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カメラレンズの種類や選び方|メーカーごとの特徴の違いも紹介

カメラレンズの種類や選び方|メーカーごとの特徴の違いも紹介

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一眼レフカメラには、カメラ本体を選ぶ楽しみだけでなく、レンズを交換する楽しみもあります。写真を撮る上でレンズは非常に重要な存在であり、本体が同じでもレンズが違うと、撮れる写真は違ってきます。

その為、撮りたい写真に合わせてレンズを選ぶことが大切ですが、種類や選び方が分からず、困る人は少なくありません。レンズはどのように選ぶのか、ポイントや種類毎の違いを知り、自分に合ったレンズを見つけましょう。

カメラレンズの種類を知ろう

まずはどのようなレンズがあるのか、種類を知ることが大切です。カメラレンズは種類が豊富で、初心者だと何がどのように違うのか困惑することもあるでしょう。

しかし、種類による違いは大きい為、それぞれの違いを知り、レンズごとに正しい認識を持っておかなければなりません。

ズーム系レンズ5つ

カメラレンズの役割としてイメージされ易いのは、ズーム機能でしょう。ズーム機能を持つレンズは多数ありますが、実は複数の種類があり、それぞれで特徴が異なります。

  • 標準レンズ
  • 望遠レンズ
  • 広角レンズ
  • 高倍率ズームレンズ
  • マクロレンズ

代表的なズーム系のレンズは、これら5つです。種類によってどのように異なるのか、特徴の違いを知っていきましょう。

親しみやすい標準レンズ

カスタムされていない一眼レフカメラに搭載されている標準レンズは、最も基本的なズームレンズです。目で見たままの距離や範囲を撮影できる点が特徴で、近い距離での撮影に向いています。

標準レンズにもズーム機能は搭載されていますが、倍率はそれ程高くありません。その為、基本的には倍率を変えずに使用することが多く、遠くにあるものまで鮮明に撮影するのは難しいので注意が必要です。

近距離での撮影が多く、まずはプレーンな写真を撮りたいなら標準レンズがおすすめです。

遠くのものが撮れる望遠レンズ

ズーム機能に優れた望遠レンズは、遠くのものも綺麗に撮影できる点が魅力です。

標準レンズより撮影可能距離が長いため、遠くの被写体を中心に撮影したい人におすすめです。また、単にズームで倍率を上げられるだけでなく、遠くのものに焦点を当てることで、手前に映るものをぼかすこともできます。

遠い距離での撮影に使えるだけでなく、撮り方次第でぼかし表現をつけたり、迫力ある写真が撮れたりと、汎用性は高いでしょう。

広い範囲を撮影する広角レンズ

前後の距離のズームではなく、横に広がるズーム機能を持つのが広角レンズの特徴です。広角レンズを使用することで広範囲の撮影が可能になり、横幅の広い被写体を1枚の写真に収めやすくなります。

また、遠近感を付け易いため迫力ある写真が撮れやすく、ダイナミックな写真を求める人にもおすすめです。標準レンズや望遠レンズと同じ位置に立っていても広い範囲が撮影できる為、撮影位置を変えなくても被写体をレンズに収めやすいという使い勝手の良さも魅力です。

万能と言われる高倍率ズームレンズ

望遠と広角の両方の特徴を取ったものが、高倍率ズームレンズです。高倍率ズームレンズは、焦点を合わせる距離の幅が広い為、これ1つで望遠と広角の両方の機能が使えます。汎用性が高い万能なレンズなので、撮影したい写真の種類が多い人や、撮影に不慣れな初心者にもおすすめです。

機能的ながら価格が安いものも多く、レンズ交換の導入として選んでみても良いでしょう。

ただし、ハイブリッドな機能性ではありますが、望遠と広角の機能は、それぞれ単一のものより劣ることも多いため、この点には注意しなければなりません。

より特化した機能を使いたいなら望遠か広角、両方の機能を使いたいなら高倍率ズームレンズと分けて選ぶと良いでしょう。

虫眼鏡のように撮れるマクロレンズ

ズームレンズは遠い距離の被写体を撮影するイメージを持つ人が多いですが、実は反対に近い距離での撮影に向いたズームレンズもあります。近距離での撮影に適しているのはマクロレンズで、虫眼鏡のように被写体を大きく拡大して撮影できる点が特徴です。

