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ギターの速弾き練習法!上達のコツとおすすめギター紹介
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ハードロックやヘヴィメタルが好きな人ほど「ギター=速弾き」というイメージを抱いているのではないでしょうか?
速弾きは非常に難しいプレイと思われがちです。とりわけギター初心者の人ほどハードルが高く感じられるかもしれません。
そんな速弾きですが、順を追って効率的なエクササイズを続けていくと、初心者の人でも意外と簡単にマスターすることができます。
今回は、速弾きというギタープレイの基本から毎日続けたいエクササイズまでご紹介しましょう。
これから速弾きに挑戦してみたいという人や、「挑戦してみたものの挫折してしまった…」という人も、ぜひ参考にしてみてください!
目次
速弾きってどんなプレイなの?
改めて、速弾きとはどのようなプレイなのかをチェックしましょう。
その定義はさまざまあり、音楽ジャンルによって異なるものです。単にフレーズを速く回すだけでも速弾きになりますが、メタルやハードロックでみられる速弾きとはまた違う印象を受けるでしょう。
そこで、最もポピュラーなロック系ジャンルの速弾きを例に挙げつつ、「速弾きとは一体何なのか」おさらいしていきます。
速弾きの歴史は?
▲BB King – Why I Sing The Blues – Live In Africa 1974(70年代の映像ですが、曲自体は50年代にリリースされています)
速弾きが登場したのは1950年代頃。これはエレキギターがはじめて世に登場した時期と同じです。
当時、ブルース系のジャンルでもかなり速いフレーズを弾くギタリストが多くいましたが、それが速弾きとして認められていたわけではありません。
単に「速いフレーズ」としか認識されなかったのです。
速弾きがより一般に認知されはじめたのは1970年代頃といわれています。
この頃にブラックサバスやディープパープル、AC/DCといったバンドが登場。ハードロックと呼ばれるラウドな音楽ジャンルが形成されていきます。
▲Deep Purple – Highway Star Live 1984
当時のハードロック界隈の花形ポジションにいたのが、速いフレーズを得意とするリッチー・ブラックモアなどのギタリスト。
彼等の活躍によって、徐々に速弾きという奏法が知られていきます。
▲Steve Vai – “I Know You’re Here”
そんな速弾きの本格的なムーブメントが起こったのは1980年代。
イングヴェイ・マルムスティーンやスティーヴ・ヴァイなどの高度なテクニックを駆使する速弾きギタリストが登場し、人気を集めるようになりました。
▲Yngwie Malmsteen – Liar
中でもイングヴェイはクラッシック系のフレーズを取り入れた、美しい旋律の速弾きを得意としており、世界中に多くのフォロワーを生み出したのです。
その後、80年代後半から90年代に入ると、ヌーノ・ベッテンコートやポール・ギルバート、ザック・ワイルドなど、速弾きを得意とするギタリストが次々と登場。
速弾きは奏法を超え、ひとつのジャンルといっていいほどの広がりをみせます。
しかし、音楽の流行は常に移り変わるものです。
90年代中盤から後半になると、ニルヴァーナやパールジャムなどを中心としたグランジブームが起こり、徐々に速弾きは衰退。
以前ほどの盛り上がりはみられなくなりました。
近年では、再びヘヴィメタルが注目を集めており、速弾きギタリストの人気が復活しつつあります。
ロック系ジャンルにおける速弾きの定義とは?
ロック系のジャンルにおける速弾きの定義とは一体何なのか。
もちろん、明確にこれといったルールが存在するわけではありません。
一般的にはマイナー系スケールを用いた16分のリードプレイを早弾きするギタリストが多くみられます。
世界的な速弾きギタリストの代名詞的となっているイングヴェイも、ハーモニックマイナースケールを多用したスリリングなフレーズを中心に曲を組み立てています。
もちろん、それだけが全てではありません。
MR.BIGで活躍したポール・ギルバートはメジャースケールを多用していましたし、オジー・オズボーンバンドのザック・ワイルドなら、ペンタトニックスケールを中心とした速弾きを得意とします。
速引きには明確な定義が存在しないものの、80年代以降の速弾きギタリストたちの演奏を参考にしてみると、それが何なのかわかるはずです。
速弾きに適したギターは?
「テクニカルな速弾きはギターを選ぶ…」。
そんなイメージを抱いている人も多いのではないでしょうか?
事実、速弾きギタリストたちの多くはプレイアビリティに特化したモデルをセレクトしています。
▲Ibanez JEM/UV Steve Vai
中でも人気なのが近代的な仕様を採用しているストラトタイプ。
全てのポジションでフィンガリングしやすく、速弾きもしやすいギターに仕上がっています。
もちろん、必ずストラト系のギターでなければ速弾きができないわけではありません。あくまでもストラト系ギターの方が速弾きしやすいだけなのです。
例えば、マイケル・シェンカーはフライングVでテクニカルなプレイを魅せつけています。
そしてザック・ワイルドの愛器はレスポールですし、ブライアン・セッツァーはグレッチのフルアコースティックギターで速弾きしています。
結局のところ、慣れてしまえばどんなギターであっても速弾きできるわけです。
スキャロップド指板は本当に速弾きしやすいの?
