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オーボエの特徴を学ぼう|基本・種類や購入時の選ぶポイントも解説
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「新しい趣味としてオーボエにチャレンジしてみたい」「オーボエについて詳しくなりたい」と考えていませんか。オーボエは、17世紀頃からある歴史ある楽器で、オーケストラでも活躍し、様々な種類があります。
この記事では、そんなオーボエの基本・特徴・種類や購入時の選ぶポイントを詳しく紹介します。
「オーボエに挑戦したいと思っているけれども、初心者なので基礎から知りたい」という人は、参考にしてください。
目次
オーボエの基本
まずは、次のようなオーボエの基本を紹介します。
- オーボエの歴史
- オーボエの音域と音色
- オーボエの吹き方とお手入れ方法
「オーボエという楽器についてほとんど知らない」という人は、参考にしてください。
オーボエの歴史
オーボエは、17世紀頃にフランスで誕生したと言われています。「大きな音の木」や「高い音」といった意味があり、美しい音を特徴としています。
また、オーボエは大きく分けて「フランス式」と「ドイツ式」という2つの種類があり、「ウィンナーオーボエ」と呼ばれているドイツ式は、19世紀によく使用されていました。
昨今の主流はフランス式で、「コンセルヴァトワール式」と呼ばれることもあります。
オーボエの音域と音色
オーボエは、「中央C音の長2度下のB♭音~2オクターヴ半上のG音」まで出せる楽器です。簡単にまとめると、人の声に近い音域になっており、聴いていてリラックスできるでしょう。
オーボエが得意な音域は中音域で、哀愁を帯びたメロディアスな音色を奏でられることも特徴です。
こうした特徴があるからこそ、オーケストラのような演奏シーンでも、ソロパートが多い楽器です。他の楽器との相性も悪くなく、アンサンブルでも活躍します。
オーボエの吹き方とお手入れ方法
オーボエの吹き方とお手入れ方法を紹介します。
オーボエの吹き方
オーボエは、リードの先端を下唇と上唇を使って吹きます。「お」と発音するときの口の形を作り、口の中にリードを少し入れて、巻き込むように唇を閉じて、リードを軽く唇で固定します。
このとき、リードをつぶさないように注意しましょう。
またオーボエは、吹けるようになるまで非常に大変な楽器として知られ、習得するまでに時間がかかります。
オーボエの吹き方のコツ
オーボエは吹き口のリードがとても細く、息をスピーディに入れていくような感覚で吹きましょう。
また、猫背になっていると吹きにくいため、姿勢を正して息を吐き出すことをおすすめします。
さらに、腹式呼吸を意識することも重要です。
オーボエのお手入れの道具
オーボエをお手入れする際、次の道具が必要です。
道具 | 特徴 |
---|---|
キーオイル |
キーに差すオイル |
コルクグリス |
ジョイントのコルクに塗る |
スワブ |
内部の水分を除去する |
羽 |
内部の水分を除去する |
クロス |
表面やキー表面を拭く |
クリーニングペーパー |
トーンホールとタンポの間の水分・汚れを取り除く |
モイスレガート |
湿度調整をするために必要 |
オーボエの購入費用以外にも、必要な道具を購入する必要があることを認識しておいてください。
オーボエのお手入れ方法
オーボエのお手入れ方法は、演奏前の場合、オーボエの上管と下管のジョイント部分にコルクグリスを塗ります。
演奏後は、キー表面とオーボエ表面をクロスで拭き、汚れを落とします。
オーボエ内部は、水分を取り除きましょう。月に1回程度、キーにオイルを差す定期メンテナンスすることもおすすめします。
またオーボエは、温度変化や湿度変化によって、割れの原因となるため、梅雨時期や冬場などは、適度な湿度を保つようにしましょう。
オーボエのお手入れのためにケースも購入しよう
さらに、オーボエをケースに入れることも大切です。そうすれば、一定にオーボエの温度・湿度を保ち、よい状態で保管できるからです。
