更新

サックスの材質や仕上げの種類・音色の違い・パーツの特徴や役割を詳しく解説!

サックスの材質や仕上げの種類・音色の違い・パーツの特徴や役割を詳しく解説!

※当記事はアフィリエイト広告を含みます。

一言で「サックス」といっても、サックス本体の材質や塗装には様々な種類があります。

また、本体の機能をフォローするネックやリガチャー、リードなど数々のパーツにも、それぞれにいくつかの種類があり、違う種類のものを取り入れることにより音色が随分変わります。

しかし、何をどのように選び、組み合わせていけばよいか迷ってしまうこともあるでしょう。そこで今回は、

  • サックス本体の材質の種類と音色の違い
  • サックス本体のラッカー塗装の種類と音色の違い
  • パーツの材質の種類と特徴

を順番に解説。サックスの材質や仕上げの違いで何が変わるのかを1つずつ紹介していきます。

サックス本体の材質の種類と音色の違い

サックス本体の材質には、次のような種類があります。

  • 真鍮:最もスタンダードな材質
  • ブロンズ:渋みのあるカッコいい音色が特徴
  • スターリングシルバー:音の立ち上がりが早い
  • プラチナ:高級な特注モデル

このように、特徴がはっきりと異なりなるので、好みのものを見つけやすいです。

なお、真鍮についてはイエローブラス・ゴールドブラス・レッドブラスの3タイプに分類され、またそれぞれで音色が違います。こちらに関しては、選択するのに時間がかかってしまうかもしれません。

いずれにせよ、サックス本体の材質選びはサックスを購入する際の第一のステップです。音色の違いはもちろんのこと見た目が材質により随分異なりますので、飽きずに愛用し続けられる材質のものを選びましょう。

最もスタンダードな材質・真鍮

サックスの中で断トツに多いのが「真鍮(しんちゅう)」といわれる銅合金です。「ブラス」と呼ばれることもあるこちらは、銅と亜鉛を混合したものになります。

加工がしやすくてさびにくい性質をもっており、見た目も美しいので昔から金管楽器の材料に使用されてきました。ちなみに、サックスは木管楽器に属します。

真鍮は、次のタイプに分類されます。

  • イエローブラス
  • ゴールドブラス
  • レッドブラス

このように、銅と亜鉛、両者の混合比率により色や強度に変化が表れます。当然サックスの音色にも影響を与えるので、材質に真鍮を選択する際には慎重に検討するようにしましょう。

イエローブラス

イエローブラスには、銅が70%・亜鉛が30%の比率と銅が65%・亜鉛が35%の場合があります。

他のタイプであるゴールドブラスとレッドブラスに比べて銅の比重が一番低く、硬さは断トツなのですが展延性(※)も高いのが特徴です。

明るくハリがあり、あまり癖がないサックスらしい音色なので、サックスをこれから始める方はまずこちらを試してみてください。

(※)展延性:個体物質の力学的特性の一種で、素材が破断することなく柔軟に変形する限界のことです。

ゴールドブラス

ゴールドブラスは、別名「ブロンズブラス」とも呼ばれます。

銅比率が75%から85%で、銅の比重と硬さはイエローブラスとレッドブラスの中間です。イエローブラスよりも加工がしにくい性質をもっており、少し赤みが増した見た目になります。

こちらの材質のサックスは温かみのある音色が特徴で、高低幅のある豊かなメロディーを心地よく奏でることが可能です。また、丸みのある音になるため、他の楽器とよく馴染むのもポイントです。

レッドブラス

レッドブラスには銅が85%から90%程度含まれており、真鍮3タイプの中で最も銅の比重が高い材質となります。ほとんどが銅なので、柔らかいものの展延性が低く加工しにくい性質です。

また、赤みのある見た目が特徴的でおしゃれなので、ひと目惚れしてしまうことがあるかもしれません。音色は柔らかく優しい落ち着いたイメージで、ポップスよりもジャズやクラシックを演奏するのに最適です。

