TROMBONE

更新

トロンボーンメーカーの特徴-国内/海外のブランドと選ぶポイント

トロンボーンメーカーの特徴-国内/海外のブランドと選ぶポイント

※当記事はアフィリエイト広告を含みます。

トロンボーンを始めようと思っているけれども、トロンボーンにはどのようなメーカーがあり、どうやって選べば良いのか知らない人も多いのではないでしょうか。

トロンボーンには国内と海外のメーカーがあり、メーカーごとに特徴があるため、自分に合ったものを見つけるためには、選び方のコツをおさえておく必要があります。

そこでこの記事では、トロンボーンの国内外のメーカーを紹介します。初心者がトロンボーンを選ぶ時のポイントも取り上げているので、トロンボーンの購入を検討している人や自分に合ったトロンボーンを知りたい人は、参考にしてください。

トロンボーンには国内と海外メーカーがある

トロンボーンはさまざまな種類がありますが、よく使用されるトロンボーンには大きく分けてテナー・トロンボーン、テナーバス(F管付き)トロンボーン、バストロンボーンの3種類があります。

メーカーも多くの種類を取り揃えており、日本国内にも有名なトロンボーンメーカーはあります。それは“ヤマハ”と“XO(エックス・オー)”です。

ほかにも世界のトロンボーンのスタンダードといわれている、“Bach(バック)”です。独特の温かくのびやかな音色の特徴があるなど、メーカーごとに特徴はそれぞれです。

また、自分に合ったものを選ぶためには、それぞれの特徴を知る必要があります。

トロンボーンの国内メーカーの特徴

トロンボーンの有名な国内メーカーはヤマハとXO(エックス・オー)です。どちらもトロンボーンメーカーとして高い人気を誇っています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

YAMAHA(ヤマハ)トロンボーンの特徴

ヤマハのトロンボーンの特徴は初めてトロンボーンを吹かれる方にお薦めのモデルからプロプレイヤーが使用するようなモデルや、クラシック向けやジャズ向けといった音楽のジャンル別のラインナップもあります。

さまざまなレベルの人が使える

世界中のトッププレイヤーの高度な要求に、技術で応え続けるヤマハでは、さまざまな種類のトロンボーンを製造しています。

また、テナー、テナー・バス・トロンボーンはもちろんのことバストロンボーンからアルトトロンボーンといった種類だけではなく、エントリーモデルから上級者用のサックスも取り揃え、プロプレイヤーも愛用しています。

さらに、アフターサービスやメンテナンスも受けられるため、故障や不具合があったときでも安心です。

トロンボーンの品質が高い

クオリティが高いだけではなく、音程や吹奏感も抜群であることもヤマハの特徴です。 初心者向けの低価格モデルが充実していながら品質が高いため、安心して購入できます。

ヤマハでは日々研究と開発を繰り返しているため、今後リリースされるトロンボーンにも高品質を期待できます。プレイヤーにストレスを感じさせないクオリティの高さはヤマハならではといえるでしょう。

XO(エックス・オー)トロンボーンの特徴

日本の管楽器メーカー株式会社グローバルが開発・プロデュースし、台湾の管楽器総合メーカー功学社(KHS)で製造されているコラボレーションブランドです。

XOトロンボーンは誕生にいたるまで、多くの歳月を費やし、数多くのプレイヤーと対話し意見を取り入れ完成したブランドです。

老舗メーカーに負けないハイクオリティな音色

「XO-UTL/Rotaxモデル」は老舗メーカーにも負けないハイクオリティな作りになっています。シンプルな音色感で、“Bach(バック)”と“ヤマハ”を足して二で割ったようなイメージの音色と言われています。

トロンボーンの海外メーカーの特徴

海外メーカーで有名なのは、Bach(バック)、KING(キング) 、Courtois(クルトワ)、GETZEN(ゲッツェン)、C.G.CONN(コーン)です。それぞれの特徴を紹介します。