▲Fender RITCHIE BLACKMORE STRATOCASTER®(スキャロップド指板採用のギター)
イングヴェイ・マルムスティーンをはじめ、フレットとフレットの間がエグれた「スキャロップド指板」のギターを愛用している速弾きギタリストは少なくありません。
そもそも、本当にスキャロップド指板のギターは速弾きに適しているのでしょうか?
スキャロップド指板は、指が直接指板に触れるのを防ぎます。軽いタッチで音が鳴らせるため、速弾きに向いているのは確かです。
その一方、少し力が入りすぎると音がずれてしまうデメリットもあります。速弾きに適している反面、使いこなすには相当な練習が必要です。
絶対にNGというわけではありませんが、初心者の方にはあまりおすすめできない指板です。
指板に弦が触れないことから、サウンドやサスティーンにも影響があります。お気に入りのギターをスキャロップド加工する場合、それなりのリスクを覚悟した上で行ってください。
一度スキャロップド加工をすると簡単には元に戻せません。元に戻すにはネックや指板をまるごと交換しなければならないのです。
指板を直接加工しなくても、ジャンボフレットにしたり、弦のゲージを細いものにしたりと、フィンガリングのタッチを軽くすることは十分可能。
速弾きがしにくいと感じているのであれば、できるだけ元に戻しやすいカスタマイズからはじめましょう。
今日からはじめる速弾きエクササイズ
速弾きエクササイズのポイントをいくつかご紹介します。
一見難しそうに感じられる速弾きも、しっかりとエクササイズを続ければ着実に弾けるようになります。
根気強く練習を続けていきましょう。
ゆっくりとしたテンポで!正しいピッキングとフィンガリングを身につける
まずはゆっくりとしたテンポで、正しいピッキングやフィンガリングを身につけていきましょう。
速弾きの練習ときいて、とにかく速く指を動かすエクササイズを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、いきなりスピードアップするのは非効率的です。
速弾きができない原因の多くは、効率的なピッキングやフィンガリングが身についていない点にあります。
テンポが速くなればなるほど、より効率的に指を動かさなければなりません。だからこそ、正しいピッキングとフィンガリングを意識する必要があるのです。
「速く弾きたい!」という気持ちは一旦抑え、ギター演奏の基礎をもう一度見直してみましょう。
あくまでも速弾きは応用テクニック。基礎がしっかりしていなければ身につけられないのです。
速いフレーズでもリズムキープはしっかりと!
スピードを意識した演奏を続けているとリズムが乱れやすくなります。
どれだけ速くてもリズムが乱れるのはNG。バンドアンサンブルを壊してしまいますし、ソロギターとしても成立しません。
まずはテンポを落としてでも、リズムキープを意識しながら練習してみましょう。
最初の内は無理がないように、リズムキープしながら弾いてみてください。ある程度安定してきたらテンポを上げていきます。
一見遠回りのように感じられるかもしれませんが、これこそが速弾きをマスターするための近道なのです。
改めて、「ピッキング」・「フィンガリング」・「リズムキープ」の3つを意識しながら練習に打ち込んでみてください。
なお、以下のようなYoutubeで公開されているレッスン動画も参考になるはずです。
▲ギターレッスン【誰でも出来る速弾きのコツ 1/3】フィンガリング編
速弾きギタリストの名演を聴いてみよう!
最後に世界中の速弾きギタリストたちの演奏を聴いてみましょう。
人間離れしたプレイばかりですが、本物の速弾きとは一体何なのかがわかるはずです。
イングヴェイ・マルムスティーン
▲Yngwie Malmsteen – Rising Force
まずピックアップするのはイングヴェイ・マルムスティーン。
すでにご紹介した通り、速弾というプレイをジャンルの一つにまで成長させた功労者です。
正確なピッキング・フィンガリングはもちろんのこと、クラシックをベースとした美しい旋律にも注目。
この正確無比かつスピーディーなプレイは、何十年もの鍛錬の証です。
ポール・ギルバート
▲Mr. Big – Daddy, Brother, Lover, Little Boy [The Electric Drill Song] (MV)
MR.BIGのギタリストとして、90年代のロックシーンを牽引し続けてきたポール・ギルバート。
「世界最速ギタリスト」との呼び声も高く、その人間業とは思えないピッキングテクニックは、ギタリストであれば必ずチェックしておくべきでしょう。
ギターソロだけでなく、バッキングにおいてもテクニカルなプレイを挟んでいますので、その点にも注目です。
効果的なエクササイズをして速弾きにチャレンジしてみよう!
ギタリストであれば一度は挑戦したくなる速弾き。
一見難しそうに思えるかもしれませんが、効果的なエクササイズを繰り返すことによって、初心者の人でもいつかマスターできるはずです。
今回ご紹介したいくつかのポイントを押さえ、あなたも速弾きギタリストを目指してみませんか?
また、こちらの記事では東京にあるおすすめのギタースクールを紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
ポメラニアン高橋 /
ビギナーズ編集部 ライター
ラーメンとロックをこよなく愛する洋犬ライター