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オール電化の電気代を節約するには?今すぐ始められる節約術を紹介
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オール電化住宅に住んでいるものの、想像していたよりも電気代が高いと思ったことはありませんか。電気代節約のため、気が付いた時にコンセントを抜く努力をしている人もいるかもしれませんね。実は、電気代は知らない間に損しているケースが多いです。
この記事では基本的な節約方法と、意外と知られていない月にかかる電気代の平均や、電気代がお得になる時間帯を紹介します。
目次
オール電化は1ヵ月いくらかかるか
はじめに関西電力が発表している2017年5月~2018年4月までの世帯別・住居の形態別に分類したオール電化住宅の年間平均光熱費を紹介します。
- 【オール電化住宅の年間平均光熱費】
- 1人暮らし 10,751円
- 2人家族 12,904円
- 3人家族 14,454円
- 4人家族以上 14,914円
- 【住居形態】
- 一戸建て 16,039円
- 集合住宅 14,956円
ただし、「燃料費調整制度」により電気代の請求額が年々上がってきているため、オール電化の家庭での電気代も徐々に高くなってきています。
※燃料費調整制度:火力燃料(原油・液化天然ガス・石炭)の価格変動を迅速に電気価格に反映させるため、その変動に応じて毎月自動的に電気価格を調整する制度のこと。
自宅の電気代と比較してみて、大幅に高い場合は、節約の余地がありそうです。
電気代節約の基本的なポイント
節約のポイントとして「使用量を抑えること」、「待機電力の節約」があります。これは、オール電化住宅だけに限らず、電気を使用する家庭全般に当てはまります。
具体的な電気代の算出方法や待機電力を節約する方法を解説します。
使用量を抑える
電気の使用量を抑えれば、電気代の単価も下がります。月により単価は変動しますが、以下の3段階を参照すると、1段階下がること約5円ほど下がっていることがわかります。
- 【電気使用量3段階別の電気代単価】
- 120kWhまで:19.49円
- 120~300kWh:24.89円
- 301kWh以上:26.99円
電気料金は「基本料金+(単価×使用量)」という計算式で算出され、基本料金は電力会社との最初の契約時に設定されるので定額です。
そのため、「単価×使用量」の部分の「単価」も意識しながら、電気の使用量を抑えていきましょう。そうすれば、電気代削減の相乗効果を生み出せるのです。
待機電力の節約
電気代を安くするためには、使っていない家電の「待機電力」をチェックして使わないようにすることも重要です。
こまめにコンセントを抜くなど、電気代の節約において最も有名な節約方法なので、努力している人が多いかもしれません。
ちなみに、一般家庭の「待機電力」は、電気代の約10%といわれています。
家庭の電気代が、月に8,000円だと仮定すると、月800円が待機電力分です。このように、待機電力を使わないようにすれば、電気代をおよそ10%も削減できます。
待機電力を効果的に減らす方法として、以下の方法をおすすめします。
スイッチ付き省エネ延長コード
使用していない家電のコンセントのスイッチをオフにすることで、待機電力をなくすことができます。いちいちコンセントを抜く必要がないうえ、家電ごとにスイッチできるので便利です。
あちこち動き回ってコンセントを抜いている人は、家の数カ所にこのコードを設置すれば、その手間がグンと省けます。
ブレーカーを落とす
各部屋ごとにブレーカーがある場合、普段使っていない部屋があればブレーカーを切っておくと待機電力が発生しません。
特に、旅行などで家を数日間空ける際には、必要最低限のものだけを省いたうえで、あとの残りのブレーカーを落として出発しましょう。ブレーカーに触れることに馴染みがない家庭の人は、ぜひ試してみてください。
契約を見直す
オール電化はガスを利用するよりも多くの電気を消費するので、各電力会社はオール電化向けの料金プランを用意しています。
現在契約している料金プランが、自分が電気を使う時間帯と合っているか、家族の人数と合っているかなどもう一度見直してみましょう。ライフスタイルに合ったプランを見直すことで、更にお得にオール電化が使用できますよ。