Bach(バック)トロンボーンの特徴

バックはアメリカのメーカーで、金管楽器の要となるマウスピースからこだわり、トランペットの製造にも関わりのあった老舗メーカーです。

創設者はトランペット奏者

アメリカの金管楽器メーカー“Bach(バック)”。創設者でトランペット奏者だったヴィンセント・バック氏は1918年にマウスピースの製造を本格的に始め、1924年に最初のトランペットを1928年にトロンボーンを製造し始めました。

そして1976年に亡くなるまで、楽器デザインと製造に密接に関わり続け、多くの設計図とマニュアルを遺しました。それは現代にも引き継がれ、今も多くのプレイヤーに愛用されています。

力強い響きで圧倒的な知名度を誇る

トロンボーンのスタンダード的存在のバックトロンボーン。スタンダードと言われている通り、強弱をつけたときの音色の均等さ、吹奏楽や、管弦楽、ビッグバンドにも適する、オールマイティーなブランドです。

入れた息をすべて音に変えてくれるような力強さがあります。コントロールもしやすく、独特の温かくのびやかな音色には根強いファンも多いようです。

KING(キング) トロンボーンの特徴

100年以上に渡り、多くのプレイヤーに愛用され、ジャズ界を中心にプロフェッショナル向けトロンボーンの定番として、世界的に圧倒的なシェアを誇っているキングトロンボーン。細管テナー・トロンボーンは現在でも多くのJAZZプレイヤーに愛用され続けています。

ジャズ界を中心にプロフェッショナルトロンボーンの定番

ビッグバンドをはじめ、コンボ、バンドのホーンセクションなど、多くのプレイヤーから愛されていますが、キングのトロンボーンはジャズプレイヤ―に根強く人気です。

細菅のスピードを持ちつつ、甘くふくよかな音色が特徴ということもあり、多くのプロプレイヤーから愛されています。

Courtois(クルトワ)トロンボーンの特徴

フランスの老舗メーカーで、変わったデザインの楽器も多く、おしゃれ感が特徴です。

甘い音色で幅広い層に支持

甘く密度の濃い響きはオーケストラ・吹奏楽・アンサンブルなどあらゆるジャンルにマッチし、 初心者からプロに至るまで幅広い層に支持されています。

デザイン性があり、銀製楽器を多く取り扱う

クルトワのトロンボーンはベルが銀製の楽器が多く流通しています。この銀色の楽器は、抵抗がきつく、鳴らすのに体力とコツが必要になります。

でも、この抵抗感が独特の音色を生み出すこともあり、有名な奏者が愛用している理由の一つになっていますが、初心者の方はクルトワの楽器を選ばれる際には、十分に試奏をすることをオススメします。

GETZEN(ゲッツェン)

1939年に創立された「GETZEN」は、金管楽器の専門メーカーとして安定した評価を得ているメーカーです。

バックに次ぐ新たなスタンダード

ゲッツェンは日本の音大生やプロ奏者でも使っている人が非常に多く、バックに次ぐ新たなスタンダードと言われています。

それは他のメーカーに比べて、奏者側のコンディションに左右されにくく、奏者の調子が悪くても音への影響が表れにくいため、支持されているようです。

「金菅楽器ならゲッツェン」半世紀に渡って引き継がれた“太い音色”

ゲッツェンはポリシーである「金管楽器ならゲッツェン」を半世紀以上に渡って引き継ぎ、今日にいたっています。

特徴は“太くて暗い音色”太い息をぜいたくに使うと本領を発揮するタイプの楽器です。音量の許容範囲も広く、とても大きな音量でも耐えてくれます。

バルブ使用時の反応も抜群です。職人のハンドメイドならではのこだわりが管体はもちろん細かいパーツにいたるまで感じられ、あらゆるレベルのプレイヤーの要望に応えることがいいところです。また付属のマウスパイプを変えることで好みに応じた吹奏感を選べるのも魅力です。