なお、イエローブラス・ゴールドブラス・レッドブラスの3種を比較してみると、銅の比率があがるほど音色に温かみが増していくことがわかります。

渋みのあるカッコいい音色が特徴・ブロンズ

ブロンズは銅と錫(すず)の合金素材でできており「青銅(せいどう)」とも呼ばれます。わかりやすく身近なものでいえば、10円玉がブロンズ製です。

「アンティークなサウンド」と称するメーカーが多く、「ブロンズ製の楽器は音に渋さと落ち着きがある」と高く評価するユーザーの声も多くあげられています。

ジャズ楽曲などのサックスのフレーズによく合う渋い音色により、近年人気が高まっている材質です。

音の立ち上がりが早い・スターリングシルバー

スターリングシルバーは簡単にいうと、銀92.5%と合金を混ぜたシルバー製品のことで、銀を多く含んでいるためシルバーの見た目をしています。

音の立ち上がりが早く小回りが効くので、早弾きやアドリブに向いているのが特徴です。また、その音色は透明感に富み、遠くまで届く力強さを含んでいます。

特徴のある柔らかさとエネルギッシュさを兼ね備えたサウンドは、一度試し吹きをしたら忘れられなくなるかもしれません。

ただし、サックスの材質の中でも高級素材であるため、高価なものであることは把握しておきましょう。なお、銀合金製のサックスは真鍮よりも金属の比重が大きいので、少し重めになります。 

高級な特注モデル・プラチナ

プラチナは、市販では売られていない特注の材質です。周知の通り素材そのものがとても高価なので、素人が練習で使用するのには向いていないと断言します。

アルトサックスで200万円以上が目安なので、テナーサックスやバリトンサックスなど大きいサイズのものになると、さらに高額になると認識してください。

しかし、非常に綺麗なシルバーカラーで、基本的に錆びない性質をもっているため、いつまでも綺麗なまま使用できるという魅力的な特徴をもっています。

また、音通りよく高貴な音色は、すべての人を魅了するといっても過言ではありません。金属含有量が高く重量があることも含めて、まさしく「プロ」仕様の材質だといえます。

このように、サックス本体の材質にはかなりたくさんの種類があります。そのため、まずはルックスで候補を決定し、試奏してみてサウンドが自分好みのものを購入するようにしましょう。

サックス本体のラッカー塗装の種類と音色の違い

ラッカー塗装とは、さびや汚れからサックス本体を守るために施される加工のことです。そして、塗装するラッカーやメッキの種類により、音色にも変化が表れます。

サックス本体のラッカー塗装の種類は、次の4通りです。

  • クリアラッカー:音抜けがよく癖が少ない
  • ゴールドラッカー:艶のある煌びやかな音色
  • シルバープレート:細かいニュアンスが得意
  • ゴールドプレート:明るく華やかな音色

なお、上級者向けのラッカー塗装であるゴールドプレートに関しては、手入れの際にポリッシュ(※)を使えません。そのため、こまめに指紋や汗、内部の水分などをふき取る必要があります。

(※)ポリッシュ:楽器専用のクリーナーのことです。研磨剤が入っているシルバーポリッシュや、研磨剤が入っていないラッカーポリッシュ、そして錆びた部分に使用する強い研磨力のメタルポリッシュがあります。

音抜けがよく癖の少ない・クリアラッカー

クリアラッカー仕上げは、透明なままのラッカーをそのまま塗装する方法です。そのため、サックス本体はゴールドラッカーと比べて若干明るい金色に仕上がります。

音抜けがよくクリアな音色になる傾向にあり、「素直で扱いやすいサウンド」として多くのユーザーから支持されているのが現状です。

シルバープレートなどの他の仕上げ方と比較してコストが安いのが特徴で、低価格の機種から高級なモデルまで幅広く使用されています。

癖の少ない音色かつ低コストである点において、クリアラッカーは特にサックス初心者向けのラッカー塗装だといえます。

艶のある煌びやかな音色・ゴールドラッカー

ラッカーに金系や赤系、また黄色系の塗料を混ぜて塗装するゴールドラッカー仕上げをおこなうと、全体的に金色に近い色に仕上がります。

こちらは現在サックスで最も一般的なラッカー塗装となっており、他の金管楽器にもよく用いられる塗装です。

クリアラッカーと比較して音の立ち上がりがよく、艶のある煌びやかな音色になる傾向にあります。あわせて、シャープでパワフルなサウンドを奏でられるのも、この仕上げ方の大きな特徴です。

このように、色々なテイストの音色を発音できる強みにより、ブラスバンドや吹奏楽で他の楽器と音が馴染みやすいため、高い人気を誇っています。

なお、ゴールドラッカー仕上げのサックスはマウスピースなどを使い分けることにより、さらに様々なジャンルの音を出すことが可能です。

細かいニュアンスが得意・シルバープレート

シルバープレートとは、真鍮などのサックス本体に銀メッキを塗装した仕上げ方をいいます。メッキの定着をよくするため、真鍮の表面にニッケルメッキをかけることが多いです。