ズームレンズは基本的には被写体から距離を置いて撮影しますが、マクロレンズは被写体との距離を限りなく縮めて撮影するという点も大きな違いです。

近距離で小さなものを撮影するのに適しており、花や虫、水滴など、他のズームレンズでは撮影しづらいものでも迫力ある写真が撮れます。

ボケ感を楽しめる単焦点レンズ

一眼レフカメラならではのボケ感を楽しみたいなら、表現力の豊かな単焦点レンズがおすすめです。単焦点レンズはズーム系のレンズとは違い、焦点距離が単一、つまりズームすることができません。

規定された距離でしか撮影はできませんが、その分撮影距離内では絶妙なボケ感を出すことができるため、美しい表現を求める人におすすめです。

単焦点レンズはズーム系のレンズよりも光を取り込む力、及びその調節力に優れている為、明るい場所から暗い場所まで、幅広いシーンでの撮影に適している点も特長です。又、焦点距離はレンズによって違い、ズームは出来ないながらも望遠や広角の単焦点レンズもあります。

一味違うレンズ2つ

普通とは違った個性的な写真を撮りたいなら、一味違うレンズを使うこともおすすめです。特殊なレンズとしては、次の2つが挙げられます。

  • 魚眼レンズ
  • シフトレンズ

撮影できる写真が特徴的なだけに万人向けではありませんが、一風変わった写真を撮りたい人にはおすすめです。

広い範囲を撮る魚眼レンズ

魚の目で見たように広範囲を撮影できる点が、魚眼レンズの特徴です。魚眼レンズの魅力は撮影範囲であり、その広さは広角レンズをも上回ります。パノラマ撮影のような独特な写り方が特徴で、画面を湾曲させることで広範囲を1枚の写真に収められます。

魚眼レンズにも種類があり、「対角線魚眼レンズ」と「円周魚眼レンズ」では、特徴が違うことは覚えておきましょう。対角線魚眼レンズは、最大180度の広い画角を誇り、写真は画面全体に写ります。

対して円周魚眼レンズでは、湾曲した角が黒くなり、まるでカメラのレンズ越しに見ているかのように円形に切り取られた写真を撮影できます。

周囲が丸く暗くなる為、対角線魚眼レンズよりも撮影範囲は若干減りますが、縦横の撮影位置に関係なく、写真が同じ仕上がりになる点が特徴です。

ミニチュア世界のように撮れるシフトレンズ

使い方が難しいものの、ミニチュアの世界のように独創的な写真を撮れる点が、シフトレンズの特徴です。シフトレンズは、カメラの位置を変えずに写真の構図を変えられるのが特徴で、レンズの力で水平や垂直方向にピントの範囲を変化させられます。

遠近感の調節もでき、被写体の手前にある障害物を避けて撮れるなど、優れた操作性を有しています。

カメラレンズの選び方

レンズの種類が分かっていても、結局自分にはどれが合っているのか分からず、困る人は少なくありません。カメラのレンズは人によって、使用しているカメラや環境によって適するものが異なります。

  • 撮りたい写真で選ぶ
  • カメラ本体と合うマウントかどうか
  • カメラ本体とのイメージセンサーが合うかどうか
  • レンズのF値(開放値)がどのくらいか
  • 純正かサードパーティ製か
  • 手ぶれ補正の具合

これらのポイントを意識して、自分にはどのカメラレンズが合っているのか見極めていきましょう。

撮りたい写真で選ぶ

レンズを変えると同じカメラでも撮影できる写真が違ってくるため、まずはどのような写真を撮りたいかで選ぶことが大切です。レンズ毎に適する撮影シーンは異なり、代表的なケースとそれに適したレンズは次の通りです。

  • イベント向き:広角レンズ
  • 風景写真など自分の目で見たものに近い画角:標準レンズ
  • 人物ポートレート:望遠レンズ
  • 花や虫など:マクロレンズ
  • 明るい場所や暗い場所での撮影:単焦点レンズ

イベントのように画面に収める範囲が広くなりやすい場合は、広範囲での撮影が可能な広角レンズがおすすめです。広角レンズは屋外の広い場所だけでなく、室内のように狭い場所でも広々と撮影できるので、被写体の範囲が広い人に向いているでしょう。

目で見たままを写真として切り取りたいなら、プレーンに撮影できる標準レンズがおすすめです。個別での人物写真を撮りたいなら、ぼかしを表現しやすい望遠レンズが良いでしょう。

望遠レンズなら、人物に焦点を合わせることで背景を大きくぼかすこともでき、近い距離での撮影でも魅力的な効果を発揮します。花や虫のように、小さいものをピンポイントで狙うならマクロレンズがおすすめです。

単焦点レンズは光を取り込む力や調整力に優れているため、明るい場所から暗い場所まで、幅広いシーンで活躍します。撮り方次第では、風景やポートレートの撮影にもおすすめです。