C.G.CONN(コーン)

コルネットの制作、スーザフォンやサックスなどさまざまな管楽器の製造に着手し、特にトロンボーンにおいて、銘器88Hは太管アメリカントロンボーンの規範としてあらゆるメーカー、モデルの基礎となったメーカー。

素材にこだわり、甘く柔らかい音を実現

銅の含有量がゴールドブラスよりもさらに多いローズブラスベルに、スライドはゴールドブラス製のナロースライド。奏者の要求に応える柔軟な操作と艶やかな音色は美しいものです。特に替えポジションの音抜けの良さは特筆すべき点です。

【初心者向け】トロンボーンの選び方

トロンボーンを選ぶポイントは、次の通りです。

  • 演奏ジャンル
  • 材質
  • 表面仕上げ
  • マウスピースの素材
  • 適切な価格
  • 選定品について

以上の5点がポイントとなります。これから細かく解説していきます。

演奏ジャンルは「クラシック・吹奏楽」か「ポップス・ジャズ」

トロンボーンの種類はたくさんありますので、一見迷いがちですが、ジャンルによって合う種類が限られてきます。

「クラシック・吹奏楽」の場合は、テナー・バス・トロンボーン。「ポップス・ジャズ」の場合はテナー・トロンボーンとなります。どちらも演奏したい方は、テナーバスが無難です。

材質の違いを比較する

トロンボーンのベルは主に真鍮で造られており、真鍮は銅と亜鉛の合金でできています。この2つを混ぜ合わせる比率により音色に変化が生まれます。

大きく分けると明るくクリアな音色のイエローブラスと柔らかく豊かな音色のゴールドブラスの2種類になります。銀製のベルを製作するメーカーもあります。

表面仕上げ

楽器作りの過程で、加工の済んだ金属管はヤスリやサンドペーパーで表面をなめらかにし、その後、研磨剤を塗ったバフ(布)を高速回転させて磨き、美しい金属光沢を出します。

そして最後に、ラッカー塗装かメッキをほどこして仕上げます。この最後の仕上げは、さびや汚れから守るのがおもな目的なのですが、じつは音色にも微妙な影響があるのです。

吹き付け自体は静電塗装という方法をとる場合もあります。ラッカーは地金に比べ柔らかいため地金の振動を伝えやすく、パワフルで音抜けがよく艶やかな音色といわれます。

クリアラッカー仕上げ

金色に見える金管楽器のほとんどはこの仕上げかゴールドラッカー仕上げです。手入れもしやすく耐久性もあるのですが、塗装の状態がイマイチの場合ラッカーの下の地金が変色してきたり、剥がれる場合があります。

また、水分や汗を拭き取らないでおくとこれもラッカー剥がれや変色の原因になりますのでこまめに拭き取りましょう。

ゴールドラッカー仕上げ

上記のクリアラッカーに、金色や黄色・赤色系の塗料を混ぜて作られたラッカーです。特性はクリアラッカーとあまり変わりませんが、よりシャープで音の立ち上がりがよいといわれます。

現在トランペットやサックス等はクリアラッカーよりもゴールドラッカーを使用している場合が多いようです。これは見た目が金メッキに近い色で豪華で華やかに見えるためでもあります。

ブラックラッカー仕上げ

上記のクリアラッカーに、黒の塗料を混ぜて作られた塗料です。特性は上記とあまり変わりませんがやや華やかな感じになるようです。

見た目にインパクトが強く、個性を出したい方向けです。見た目には下記のブラックニッケルメッキに似ています。

銀メッキ仕上げ

真鍮を磨いたあと銀メッキを施したものです。銀メッキの前段階に銅メッキやニッケルメッキを行う場合もあるようです。

ラッカーよりも厚さが薄いためにクリアで柔らかな音色になると言われています。やや抵抗感があるのでパワーが必要な場合があります。

見た目には綺麗で、手入れもしやすく耐久性もあります。ただ、年月経過でメッキが点状や泡状に浮いてきたり、剥がれる場合があります。

こちらもこまめに水分や汗は拭き取る必要があります。手入れせずに放置すると表面が黒く酸化してきますのでその場合はシルバーポリッシュで磨きます。色はニッケルメッキや洋白に似ていますがやや白っぽいのが特徴です。