電気を使う時間帯を意識する
オール電化の電気代を節約するために、一番注意が必要なのが「電気を使う時間帯」です。オール電化の「安い夜間電力」を使うようにひと工夫すれば、大きな節電につなげることができます。
夜間電力を使う
オール電化向けのプランは「夜間の電気料金の単価が安い」のが特徴で、夜間の時間帯は、家庭で使用するすべての電気に「安い深夜料金単価」が適用されます。
もともと、オール電化住宅に設置されているエコキュート・電気温水器・蓄熱暖房機などは、安い深夜電力を利用してお湯を沸かしたり蓄熱するシステムになっています。
このシステムに加えて、これら以外の電化製品も、安い夜の時間帯を上手く利用していきましょう。
オール電化住宅向けのプランの1例
例えば、TEPCO(東京電力エナジーパートナー)が提供する、オール電化住宅向けのプラン【スマートライフプラン】では、午前1時~午前6時までの電気代が大幅に安くなります。
- 日中:25.33円(1kWhあたり)
- 午前1時~午前6時の時間帯:17.46円(1kWhあたり)
このように、日中の電気代の約7割の価格になっているので、最大限に活用し、オール電化のメリットを体感しましょう。
タイマー機能を活用
なるべく安い時間帯に電気を使用するには「タイマー機能」を上手に活用するとよいです。
【タイマーを設定できる家電】
- 食洗器:食後すぐ使用しない
- 炊飯器・ホームベーカリー:朝起きてからオンしない
- 洗濯機・乾燥機:洗濯物が溜まったタイミングですぐにオンしない
このように、タイマー機能付きのものは深夜時間の間に完了するようにタイマーを設定することで、使用時間帯をずらせます。
安い深夜料金を使えるように工夫をして家事をおこなうようにすれば、年間の電気代を2万円以上も節約できるケースもあるようです。
冬期の電気使用時には工夫して
以下は、関西電力が調査した「オール電化住宅の年間平均光熱費」のうち、季節ごとに比較した結果です。
【オール電化住宅サンプル数:夏(7月~9月)58,042/冬(1月~3月)97,202】
- 夏(7月~9月) 13,363円
- 冬(1月~3月) 19,857円
寒い季節に電気代が大幅に上がっているのは、暖房器具の使用が大きな原因だと考えられます。
そのため、エアコンをはじめとする家電を使用する際には、特に時間帯を意識するようにしましょう。
オール電化ならではの蓄熱機能を上手に使いながら、日中は石油ストーブを取り入れるなどの工夫をしましょう。
なお、エアコンと比べて、電気カーペットやこたつのほうが電気代を安く抑えることができます。
消費電力の大きい家電を知ろう。
高い電気代に悩んでいる場合は、電気代の高い家電を知り、その家電の節約ポイントを抑えていくのも効果的な方法です。以下の内容をしっかり把握して、大幅な節約実現を目指しましょう。
エアコン
エアコンの電気代は、1台あたり約16,000~50,000円です。部屋の広さにより、かかる電気代は変わります。
【エアコンの年間電気代】
- 6畳向け:16,038円
- 8畳向け:18,765円
- 10畳向け:20,142円
- 12畳向け:27,864円
- 14畳向け:29,187円
- 18畳向け:45,387円
- 20畳向け:51,894円
※参照機種は三菱電機MSZ-ZWシリーズ
18畳以上の広さから、一気に電気代が上がっています。そのため、特にリビングやダイニングなどの広い空間での使用時には、以下の節約ポイントを意識してみてください。
なお、シーズン以外の期間は、プラグを抜いておくようにしましょう。
- エアコンの働きを助けるため、扇風機やサーキュレーターを一緒に回す
- 夏は28℃・冬は20℃を目安に温度を設定
- 2週間に1度はフィルター掃除をする
- 一番電気代を抑えられる自動運転がおすすめ
- 室外機回りは物を置かない
洗濯乾燥機
洗濯乾燥機(洗濯容量11kg/乾燥容量6kg)にかかる電気代は、1日1回毎日洗濯乾燥したと仮定して、年間約5,800~21,000円です。ちなみに、洗濯乾燥機の種類により、年間の電気代が大きく変わってきます。
- 【縦型洗濯機(洗濯容量11kg/乾燥容量6kgヒーター乾燥)】
- 1回の洗濯にかかる電気代:2.97円