カメラ本体と合うマウントかどうか

レンズとカメラには相性があり、どのカメラでも関係なく好きなようにレンズが交換できる訳ではありません。カメラとレンズを接続するマウントが合うかどうかが重要で、これが合わないとそもそも装着できないため注意が必要です。

もちろん、マウントを合わせる為のマウントアダプターを使うと装着は可能ですが、本来付くはずのないものを付けているため、性能に影響しやすいことは覚えておきましょう。カメラやレンズの性能を落とさずに使用したいなら、アダプター無しでマウントが合うことが大切です。

マウントが合うかどうかは、カメラによって異なり、同じメーカーなら何でも合う訳ではありません。同一メーカーでも合わず、他社メーカーでも合うというケースはある為、購入前に手持ちのカメラに使用できるか必ず確認しておきましょう。

カメラ本体とのイメージセンサーが合うかどうか

レンズから入った光を電気信号に変えて写真にするイメージセンサーには、2つの規格があります。一眼レフカメラだとフルサイズとAPS-Cという規格になり、これがレンズの規格と合うかどうかもチェックしなければなりません。

イメージセンサーの規格によって画角が異なり、フルサイズはAPS-Cより約1.6倍広いです。その為、APS-C規格のレンズは、フルサイズのカメラで使えないこともあります。

イメージセンサーはメーカーで統一されている訳ではなく、カメラ毎に異なります。手持ちのカメラの規格を確認し、それに合ったレンズを選びましょう。

レンズのF値(開放値)がどのくらいか

一眼レフカメラの醍醐味でもある写真のボケ感を決めるのは、F値というレンズの開放値です。F値は小さいほど取り込む光が多くなり、大きいほど取り込む光は小さくなります。その為、F値が小さいほど強くぼかすことができ、大きくなるほどボケの少ないくっきりした写真が撮影できます。

F値は固定ではなく、調節できるものが多いため、どの程度の値が必要かで考えると良いでしょう。写真のぼかし具合には個人の好みがありますが、比較的柔らかい雰囲気の写真を撮りたいなら、1.4~1.8程度がおすすめです。人物撮影の場合は2以上あると良いでしょう。

純正かサードパーティ製か

カメラのレンズの製造元は、純正かサードパーティのどちらかになります。純正のレンズはカメラを製造しているメーカーが作っているもので、同一メーカーのカメラ本体との相性が良いです。自社のカメラに合うレンズが作られているため、商品展開は多く、高品質な点が魅力でしょう。

しかし、純正品は高価なものが多く、コスト負担が大きいことは覚えておく必要があります。対してサードパーティは、他社が作ったレンズです。

自社商品ではないものの、そのメーカーのカメラに合わせて作られているため、互換性はそれほど問題ありません。品質が高いものも増えており、何より純正よりリーズナブルに購入できる点が魅力でしょう。

ただし、サードパーティで購入すると、万が一修理に出す際には、カメラ本体とレンズを別々の業者に渡さなければなりません。安価で購入できる反面、メンテナンスが必要な際には純正より手間がかかりやすいことは覚えておきましょう。

手ぶれ補正の具合

近年のレンズでは、手ぶれ補正の機能はほぼ標準装備化されていますが、レンズによって具合が異なるため確認が必要です。どの程度のぶれを補正してくれるのかをチェックしておき、必要なだけの補正機能が備わっているかを確認しておかなければなりません。

特に遠い距離を撮影する場合は手ぶれもし易いため、望遠や高倍率ズームレンズを購入する際には、念入りに確認が必要です。

手ぶれ補正についての表記はメーカーによって異なり、例えばCanonでは「IS」ですが、Nikonでは「VR」となっています。ネットで購入するならメーカー毎の表記の違いは必ずチェックし、店頭で買うなら店員さんに補正機能の有無や程度を聞くようにしましょう。

カメラレンズの有名メーカー6社の特徴

純正とサードパーティ製で異なるだけではなく、純正同士でもサードパーティ同士でも、メーカーによってレンズの特徴は異なります。

  • Canon
  • Sony
  • Nikon
  • SIGMA(シグマ)
  • TAMRON(タムロン)
  • Tokina(トキナー)

カメラレンズを製造している代表的な6社の違いを比較して、自分にはどこの商品が合っていそうか考えてみましょう。

初心者からプロまでユーザーが多いCanon

愛用者の多さが特徴のCanonは、発色の良さが特長です。鮮やかな色合いを表現できるレンズが多く、派手でダイナミックな写真を撮りたい人におすすめです。手ぶれ補正の機能に強く、安定しない場所での撮影や望遠、また撮影自体に不慣れな初心者まで、幅広い層に対応しています。