オーボエはデリケートな楽器のため、むき出しの状態で置いておくと、割れなどの原因になる可能性も否定できません。湿度調整のシートをケースに入れておくこともおすすめです。
オーボエのケースカバーもあり、ケースカバーは、ケースを持ち運ぶためのバッグのことです。オーボエケースをケースカバーに入れることで、持ち運びしやすくなります。
ケースのまま持ち運ぶことも可能ですが、持ち手が短く持ちにくい可能性もあり、ケースカバーも購入したほうがよいでしょう。
リードを衝撃から守り、湿度調整で寿命を延ばすリードケースもあったほうがよいです。
こちらの記事では、オーボエケースおすすめをご紹介しています。
種類と特徴
オーボエの種類や特徴についても理解を深めておきましょう。
オーボエの種類
オーボエの種類は、次の通りです。
- 一般的なオーボエ
- 高音域のオーボエ・ミュゼット
- 中音域のオーボエ・ダモーレ
- 中音域のイングリッシュホルン
- 低音域のバス・オーボエ
それぞれの特徴を紹介します。
一般的なオーボエ
一般的なオーボエは、C(ド)を基調としています。また、上部管、下部管、ベルの3つに分かれており、ベルの部分が広がっています。
演奏しやすい「セミ・オートマティック・システム」と複雑な構造となっている「フル・オートマティック・システム」があることも特徴です。
高音域のオーボエ・ミュゼット
「オーボエ・ミュゼット」という種類は、一般的なオーボエの約3分の2のサイズになっており、高い音域を出せます。オーケストラの演奏でも、頻繁に目にすることがないほど、珍しい種類といえます。
中音域のオーボエ・ダモーレ
「オーボエ・ダモーレ」という種類は、ベル部分が卵型になっており、一般的なオーボエよりも、サイズが大きく、3度低い音を出せる楽器です。
またオーボエ・ダモーレは、バッハが好んで使用していたと言われています。
中音域のイングリッシュホルン
「イングリッシュホルン」は、オーボエ・ダモーレのように、中音域を担当し、オーボエよりも5度低い音が出せる楽器です。
「ホルン」という名称ではあるものの、金管楽器ではありません。また、ベル部分は卵型になっており、太く存在感のある独特な音を奏でられます。
低音域のバス・オーボエ
「バス・オーボエ」は、一般的なオーボエの2倍の長さになっており、オーボエよりも、1オクターブ低い音を出せます。
「バリトンオーボエ」と呼ばれることもあり、オーケストラの演奏でもそれほど登場することはありません。
マウスピースではなくダブルリードを使う
オーボエは、マウスピースを用いて演奏するのではなく、ダブルリードを使用することを特徴としている楽器です。
2枚のリードを唇にはさみ、空気を吹き込んで複数の穴を開閉し、音程を生み出します。
ちなみに、似たような楽器であるクラリネットの場合、マウスピースにリードをはさみます。
そんなオーボエのリードには、主に2つの種類があります。
素材 | 特徴 |
---|---|
葦(ケーン) |
黄色で天然素材 |
樹脂(プラスチック) |
半透明のカラー |
また、リードの先端の表皮が削られている「スクレープ」の長さによって、ショートスクレープとロングスクレープという種類に分けられます。
スクレープの長さ | 特徴 |
---|---|
ショートスクレープ |
8~10mm程度削られている |
ロングスクレープ |
18mm以上削られている |
こうした種類のあるリードを選ぶ際は、欠けや割れがないかチェックしましょう。ツヤがあってきめ細かいリードであれば、新鮮で使いやすいです。
中が細い
オーボエの中は、非常に細く作られており、約4ミリほどしかない部分もあります。そのため、少しずつしか息を入れられない構造になっています。とはいえ、息を少しずつ使えるからこそ、長いメロディをひと息で吹けるでしょう。
そんなオーボエの特徴をより理解するために、同じ木管楽器の特徴を紹介します。それは次の通りです。
木管楽器 | 特徴 |
---|---|
ピッコロ |
木管楽器の中でもっとも高音域を出せる |
フルート |
70cmありピッコロよりもロングサイズ |
クラリネット |
