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防音マットのおすすめ8選│楽器別・用途別の選び方も徹底解説

マンションや賃貸アパートなどでピアノやエレクトーン、ダンスなどを練習する際には防音マットは必須ですよね。小さなお子様や赤ちゃんがいるご家庭の足音対策としても重宝します。ここでは、そんな防音マットの用途別の選び方と防音マットの選び方を解説していきます。
防音マットのおすすめ8選│楽器別・用途別の選び方も徹底解説

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お部屋でピアノやドラムを練習するときに床に敷いて使うのに便利な防音マット。マンションなどでは階下に騒音を伝えない効果も高いため、自宅で楽器練習をする人にとっては欠かせません。

しかし使う楽器や部屋の構造などによって使うシチュエーションが異なるため、何を使ったらいいか迷ってしまいますよね。

そこで今回は、目的別に防音マットを選ぶ方法を解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

ピアノ防音の基本

楽器の防音対策方法は、使用する楽器にもよります。床などに直接振動が響かない楽器(ギターや笛など)は比較的対策をしやすいのですが、ドラムやピアノなど建物自体に振動が響いてしまう場合は、床を中心に相当な防音、防振対策が必要です。

防音ルームなどできるだけ音源全体を囲むように対策をされるのが一番ですが、「それでも対策したい!」という方へのアドバイスをさせていただきます。

ピアノの音=空気音+固体音 これを防音するために・・・

ピアノの防音対策の場合、空気音(いわゆる音)と 固体音(打鍵音などの振動)のどちらの対策も必要です。

本来は音源を囲む形で対策するのが一番の防音方法であり、理想は防音ルームです。ですので、こちらでご紹介するのはあくまでも簡易防音とお考えください。

空気音は(フタを開けていない場合)、アップライトピアノの場合は背面に、グランドピアノの場合は下に響きやすくなっています。

固体音によってピアノの設置面である床が一番振動の影響を受け、壁→天井と伝わっていきます。

これらの理由から、空気音対策は壁に、吸音材(ロックウール・グラスウールなど)と遮音材(遮音シートや石膏ボード・複合板など)をします。

さらに個体音対策は床に、ゴム素材の遮音マットなどの防振材または防振効果のあるカーペットと、遮音材を使用し、対策をすることが理想となります。

防音マットの選び方

まずは手軽にできる防音対策として、防音マットを使用することをおすすめします。

防音マットには、おしゃれな商品から実用的なものまで、多様な商品が存在しています。

しかし、全ての音を防音することのできる防音マットは残念ながら存在しません。そのため、重要なのは自分の目的に合わせて防音マットを選ぶこととなります。

音の種類で選ぶ

単純に「音」といっても、そこには多様なものが存在します。

例えば、ピアノが床を伝って階下に響く音と、ギターの練習で出てくる音や、トレーニングの際に出る音は音の種類が異なります。よって、自分が主に出す音にあわせて、適切な防音マットを選びましょう。

