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【保存版】トロンボーンの楽譜の読み方を基本の「き」から解説!

【保存版】トロンボーンの楽譜の読み方を基本の「き」から解説!

※当記事はアフィリエイト広告を含みます。

トロンボーンを始めたばかりの方が音符を目にすると、「細かい音符ばかりで難しそう」「伸ばしている音ばかり」など、あれこれ感じることがありますよね。

しかも、トロンボーンはへ音記号なので、ピアノをやっていない方だと「なにこれ?どこがドなの?」と混乱することもしばしば。

そこでこの記事では、トロンボーンの譜面の読み方について一から丁寧に解説します。

ぜひ、トロンボーンの楽譜をスラスラ読めるようになりましょう!

トロンボーンの楽譜は「へ音記号」で書かれている

楽譜は基本的に5本の平行な横線が書かれている「五線譜」に書かれています。

これは音の高さや音符の長さを示しています。

ただし、トロンボーンやユーフォニウム、チューバなどの低音楽器は「へ音記号」で書かれています。

よく↓のように貝みたいな形で書かれていますよね。

これが「ヘ音記号」です。

ちなみに合唱曲やサックス・トランペットなどは「ト音記号」で書かれています。

ヘ音記号とト音記号で注意したいのは、「C」の位置が違うこと。

ト音記号は五線譜の下に1本線を引いた高さが「C」になりますが、へ音記号は五線譜の下から2段目の上の位置が「C」です。

なぜ「へ音記号」と呼ばれているのかを合わせて説明しましょう。

みなさんがよく耳にする「ドレミファソラシド」はイタリア語で、英語で音階を説明する時は「CDEFGAB」とローマ字に、日本語だと「ハニホヘトイロ」となります。

このため、日本語の「へ」はイタリア語で「ファ」、英語で「F」を指し、記号の基準となるところに「ファ」がくるので「ヘ音記号」と呼ばれています。

一方、ト音記号はイタリア語で「ソ」、日本語で「G」のところに記号の中心が来るのでそこを起点にして、「ト音記号」と呼んでいます。

このため、ト音記号の時と読み方が異なるので気をつけましょう。

基本的な音の長さ・拍子を知っておこう

トロンボーンのみならず、演奏するためには「音符の長さ」「拍子」についても知っておかなければなりません。

この2つについて説明しましょう。

音符・休符の長さ

音符には「全音符」「2分音符」「4分音符」「8分音符」「16分音符」「32分音符」があります。

スッと理解しやすくするために、今回は1小節に4拍入っているという前提で考えましょう。

基準となる4分音符は「1小節に4つ音符が入る長さで演奏する」意味です。

1小節に4拍入る場合は、1拍分とも取れるでしょう。

そのため、2分音符は「1小節に2つ音符が入る長さ」なので、この場合は4分音符が2つ分の長さです。

さらに全音符は「1小節丸々の長さ」という意味なので、この場合は4分音符4つ分の長さとも言えます。

一方、8分音符の場合は「1小節に8つ音符が入る長さ」なので、4分音符の半分の長さだと考えて良いでしょう。

同じように16分音符は、「1小節に16つ音符が入る長さ」で4分音符の4分の1の長さです。

とはいえ、トロンボーンの場合はスライド楽器であるため、ピストン楽器のように細かい動きを求められることは少ないです。

そのため、16分音符程度まで覚えておけば大丈夫。

休符は先ほどの音符の長さと全く同じで、「全休符」「2分休符」「4分休符」「8分休符」「16分休符」などがあります。

拍子

楽譜の最初は、縦並びで「44」「68」など数字が並んでいたり、「C」に似た記号があったりしますよね。

これが、「拍子」です。

拍子とは、1小節に「どの長さの音符」が「いくつ」入るをかを示しています。

上に入っているのが「入っている数」、下に入っている数字は「どの長さの音符」をそれぞれ示しています。

したがって、下に入る数字は先ほどの音符の長さと同じ「2/4/8/16/32」のどれかが入ることがほとんどです。

このため、トロンボーンで曲を演奏するときにはまずこの曲の拍子を確認しましょう。

トロンボーンのポジションと音階について

トロンボーンはポジションが7つあります。

このうち、基本である「ベー音階」のポジションは以下のようになっています。

初心者で慣れないうちは、楽譜にポジションの番号を振るのも一つの方法です。

ただし、ポジションの番号を楽譜にふるとボジションばかりに気を取られて、肝心の音が出せないこともあるので気をつけましょう。

トロンボーンは「実音」で表記されている

トロンボーンはピアノと同じく「実音」で譜面が書かれます。

他の楽器の場合だと、トランペットは「ド」の音を吹くと楽譜でいう「B♭」を指しますが、ホルンは「F」、 アルトサックスは「E♭」の音が出ます。

なぜかというと、楽器の長さによって生まれる音程が違うため。

昔は、キーがB♭の曲はB♭の楽器でしか演奏できなかったので、様々な調に合わせた楽器がたくさんありました。

そのため、実音ではなく楽器に合わせて譜面を書く必要がありますよね。

これらの楽器は、楽譜に書いている音と実際に出る音が違う、という意味で「移調楽器」と呼ばれています。

しかし、トロンボーンはスライドによって半音階全て演奏できたので、一つの楽器でどのキーでも対応できます。

このため、他の楽器に持ち替える必要がなかったので実音で書いて吹くことができました。