音域が広く、種類も多い |
サクソフォン |
ソプラノ・アルト・テナー・バリトン・バスという種類がある |
また、オーボエと同じダブルリードの楽器もあります。それは、ファゴットという楽器です。ファゴットは、低音の音域を得意としているもので、オーボエとホルンなどが混ざったような独特なサウンドを奏でられます。
購入時の選び方
オーボエの購入時の選び方は、次の通りです。
- タイプから選ぶ
- キーの違いで選ぶ
- ボディの色で選ぶ
- メーカーから選ぶ
こうした選び方を知り、自分に合ったオーボエを見つけましょう。
タイプから選ぶ
オーボエには、フランス式(コンセルヴァトワール)とドイツ式(ウィンナーオーボエ)というタイプがあり、それぞれ特徴が異なり、自分に合ったタイプを選びましょう。
フランス式(コンセルヴァトワール)とドイツ式(ウィンナーオーボエ)の特徴は、次の通りです。
タイプ | 特徴 |
---|---|
フランス式(コンセルヴァトワール) |
大きな音量を出せる |
ドイツ式(ウィンナーオーボエ) |
明るく華やかな音 |
初めてオーボエを吹く人は、フランス式(コンセルヴァトワール)がおすすめです。
キーの違いで選ぶ
オーボエには、セミオートマティックとフルオートマティックの2つのシステムがあり、それぞれキーに違いがあります。
システム | 特徴 |
---|---|
セミオートマティック |
第1オクターブキーと第2オクターブキーそれぞれを操作する |
フルオートマティック |
第1と第2オクターブキーが1つの構造 |
セミオートマティックは世界中で使用されおり、メンテナンスも難しくなく、初心者にはおすすめです。
ボディの色で選ぶ
オーボエは、素材によってボディの色が違います。グラナディアという素材は黒く、ローズウッドという素材は茶色で、音色に違いもあります。
素材 | 特徴 |
---|---|
グラナディア |
音が遠くに飛びやすい |
ローズウッド |
やわらかい音を出せる |
広い場所で演奏したい人は、グラナディアがおすすめです。
メーカーから選ぶ
オーボエを作っているメーカーは様々あり、メーカーによって特徴が異なります。
メーカー | 特徴 |
---|---|
ヤマハ |
音程がよい |
ビュッフェ・クランポン |
クラリネットでも有名 |
マリゴ |
ダークで重厚な音が特徴 |
ロレー |
1881年に設立した老舗メーカー |
価格もチェックしながら、自分に合ったオーボエを見つけましょう。安いオーボエであれば10万円台ですが40~70万円程度が費用相場です。
リードの場合、定期的に買い替える必要があり、2,000~3,000円が費用相場です。
オーボエの特徴を知って楽しく演奏しよう
オーボエは、17世紀頃にフランスで誕生したと言われ、人の声に近い音域になっており、哀愁を帯びたメロディアスな音色を奏でられる楽器です。
オーケストラのような演奏シーンでも、ソロパートが多く、アンサンブルでも大活躍するでしょう。
そんなオーボエには、オーボエ・ミュゼットやオーボエ・ダモーレ、イングリッシュホルン、バス・オーボエといった種類があり、それぞれ特徴が異なります。
またオーボエは、マウスピースではなくダブルリードを使い、中が細いことも特徴としています。
オーボエを購入する際は、フランス式(コンセルヴァトワール)とドイツ式(ウィンナーオーボエ)というタイプやセミオートマティックとフルオートマティックの2つのシステムについて理解しておきましょう。
ボディの色やメーカーによって特徴も変わることも認識しておいてください。オーボエの特徴を知って、自分に合ったオーボエを見つけ、演奏を楽しんでみませんか。
よく間違えられるオーボエとクラリネットの違いは、こちらの記事で解説しています。
こちらの記事では、オーボエを趣味にした方に音楽教室のおすすめをご紹介しています。
ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター
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