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ふるさと納税の所得税還付額を解説!申請方法や控除される時期は?

ふるさと納税を利用すると、所得税や住民税が還付・控除されます。一体いくら税金が還付されるのか気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、還付・控除額の計算方法、確定申告やワンストップ特例制度での申請、還付の時期について解説します。
ふるさと納税の所得税還付額を解説!申請方法や控除される時期は?

※当記事はアフィリエイト広告を含みます。

ふるさと納税は故郷や自分が応援したい自治体に寄付できる制度です。2008年から始まり、年々盛り上がりを見せています。

ふるさと納税が人気の理由は、所得税と住民税から、2,000円を引いた寄付額が還付・控除されることです。これがふるさと納税における最大の魅力といえるでしょう。

その他、寄付する自治体を自分で選べる点、返礼品としてその土地の特産品などを受け取れるのも納税者にはうれしい特典です。その土地の名物ともいえる肉や魚、果物、米、ホテル宿泊、体験プログラムなど、様々な返礼品が用意されています。

今回はもっとも大きなメリットである「税金」に注目して、所得税や住民税の還付・控除額の計算方法や申請の仕方、還付・控除時期について解説します。

ふるさと納税の上限額を調べる

ふるさと納税の税制メリットを最大限享受するには、まず寄付ができる上限額を調べる必要があります。寄付金を納めると、寄付額から2,000円差し引いた額が、その年の所得税から還付され、さらに翌年の住民税から控除されます。

特定の自治体を思い切り応援したければ、寄付額自体に上限はありません。ただし一定額以上寄付をしても控除額は増えないため、自己負担額が増加します。

後になって「ふるさと納税をしたのに税制メリットが受けられなかった」とならないように、自分の年収と家族構成から算出する控除の上限額を先に知っておくことが大切です。

例えば年収600万円で夫婦と子ども1人(高校生(16歳から18歳の扶養親族))の場合、6万円が上限額の目安とされています。つまり、6万円以内に寄付金額を抑えれば、税金の控除を受けながら返礼品ももらえるのです。

しかし、総務省による控除額の目安表では細かい金額までわかりません。上限額を超えそうかどうか迷う場合は、少し低めの金額で抑えておくのが鉄則です。個別の寄付金上限額は、ふるさと納税の各サイトで概算できるため、活用するとよいでしょう。

ふるさと納税の税金還付・控除額と計算方法

ふるさと納税では、税金がいくら還付・控除されるのか気になるところです。還付・控除額を知るために、以下の計算式が使えます。

所得税還付額の計算式:(ふるさと納税の寄付金額―2,000円)×所得税率=還付額

例えば6万円を寄付した場合で考えてみましょう。上の例で挙げた年収600万円、夫婦と子ども1人(高校生)という3人暮らしのケースを例に挙げます。所得税率が10%だとすると、還付額は以下のよう計算できます。

(6万円―2,000円)×10%=5,800円

このように、5,800円がその年の所得税から控除されることがわかります。なお、所得税率も年収や家族構成によって変わるため注意が必要です。

さらに住民税は、1.基本分と2.特例分を合わせた額が控除額になります。今回のケースで住民税を求めると5万2,200円の控除です。

住民税控除額の計算式

  1. 住民税(基本分)から受けられる控除額:(ふるさと納税の金額―2,000円)×住民税率B 10%
  2. 住民税(特例分)から受けられる控除額:(ふるさと納税の金額―2,000円)×(100%-所得税率-住民税率B)

今回のケースに当てはめると以下となります。

  1. (6万円―2,000円)×住民税率B 10%=5,800円
  2. (6万円―2,000円)×(100%-10%-10%)=4万6,400円

5,800円+46,400円=5万2,200円

所得税還付金5,800円と住民税控除分5万2,200円を足すと5万8,000円です。寄付金額は6万円なので、これが「実質2,000円の負担でふるさと納税を使えばお得になる」ということを意味しています。

ふるさと納税で所得税の還付または控除を受ける方法

ふるさと納税で所得税の還付金を受けるための方法をお伝えします。

確定申告で還付金を受け取る

所得税の還付金を受け取るには、確定申告が必要です。以下の条件にひとつでも当てはまれば、確定申告で還付金の申請ができます。

  1. 6ヶ所以上に寄付をしている
  2. ワンストップ特例制度を利用していない(ワンストップ特例制度は後ほど説明します。)
  3. 医療費や住宅ローン控除申請をする予定
  4. 個人事業主として働いている
  5. 2,000万円以上の給与所得がある
  6. 副業などで20万円を超えた副収入がある

このような場合、確定申告をすることで還付金が受け取れます。3以降に当てはまる人は、どちらにせよ確定申告が必要なので、一緒に手続きしてしまいましょう。

確定申告の方法

まずは、寄附金受領証明書、源泉徴収票、還付金を振り込んでもらう口座、印鑑、マイナンバーカードまたは通知カードと身元確認書類(運転免許証やパスポートなど)のコピーを用意しましょう。

寄附金受領証明書とは、寄付金の受け取りを証明する書類です。自治体から発送されるお返しの品とは別で自宅に届くケースが多いため、紛失しないよう保管しておきましょう。

確定申告と聞くと難しいイメージがあるかもしれません。しかし今はオンラインを使って紙で作成するよりも簡単に済ませることも可能です。国税庁の専用ページに行き、所得の種類や内容、年末調整の有無、適用を受ける控除の選択をします。

