようになっています。

KAWAI CN29

KAWAIの人気モデルCN27の後継モデルです。「コンサートチューナーおまかせ設定」で、ハンマーの硬さや鍵盤の重さを変えられるようになっています。

また、約200もの練習曲や7種類のリズムパターンが内蔵されていたり、メトロノームや録音機能も付いているなど、自宅での練習用として充実しています。

さらに、Bluetooth搭載なので、カワイオリジナルアプリと繋ぎ、内蔵曲の楽譜表示や学習アプリ、スマホやタブレットに表示された楽譜に書き込むことができる手書き楽譜アプリなど、様々な機能でより豊かに音楽を楽しめるようになっています。

自分にぴったりのピアノを選ぶことが大切

今の住宅事情や習い事の多様化により、選ばれるピアノのタイプもアコースティックからお手頃な電子ピアノへと変わりつつあります。

また、趣味で弾けるようになりたい人のために、好きな時間に自分のペースで弾きたい人のための機能も充実しています。

価格や見た目でも構いませんが、付いている機能がどの程度使いやすいか、どのような場面で使えるかなど、ピアノのある生活をイメージして、自分に合ったピアノを選びましょう。

ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

趣味と出逢うメディアサイト「ビギナーズ」の編集部です。趣味を見つけたい方を応援します。

ビギナーズTOPページ