- 1回の洗濯~乾燥までにかかる電気代:59.4円
- 年間電気代(毎日洗濯乾燥した場合):21,681円
- 【縦型洗濯機のメリット・デメリット】
- メリット:汚れがよく落ちる
- デメリット:乾燥の電気代が高いわりに、洗濯物が乾燥しにくい
【ドラム型洗濯機(洗濯容量11kg/乾燥容量6kgヒートポンプ乾燥)】
- 1回の洗濯にかかる電気代:1.75円
- 1回の洗濯~乾燥までにかかる電気代:15.93円
- 年間電気代(毎日洗濯乾燥した場合):5,814円
- 【ドラム式洗濯機のメリット・デメリット】
- メリット:乾燥の電気代が縦型よりも安いうえ、洗濯物も乾燥しやすい
- デメリット:汚れが落ちにくい
※参照機種はシャープESシリーズ
このように、縦型洗濯機は汚れを落とすのに向いており、ドラム型洗濯機は乾燥するのに向いています。洗濯機を買い換える際は、自分の目的に合わせて選ぶとよいです。
そして、洗濯乾燥機の電気代を節約する方法として、電気代の安い夜間の時間帯を上手く利用していきましょう。タイマーで夜のうちに洗濯乾燥を済ませることで、電気代を半分以下にすることも可能です。
食器洗い乾燥機
食器洗い乾燥機(11リットルタイプ)を毎日2回ずつ使用した場合の電気代は、年間15,176円です。食器洗い乾燥機も洗濯乾燥機と同様、電気代の安い夜間を上手に利用すれば電気代を節約できます。
日中は手洗いで洗浄するようにしたりするなど、工夫をしていきましょう。
※参照機種:パナソニックNP-TZ100
設備ごとの節約方法
オール電化ならではの設備の使い方を、今までの方法から少し工夫するだけでも電気代を節約することは可能です。
IHクッキングヒーター
IHクッキングヒーターにおける節電方法は、以下の3点です。
タイマー機能を使い加熱時間を最小限に
タイマー機能を使えば、設定時間が来ると自動的に加熱がストップするので、切り忘れや加熱しすぎを防げます。無駄なく安全に調理ができるので、調理時間のかかる煮物やパスタを茹でる際に活用してください。
調理方法を工夫する
下ごしらえを事前に電子レンジでおこなっておけば、調理時間を短縮することが可能です。
また、圧力鍋を使用して調理をすることにより、 早く火が通るので煮る時間を短縮できます。余熱も利用して、さらなる省エネにつなげましょう。
「自動湯沸かし機能」で沸かし過ぎを防止
自動湯沸かし機能でお湯を沸かせば、沸騰したら音で知らせてくれます。また同時に、火力を自動的に調整して保温状態を維持してくれるので、無駄な沸かし過ぎを防げます。
エコキュート
エコキュートでお湯を沸かすときは、使う量に合わせて最適なモードを選べます。設定には「多めに沸かすモード」や「少なめに沸かすモード」などがありますが、最も節電におすすめなのが「省エネモード」です。
運転モードの名称や各種機能はメーカーや機種により異なるので、同じような機能をもつモードを探してみてください。
不在設定で無駄を省く
旅行などで長期間不在にし、お湯を使わないことがわかっているときは、運転を止める「不在設定」にしておくことをおすすめします。設定した期間のみ運転が止まるので、無駄な沸き上げがなくなります。
リモコン表示を節電設定に
リモコン表示がずっと明るくついているときには、「表示節電設定」をONにしましょう。使わない時はリモコン表示が消えるように設定しておけば、待機電力を減らせます。
毎日新たにお湯張りを
前日のお風呂の残り湯は、「追い炊き」機能により温め直すこともできますが、一旦冷めてしまったお湯を温め直す場合は、タンク内のお湯が不足したり、昼間に沸かす量が多くなるなど効率が悪くなります。
そのため、新たにお湯張りをおこなうほうが結果的に効率がよいのです。残り湯は、洗濯や庭木の水やりなどに利用してください。
高温足し湯を上手に使う
一度沸かしたお風呂に入る間隔が空く場合は、「自動保温」機能をオフにして「高温足し湯」モードを使用しましょう。「自動保温」や「追い炊き」よりも、「高温足し湯」のほうが省エネで経済的です。
蓄熱暖房機
オール電化の蓄熱暖房機は、安い夜間電力を使って熱を蓄えておけるのでお得だと人気が高いです。ただし、その仕組みから、シーズン中は暖房を完全オフにすることが難しいため、蓄熱量の設定法が節電のポイントとなります。
最適な蓄熱量を設定する
