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初心者用のオーボエの選び方│おすすめのオーボエも紹介!

初心者用のオーボエの選び方│おすすめのオーボエも紹介!

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オーケストラの中でもオーボエは個性的な音色と形状で存在感のある楽器です。

また、オーケストラの一員としてだけではなく、ソロパートでも存在感のある演奏ができる楽器です。

ここでは、世界的にも有名なオーボエのメーカーと特徴、選び方のコツ、そしておすすめのオーボエを初心者にも分かりやすいように詳しく解説します。

主要オーボエメーカーを紹介

オーボエを製作しているメーカーは数多くあります。ここで、世界的に有名なメーカーを紹介します。

Marigaux(マリゴ)

世界中のプロ奏者が愛用している人気のフランスのメーカーです。1935年に創立された当社が1981年から製造を始めたオーボエは、厚みがあり柔らかく深みのある音色です。

19世紀まではドイツメーカーが主流でしたが、ドイツ式の欠点であった音程の不確かさを改良したのがフランス式であるマリゴ社のオーボエです。

現在では、フランス式のオーボエが主流となっています。

ヤマハ

国産メーカーの中でも一番のシェアを誇る、世界的にも人気のあるメーカーです。

職人が全工程を手作業で作っており、トーンホールを樹脂加工をし、湿度の高い日本の気候でも湿度による楽器本体の歪みやひび割れを防ぐなど工夫されています。

音程にブレがなく、まろやかで深みのある音色も特徴です。

初心者モデルから上級者・プロ仕様のモデルまで幅広く製造しています。

Fossati(フォサッティ)

2008年にパリの「フォサッティ社」と東京の「グローバル社」が共同で立ち上げたブランドです。

リーズナブルな価格にもかかわらず、繊細なトーンとピッチで高技術のプロの演奏にも十分応えてくれます。

4種類の素材(グラナディラ、バイオレットウッド、ココボロ、ギャラック)、3種類のキーワーク(銀色系、金色系、コンビネーション系)から選んで自分なりのオーボエに造るため、受注生産です。

Buffet Crampon(ビュッフェクランポン)

1825年創立のフランスのメーカーで、木管楽器全般に定評があります。

職人たちの妥協しない手作業により、品質の高い楽器を造り上げています。

また、劣化しやすい部分の素材を丈夫にしたり、スムーズな運指ができるなど、どのような人にも演奏しやすい工夫が凝らしてあります。

滑らかで心地よい吹き心地から醸し出される柔らかい音色が世界中の奏者に愛され続けています。

J.Michael(Jマイケル)

日本で独自に設計・企画したものを、中国をはじめとするアジアで製造しているためリーズナブルな価格になっています。

管楽器専門技術をもつスタッフが開発に携わり、プロの奏者の意見も取り入れ、改良を重ねて造っています。

また、製造も技術の高い職人の手で造られているので、価格に見合わないほどの高品質なオーボエです。

温度や湿度に左右されにくい合成木を使用することで、耐久性に強く、場所や環境を気にせずに演奏できるオーボエです。

Rigoutat(リグータ)

オーボエ3大メーカーの一つで、造りには定評があり、1951年のブリュッセル国際博覧会で受賞するほどの高品質のオーボエを造っています。

明るい音色で、繊細かつ柔らかな音質が特徴でどのような演奏にも向いています。

拭きやすさだけではなく、高度な演奏技術にも適しているため初心者からプロの演奏家まで幅広く愛用されています。

Mnnig Adler(メーニッヒ&アドラー)

2000年にメーニッヒ社とアドラー社が合併したできた会社で、両社の技術にそれぞれの良さをさらにプラスした良質のオーボエを製造しています。工程全てが職人の手で造られています。

ストレスのない柔らかな音質で、オーケストラの中で弦楽器と違和感がなく見事に融合した演奏をすることができると定評があります。

Puchner(ピュヒナー)

1897年に創立され、120年以上もの伝統と4代にわたって受け継がれてきた技術を大切にしているドイツ木管楽器メーカーです。

20年以上かけてシーズニングをしたグラナディラを使用して妥協しない製作から生み出されたオーボエからは独特な美しい音色が響き、 世界中の奏者に愛されています。

Loree(ロレー)