素早く動くものでも綺麗に撮り易いため、スポーツシーンでの撮影にも適しています。又、発色の良さは風景だけでなく、人物も綺麗に映してくれる為、ポートレートでの使用にもおすすめです。

フルサイズのイメージセンサーが主流のSony

画角の広いフルサイズのイメージセンサーが主流のSonyは、イベント時の広範囲の撮影に向いています。

もちろん、主流はフルサイズですが、APS-Cのイメージセンサーもある為選択肢が広く、商品ラインナップも多いです。軽量化や小型化された商品が多いことも特徴で、持ち運びがし易く、アウトドアシーンでも活躍します。

丈夫なカメラが多いNikon

カメラ本体の耐久性の高さは、Nikonの特長です。丈夫なカメラが多いため長持ちしやすく、かつアウトドアなどのハードなシーンでも使いやすいでしょう。レンズの発色は自然で、目で見たままに写真に切り取りやすい点も魅力です。

派手になり過ぎないナチュラルな写真が撮れる為、景観の良さをリアルに伝えやすく、風景写真の撮影に向いています。

サードパーティのSIGMA(シグマ)

レンズの豊富なラインナップが特長のSIGMAには、特定の機能に特化した商品が多数展開されています。通常の性能に留まらない超広角レンズや超望遠レンズなどは他社には無い魅力であり、個性的な写真を撮りたい人に向いています。

特徴的な機能を持つレンズが多い為、撮影に慣れた上級者向けとも言えるでしょう。

サードパーティのTAMRON(タムロン)

汎用性の高い高倍率ズームレンズの評判が良いのは、サードパーティのTAMRONです。望遠と広角の両方の良さを備えた高倍率ズームレンズをヒットさせた会社でもあり、高品質な商品を多数提供しています。

値段もお手頃なものが多いため手を出しやすく、軽量なため持ち運びにも便利です。軽くて安く、使いやすいため、初心者にもおすすめです。

サードパーティのTokina(トキナー)

広角レンズと標準レンズの2つに限られますが、サードパーティのTokinaはこれらに特化した製品開発に強みがあります。

かつては望遠レンズなども販売されていましたが、2019年10月現在では広角レンズと標準レンズの2つに絞られており、その分それぞれの品質は非常に高いです。他社メーカーにはあまり無い焦点距離を持つものもあり、こだわった条件で撮影したい人にもおすすめです。

カメラレンズの保管について

レンズは消耗品なので、購入後は保管の方法にも注意を払わなければなりません。間違った方法で保管していると、すぐに傷んでしまい、故障や性能の低下に繋がります。少しでも長持ちさせる為にも、レンズの正しい保管方法を知っておきましょう。

使用後はお手入れを行う

長持ちさせるにはお手入れは必須です。使用後は必ず丁寧にお手入れしましょう。これはレンズだけに限らず、カメラ本体も同じです。まずは、ブロアーと呼ばれる風を吹き付ける道具を使って、カメラ本体やレンズに付着したごみやほこりなどを取り除きます。

その後、専用のブラシで掃いたり、クリーナーを使ってクロスで指紋などを拭き取りましょう。お手入れは順序が重要で、最初にブロアーを使い、取り切れなかった汚れをかき出すためにブラシを使用して、最後にクロスで仕上げを行います。

最初からクロスで拭いてしまうと、付着したごみ等でレンズを傷つけてしまう危険性があるため、拭き作業はごみをきちんと取り除いてから行うことは覚えておきましょう。

防湿が必要

レンズは保管の仕方にも注意が必要であり、できるだけ湿気を含ませないようにすることが大切です。これは湿度が高いとレンズにカビが生えてしまう可能性があるからで、防湿の意識は強く持っておかなければなりません。

お手入れ後は出来るだけ風通しのよい場所に置くか、可能なら防湿庫で保管しましょう。一度レンズにカビが生えると、取り除くことはほぼ不可能です。無理に取ろうとするとレンズを傷めてしまい、買い替えなければならないこともある為注意しなければなりません。

また、業者にカビの除去を依頼することも可能ですが、作業代は高く付きやすいため、保管の方法には気を遣いましょう。

カメラレンズを交換して様々な写真を撮ろう

一眼レフカメラにはレンズを交換するという楽しみがあり、レンズが違うと撮影できる写真の種類は大幅に違ってきます。

どのレンズが良いと一概に決まっている訳ではないため、自分が撮りたい写真に合わせて、最適なものを選ぶことが大切です。撮りたい写真にマッチするレンズを見つけて、思い描いた通りの最高の写真を撮影しましょう。

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ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

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