前日の蓄熱量設定が低すぎて、日中に熱切れを起こしてしまったときの「日中の追い焚き」が、最も電気を消費します。
蓄熱暖房機には、季節ごとの設定蓄熱量の目安が記載されていますので、それを目安にして住んでいる地域の気候に合わせ微調整してください。
そうすると、日中の追い焚きを減らすことができます。
時刻設定を確認する
蓄熱暖房機では、「現在時刻」「通電開始時間」「通電時間」を設定します。しかし、その設定がズレてしまうと、安い深夜料金の時間帯以外に蓄熱をしてしまうことになります。
無駄な電気代がかかるのを防ぐため、シーズンはじめには設定を確認し、シーズン中も時刻設定にズレがないかどうかを定期的に確認しましょう。
ファンは必要な時だけ回す
ファン付きの蓄熱暖房機は、必要な時だけファンを回すようにしてください。ファンを回していると熱を放出し、その分の電気を消費し続けます。室内が十分に暖かい時はファンを停止するクセを付けましょう。
数日間の不在時はファン・ファンタイマーを切る
蓄熱暖房機は、一度電源を切ってしまうとゼロからの蓄熱が必要になってしまうので、数日間の不在時であれば切らずにいるほうが経済的です。
ただし、不在の間はファンを必ず切っておきましょう。また、ファンをタイマー設定にしている場合は、タイマーを切るのを忘れないようにしてください。
暖房シーズンの終わりには必ずオフに
暖房シーズンが終わったら、蓄熱量設定やファン設定を切り、必ず電源プラグをコンセントから抜いてください。
そして、蓄熱暖房機のブレーカーをオフにすることを忘れずにおこないましょう。これを忘れてしまうと、夏場でも蓄熱されてしまうことがあるため無駄が生じてしまいます。
電力会社との契約を見直す
電気代を安くするためには、日々の細かい節約を積み重ねていくことが大切です。
しかし、視点を変えて、電気代算出の根本的な部分である「電力会社との契約」を見直すという手段をとることにより、月々の電気代が劇的に減るケースもあります。
料金プランを生活スタイルに合わせて変更する
もともと、夜間の料金が割安に設定されているオール電化向けの料金プランですが、中には土日祝日の料金も安いプランもあります。
土日などカレンダー通りの休日に出勤しなければならないサービス業で、しかも共働きの場合は特に、家にいないに焦点を当ててプランを再検討してみましょう。
契約アンペアを下げる
電力会社との新契約でアンペアを設定する時には、大体の電気使用量を想定して決めているはずです。
ところが、いざ実際に使用した電気量と照らし合わせてみると、必要以上に高い設定になってしまっていることがあります。先々月くらいまでの電気使用量と契約アンペアを調べてみましょう。
電気代の基本料金は、契約アンペアに応じて高くなっていく仕組みです。
もし、使用量と比べてアンペアが高い場合は、使っていない分の電気代を払っているも同然なので、今すぐに契約し直すことをおすすめします。電力会社に電話をすればすぐに対応してくれるので、手続きはとても簡単です。
※10A(アンペア)下げると、月に約250円・年間で約5,000円以上の節約になります。
新電力会社を使う
現在契約している電力会社の料金プランに、自分のライフスタイルに合ったプランがないのであれば、いっそのこと契約している会社ごと見直してみましょう。
現在ではオール電化に適した電力会社なども増えてきているので、料金プランを比較した上で思い切って乗り換えてしまうのも1つの方法です。
オール電化の電気代を上手に節約しよう
オール電化での高い電気代に悩んでいる人は、まず、電化製品を使用する時間帯を夜間に変更してみましょう。
また、オール電化の電気代を上手に節約していくためには、生活スタイルの変化に合わせ、定期的に電力会社での契約プランを見直すことも大切です。
なお、契約プランの変更のみならず、会社を乗り換えることを選択肢の1つに入れてみてもよいかもしれません。電力が自由化になったことで、低料金プランを提供している新しい会社も登場していますので、いろいろな会社のプランを比較してみるとよいです。
ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター
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