マウスピースの素材

金管楽器奏者にとって、マウスピースは命と言っても過言ではありません。楽器の購入時には付属のマウスピースがあるので、最初はそれで楽器本体に慣れましょう。

金管マウスピースの素材は真ちゅうで、その上にメッキをかけたものが一般的です。ヤマハのトロンボーンマウスピースも素材は真ちゅうで、メッキをかけています。

銀色のマウスピースには銀メッキがかかっており、ヤマハではスタンダードタイプとして、多くのモデルの中からお選びいただけます。金色のマウスピースは金メッキがかかっており、唇への感触が非常に滑らかなことが特徴で、ヤマハではカスタムモデルとして販売しています。

また、トロンボーンのマウスピースには、“スモールシャンク”と“ラージシャンク”の2種類がありますので、よく確かめてから選んでください。

選定品について

選定品とは、プロのプレイヤーが同じモデルを複数本吹き比べ、吹奏感や響き、音程などをチェックし優れているとされ選ばれたものです。何を選んでいいか悩んだり、迷ったりした際は、はじめての方でも安心してお使いいただける選定品にしてみてはいかがでしょうか。

適切な価格

お手ごろ価格で手にできる楽器は比較的、初めての方でも鳴らしやすく、吹きやすい設計になっています。それに対し、値段が高くなるにつれ、製造の手間も加わり、吹き応えのある、響きが豊かになっていく傾向にあります。

手軽に始めたいという方には10万円くらいから、本格的なモデルは30万円台が多いです。トランペットと同じく、他の楽器と比較すると安価な予算で上位機種に手が届きますが、一般的な買い物としては高価です。

そのため、購入する前にサックスのレンタルサービスを利用することをおすすめします。レンタルサービスを利用すれば、サックスを始めてすぐに飽きてしまって数十万円を無駄にすることはありません。

またトロンボーンの演奏には、本体だけではなくマウスピースや、スライドをスムーズに動かすための潤滑剤やスプレー、専用ケースなど、お手入れ用品も欠かせません。

トロンボーンはレンタル可能?

新品を購入する前に自分に合ったサックスを見つけるためにも、トロンボーンのレンタルサービスを活用するのもおすすめです。

中古品で試してみるという方法もありますが、マウスピースは自分に合ったものがよかったり、楽器は慣れて自分のものにすることが大事となります。

自分にどのメーカーがあっているかわからないという方は安いものを買うのではなく、レンタルサービスを利用して、自分に合ったトロンボーンを見つけることをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか?トロンボーンには国内と海外のメーカーがあり、メーカーごとに特徴が異なります。界トップクラスの楽器メーカーであるヤマハは、さまざまなレベルの人が使えるだけではなくトロンボーンの品質が高いです。

また選び方も、吹奏楽などクラシックの方は太管のテナーバス、ジャズやビッグバンドのリードの方は細管のテナー、バストロンボーン専任の方はバスといったように、用途によって選ぶのがベストです。

ぜひ参考にして、自分にあったお気に入りのトロンボーンを見つけて、演奏を楽しみましょう。

伊藤しおり /
ビギナーズ編集部 ライター

趣味はピアノを演奏することと、野球観戦。 現在は自宅でピアノ講師をしながら、演奏活動をして音楽を楽しんでいます。野球も小さい頃から好きなので、音楽もスポーツもどちらの楽しさもお伝えできたらいいなぁと思います!

ビギナーズTOPページ