そのため音に抵抗感が強くなり、演奏する人の力量や奏法がダイレクトに表れます。半面、バンドとのセッティングにより音色を自由に変化させたり、細かいニュアンスの表現がしやすかったりするのが特徴です。

やや明るめで密度の濃い音色を奏でるこちらは、テクニックが必要という観点からやや上級者向けだといえます。ある程度の奏術を体得し、自分らしさを表現できるレベルの方にとってはかなり価値のある塗装法です。

ただし、注意すべきはサビやすいことで、少し手入れを怠るとすぐに黒ずんできてしまいます。シルバーポリッシュで磨くなど、定期的な掃除が欠かせないのが欠点です。

明るく華やかな音色・ゴールドプレート

上に記載した銀メッキの代わりに、金を使ってメッキする仕上げのことをゴールドプレートといい、当然サックス本体はかなり高額になります。

ゴールドプレートが施されたサックスは見た目に美しく、非常に華やかで豪華です。また、金属の密度が高いので、明るく華やかな音色を奏でることが可能です。

そして、金メッキ特有の性質である「音が割れにくい」点も大きな魅力だといえます。こちらもシルバープレートと同様、ラッカー仕上げに比べると音に抵抗感があるため、上級者向けのラッカー塗装です。

ただし、シルバープレート仕上げ以上に非常に繊細である点を心に留めておいてください。金メッキは幕が非常に薄くて、ポリッシュなど金属磨きを使用するとすぐに剥離してしまいます。

そのため、ポリッシュを使っての手入れは錆びてしまったなど、よほどのことがない限りおこなわないようにしましょう。

パーツの材質の種類と特徴

サックスは、いくつものパーツにより発音を支えられています。サックスのパーツを次にまとめました。

  • 楽器本体とマウスピースを繋げるネック
  • リードとマウスピースを固定するリガチャー
  • 振動させて音色を出すリード
  • キーの裏側に付属するタンポ
  • 音色の印象が変わるレゾネーター
  • マウスピース

これらのアイテムにはそれぞれに材質が違うものがあり、それに伴い特徴が異なります。サックスになくてはならない各パーツを好みのもので揃えて、世界に1つだけのサックスを完成させましょう。

楽器本体とマウスピースを繋げるネック

サックス本体とマウスピースを繋げるネック部分は、音の抵抗感に大きな影響を与えます。抵抗感はネックが真っすぐなほど少なくなり、曲がっているほど強くなるのが特徴です。

また、ネックの仕上げ素材によっても音色が変わります。たくさんある仕上げ素材を、次にリストにしてまとめました。

  • ノーラッカー(アンラッカーとも呼ばれる)
  • ラッカー
  • ゴールドプレート
  • シルバープレート
  • プラチナメッキ
  • ピンクゴールド
  • スターリングシルバー

ここでは人気のあるネック3選を解説していきます。ただし、3選以外の仕上げ素材にもそれぞれに魅力があるため、気になるものがあれば一度楽器店で試しに吹かせてみてもらうとよいです。

ちなみに、ネックにはネックリングと呼ばれるリングがついているものとついていないものがあります。

基本的にリングがついているネックのほうが抵抗感が増すので、重厚な音色を奏でたい方はこちらを選ぶようにしましょう。

コーティングがなく振動しやすいノーラッカー

ノーラッカーのネックは仕上げに何も塗装されておらず、まったくコーティングされていません。そのため、抵抗がなく最も振動しやすい性質をもっています。

音の響きやすさを重点的に考えるのであれば、こちらのネックがおすすめです。クリアで豊かな響きを実現できるうえ、息がしっかりと入るので抜群の吹奏感を味わえます。

サックスらしい音色になる金メッキ

金メッキのネックは、とても明るく華やかな音色になるため人気が高いです。しかし強い音が出るため、セッションなど人と合わせるときには、音の強弱をコントロールする技術が必要になります。

なお、サックス本体もネックも金メッキという組み合わせの場合、暗めの音色より圧倒的に明るめの音のほうが出しやすくなるので、音が拡散されているように感じることが少なくありません。