1881年創立の会社で世界中で最も古くからオーボエを造っているメーカーです。現在のフランス式の元になったコンセルヴァトワール式を造り上げたメーカーでもあります。

ちなみに、コンセルヴァトワール式とは、フランスにあるコンセルヴァトワール音楽院で採用されたタイプで大きな音量と速い曲も演奏しやすいところに特徴があります。

創立当初からの優雅で美しいデザインを今も受け継いでいるだけではなく、長年改良を重ねて築き上げてきた他のメーカーにはないほどの耐久性も大きな特徴です。

LF

1991年に名匠ルートヴィヒ・フランク氏がシュプリンガー氏と共同開発した造り上げたのが、LFブランドのオーボエです。

オーボエ本体の部分部分に金メッキを施し、見た目にもうっとりするような美しいデザインです。また、金メッキが豊かな音色を引き出しています。

後にオーボエ奏者の宮本文昭氏がLF社のオーボエを愛用していることで一躍脚光を浴び今に至っています。

さらに、2004年のフランクフルトの楽器展覧会オーボエ部門で一位を獲得するなど、見た目だけではなく楽器としての品質の良さも折り紙つきです。

オーボエの選び方・ポイント

数多くあるオーボエの中からどのような選び方をしたらいいでしょうか。

ここでは、初心者が初めてオーボエを選ぶ場合のポイントについて説明します。

システムで選ぶ

オーボエの構造には2つのタイプがあります。

セミオートマティック

セミオートマティックはパーツが少ないので、演奏しやすく難しい奏法も楽にこなせます。

第一オクターブと第二オクターブがそれぞれレバーを操作することでキーが開閉されるといったシンプルな仕組みですので、初心者でも簡単に操作ができます。

また、パーツが少ない分、軽量でメンテナンスもしやすい点も初心者向きです。

フルオートマティック

フルオートマティックは、パーツが多く構造が複雑なので扱いにくくメンテナンスの手間もかかります。

第一オクターブと第二オクターブが一つのレバーで操作する分、演奏はラクですが、それだけに肺活量が必要ですので、プロ向けのタイプと言えます。

ドイツ式かフランス式か

オーボエには造られた年代によって主流になったタイプがあります。

ドイツ式

オーボエという楽器が作れらるようになった19世紀頃に主流だったタイプです。

楽器の上部が膨らんでいる点が大きな特徴です。明るい音色で、リコーダーに似た演奏方法です。

別名ウインナー式とも呼ばれており、現在ではウィーンフィル管弦楽団やウィーン在住の奏者が好んで使っています。

フランス式

フランスのコンセルヴァトワール音楽院で採用されたことから、別名コンセルヴァトワール式とも呼ばれています。

ドイツ式の不安定な音程を改良したのがフランス式で、現在ではフランス式が主流になっています。世界中で製造されているオーボエのほとんどがフランス式です。

肺活量がなくても大きく遠くまで響くような音色なので、初心者に向いています。

素材で選ぶ

ほとんどのオーボエには次の2つの素材が使われています。

グラナディラ

黒い色をしており、販売されているオーボエのほとんどはグラナディラ製です。

落ち着いた黒い色に重厚感を感じさせ、ほとんどの木管楽器に使われています。音が遠くまで響き、コンサートホール向きと言えます。

ローズウッド

茶色の素材で、一般的に見られる黒い色のオーボエとは違う色合いを好む人が持っています。

華やかで柔らかい音色ですが、あまり遠くまで響かないので、屋外での演奏より屋内での演奏、室内楽に向いています。

1代目にグラナディラのオーボエにして、2台目のオーボエとして購入する人が多いタイプです。

価格帯・キーの数で選ぶ

オーボエも値段の幅が大きい楽器です。

オーボエは10万円台~100万円台までと、幅が大きい楽器です。歴史のある有名なメーカーでしか作られていないので、安くても10万円台と他の楽器に比べると高額です。

初心者用としては、40~70万円台のものがよいでしょう。

低価格と言っても40万円台は決して安価ではありませんが、オーボエはメンテナンスをきちんと行っていれば一生使っていける楽器なので、決して高い買い物ではありません。

また、価格が高くなるほど上級者用となります。初心者用に比べて材質も違いますが、キーが多く扱いも難しくなります。

初心者はキーが少なく扱いやすい低価格帯のものをおすすめします。

演奏目的・頻度で選ぶ

学校の吹奏楽部に入って始める人は、まだ使い慣れていないこともあるので、耐久性に優れたものをおすすめします。