この点では、ピアノを習っている人や、あるいは楽器初心者だとすんなり入ってくるかもしれません。

そのため、トロンボーンは譜面に書かれている音をそのまま吹いて大丈夫なのです。

トロンボーンの「ド」は「B♭」なのか、「C」なのか

音楽の経験がある人は、たまに「ドレミファソラシド」で音を説明することがありますよね。

しかし、トロンボーンをやっていると「ド」の音が「B♭」を指す人もいれば「C」をさす人もいます。

このように分かれてしまうのは、なぜなのでしょうか。

ピアノを習っている人の場合、Cをドと習いますよね。

そうなるとトロンボーンの基音である「B♭」は「シ♭」と読みます。

この場合の読み方はド=Cと固定している、という意味で「固定ド」と呼ばれています。

一方トロンボーンは B♭が基音(なにもしていない開放の状態=1ポジションで出る音)です。そのため、B♭=ドと読む人もいます。

これを先ほどのホルンの場合に置き換えると、F=ドとなりアルトサックスの場合だとE♭=ドになりますよね。

このような読み方は「移動ド」と言います。

もちろん、どちらが正解というわけではありません。

皆さんの読みやすい方法で読んでいただくのが一番ですが、たまに他の人との会話でドレミファソラシドで話をしているときに「何か噛み合わない」と感じる可能性があります。

そのため、上記のことを頭に入れておきつつ、指示を出す場合は「B♭」など、皆が同じ認識を持てるような呼び方をしましょう。

トロンボーンの譜面を早く読めるようになりたい!そんなあなたにおすすめの習慣

とはいえ、上記のようなことを頭に入れていてもなかなか譜面が読めるようにならない、という方もいますよね。

そこで、トロンボーンの譜面を今よりも早く読めるようになる方法について解説しましょう。

実際に演奏している音源を聴きながら譜面を読む

まずは譜面と譜面の演奏を「耳」と「目」の両方で覚えましょう。

ジャズの場合だと「耳コピ」といって演奏を聴きながら譜面に書き起こすだけでなく、演奏に出てくる吹き方などを真似て吹く、という方法があります。

それと似たようなところがありますが、ここに「譜面」を見ながら演奏を聴くと譜読みのスピードがアップします。

これは音読と同じ理論です。

文章を声に出して読むと、脳が活性化して文章のリズムや言葉の意味を考えるようになりますよね。

また、文章に出てくる漢字が読めないと、音読につまづいてしまうでしょう。

それと同じで、譜面を読むときは耳と目を同時に働かせた方が、実際の演奏イメージを沸かせることができます。

そのため、まずは譜面と実際の演奏を聴きながら読むと、リズムや音程についてしっかり体に染み込ませられるでしょう。

リズムや音程を覚えたら、実際に音源に合わせて歌ってみましょう。

もちろん実際に録音したりしなくてもOKです。

すると「今一つリズムがわからない」と感じている箇所やつまづく場所が出てきますよね。

それが、リズムが理解できていない、あるいはあなたが苦手な点です。

そのつまづいた点をもう一度演奏を聴いて、歌ってみて・・・と繰り返し、苦手な点を潰します。

このように、耳と目で同時にインプット・アウトプットを繰り返すことで自然とリズムをつかめ、譜面を読むスピードが早くなるに違いありません。

数多くの譜面に当たる

次に譜面をスムーズに読むために、いろんな曲の譜面に触れましょう。

この場合は、トロンボーンの譜面に限定する必要はありません。

いろんな譜面に当たると「あ、同じようなリズムが出てきたことあるな」と感じるので読むのがスムーズになります。

また、多くの譜面に当たることで自分の得意・苦手などがわかるでしょう。

上記のように、演奏を聴きながら歌で練習する、を積み重ねていけば、さらにスムーズに譜面を読めるはず。

普段からメトロノームをつけて練習する

リズムを読むときに、基準となる「テンポ」が必要ですよね。

この時に自分で足を踏みながら行っていると、いつの間にかテンポが早くなったり遅くなったりしがちです。

そのため、客観的なテンポである「メトロノーム」をつけながら練習しましょう。

メトロノームで練習する習慣をつけると、「四分音符=60」と譜面に書かれていてもテンポの感覚がわかってきます。

また、練習をしていても「今吹いた音はテンポに対して早い・遅い」を自覚できるのでより正確なリズムで演奏できるようになるでしょう。

実際にトロンボーンは特にスライド楽器なので、テンポに対してスライドを素早く動かす必要もあります。

メトロノームは楽器屋さんだけでなく無料で使えるアプリもあるので、ぜひダウンロードして練習に使いましょう。

まとめ

さて、今回はトロンボーンの楽譜の読み方について解説しました。

トロンボーンの譜面の読み方は、一見すると難しいと感じるかもしれません。

しかしトロンボーンの譜面は、やはり「慣れ」がポイント。

上記のようなポイントを心がければ、いつの間にか譜面がスラスラ読めていた!となっているに違いありません。

また、こちらの記事でもトロンボーンの練習を解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

medmed /
ビギナーズ編集部 ライター

平日はWebライター、休日はトロンボーン吹き(演奏歴18年)をやっています。 音楽と映画、本、旅行、料理、インターネットなど多趣味な日々を楽しみながら過ごしています。

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