電子ピアノなど「空気伝播した音」にはシンプルな防音マット

空気に伝播する音とは、人間が日常生活で聞いている音のほとんどを示しています。

話し声、テレビの音、スピーカーから出る音楽の音など、そのほとんどが空気から伝播している音です。

ギターや電子ピアノ、エレクトーンなどの音も空気電波の音に分類されます。

こうした日常の音を対策したい場合、よほど大きな声を出したりするのでない限り、それほど大規模な防音マットは必要ありません。

そのため、防音能力自体よりも価格やデザイン、もしくは別の点から選んだほうがいいでしょう。

ただ、どうしても下の階に話し声などが響くのが心配だというのなら、部屋中に広く敷き詰められるような防音マットが適切です。

また、その上に絨毯などを乗せれば、響く音はだいぶ対策できるでしょう。

ピアノなどの「固体伝播」には5mm程度の防音マットがおすすめ

固体伝播とは、物質を介して音が伝播することをいいます。

例えば、ピアノやグランドピアノなど全体から音が鳴る据え置きの楽器や、走ったあとの足音が階下に聞こえてくるのは音が天井部に固体伝播している結果なのです。

固体伝播した音の厄介なところは、部屋に響き渡るので、下の階での対策が困難であるという点です。

また、上の階の人の想像以上に下の階に影響を及ぼします。よって、固体伝播音を対策したい場合は、それなりに厚みのある防音シートを用意しましょう。

ただしグランドピアノの下に厚手のマットを敷いてしまうと楽器がぐらつくおそれがあるため、安定感のある演奏が難しくなってしまいます。

利用する部屋の構造や置く場所に合わせて、敷くサイズに加えて、「厚み」についても検討しましょう。

目安としては、5mm前後から1cm前後のものが固体伝播の対策として適切です。

ダンスやドラムなどの「衝撃音」には厚みが1㎝以上の防音マットがおすすめ

衝撃音は、文字通り何かを叩きつけたときや、何かが落下したときに発生する音です。

衝撃音も固体伝播音のひとつですが、物から物へ伝わる固体伝播音とは異なり、床自体が発生源となるため、かなり強い音となって階下に響いてしまいます。

日常で出る音でいえば、転んだときの音、ジャンプしたときの音、ドラムの音、何かを落下したときの音などが該当します。

また、トレーニングをする方は衝撃音を発生させることが多いでしょう。

こうした衝撃音を対策したい場合は、よりしっかりとした防音マットを用意しなければなりません。

スネアドラムなどの音も空気伝播しやすいのですが、マンションなどで下の階に響きやすいのはバスドラムの重低音です。

音だけでなく、踏み込んだペダルの衝撃も意外と響くので気を付けましょう。

これを防ぐには厚みのある防音マットが効果を発揮します。厚みがあるほうが振動が吸収されやすいため、音が下の階に伝わりにくくなるでしょう。

具体的には、厚みが1cmを超えているような厚みのある防音マットを選ぶといいでしょう。

マットの重さで選ぶ

次に防音マットの重さにも注目しておきましょう。音をしっかり防ぎたいなら、できるだけ重いマットを選ぶのがおすすめです。

多くには高密度のゴムや樹脂といった素材が使われており、家庭用フロアマットとは違って1枚でもかなりの重さがあります。

マット自体の重さは、防音マットの防音性能を計る上で重要な要素のひとつです。重いということは物質の密度が高いということなので、一般的にはマットが重いほど防音性能が高いと言えます。

ただ、防音マットが単純に大きいだけ、あるいは厚いだけという可能性もあるので、重さを確認するときはマットの大きさと厚さも頭の片隅に置いておくようにしましょう。

重いと運ぶのは大変になりますが、その分、防音効果も大きなものが期待できます。

防音以外の機能で選ぶ

防音マットは他のラグやカーペットのように、基本的に敷きっぱなしにしておくものです。

日常的に使用する据え置きのものですから、防音以外の機能性も重視して選んでみるのもおすすめです。

隅まで敷き詰めるならカットできるものがおすすめ

防音マットは、できるだけハサミやカッターで切りやすいものを選ぶと便利です。

柱や家具によって床の辺がまっすぐなお部屋ばかりではないので、凹凸に合わせてカットできればおきたい場所に合わせて敷き詰めることができます。

防音マットの隙間から音や振動が伝わってしまう可能性もあるので、高い防音性を求めるならぴったり敷き詰めることが大切です。

子供用に冬場でも快適な「制電機能」がおすすめ

防音マットの中には、通常の絨毯のように使うことができる商品も存在します。その場合は、寒い時期に役立つ制電機能があるかどうかも確認したいところです。

というのも、絨毯の摩擦によって静電気が起こり、不快な思いをする可能性があるからです。

椅子の下や机の下に敷くもの以外にも、子どもが使うものは制電機能がついているものが望ましいです。

静電気が起きたからといって子どもがひどい怪我をすることはありませんが、少しでも子どもに不快な思いをさせたくないというのなら、できる限り防音マットの制電機能にも目を向けておきましょう。

ペットや運動の後の臭いを気にする方に「防臭加工」がおすすめ

日常的に防音マットを敷く場合、そこには様々な臭いがつく可能性があります。例えば、足の臭いや体の臭い、ペットの臭いなど、臭いの数は多岐にわたります。

また、ヨガや運動用に買うのなら、汗が染み込む可能性もあるでしょう。

そうした臭いをなんとかすることができるのが、防臭加工です。防音マットの中には、臭いをつきづらくしたり、臭いがついてもしばらく経てば臭わなくなるような加工が施されているものも存在します。