そのため、振動を確保する目的で「本体はラッカー仕上げ・ネックは金メッキ」との組み合わせを選択する方が多いです。

柔らかく優しい音色のピンクゴールド

ピンクゴールドは、柔らかい素材である銅の含有率が高いので、金メッキに比べると抵抗感が少し強くなります。

程よい抵抗感により暖かい音色を奏でるので、クラシックなど落ち着いた曲調をよく演奏する方に人気の材質です。

見た目が可愛らしいピンクゴールド素材のネックは、多くの女性サックス奏者も高く評価しています。

こちらの記事では、サックスのネックをメーカーごとに比較解説しています。

リードとマウスピースを固定するリガチャー

リガチャ―は、サックスのリードをマウスピースに固定させるためのパーツです。現在、リガチャーは金属製と革製の物が主流となっており、それぞれで音色や吹き心地が異なります。

ほんの小さなアイテムなのですが、こちらを選ぶ際にも十分に比較検討しましょう。

金属製リガチャー

金属製のリガチャ―は、ゴールドラッカー、ゴールドプレート、シルバープレート、ピンクゴールドプレートの4種類です。

基本的に金属製のリガチャ―を使うと、よく響くのでサックスらしい明るい音色が出しやすくなります。

ただし、本体の仕上げ同様それぞれの素材のリガチャーでは響きやすさが異なるため、購入するときには事前に確認するようにしましょう。

革製リガチャー

明るい音色よりも、柔らかく渋みのある音色を求める方には革製のリガチャ―をおすすめします。

金属製のリガチャーと比べると落ち着いた印象の発音ができるので、ジャズやクラシック楽曲を好んで演奏する方にピッタリです。

ただ、注意しなければならないのは、金属製のリガチャーよりも劣化しやすい点です。水分に弱いので、濡れてしまったらすぐに拭い取ったり、湿気の少ない場所に保管したりなどの注意が必要です。

こちらの記事では、サックスのリガチャーの種類と選び方などを解説しています。

振動させて音色を出すリード

サックスにとって、リードは非常に大切なパーツです。サックスはマウスピースにリガチャ―でリードを取り付け、息を吹き込むことにより振動させて音を出すため、リードがなければ演奏できません。

なお、リードの素材はケーンという葦の仲間の1種類しかないのですが、削られているタイプとそうではないタイプがあります。

自然のものから手作業で作成されるので、まったく同じリードはこの世に2つとして存在しません。そのため、よい音を発音するためにはよいリードを選択することがとても重要になります。

根元まで削られているファイルドカット

まず、リードの形状について詳しく見ていきましょう。次に3つの用語とその意味をまとめたので、チェックしてください。

  • ヴァンプ:リードの削られているところ
  • ティップ:口に入れたときに奥にくるところ
  • ハート:中央部分

ファイルドカットは、ティップ部分が削られているリードのことをいいます。

ハート部分に厚みがあり、ティップ部分が薄くなっているリードは明るくクリアなサウンドが特徴で、クラシック楽曲の演奏に向いている音色です。

削られていないアンファイルドカット

一方、アンファイルドカットとは、ティップ部分が削られていないリードのことです。

ハート部分が薄くティップ部分が厚いリードは、ソフトな音色が特徴となっているため、ジャズなど柔らかい音色が合うジャンルの演奏に向くとされています。

このように、リードのティップ部分が削られているか否かにより音色がまったく異なるものになるので、演奏したい曲に合わせて選択するとよいです。

こちらの記事では、サックスのリードの選び方とおすすめリードもご紹介しています。

キーの裏側に付属するタンポ

タンポは、サックスのキー(指で押さえるところ)の裏側についているもののことです。

金属で金属の音孔をふさいでも息がもれてしまうため、コルク栓の役割を果たすパッド状のタンポをキーの裏に貼りつけることにより、息もれや音もれを防ぎます。

このタンポの中身はフェルトで、外側が革で包まれているものがほとんどです。

美しい音色を維持するためには、タンポの安定性と耐久性が非常に大切な要素になることは、サックスをはじめとするどの木管楽器にも当てはまります。

防水加工の物とそうではない物がある

サックス奏者の最大の悩みは、タンポがベトついてしまうことです。

ベトつくとキーの操作がしづらくなり、音の切り替えに時間がかかってしまいます。最悪の状況として、指でくっついたキーを穴から離さなければならない場合もあり得なくはありません。

