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フルートで吹きたい名曲12選|クラシックからアニソンまで厳選ピックアップ

フルートで吹きたい名曲12選|クラシックからアニソンまで厳選ピックアップ

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フルートの曲というと吹奏楽やクラシック音楽が思い浮かぶことが多いですよね。メロディーを奏でることの多いフルートは、他にもジャズやポップス、最近はアニメソングまであらゆるアレンジが楽しめます。今回は代表的なフルートの曲を厳選12曲ご紹介します。

クラシック篇|フルートの王道といえばクラシック

フルートは歴史的にも古い楽器ですので、クラシックでは多くの楽曲で用いられています。オーケストラの中でもフルートは個性が出やすい楽器のひとつです。特に、以下のようなテーマのはっきりした曲では、フルートの良さを知る作曲者の思いも感じられることでしょう。

シチリアーノ

作曲:ガブリエル・フォーレ/

「シシリエンヌ」とも呼ばれるこちらの曲は、1898年に室内楽曲として作曲された、フォーレの代表曲の1つです。ガブリエル・フォーレは他にも「レクイエム」や「パヴァーヌ」など、哀しげでありながら感情豊かな曲を数多く残しています。

パヴァーヌOp.50

フルートの低音が美しく歌うフォーレの「パヴァーヌ」。フォーレの弟子であったラヴェル作曲の「亡き王女のためのパヴァーヌ」や、ドビュッシーにも大きな影響を与えたといわれています。フルートは高音の楽器という印象が強いものですが、低音でメロディーを奏でる曲ではフルートの奥深さを感じることができます。

無伴奏フルートのための12のファンタジア

作曲:ゲオルグ・フィリップ・テレマン

テレマンはバロック時代のドイツの作曲家です。テレマンは生涯にわたり約3600曲も作曲したとして、ギネス世界記録に正式に認定されています。その中でも、フルート奏者の憧れともいわれる「無伴奏フルートのための12のファンタジー」は、フルート演奏の難しさと奥深さ、そして楽しさを感じられる組曲です。

バロック時代には現在のようなベーム式フルートはありませんでした。音程が不安定な古典的フルートでも、吹きこなせるような音階になっています。12曲はそれぞれ表情の違う曲になっていますので、全曲通して聴いてみるのもおすすめです。

吹奏楽篇|部活でフルートといえば吹奏楽

フルートを始めるきっかけが吹奏楽部だったという方も多いかと思います。コンクールや文化祭などで、先輩のように吹きたいなぁ…と憧れるものです。フルートとピッコロは吹奏楽で最も高い音を出す楽器として、メロディーを担当することも多いパートです。

星条旗よ永遠なれ

作曲:ジョン・フィリップ・スーザ

マーチの王様とも言われる、ジョン・フィリップ・スーザ作曲の「星条旗よ永遠なれ」。こちらの演奏はアメリカ陸軍の音楽隊による、公式の歌詞付きバージョンです。曲の中間地点で綺麗に響くピッコロの音色がカッコイイですよね。

フルートはピッコロへの持ち替えも必要となるパートのため、両方吹きたいという方も多いでしょう。歌口の形状や楽器全体の大きさが違うため、曲中の持ち替えはやや難しいものの、軽快なマーチでは憧れのパートでもあります。

君の瞳に恋してる

作詞・作曲:ボブ・クルー/ボブ・ゴーディオ

1967年のポップス曲から「君の瞳に恋してる」。吹奏楽アレンジではおなじみの曲ですが、フルートソロが奏でるのはやはりメロディーです。こちらのように、メロディーに続いてアドリブが入れやすいのも、この曲の特徴です。

フルートの他にもサックスや他の楽器もソロを担当したり、ポップス調からロック調へのアレンジがあったりと、吹奏楽らしい楽しみ方ができる一曲です。

黒いオルフェ

作曲:ルイス・ボンファ

原曲は、映画「黒いオルフェ」のテーマ曲。「カーニバルの朝」という曲名でも知られ、古典的なボサノヴァらしい叙情あふれる曲です。吹奏楽にアレンジされると音に厚みが増し、聴き応えのある一曲になりますね。

映画音楽などメジャーな曲の吹奏楽アレンジでは、フルートソロにアドリブも加わることが多くあります。サックスと並んで、華やかな場面を作り出すのが吹奏楽でのフルートの大きな役割といえるでしょう。