また、他にも洗濯機で丸洗いできるタイプの防音マットであれば頻繁に清潔な除隊が保てます。

防音マットを購入するときは、消臭機能のほかに、洗い方も確認しましょう。

実際の防音性能は、似た条件の口コミで確認

防音マットの効果は、建物の種類や間取り、使っている楽器などによって変化します。実際の防音性能は、同じような環境で使用した人の口コミを確認しましょう。

床に敷いて使う楽器用の防音マットは、ピアノやドラムの音対策として購入する方が最も多いようです。「高い音が軽減される」「低い音には効果が薄い」「他の防音対策と併用している」といった具体的な口コミがたくさん投稿されていますので、選ぶ際の目安にすると決め手になりやすいです。

防音マットの人気おすすめ8選

ここからは実際におすすめの商品をご紹介していきます。防音マットを選ぶ際、ぜひ参考にしてみて下さい。

電子ピアノにおすすめ「EMUL 電子ピアノ用 防音マット CPT105M」

JIS規格で定められている軽量衝撃音遮音等級、L-35のレベルをクリアした防音マットです。

ピアノ本体の幅に合うコンパクト形状で、ピアノが映える縁取りのデザインも魅力的です。階下への音の伝わりを軽減できるので、マンションなどに住んでいる方におすすめです。

電子ドラム用におすすめ「Roland V-Drums マットTDM-10」

厚めの3層構造を採用しているため、電子ドラムなどの楽器用におすすめです。

Rolandの電子ドラムV-Drumsシリーズを使用する際は専用のマットが最適で、厚みのある素材を3層にした構造により、衝撃や音を吸収します。

ブラックでシンプルな見た目なので、お部屋の雰囲気を邪魔することもありません。フローリングなどでドラムの練習をする方は要チェックです。

音の響きすぎを防止するマット「東京防音ESW-415」

楽器を練習するようの防音マットです。もちろん騒音を遮断する用にも使うことができます。また、出る音を吸収することからオーディオ部屋の響きすぎを防止する目的にも使うことが可能です。吸音素材の特質を理解して使うようにしましょう。

防音・制電を備えたマット「NBL防音対策マットナチュラルベージュ」

防音能力と制電能力を備えたマットです。ピアノの上に敷くことを想定しているだけあり、非常に高い防音能力を備えています。

また、子どもが上に乗ってピアノを練習している間に不快な思いをしないよう、制電効果もある点もおすすめポイントです。

常にきれいな状態で使える軽くて利便性の高いマット「Bittop ジョイントマット」

薄めに作られているので、傷がつきやすい床のカバーとしても使用できるジョイントマット。20枚セットと広々使えるため、楽器の音はもちろん、生活音も気になる方に最適です。