勤務先からもらった源泉徴収票をもとに、支払金額や住宅借入金控除額などを入力し、給与所得額を入れていきましょう。次に所得控除を入れる画面が出てくるので、寄附金受領証明書を参考に、金額などを入力してください。

入力を完了すると還付金額が表示され、いくら口座に振り込まれるかが事前にわかります。その後、できあがった申請書を管轄の税務署へ期限までに提出すれば完了です。

提出期限の3月15日に近づいてくると窓口が混雑するため、事前登録してe-Taxでのオンライン提出や郵送をおすすめします。提出期限を過ぎてしまった場合でも、還付申告をすれば過去5年間に寄付したふるさと納税の申告が可能です。

ワンストップ特例制度

現在はオンラインで確定申告をおこなえるようになりましたが、それでも年収2,000万円以下の会社員など確定申告が必要のない人にとっては、大きな負担でしょう。そんな人には、ワンストップ特例制度が便利です。

ふるさと納税を行った自治体が5ヶ所以下なら、確定申告をせずに控除が受けられます。ワンストップ特例制度はとても簡単。「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」という書類に必要事項を記入して本人確認書類の写しを同封し、寄付先の自治体に送るだけです。

確定申告と比べるとかなりの手間が省けるので、条件が合うならワンストップ特例制度を検討してはいかがでしょうか。

申請用紙は各ふるさと納税サイトや、総務省ホームページからもダウンロードして使えます。同じ団体でも複数回に分けて寄付をした場合、寄付の回数分必要になるので、事前に枚数を揃えておきましょう。

ワンストップ特例制度における注意点

ワンストップ特例制度を利用する際の注意点が2つあります。ひとつ目は、申請期間が寄付をした翌年の1月10日までということです。確定申告よりも早い日程なので、遅れないように注意が必要でしょう。

万が一遅れてしまった場合でも、確定申告で手続きが可能なので安心してくださいね。

ふたつ目は、所得税の還付がないという点です。ワンストップ特例制度を使うと、原則として翌年の住民税から控除されます。

確定申告をした際に所得税から還付される金額も住民税から控除されるので、合計額は同じです。ワンストップ特例制度を使っても、損しているわけではありません。

ふるさと納税の所得税が還付される時期

確定申告を利用した場合、通常1~2ヶ月後には自分の口座へ還付金が入金されます。例えば3月初旬に確定申告をすると、4月~5月頃に振り込まれるスケジュールです。

一方、ワンストップ特例制度で申請した場合、所得税還付金の入金はありません。その代わり今後納める予定の住民税が減額されます。

確認するには、6月頃に発行される「住民税決定通知書」を見てみましょう。会社員なら職場から渡されるはずです。通知書には、ふるさと納税を使って調整された金額が記載されています。

ふるさと納税で寄付をするおすすめ時期と注意点

では、いつ頃寄付をすればよいのでしょうか。注意点とともにお伝えします。

おすすめ時期は12月頃

ふるさと納税をする時期は、12月頃がよいとされています。その理由は、年末に近づくとその年の年収がはっきりしてくるからです。

これまでお伝えしたように、ふるさと納税は年収や家族構成などにより上限額が変わります。つまり、その年の年収によってふるさと納税でいくら使えるかの金額が変わるのです。

寄付申請期間は1月1日から12月31日までの1年間です。しかし1月の時点ではその年の年収がはっきりしない人もいます。フリーランスで働いていたり、会社員でも残業手当などにより月収が変わったりする人の場合は、年末近くまで年収がわかりません。

年収を多く見積もって寄付すると、結果的に自己負担額が増えてしまいます。そうなると、ふるさと納税の税制メリットを最大限受けることができません。

このことからも、年収がある程度確定する12月頃の利用が妥当といえるでしょう。上限額以内に寄付金の総額を抑えられるはずです。

駆け込みに注意

しかし、ここでも注意が必要です。ふるさと納税の締切日が12月31日ではないことがあります。自治体によっては金融機関の年内最終営業日を考え、12月31日よりも早い段階で締め切ってしまうことがあるからです。

締切を過ぎてしまうと、翌年1月に入金手続きが処理されるため、希望するタイミングで所得税の還付や住民税の控除が受けられなくなります。

返礼品には魅力的なものがたくさんあるため、ポータルサイトをチェックすると今すぐほしくなってしまうかもしれません。しかし、今年の予定年収や上限額、さらには自治体の締切日もチェックして計画的に利用することが重要です。

まとめ

ふるさと納税を利用して所得税や住民税の還付・控除を受けるには、確定申告が必要です。個人事業主や住宅ローン控除で確定申告が必要なら、一緒に申請すると便利でしょう。

一方、ワンストップ特例制度を利用すると、所得税の還付額も含めた金額が翌年の住民税から控除されます。

どちらの申請方法を利用したとしても、所得や家族の人数によって上限寄付額や計算式が変わってくるので、事前にしっかり調べてから利用することが大切です。

故郷に恩返しをしたり、思い入れのある自治体を応援したりしたいときに使ってみるとよいでしょう。

ふるさと納税のおすすめサイト9選とサイト選びのコツについてはこちらの記事でご紹介しています。ぜひ確認してみてくださいね。

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