このように、タンポの状態は主に操作性面に大きく関わってきます。そのため、サックス本体を購入する前には、タンポに防水加工がしっかりと施されているどうかをチェックするようにしましょう。

現在製造されているタンポはほとんどが防水加工になっていますが、防水加工になっていないこともあるため確認する必要があります。

音色の印象が変わるレゾネーター

先述したように、タンポは音孔をふさぐ役割をもつパッドです。またタンポには、レゾネーター(※)と呼ばれる丸い反響板がついています。

サックスの音は、このレゾネーターに音が跳ね返って響く仕組みです。そのため、レゾネーターはかなり小さなサイズではあるものの、サックスの音色の印象を大きく左右させる重要なアイテムとなります。

当然、レゾネーターはプラスチック製や金属製などの各素材により、音色の印象やボリュームが異なります。

(※)レゾネーター:反射板、ブースターとも呼ばれています。    

柔らかく優しい音色になるプラスチック製

プラスチック製のレゾネーターは柔らかく優しい音色になるので、柔らかい音色が欲しいときにおすすめです。

なお、市場で販売されているサックスの中で、ジャズを意識したモデルにはプラスチック製のものが多く見られます。

明るく硬めの音色になるメタル製

メタル製のレゾネーターは明るく硬めの音色になるため、ブラスバンドやビッグバンドなどで演奏する方におすすめします。

ちなみに、現行のヤマハ製サックスのラインナップやセルマーの通常モデルは、ほとんどがメタルレゾネーターつきのタンポです。

プラスチック製とメタル製は両者の特徴が一長一短なので、どちらがよいとは一概にいえません。

しかし、1本のサックスの中で混合させるのはやめておきましょう。音の繋がりの帳尻が合わなくなってしまいます。

マウスピース

直接息を吹き込む部分であるマウスピースは、サウンドを決める重要な要素の1つです。このマウスピースには、次の3種類の材質があります。

  • プラスチック製
  • エボナイト製
  • 金属製

それでは、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

コスパがよく練習向きのプラスチック製

プラスチック製のマウスピースは安価で購入でき、コスパがよいため練習にも適しています。

消耗するのは若干早いのですが軽い音質で吹きやすいので、初心者が購入する最初のマウスピースとしては3種の中で最もおすすめです。

柔らかく艶やかな音色になるエボナイト製

「ハードラバー」とも呼ばれているエボナイト製のマウスピースは、プラスチックと硬質ゴムを混合して作られています。

メーカーにより混ぜ合わせる比率が異なり、プラスチックの比率が高くなるほど消耗が早くなるようです。プラスチック製のものより消耗の速度が遅くて音色に艶が出ることが、特徴としてあげられます。

パワフルな音色が特徴の金属製

金属製のマウスピースには、真鍮やアルミ合金、ステンレス製のものがあります。

また、メッキには銀メッキや金メッキ、クロームメッキなどが使われ、表面の仕上げ方によってもそれぞれ音色が変わるため、選択肢に幅があるのが独特な特徴です。

パワフルかつ硬めで存在感溢れる音色は、特にジャズサックス奏者に人気があります。

ただし、サックスでよく使われている金属製のマウスピースは、比較的高価なのが難点です。素材や仕上げによっても違うのですが、大体売価で20,000円以上はします。

サックス用マウスピース選び方とおすすめ商品はこちらの記事でご紹介しています。

本体とパーツの組み合わせで自分の好きな音色が作れる

これまで見てきたように、サックス本体の材質には最もスタンダードな真鍮をはじめ、ブロンズやスターリングシルバー、プラチナの4種類があり、それぞれで音色が異なります。

また、クリアラッカーやゴールドラッカー、シルバーもしくはゴールドプレートなど、サックス本体のラッカー塗装にもいくつか仕様があるので、こちらもいずれかを選択しなければなりません。

さらに、本体以外のパーツの材質にも種類があり、それぞれ異なる特徴をもっています。そのため、これらの中でのお気に入りを1つずつ選んでいくことにより、自分の好きな音色が作れるのです。

本体とパーツのうまく組み合わせ自分好みにカスタマイズしたサックスで、今よりもさらに気持ちよく演奏していきましょう。

サックスは素材ごとに音色が異なります。サックスレンタルサービスなどを利用して、様々なタイプのサックスを比べてみるのも良いでしょう。

ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

趣味と出逢うメディアサイト「ビギナーズ」の編集部です。趣味を見つけたい方を応援します。

ビギナーズTOPページ