1枚43gと軽いので、体力に自信のない方でも手軽に設置できるのが魅力的。汚れたら必要な部分だけ外して洗濯でき、衛生面を重視する方にもおすすめです。

スタジオ内の振動音や楽器の音をカットするマット「ゼオン化成 サンダムE-45」

特殊樹脂を形成した、防音工事のプロも使用している本格的な防音マット。

振動音も空気音も軽減できるので、楽器はもちろん周囲の部屋に生活音やお子さまの足音が漏れていないか気になる方にもおすすめです。

裏面は不織布を採用しており、練習部屋などのフローリングに傷をつける心配もありません。

起毛タイプで使用時にズレにくいのも特徴です。ハサミなどで好きなサイズにカットできますが、厚みがあるため少しずつカットする必要があります。

さまざまな音楽シーンに対応!長く使えてコスパも抜群「ソノーライズ 防音マット ZS」

ライブハウスや音楽教室でも使われており、本格的な防音マットをお求めの方に最適です。

耐久性・弾力性に優れたゴム素材を採用しており、長年使用しても品質を保持できるのが魅力的です。コスパと品質重視を兼ね備えた防音マットと言えるでしょう。

チップ状のゴムに空間がある構造で、衝撃音をしっかりと吸収。厚さは5種類ラインナップしており、使用シーンや置く場所などにあわせて選択できます。

練習だけでなく、楽器の録音環境を高めたいというニーズにも答えてくれる優れものです。

熱に強く、防音・衝撃吸収効果が抜群なマット「ピアリビング P防振マット」

車の窓枠で使われるゴムを再利用して作られている、熱にも強い仕様が特徴。通常のゴム製品と異なり、室内だけでなく屋外でも使えるほどの耐久性を誇ります。

ピアノやドラムなど楽器用のみならず、洗濯機の下などに設置して、防振材としても活用可能。発生音の大きさを約20%小さくできる防音性の高さは、マンションなどでの練習も安心です。

厚みがありますがカッターで切断できるため、用途にあわせて自分で加工したい方にも◎。畳の下に敷けば和室の防音も可能です。

さらに防音効果を高めたい場合は、防音カーペットなどと併用するのもおすすめです。

防音性能を高めるための使い方

防音マットを1枚敷くだけでもそれなりに効果は実感できますが、よりしっかりと対策をするなら、「遮音シート」や「防振マット」との併用もおすすめ。それぞれの特徴をご紹介します。

ピアノはインシュレーター・遮音マットで効果UP

ピアノから発せられる音には、床や天井に衝撃が音になって伝わる「固体伝搬音」と、空気を伝わって届く「空気伝搬音」に分けられます。

衝撃を抑えるには防音マットのほか、脚の下にインシュレーターを置くのが有効です。付属品をピアノ専用の防音商品やゴム製のインシュレーターに交換するだけでも、振動は軽減されます。

また空気伝搬音を軽減するには、防音マットの下に「遮音マット」を挟む方法がおすすめで、防音マットが吸音するのに対し、遮音マットは音を跳ね返す性質があるので、併用することで高い効果が期待できます。

防音室ではない限り、いずれも完全に遮音することは難しいですが、対策をする・しないでは大きく違います。マンションにお住まいで、ご近所さんへの音漏れが気になるという方は一度ご検討ください。

ドラムには防振マット・ノイズイーターを加えて

重いものを落下させたり、子どもがジャンプしたりする音は「重量床衝撃音」に分類されます。

楽器ではドラムを叩いた時の振動やバスドラムの音がこれに近いため、響きやすいことが想像できますが、ピアノもペダルを踏み込むことで衝撃が発生してしまいます。

そのため、防音対策をしていてもペダルを踏み込んだときの振動が階下に伝わってしまうこともあります。

これを抑えてくれるのが防振マットです。厚手のウレタンやゴムで作られているので、ドラムやピアノのほか、低音が建物に響きやすいベースギターのアンプ下に敷くのも有効です。

またドラムには、スタンドの脚やペダル下に敷くノイズイーターという専用の防音アイテムがありますので、練習の頻度やドラムセットの大きさに合わせて、組み合わせながら使うのもおすすめです。

「壁用」の吸音材・遮音(防音)材を併用すると効果アップ

より防音効果を高めたいのなら、壁にも防音材や遮音材を取り付けるのがおすすめです。

吸音材と遮音材ではそれぞれ役割が異なるので、反響することを防ぐ「吸音材」と外への音漏れを防止する「遮音材」を上手に使うことで、室内の音を吸収し、反響を抑え、音漏れを防止してくれます。

まとめ

いかがでしたか。厚さだけでなく、マット自体の重さや防ぎたい音の種類から選ぶと、最適なものを見つけることができます。

完全防音の練習専用ルームにはなかなか手が出せませんが、床に敷く防音マットなら今日からでも使える価格帯なので、まずはお試しください。

ご近所を気にせず楽しく楽器の演奏ができたり、練習ができるようになることも上達への近道ですので、ぜひ参考にして、ぴったりな防音マットを見つけてみて下さい。

伊藤しおり /
ビギナーズ編集部 ライター

趣味はピアノを演奏することと、野球観戦。 現在は自宅でピアノ講師をしながら、演奏活動をして音楽を楽しんでいます。野球も小さい頃から好きなので、音楽もスポーツもどちらの楽しさもお伝えできたらいいなぁと思います!

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