吹奏楽部からアンサンブルコンクール、通称アンコンに出るという方もいるかもしれません。

アンコンに出る予定のある方、アンコンに興味があるという方は、アンコンのおすすめ楽曲をまとめた記事も読んでみましょう。

曲選びのヒントになると思います。

ジャズ篇|アドリブだってできちゃう

フルートの練習曲の中にもジャズの楽譜がたくさんあります。フルートは歌うような表現が得意なので、情緒あるジャズとの相性も抜群です。

Fly Me to the Moon

作曲:バート・ハワード

ジャズフルートというジャンルがあるように、ボーカルが歌うメロディーラインをフルートが演奏することがよくあります。「Fly me to the Moon」はフランク・シナトラやヘレン・メリルが歌ったことで有名ですが、日本では1995年に「新世紀エヴァンゲリオン」のエンディングとして再評価された一曲です。

歌詞の甘い雰囲気を、フルートで表現できる一曲です。やはり歌い上げるように、感情を込めて演奏したいですね。

Take Five

作曲:デイブ・ブルーベック

TVのCMやBGMでよく耳にする5拍子のジャズナンバー。クラシック出身のデイブ・ブルーベックらしい緻密な作りの曲です。5拍子はリズムを取るのが難しいものですが、いったんジャズの雰囲気に乗ってしまえば、流れに任せられるようになります。

フルートは、ジャズのサックスパートを演奏することが多いのですが、サックスとはまた違った雰囲気になるので、チャレンジしてみたい一曲です。

枯葉/Autumn Leaves

作曲:ジョゼフ・コズマ

1945年に作曲され、後にジャック・プレヴェールが詞を付けたことで、多くの歌手に歌われてきたシャンソンの代表曲。第2次世界対戦後は、ジャズとしての要素が高まり、多くのミュージシャンにアレンジされてきました。

ミディアムスローのテンポと短調の哀しげなメロディーは、大人のためのフルート演奏にピッタリの一曲です。まるで、北風が通るような演奏は、フルートらしい息の使い方によって表現されます。ジャズ・アレンジのフルートソロは、雰囲気作りも演奏の一部ですね。

アニソン篇|知ってるあの曲もフルートで聴くと…

メロディーがはっきりしているアニメソングも、フルートで聴くと大人の雰囲気が楽しめます。ジャズと同様アニソンでも、フルートが歌うように演奏されている点が聴きどころです。

ルパン三世のテーマ’78

作曲:小林真人/大野雄二

モンキー・パンチ原作のアニメ「ルパン三世」の主題歌。こちらは、最も親しまれている「ルパン三世TV第2シリーズ」で使用されたヴァージョンです。カッコ良いメロディーがとても印象的ですね。フルートでもパンチのある吹き方をすることで、疾走感溢れる感じに仕上がります。

ジャズと同様、息をわざと抜くような奏法は、フルート上級者向けといえます。やはり、クラシックや吹奏楽などで基礎ができるようになると、ポップスをはじめとしてアニソンも自由に吹いてみたくなるものですよね。アニメの雰囲気を唇に乗せるような演奏はフルート奏者の憧れでもあります。

もののけ姫他、久石譲メドレー

作曲:久石譲

ジブリアニメに欠かせない久石譲の数々の音楽を、フルートアンサンブルで聴いてみましょう。ジブリアニメに多い「飛行シーン」にフルートの音色がピッタリですね。

吹奏楽やオーケストラでは、アクセントになりがちなフルートですが、メロディーや物語の背景がはっきりしているアニメソングの場合、フルートだけのアンサンブルでも十分に映画のワンシーンが目に浮かぶようです。

美女と野獣

作曲:ハワード・アッシュマン/アラン・メンケン

ディズニー映画「美女と野獣」のテーマ曲として書き下ろされた曲です。歌詞ではベルと野獣のすれ違う気持ちが表現されていますが、フルートでの演奏も劇中の雰囲気そのままです。フルートの優しい音色は、ロマンティックなストーリーにピッタリですね。

ディズニーの曲は、フルートとピアノにアレンジされた楽譜も数多く出版されています。基礎練習に慣れてきたら、ぜひチャレンジしてみてください。

まとめ

フルートはメロディーを演奏することの多い楽器です。管楽器の中でもフルートは、アレンジしやすく、多くの楽譜が出版されています。今回ご紹介した曲の中で、お気に入りが見つかったら、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

藤加祐子 /
ビギナーズ編集部 ライター

仙台市出身在住。フリーライター・写真家・タティングレース作家。古書店巡りとフルート演奏が趣味。仙台フィルの演奏を聴くのが自分へのご褒美です。

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