また、学校で備品として使っているものと同じ楽器にすると、家での練習も違和感なく進められるのではないでしょうか。

一方、趣味として楽しみながら演奏するなら憧れのメーカーや見た目、好きな音色が出せるもの、吹き心地の良いものを選んだ方がいいでしょう。

楽しんで吹くには長く飽きの来ない楽器を手にすることが大切です。

おすすめの入門用オーボエ5選

ここからは、初心者におすすめのオーボエを5本紹介します。

選ぶ基準としては初心者にとって大切な、吹きやすさや手入れのしやすさなどを条件にしました。

メーカー/商品名 ヤマハ YOB-431 マリゴ ルメール J.マイケル OB-1500 フォサッティFJ55Ⅱ ビュッフェクランポン Prodige
画像
価格 411,400円 480,000円
(メーカー希望価格)
148.626円 533,500円
(メーカー希望価格)
544,500円
(メーカー希望価格)
素材 グラナディラ グラナディラ 合成木 グラナディラ グラナディラ

ヤマハ YOB-431

日本のメーカーだけあって日本の湿度の高い気候に合わせた造りになっています。フランス式でセミオートマティックの最も一般的なタイプのオーボエです。

また音質や音程にブレがなく、柔らかで自然な音色も特徴です。

演奏もしやすく正確な音表現と無理のない快適な操作ができるので、吹き心地も軽く微妙な表現もしやすいです。

国内の中学や高校でも備品として採用されている人気のあるタイプで、1台の楽器を長く使っていきたい人に向いている楽器です。

マリゴ ルメール

創業者の名前を付けたタイプで、同価格帯の他メーカーの中でも人気の高いオーボエです。操作や扱いの面からプロ仕様となっていますが、初心者でも十分使いこなせるタイプです。

フランス式でセミオートマティックで、華やかな音色や軽やかな吹き心地で、低音域から高音域まで安定した音を出すことができます。

また、適度な抵抗感もあるので、微妙な表現も可能です。

Jマイケル OB-1500

初心者にも楽にメンテナンスができる黒檀の粉末と樹脂を混ぜ合わせた合成木で造られたオーボエです。

自然木による形の歪みや温度や湿度が原因のひび割れがなく、安心して使い続けることができ、中学・高校の練習用として使うのに最適です。

合成木なので、それだけに軽量で、自然木に比べるとリーズナブルな価格です。

フォサッティFJ55 Ⅱ

オーボエにあるジョイント部分に、楽器のぐらつきを防ぐための金属製のリングが付いていて、見た目のカッコよさだけではなく、しっかりした造りにもなっていて安心して使えるタイプです。

また、受け側のソケット部分にも金属を使っているので、劣化の度合いも少ないです。

吹き心地も軽くストレスなく演奏でき、さらに音程のブレもなく、肺活量もなく明るく伸びやかな音が出せます。

ビュッフェクランポン Prodige(プロディージュ)

『神童』の意味の楽器名のように初級レベルから上級者へとムリなく楽器を移行できるタイプのオーボエです。

本体内部は樹脂加工がされていて、使い過ぎによる割れを防いでいます。

また、どのような手のサイズにもなじみやすいように、キーの形や位置に工夫を凝らしてあります。

音色も、比較的音の出しにくい低音域の音程を改良し、音質にムラが出ないように統一感を持たせ、さらに程よい吹き心地とコントロールのしやすさも味わえます。

多くの学校で備品として採用されており、初心者におすすめのモデルです。

こちらの記事では、オーボエケースおすすめをご紹介しています。

趣味で楽しむのであれば憧れのメーカーを選ぶのもおすすめ

以上のように、オーボエのメーカーや種類、選び方などについて説明しました。オーボエは楽器本体の質も演奏に影響しますが、リードの良しあしでも演奏に差がでます。

初めて買うのなら、まずは楽器店で実際に手に取って演奏してみるのが一番よいでしょう。手作りの楽器のため、同じメーカー・種類の楽器でも微妙な違いがあります。

いくつか試してみるのをおすすめします。また、趣味として楽しんで演奏するのなら、自分の憧れのメーカーを選ぶのもいいでしょう。

自分に合ったオーボエを見つけて、演奏を楽しみましょう。

こちらの記事では、オーボエレンタルをご紹介しています。メーカーごとの違いなども、気になる方は確かめてみてください。

ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

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